JPS6345775Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の技術分野］ 本考案は、ケーブル布設時に使用するケーブル
送り出し装置用架台に係る。

［考案の技術的背景とその問題点］ 中間に複数個のマンホールを有する管路内にケ
ーブルを布設する場合、先ず麻ロープ等の引き網
が各管路内に配置されるよにする。次に、ケーブ
ルドラムに巻回したケーブルの一端と最初の引き
網の一端とを接続し、引き網の他端は所定の中間
マンホールに配置したケーブル送り出し装置、例
えば一対の無端ベルトを備えたケーブル送り出し
装置にスリツプを防止するような方法で巻回した
後、前記送り出し装置を駆動する。すると、引き
網の一端に接続したケーブルがケーブルドラムよ
り繰り出され、送り出し装置の入口側に到来す
る。

ところで、引き網とケーブルとは、一般に外径
が異なるほか、ケーブル先端は剛体で保護されて
いるため、連続的に巻回することはできず、ケー
ブルが送り出し装置の入口側に到来した場合に
は、前記送り出し装置を停止させる必要がある。
そして前記送り出し装置をケーブルが噛み込める
位置まで移動させると共にケーブル先端と前方の
管路内に挿通した引き網先端とを結合した後、先
方のケーブル送り出し装置を駆動する。一方、前
記のケーブルを噛み込んだケーブル送り出し装置
も同時に駆動しケーブルを前方へ送り出す。

しかしながら、上記のケーブル送り出し方法に
おいては、一旦、マンホール内に設置した架台を
ケーブル送り出し装置の位置移動の必要性から再
度調整して設置し直す必要があり、作業が繁雑で
あり、また、作業時間のロスを生じていた。

［考案の目的］ 本考案は、上記の事情に基づきなされたもの
で、一旦設置した架台を移動させる必要がなく、
ケーブル送り出し装置の一定範囲内の移動調整を
容易に可能としたケーブル送り出し装置用架台を
提供することを目的とする。

［考案の実施例］ 以下に、本考案の一実施例を図面を参照して説
明する。

第１図は、本考案の構成を示す概略説明図であ
る。

同図において、ケーブル送り出し装置１は、駆
動ローラ２及び従動ローラ３間に張架した無端ベ
ルト４を備えた回転体５，５を対向設置し、図示
を省略した間隔調整機構によつて回転体５，５間
の間隔を調整し得るように構成されている。そし
てこの送り出し装置１は、架台６上に取り付けら
れる。

すなわち、この架台６は、第２図に示すように
基台７の対角線位置に立設した支柱８，８と、こ
の支柱８，８間に高さ調整可能に載架した支持台
９とから成り、基台７の四隅には調整ねじ１０が
設けてあり、前後左右方向の傾きを調整できるよ
うにしてある。

一方、支持台９上には、布設すべきケーブルの
軸方向とそれ自身の長手方向とを一致させてベツ
ド１１が固定され、このベツド１１の長手方向に
凹溝１２が形成されている。ベツド１１上には、
取り付け板１３が載置され、この取り付け板１３
の底面に設けた突起部１４が前記凹溝１２に嵌合
し、ベツド１１の長手方向にスライドできるよう
に構成されている。また、前記取り付け板１３の
中央部には長手方向の長穴１５が形成され、この
長穴１５に対応して、ベツド１１及びこのベツド
１１の下面の支持フレーム１６に第３図に示すよ
うにそれぞれ長穴１７，１８及び１９が形成され
ている。

前記取り付け板１３には長穴１５を挾んでアン
グル部材２０がねじ２１によつて取り付けられ、
このアングル部材２０によりケーブル送り出し装
置１の本体が固定される。

ケーブル送り出し装置１を取り付けた前記取り
付け板１３は、長穴１５，１７，１８，１９に長
尺ボルト２２を挿通し、支持フレーム１６の裏面
側でワツシヤ２３を介してナツト２４によりベツ
ド１１上に締結される。

上記構成の架台６を各マンホールに設置する。
すなわち、ケーブル送り出し装置１を固定した取
り付け板１３をベツド１１にスライド可能な状態
で載せ、諸種の要因を勘案して、支持台９の所定
の位置にナツト２４の締め付けにより固定する。
しかる後、前後左右の傾きを水準器等を用いて測
定し、調整ねじ１０の回動によつて調整する。

麻ロープ等の引き網２５は、第１図Ａに示すよ
うに上方の回転体の前端に掛けられ、その後端を
経由して下方の回転体の前端に掛けられ、下方の
回転体の後端を経由して両回転体間に挿通されて
いる。このような引き網の掛け型を十字掛け又は
「８」字状掛けと呼んでいる。上記の引き網２５
の後端には、接続具２６を介して布設すべきケー
ブル２７の先端が接続されている。

以上の手順を経てケーブル送り出し装置１を駆
動すると、引き網２５がけん引され、それに伴い
ケーブル２７の先端、すなわち引き網２５とケー
ブル２７との接続具２６が前記送り出し装置１の
入口側に到来する。そこで直ちにケーブル送り出
し装置１を停止させ、引き網２５を回転体５より
取り外す。ここで、ケーブル２７を回転体５間に
噛み込ませるには、ケーブル２７を引つ張り込む
かケーブル送り出し装置１をケーブル２７の方へ
移動させるかの何れかである。ところが、ケーブ
ルは相当な重量があるのでケーブル送り出し装置
１を移動させる。本発明の架台はこのケーブル送
り出し装置１の移動を容易にしている。すなわ
ち、ナツト２４をゆるめ、ケーブル送り出し装置
１の取り付け板１３を第１図の鎖線に示すように
後方へスライドさせ、布設すべきケーブル２７を
噛み込ませる。この位置で再びナツト２４を締め
付け、取り付け台１３をベツド１１に固定する。
そして前方管路内の引き網の先端と接続具２６と
を結合した後、回転体５，５間に挾持したケーブ
ル２７をケーブル送り出し装置１によつて前方へ
送り出すと共に前方のマンホール内に設置した同
様の構成のケーブル送り出し装置によつて引き網
をけん引するすることにより次々に管路内へのケ
ーブル板布設が完了する。

［考案の効果］ 上記説明から明らかなように本考案によれば、
架台とケーブル送り出し装置との相違位置を一定
の範囲で調整し得るように構成したので、布設す
べきケーブル等へ設置後に調整を必要とする場合
等に従来のように架台を設置し直す必要がなく容
易に対応することができる。

【図面の簡単な説明】

図面は、本考案の一実施例を示し、第１図Ａ
は、本考案の構成の概略を示す平面図、同図Ｂ
は、その正面図、第２図は、その分解斜視図、第
３図は、第２図の一部を示す中央横断図面であ
る。 １……ケーブル送り出し装置、７……基台、８
……支柱、９……支持台、１１……ベツド、１３
……取り付け板、２７……ケーブル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基台上に起立させた１対の支柱間に載架した支
   持台と、この支持台上に布設すべきケーブルの軸
   方向とそれ自身の長手方向とを一致させて固定し
   たベツドと、このベツドにその長手方向に一定の
   範囲内で移動可能に装着され、駆動輪、従動輪お
   よびこれ等に張架した無端ベルトを有する１対の
   回転体を前記無端ベルトの直線走行部を対向させ
   て配置してなるケーブル送り出し装置を取り付け
   るケーブル送り出し装置の取り付け板と、この取
   り付け板を前記支持台の所定の位置に固定する手
   段とを有することを特徴とするケーブル送り出し
   装置用架台。