JPS6345657Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は冷蔵庫等の蒸発器に取付けられた霜検
知器により蒸発器に付着した霜を検知し除霜を行
う除霜制御装置に係わり、特に霜検知器本体の除
霜に関するものである。

従来の除霜制御装置においては、蒸発器に付着
した霜を霜検知器により検知し、圧縮機による冷
却運転を停止して蒸発器に装置された除霜用ヒー
タ及び霜検知器の自己ヒータに通電して除霜を行
い、そして蒸発器の温度を除霜終了検知器（バイ
メタルサーモ等）によつて感知することにより除
霜の終了を検知し、前記蒸発器の除霜用ヒータ及
び霜検知器の自己ヒータへの通電を同時に遮断
し、再び冷却運転を行なうようになつている。

ところが、このような従来の除霜制御装置で
は、除霜終了直後に蒸発器のフイン、エンドプレ
ート、冷媒管或は蒸発器上面のカバー等から霜溶
後の水が滴下して霜検知器に付着し、その水滴が
氷結して誤検知に至り、再び不必要な除霜を行う
ことがあつた。その対策として霜検知器の自己ヒ
ータの容量増が考えられるが、圧電素子等の検知
素子への熱影響等により限界があり実用的でな
い。

本考案は、上記欠点を無くした冷却器の除霜制
御装置を提供することを目的とするものである。

以下、本考案の一実施例を添付図面により説明
する。

第１図において、１はフイン２と、このフイン
２とエンドプレート３を貫通する冷媒管４とから
成る蒸発器、５は前記蒸発器に添設された蒸発器
除霜用ヒータ、６はフアン、７は前記エンドプレ
ート３に取付られた霜検知器である。第２図にお
いて前記霜検知器７を詳述する。８は熱伝導の良
好な金属ケーシング、９は圧電素子１０（検知素
子）を前記ケーシング８の内面に貼り付けた振動
面、１１は前記振動面９に付着した霜を除霜時に
除去する除霜用ヒータ（以下ヒータと対称す）、
１２は金属ケーシング８につめ込んで前記ヒータ
１１を固定するエポキシ樹脂等のモールド材、そ
して１３は前記圧電素子１０のある振動部と下部
のヒータ１１のモールド部とを気密区分する気密
板である。１４は前記圧電素子１０及びヒータ１
１のリード線である。

次に第３図で電気回路を説明する。１５は電源
回路である。１６は前記圧電素子１０と接続され
た発振回路で、前記圧電素子１０を一定の発振レ
ベルで発振させるものである。１７は霜検知器１
６への着霜量が一定量に達すると圧電素子１０の
振動が停止し、発振回路１６の発振周波数が変化
するのを検知して蒸発器１の着霜を検出する検知
回路であり、１８はリレーR₁，R₂を駆動させて
蒸発器除霜用ヒータ５及びヒータ１１を制御する
ヒータ駆動回路である。１９は蒸発器１の除霜終
了から一定時間後に霜検知器７の除霜を終了させ
る遅延回路である。而して蒸発器１に取付けられ
た除霜用ヒータ５はリレーR₁の常開接点R₁bと庫
内温度調節用のサーモスタツト２１、除霜終了時
開放するバイメタルサーモ２２を介して電源に接
続されている。２３は前記バイメタルサーモ２２
の接点開放を検知する蒸発器１の除霜終了検知回
路であり、前記バイメタルサーモ２２に並列に接
続され、その出力は駆動回路１８への入力となつ
ている。また冷却サイクルの圧縮機２４はリレー
R₁の常閉接点R₁aとサーモスタツト２１を介して
電源に接続されている。霜検知器７のヒータ１１
はリレーR₂の常開接点R₂bを介して電源に接続さ
れている。

このような構成において動作を説明する。霜検
知器７への着霜が一定量に達すると圧電素子１０
の振動が停止し、その結果発振回路１６の発振周
波数が変化するのを検知回路１７が検出すること
により、ヒータ駆動回路１８が作動してリレー
R₁，R₂が同時に閉成する。すなわち、電源から
圧縮機２４を切離して冷却運転を停止し、蒸発器
除霜用ヒータ５及び霜検知器７のヒータ１１を同
時に電源に接続する。そして、蒸発器１の温度が
上昇し、その温度がバイメタルサーモ２２の設定
値以上になるとバイメタルサーモ２２は開成し、
蒸発器１の除霜は終了する。同時に、前記バイメ
タルサーモ２２の接点開成を検知する除霜終了検
知回路２３から除霜終了信号がヒータ駆動回路１
８に入力され、リレーR₁が消勢され、その常開
接点R₁bが開放して常閉接点R₁aが閉成する。す
なわち、圧縮機２４が再び電源に接続され冷却運
転を開始する。そして、リレーR₂は遅延回路１
９によりR₁の消勢より一定時間後に消勢され、
その常開接点R₂bが開放して常閉接点R₂aが閉成
し霜検知器７の除霜が終了する。つまり、霜検知
器７は蒸発器１の除霜が終了して一定時間経過後
に除霜を終了する。

このように蒸発器１の除霜終了から一定時間経
過後に霜検知器７の除霜を終了するため、蒸発器
の除霜直後に蒸発器１のフイン２、エンドプレー
ト３、冷媒管４或は蒸発器上面のカバー（図示せ
ず）から霜溶後の水が滴下し霜検知器７に付着し
ても、霜検知器７は除霜中であるため水滴は蒸散
してしまうので、付着した水滴が氷結して誤検知
に至り再び不要な除霜を行うということは生じな
い。

尚上記実施例において検知素子１０を圧電素子
としたが、これに限らず例えば光学的素子であつ
ても良い。

このように本考案は、蒸発器に付着した霜を除
去する蒸発器除霜用ヒータと、圧電素子等の検知
素子及び除霜用ヒータを内蔵した霜検知器とを有
し、前記検知素子を駆動する素子駆動回路と、前
記検知素子による蒸発器の着霜状態を検出する検
知回路と、前記検知回路の出力により前記両ヒー
タに通電し除霜を開始するヒータ駆動回路と、蒸
発器が除霜終了して一定時間後に霜検知器の除霜
を終了させる遅延回路より成るものであるから、
除霜時、蒸発器の除霜のみならず霜検知器自体の
除霜が行なえることは言うまでもなく、蒸発器の
除霜終了後において霜検知器に水滴付着が生じて
も、ヒータへの遅延通電によつて水滴を蒸散し誤
動作を招くことがなく、もつて冷却効率が高ま
り、不要な除霜による無駄な電力消費をなくすこ
とが可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を採用した冷却装置
の平面図、第２図は霜検知器の断面図、第３図は
本考案の一実施例の概略電気回路図である。 １……蒸発器、５……蒸発器除霜用ヒータ、７
……霜検知器、１０……圧電素子（検知素子）、
１１……除霜ヒータ、１６……発振回路、１７…
…検知回路、１８……ヒータ駆動回路、１９……
遅延回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 蒸発器に付着した霜を除去する蒸発器除霜用ヒ
   ータと、熱伝導の良好な金属ケーシングの振動面
   に取付けられた圧電素子と、前記金属ケーシング
   に内蔵され、前記金属ケーシングに付着した霜を
   除去する霜検知器の除霜用ヒータと、前記圧電素
   子に一定の発振周波数を与える発振回路と、この
   発振回路の発振周波数が前記金属ケーシングに付
   着した一定量以上の霜によりずれたことを検知す
   る検知回路と、この検知回路により着霜状態を検
   知した時、前記両ヒータに通電させるヒータ駆動
   回路と、前記蒸発器の除霜が終了したことを検知
   し、前記ヒータ駆動回路に除霜終了信号を出力し
   て蒸発器除霜用ヒータへの通電を終了させる除霜
   終了検知回路と、前記除霜終了信号にもとづき動
   作し、前記蒸発器除霜用ヒータへの通電が終了し
   て一定時間経過後に前記霜検知器の除霜用ヒータ
   へ通電を断つ遅延回路とよりなる除霜制御装置。