JPS6345949Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、支柱群に亘つて、足拭きマツト等の
可撓性帯状体を積層状態で載置可能な棚板が水平
又はそれに近い姿勢で架設されている整理棚に関
する。

この種の整理棚としては、前記棚板が支柱群に
対して位置固定状態で取付けられたものが従来か
ら存在する。これによる場合は、棚板に積層状態
で載置された可撓性帯状体を選別して取出した
り、或いは、棚板上に可撓性帯状体を載置する
際、この棚板とこれの上部に存在する天板や他の
棚板との間の限られたスペースを通して無理な姿
勢で行なう要があるため、可撓性帯状体の取扱い
に非常に手間どり易く、不便であつた。

本考案は、上述のような取扱い上の不便さを改
善して、可撓性帯状体を手際良く収納取出しでき
るようにする点に目的を有する。

かかる目的を達成するためになされた本考案に
よる整理棚の特徴構成は、可撓性帯状体を積層状
態で載置可能な棚板を、ガイドレールに支承して
引き出し可能に架設するとともに、前記棚板の引
き出し方向前端側に位置する前部棚板部分４をそ
の後方側の棚板部分に対して下方に屈曲可能に構
成し、前記前部棚板部分の先端部に、前記棚板に
載置した可撓性帯状体を棚板上面側に押さえる掛
止保持部材を枢支してある整理棚であつて、前記
掛止保持部材を前記前部棚板部分に対して引き出
し方向に沿つて揺動自在に枢支するとともに、前
記棚板を引き出して前記前部棚板部分が後方側の
棚板部分に対して下方に屈曲する姿勢において、
前記掛止保持部材の引き出し方向前方側への揺動
を規制して、この掛止保持部材を、その重心が枢
支位置上方を越えて引き出し方向前方側に傾斜す
る前傾姿勢に保持する規制部材を設けた点にあ
り、この特徴構成による作用、効果は次の通りで
ある。

〈作用〉 つまり、棚板を整理棚外側部の広い空間に自由
に引出すことができるから、従来のように棚板と
これの上部に存在する天板又に他の棚板との間に
限られたスペースを通して無理な姿勢で可撓性帯
状体を取扱う必要がない。しかも、棚板の引き出
し方向前端側に位置する前部棚板部分をその後方
側の棚板部分に対して下方に屈曲可能に構成して
あるから、その引出し状態においては、棚板の前
部棚板部分を下方に屈曲させて、上下方向の空間
をも可撓性帯状体の取扱い上のスペースとして有
効利用することができるばかりでなく、例え、長
尺の可撓性帯状体の場合でも、この可撓性帯状体
に近接した状態で無理なく取扱うことができる。
その上、前部棚板部分の先端部に、前記棚板に載
置した可撓性帯状体を棚板上面側に押さえる掛止
保持部材を枢支してあるから、棚板を移動しても
位置ずれが生じにくい状態で可撓性帯状体を載置
しておくことができるとともに、この掛止保持部
材を前記前部棚板部分に対して引き出し方向に沿
つて揺動自在に枢支してあるから、可撓性帯状体
の収納時或いは取出し時に、この掛止保持部材が
邪魔になることがない。

そして、本考案においては特に、棚板を引き出
して前記前部棚板部分が後方側の棚板部分に対し
て下方に屈曲する姿勢において、前記掛止保持部
材の引き出し方向前方側への揺動を規制して、こ
の掛止保持部材を、その重心が枢支位置上方を越
えて引き出し方向前方側に傾斜する前傾姿勢に保
持する規制部材を設け、前傾姿勢に保持される前
記掛止保持部材に前記可撓性帯状体を二つ折り状
態で掛止保持可能に構成してあるから、棚板上の
可撓性帯状体を最上部に位置するものから順次前
傾姿勢にある掛止保持部材に掛止させ乍ら手際良
く選別して、他の可撓性帯状体の整列姿勢が乱れ
にくい状態で取出したり、或いは、選別時に前傾
姿勢にある掛止保持部材に掛止めされた多数可撓
性帯状体や、前傾姿勢にある掛止保持部材に掛止
めして整列状態で仮置きされた多数の可撓性帯状
体を、整列姿勢が乱れ難い状態で一挙に棚板上に
移載することができ、可撓性帯状体の選別、収納
が容易に行える利点がある。

〈効果〉 従つて、棚板に積層状態で載置された可撓性帯
状体を選別して取出したり、或いは、棚板上に可
撓性帯状体を載置する際、この可撓性帯状体を楽
くな姿勢で迅速、容易に取扱い得るに至つた。

以下、本考案構成の実施例を図面に基づいて説
明する。

第１図乃至第３図で示すように、吊下げ式棚部
と載置式棚部とからなるスチール製整理棚を構成
するに、平面視においてほぼ矩形状に形成された
底枠１の角部及び左右方向中央部の六箇所から
夫々支柱２…を立設し、これら支柱２…の上端部
に亘つて、その外周辺に下方への折返し部３ａ，
３ａを有する二個の天板３，３を、それらの隣接
端部に位置する支柱、つまり、左右方向中央部に
位置する支柱２，２を共用する状態で着脱自在に
取付けている。

前記支柱２…のうち、左右一側部に位置する支
柱２，２と左右中央部に位置する支柱２，２との
下側部間に亘つて、足拭きマツト等の可撓性帯状
体ａを載置可能な一つの棚板４をほぼ水平姿勢で
架設するとともに、左右他側部に位置する支柱
２，２と左右中央部に位置する支柱２，２との間
には、可撓性帯状ａを載置可能な四つの棚板４…
を、上下方向に適当間隔を隔ててほぼ水平姿勢で
架設し、かつ、前記天板３，３のうち、左右一側
部に位置する天板３の下面には、可撓性帯状体ａ
を挟持状態で吊下げ支持する多数のハンガー５…
を前後方向に抜取り可能な状態で付設している。

次に、前記棚板４…のうち、左右方向の他側部
側で、上方から二段目及び三段目に夫々位置する
棚板４，４及びそれの取付け構造について説明す
る。

即ち、第４図、第５図でも示すように、前後方
向で相対向する支柱２，２及び２，２に亘つて、
前記棚板４を内外方向でもある前後方向に引出し
自在に支持するコの字状のガイドレール６，６を
取付けるとともに、前記棚板４を引出し方向で二
分割し、それら両分割棚部分４Ａ，４Ｂを、一対
の蝶番４Ｃ，４Ｃを介して上下方向に腰折れ自在
に枢支連結している。

前記両分割棚板部分４Ａ，４Ｂの折返し部４
ａ，４ｂは、引出し上手側の前部棚板部分４Ａが
引出されて下降揺動する際に接当して、この前部
棚板部分４Ａを水平面及び鉛直面に対して傾斜す
る姿勢に保持すべく構成されている。

前記両分割棚板部分４Ａ，４Ｂの隣接端部は上
下方向で重合位置されていて、前記の傾斜姿勢に
ある前部棚板部分４Ａをもち上げたとき、両分割
棚板部分４Ａ，４Ｂをほぼ水平姿勢に接当保持す
ることができるように構成されている。

また、前部棚板部分４Ａの前端部に、平面視ほ
ぼコの字状の握り部７ａを突設してあるＬ字状の
引出し操作部材７を連設し、この引出し操作部材
７の左右両端部に、前記可撓性帯状体ａを二つ折
り状態で掛止保持可能な板状の掛止保持部材８を
揺動ならびに移動自在に挿嵌保持するコの字状の
取付け部材９，９を立設するとともに、前記取付
け部材９，９には、前記掛止保持部材８の移動範
囲を接当規制するボルト利用の規制部材１０，１
０及び１０，１０を設けている。

第６図は別の実施例を示し、これは、前記ガイ
ドレール６の内面に低摩擦係数の滑り促進部材１
１を付設したものである。

第７図、第８図は別の実施例を示し、これは、
前記棚板４の後部分割棚板部分４Ｂに、前記ガイ
ドレール６，６内に沿つて転動移動自在なローラ
ー１２，１２及び当り１３，１３を設けるととも
に、前記ガイドレール６，６には、前記前部棚板
部分４Ａの引出し移動を案内するローラー１４，
１４及び前記当り１３，１３との接当によつて後
部分割棚板部分４Ｂの抜け落ちを防止するための
ストツパー１５，１５を連設して構成したもので
ある。

第９図は別の実施例を示し、これは、前記棚板
４を、引出し方向で二分割された棚板部分４Ａ，
４Ｂとこれらを腰折れ自在に連結するゴム等の軟
質樹脂４Ｄとから構成したものである。

第１０図は別の実施例を示し、これは、前記ガ
イドレール６，６の前端部に、棚板４の前部棚板
部分４Ａの傾斜姿勢から水平姿勢への押込み揺動
を案内する彎曲ガイド部６ａ，６ａを連設したも
のである。

第１１図は別の実施例を示し、これは、前記棚
板４の前部棚板部分を、上下方向に屈曲自在に嵌
合連結された多数の部材４Ｅ…から構成したもの
である。

第１２図は別の実施例を示し、これは、前記棚
板４の前部棚板部分を、上下方向に屈曲自在に枢
支連結された板部材４Ｆ…とこれらを受止め支持
する上下方向に弾性変形可能な板バネ４Ｇとから
構成したものである。

また、前記棚板４の前部棚板部分を板バネのみ
から構成して実施しても良い。

第１３図は別の実施例を示し、これは、前記掛
止保持部材８を門の字状の棒状体から構成したも
のである。

第１４図は別の実施例を示し、これは、前記掛
止保持部材８をエの字状の棒状体から構成したも
のである。

第１５図は別の実施例を示し、これは、前記掛
止保持部材８を網目状体（又は格子状体）から構
成したものである。

第１６図は別の実施例を示し、これは、前記棚
板４の前部棚板部分４Ａと掛止保持部材８との間
に亘つて、この掛止保持部材８を外方に傾斜する
作用姿勢と内方に傾斜する非作用姿勢とに規制す
る腰折れリンク１６を架設したものである。

上述実施例では、整理棚をスチールから構成し
たが、ステンレスやアルミなどの他の金属材料を
使用して構成しても良く、更に、可撓性帯状体ａ
の種類によつてはプラスチツク等の合成樹脂を使
用して構成しても良い。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対
照を便利にする為に符号を記すが、該記入により
本考案は添付図面の構造に限定されるものではな
い。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本考案に他る整理棚の実施
例を示し、第１図は全体正面図、第２図は第１図
の−線断面図、第３図は縦断側面図、第４
図、第５図は押込み時と引出し時における要部の
拡大縦断側面図である。第６図、第７図及び第９
図乃至第１６図は夫々別の実施例を示し、第６図
は要部の正面図、第７図、第１０図、第１１図、
第１２図、第１６図は夫々要部の側面図、第９
図、第１３図、第１４図、第１５図は夫々要部の
斜視図である。第８図は第７図における分解斜視
図である。 ２……支柱、４……棚板、６……ガイドレー
ル、４Ａ，４Ｂ……棚板部分、７……引出し操作
部材、１０……規制部材、８……掛止保持部材、
ａ……可撓性帯状体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 可撓性帯状体ａを積層状態で載置可能な棚板
   ４を、ガイドレール６に支承して引き出し可能
   に架設するとともに、前記棚板４の引き出し方
   向前端側に位置する前部棚板部分４Ａをその後
   方側の棚板部分４Ｂに対して下方に屈曲可能に
   構成し、前記前部棚板部分４Ａの先端部に、前
   記棚板４に載置した可撓性帯状体ａを棚板上面
   側に押さえる掛止保持部材８を枢支してある整
   理棚であつて、前記掛止保持部材８を前記前部
   棚板部分４Ａに対して引き出し方向に沿つて揺
   動自在に枢支するとともに、前記棚板４を引き
   出して前記前部棚板部分４Ａが後方側の棚板部
   分４Ｂに対して下方に屈曲する姿勢において、
   前記掛止保持部材８の引き出し方向前方側への
   揺動を規制して、この掛止保持部材８を、その
   重心が枢支位置上方を越えて引き出し方向前方
   側に傾斜する前傾姿勢に保持する規制部材１０
   を設け、前傾姿勢に保持される前記掛止保持部
   材８に前記可撓性帯状体ａを二つ折り状態で掛
   止保持可能に構成してあることを特徴とする整
   理棚。 ２ 前記掛止保持部材８は、前部棚板部分４Ａの
   引出し方向先端部に設けられた引出し操作部材
   ７に枢支されるものである実用新案登録請求の
   範囲第１項に記載の整理棚。 ３ 前記掛止保持部材８は、着脱自在に枢支され
   るものである実用新案登録請求の範囲第１項又
   は第２項に記載の整理棚。 ４ 前記掛止保持部材８は、板状体から構成され
   たものである実用新案登録請求の範囲第１項乃
   至第３項の何れかに記載の整理棚。 ５ 前記掛止保持部材８は、門の字状に構成され
   たものである実用新案登録請求の範囲第１項乃
   至第３項の何れかに記載の整理棚。 ６ 前記掛止保持部材８は、エの字状に構成され
   たものである実用新案登録請求の範囲第１項乃
   至第３項の何れかに記載の整理棚。 ７ 前記掛止保持部材８は、網目状又は格子状に
   構成されたものである実用新案登録請求の範囲
   第１項乃至第３項の何れかに記載の整理棚。