JPS6347417A - 負摩擦力軽減用基礎杭 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、負摩擦力軽減用基礎杭に関するものである。

（従来の技術） 軟弱な地盤、例えば粘土層、泥炭層の上に建造物を構築
しなければならない場合、一般に垂直な基礎部材、例え
ばコンクリートまたは鋼管の基礎杭が適用される。

これらの基礎部材の先端は支持層の上に置かれ、一方、
ある場合には、これに加えて建造物のｆｆｉ量の一部は
軟弱な土層によって支持されている。すなわち、土層が
充分に沈下圧密されていれば、基礎杭の周面摩擦力は先
端の支持力とともに建造物の重量すなわち荷重の吸収に
あずかるが、 しかし地盤が沈下、圧密の過程にあり、杭の打設後もこ
れが進行している場合、下方への周面摩擦力、すなわち
負の摩擦力が生じ、基礎杭の支持力を著しく低下させる
ため杭の沈下もしくは座屈が誘発される。

従来、このような負の摩擦力を軽減するための基礎杭と
して 例えば、基礎杭の外周面にビチューメンからなる被覆層
を塗布形成したもの（＃公開５６−４６０１２号）、 鋼管抗体の外周面にビチューメンのごとき粘弾性物質か
らなるすべり層を形成し、さらにその表面に合成樹脂の
シートの外層被覆を施した被覆層（実公昭５３−２１８
４１号および実公昭５６−４３５９７号） 等が知られている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら上記において、 前者は、夏季保管時に粘弾性物質が軟化して運搬が困難
である、打込み時にすべり層が爾離する、さらに土や石
が食い込む等の欠点がある。

後者は前者の欠点を改良したものであるが、工場生産時
の合成樹脂被覆層の硬化又は冷却固化時の収縮により被
覆層に凹凸が生じる、夏季屋外保管時に粘弾性物質が軟
化して合成樹脂被覆層に変形、クラック、剥離及びふく
れ等が生じる等の欠点がある。

これらは軟化点が低く針入度が高い粘弾性物質を使用し
、かつ合成樹脂の厚みが薄い又は合成樹脂としてクロス
へラドダイにより押出被覆した熱可塑性樹脂を使用した
場合、顕著に認められる。

（問題点を解決するための手段） 本発明者らは上記欠点を解決するために鋭意研究を重ね
た結果、本発明を提供するに至ったものである。すなわ
ち 杭の外周面に粘弾性物質からなるすべり層を形成させた
後、さらに該すべり層の外周面に保護層を形成させた負
摩擦力軽減用基礎杭において、 該保護層が、ポリウレタン樹脂中に、灯点（常圧）１０
０°Ｃ以上及び加熱減量２．０重量％以上で、イソシア
ネート基又は活性水素基に対し不活性な揮発性物質又は
複数種の前記揮発性物質（以下揮発性物質と言う）１〜
３０重量駕を配合したものであることを特徴とする負摩
擦力軽減用基礎杭である。

本発明の杭としては、例えば鋼管杭、Ｈ型鋼、■型鋼又
はコンクリート杭が挙げられるが、軟弱地盤で使用され
ている基礎杭であれば、特に限定するものではない。

本発明のポリウレタン樹脂としては、水酸基を２個以上
有する化合物とイソシアネート基を２個以上有する化合
物を反応させて得たものが挙げられる。

水酸基を２個以上有する化合物としては、ポリオキシア
ルキレンポリオール、ポリテトラメチレングリコールな
どのポリエーテルポリオール、ポリエチレンアジペート
、ポリブチレンアジペートなどのポリエステルポリオー
ル、ポリブタジェンポリオール、ヒマシ油などが挙げら
れる。

また、イソシアネート基を２個以上有する化合物として
は、トリレンジイソシアネート。

ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンポ
リメチレンポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネートキシリレンジイソシアネートなどが挙げられ
る。

これらの水酸基を２個以上有する化合物とポリイソシア
ネート化合物からポリウレタン樹脂を得る場合、水酸基
を２個以上有する化合物の混合液とポリイソシアネート
化合物を混合すると同時に硬化させるワンショト法、水
酸基を２個以上有する化合物の一部とポリイソシアネー
ト化合物を予め反応させた液にさらに水酸基を２個以上
有する化合物を混合して硬化させるプレポリマー法等が
あるが、本発明においては、いずれの方法でもかまわな
い。

本発明の揮発性物質としては、例えばトルエン、キシレ
ン、コールタールナフサ、テレピン油、ミネラルスピリ
ット等の炭化水素系化合物、セロソルブアセテート、酢
酸イソブチル、酢酸ペンチル、酢酸インペンチル、酢酸
ブチル、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジ
ブチルフタレート、ジブチルアジペート、ジメチルマレ
ート、トリエチルフォスフェート等のエステル系化合物
、シクロヘキサノン・メチルイソブチルケトン、メチル
シクロヘキサノン、メチルブチルケトン等のケトン系化
合物、オルトジクロルベンゼン、クロルベンゼン、テト
ラクロルエチレン、塩素化パラフィン等のハロゲン系化
合物等が挙げられる。

これらの揮発性物質は、沸点（常圧）が１００℃以上好
ましくは１５０℃であることが必要である。

揮発性物質の温点（常圧）が１００℃未満の場合、保護
層からの揮発が速く、基礎杭を屋外に保管した初期には
効果が認められるが、経口変化と共に効果が認められな
くなる。

さらに、固点（常圧）５０℃以下の揮発性物質を多量に
配合した場合、塗装時にポリウレタン樹脂保護層内部に
発泡が生じ易い。

次に、加熱減量が２．０重量％以上であることが必要で
ある。揮発性物質の加熱減量が２．０重量２未満の場合
、保護層に対する収縮応力付与効果が少なく、従って保
護層のふくれ防止効果もない。

尚、本発明の加熱減量は、１８０℃で３時間放置した時
、揮発する重量（重量２）である。

次に、イソシアネート基又は活性水素基に対し不活性で
あることが必要である。イソシアネート基又は活性水素
基に対し活性な揮発性物質の場合、ポリウレタン樹脂の
合成中に反応して樹脂中に組込まれるため、保護層から
揮発して保護層に収縮応力を付与する効果が少なく、従
って保護層のふくれ防止には効果がない。

本発明にかかる負摩擦力軽減用基礎杭としては、前記杭
の外周面に結分性物質（例えばアスファルト系粘弾性物
質等）からなるすべり層を形成させた後、さらに該すべ
り層の外周面に、前記ポリウレタン樹脂中に前記揮発性
物質１〜３０重量２を配合した配合物で保護層を形成さ
せた杭が挙げられる。

すべり層の外周面に保護層を形成させるために使用する
ポリウレタン樹脂と揮発性物質の配合割合は、揮発性物
質がポリウレタン樹脂中に１〜３０重量２となる割合で
ある。

揮発性物質の配合割合が１重量２未満の場合保護層のふ
くれ防止効果が認められないか。

又は短期間で保護層から揮発してふくれ防止効果がなく
なるため実用的でない。

一方、３０重量２より多い場合、保護層に応力がかかり
すぎるため、すべり層が端部からにじみ出たり、保護層
が変形するため負摩擦力の軽減効果が減少し、又保護層
に亀裂、クラック等が生じて、保護層として役目を果た
さなくなる。

さらに揮発性物質が保護層から揮散するに従って保護層
の硬さ、強度、屈曲性等の性能に変化が生じ、初期の性
能が維持できない。

揮発性物質は、前記条件を満足させるもの、であれば複
数混合して使用しても良い。

保護層の厚さは０．５ｍｍ〜５　ｍ　ｍが好ましい。

保護層の厚さが０．５ｍｍより薄い場合、基礎杭を段積
みしたときにすべり層が変形したり、吊下げたときに保
護層に切断がおこりやすく、また保護層の厚さが５ｍｍ
より厚い場合、上記のような欠点はないが、経済性の点
から不利である。

本発明においては、必要に応じて触媒、着色顔料、安定
剤などの添加剤を、配合しても良い。

（発明の効果） 本発明に従って得られる負摩擦力軽減用基礎杭は、保護
層がポリウレタン樹脂に特定の揮発性物質を配合した配
合物よりなるため、硬化時の保護層の収縮が少なく、さ
らにＨ型銅、Ｉ型鋼のような形状基礎杭に対するすべり
層保護にも好ましく、さらに夏季保管時の保護層に凹凸
が生じない、粘りｉ性物質が軟化して保護層に変形、ク
ラック、剥離、ふくれ等が生じない、負摩擦力に対して
優れたすべり性能を有する等、優れた特徴を有するもの
である。

（実施例） 次に本発明を実施例と比較例により具体的に示すが、本
発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない
。

実施例 外形１０００ｍｍ、長さ６ｍの鋼管杭に、軟化点６０℃
、針入度１００のアスファルト系粘弾性物質を厚さ３ｍ
ｍに均一塗布して、すべり層を形成させた後、 さらに該すべり層の外周面に、ポリウレタン樹脂に揮発
性物質を配合した配合物で保護層を形成させ杭を得た。

得られた杭について各種試験を行なった。

結果を第１表に示す。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の負摩擦力軽減用基礎杭の一部断面図で
ある。 １・・・杭 ２・・・すべり層 ３・・・保護層 特許出願人　　第−工業製薬株式会社 第　　　１　　　図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）杭の外周面に粘弾性物質からなるすべり層を形成
   させた後、さらに該すべり層の外周面に保護層を形成さ
   せた負摩擦力軽減用基礎杭において、 該保護層が、ポリウレタン樹脂中に、沸点 （常圧）１００℃以上及び加熱減量２．０重量％以上で
   、イソシアネート基又は活性水素基に対し不活性な揮発
   性物質又は複数種の前記揮発性物質１〜３０重量％を配
   合したものであることを特徴とする負摩擦力軽減用基礎
   杭。