JPS634322B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS634322B2
JPS634322B2 JP54172419A JP17241979A JPS634322B2 JP S634322 B2 JPS634322 B2 JP S634322B2 JP 54172419 A JP54172419 A JP 54172419A JP 17241979 A JP17241979 A JP 17241979A JP S634322 B2 JPS634322 B2 JP S634322B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chromium
tantalum
thin film
nitrogen
resistance
Prior art date
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Expired
Application number
JP54172419A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5694603A (en
Inventor
Nobuo Yasujima
Natsuo Itokawa
Seiichiro Kobayashi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TAISEI KOKI KK
Original Assignee
TAISEI KOKI KK
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Filing date
Publication date
Application filed by TAISEI KOKI KK filed Critical TAISEI KOKI KK
Priority to JP17241979A priority Critical patent/JPS5694603A/ja
Publication of JPS5694603A publication Critical patent/JPS5694603A/ja
Publication of JPS634322B2 publication Critical patent/JPS634322B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Non-Adjustable Resistors (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、クロムとタンタルを窒素雰囲気中に
て合金として成膜し、低い抵抗値と、低い抵抗温
度係数とを持ち、安定度のすぐれた薄膜抵抗体に
関する。
近年電子工業の飛躍的な発展に伴い、回路素子
に対する電気的特性の要求も次第に厳しいものと
なり、薄膜回路および個別抵抗器の抵抗材料とし
て従来はニクロム系が主として使用されてきた
が、更に安定度の向上をねらいとして窒化タンタ
ル薄膜抵抗体が開発され実用化されてきた。しか
しながら窒化タンタル薄膜抵抗体は固有抵抗が
260μΩ・cm程度で、実用膜厚に対する面積抵抗
も50〜200Ω/□であるが、温度特性が悪く、安
定度も低く、現在の電気的特性の要求に対して満
足し得ないという欠点がある。また、窒化タンタ
ルは原子半径の小さい窒素との侵入型固溶体を形
成しているため機械的な硬度はきわめて高いにも
かかわらず、高温における電気的特性の安定度に
問題があつた。
この発明は、上記の諸点に鑑みなされたもの
で、クロムとタンタルとを窒素雰囲気中にて成膜
したもので広い抵抗値の存在と、低い抵抗温度係
数をもち、安定度の高い抵抗体を容易に製造する
ことを目的としたものである。
すなわち、抵抗温度係数は成膜後の熱処理、ま
たは成膜時の加熱により調節することが可能であ
り、同時にこの熱処理または加熱により薄膜抵抗
体の安定度が著しく向上して、窒化タンタルをし
のぐものとなる。特に注目すべきことは、抵抗値
決定はスパツタリングにおけるターゲツトの組成
金属の面積比と膜厚により決定され、その再現性
もよく、他の成膜条件の影響が少い点である。
以上のごとく諸特性はもちろんのこと製造技術
面においてもこれまでの抵抗器に見られないすぐ
れた特長を有する。
以下この発明について詳細に説明する。
この発明は、タンタル中に10〜95原子%のクロ
ムを含んだクロム・タンタルを窒素を含む雰囲気
中にて成膜して得られる薄膜抵抗体の製造方法で
ある。
この発明のクロム・タンタル・窒素薄膜抵抗体
の製造方法の一実施例について説明すると、試料
作製のスパツタリング条件はベルジヤ内を3×
10-7Torr.まで排気した後、高純度アルゴンガス
を10〜20×10-3Torr.導入し、次いで高純度窒素
ガスをニードルバルブを介して2〜4×10-4torr
の分圧でその分圧を測定しながら、注入し、陰極
電圧−5.7〜−6.5KV、電流密度0.2〜0.5mA/cm3
で2極活性スパツタリングを行つた。なお、成膜
速度は50〜120Å/minである。
膜組成の変更はクロム板にタンタル板を装着し
た陰極のクロムとタンタルの面積比を変えること
により行つた。
第1図はこの発明の製造方法による薄膜抵抗体
の特性を示すもので、生成されたクロム・タンタ
ル合金薄膜中に含まれるクロムCrとタンタルTa
の含有組成(at%)に対する抵抗値R(Ω)およ
び抵抗温度係数TCR(ppm/℃)を示すもので、
曲線Aは抵抗値Rを、曲線Bは抵抗温度係数
TCRを示す。
使用した試料は、径3mm、長さ9mmのフオルス
テライトに窒素の最大分圧1.0×10-5Torrにて
6000Åの膜厚で着膜し、その両端に1.5mmのキヤ
ツピングをしたものである。
この図でわかるように抵抗値Rはクロム含有量
0%より85%まで増大し、85%から逆に下降する
値をとる。一方、抵抗温度係数TCRはクロム含
有量0%よりゆるやかに下降し、30%から逆に上
昇する傾向を示し、90%から大きな値をとるよう
になる。
以上からわかるようにこの発明の製造方法によ
る薄膜抵抗体は抵抗値が6〜20Ωときわめて低
く、さらに抵抗温度係数TCRについてみるとク
ロム含有量10〜95原子%の間では広い範囲にわた
つて実用的に零の近辺の充分小さい値である。
クロム含有量が10原子%より少ない場合、およ
び95原子%より多い場合には、抵抗温度係数が大
巾に正の値に移行するので何れも好ましくない。
なお、クロム組成比としては、TaCr2に相当する
67原子%にまたがつた40〜80原子%が後述の安定
度との関連上、好ましい。
窒素の最大分圧は0.5×10-5〜2×10-3Torrが
好ましい。0.5×10-5Torrよりも低い分圧では窒
素の反応が現われず、また2×10-3Torrを越え
る分圧ではクロム・タンタルの着膜が生成し難く
なる。
第2図は、第1図に際して用いた試料と同様に
作成したクロム含有量が30原子%および81原子%
で窒素の最大分圧が3×10-4Torrおよび2×
10-5Torrで得られた各試料を大気中において温
度上昇15℃/minで熱処理したときの抵抗値の変
化を連続的に記録したものである。この図に示さ
れているように、抵抗値は、200〜900℃の範囲で
は、クロム含有量および熱処理温度Tによつてさ
ほど大きな変化はしていない。熱処理温度の上昇
と共に抵抗値が増大する傾向を示しているのは、
抵抗体の表面に酸化膜が形成される結果、抵抗薄
膜の実効膜厚が減少するためであると推定され
る。
熱処理温度Tが900℃を越えると、酸化の進行
が著しくなつて抵抗値が急激に増大するので好ま
しくない。また、熱処理温度が200℃より低いと
きは、酸化膜が殆んど形成されず、耐湿性は劣る
が、ニクロム系より充分優れたものが得られる。
第3図は、第2図で用いたものと同様の試料を
大気中において、温度上昇15℃/minで熱処理し
たときの抵抗温度係数TCRの変化を連続的に記
録したものである。この図に示されているよう
に、抵抗温度係数は、200〜900℃の範囲内で熱処
理することによつて、クロム組成比に応じて正か
ら負の値へ、あるいはその逆に零近辺の任意の小
さな値へと調節することが可能である。抵抗温度
係数が熱処理によつて変化するのは熱処理によつ
て結晶粒の成長と粒界析出層の微少な変化による
ものと推定される。
また、このように熱処理温度によつて零近辺の
任意の小さな値の抵抗温度係数が巾広くとれるの
は、クロム・タンタルに窒素が含有されているこ
との効果によるものと推定される。
さらに、第3図から明らかなように抵抗温度係
数は熱処理を施すことによつてバラツキがなくな
つている。
第4図はクロム含有量が67原子%(TaCr2)、
窒素分圧2×10-5Torr中で成膜された抵抗体を
大気中にて500℃で熱処理したものの負荷寿命試
験結果を、ニクロム系薄膜抵抗体、および窒化タ
ンタル薄膜抵抗体と共に示してある。試験条件
は、槽内温度125±2℃、1/4W50%定格負荷で、
1.5hrs.ON、0.5hrs.OFFの断続通電したものであ
る。
第4図の横軸は試験時間t(hrs)を、縦軸は抵
抗変化率△R/R(%)を示している。この図で
明らかなごとく、この発明による薄膜抵抗体の負
荷寿命試験による抵抗変化率△R/Rはニクロム
系薄膜抵抗体に比べて充分小さく、かつ現在最も
安定度の高いとされている窒化タンタル薄膜抵抗
体より小さい値を示している。
また、第5図は第4図に際して用いたものと同
様の抵抗体の耐湿負荷寿命試験結果を、ニクロム
系薄膜抵抗体、および窒化タンタル薄膜抵抗体と
共に示してある。試験条件は、槽内温度40±2
℃、槽内湿度(相対湿度)90〜95%、1/2W100%
定格負荷で1.5hrs.ON、0.5hrs.OFFの断続通電を
したものである。
第5図の横軸は試験時間t(hrs)を、縦軸は抵
抗変化率△R/R(%)を示している。この図で
明らかなごとく、この発明による薄膜抵抗体の耐
湿負荷寿命試験による抵抗変化率△R/Rはニク
ロム系薄膜抵抗体に比べて充分小さく、かつ現在
最も安定度の高いとされている窒化タンタル薄膜
抵抗体より小さい値を示している。
本発明の製造方法による抵抗体がこのような高
い耐湿性を呈するのは、クロムにタンタルを含有
させて窒素雰囲気中で成膜させたものを大気中で
熱処理することによつて完全な酸化膜が形成され
るためであると推定される。
なお、加速寿命試験に使用した薄膜抵抗体の基
板はフオルステライト磁器であり、通常薄膜素子
の基板として特性がすぐれているといわれるアル
ミナ磁器、あるいはグレーズドアルミナ磁器を用
いた他の抵抗器に比べて何ら遜色がない。すなわ
ち、より安価な基板が使用可能であると共に、個
別抵抗器の切条作業が容易となり製造原価を大幅
に低減できる。
次にこの発明の他の実施例について説明する。
この実施例ではスパツタリングする基板の温度を
200〜900℃に加熱しておき、その基板上に前述の
実施例と同様にクロムとタンタルを窒素雰囲気中
にてスパツタリングして10〜95原子%のクロムを
含むタンタル合金薄膜を得るものである。この実
施例によつても基板の加熱温度を変化させること
により抵抗温度係数TCRを変化させることがで
きる。この場合、スパツタリング後の熱処理工程
を省略できる利点がある。
なお、本発明の製造方法によるクロム・タンタ
ル・窒素薄膜抵抗体は、その中に、ニツケル、コ
バルト、鉄のような不純物を12%以下含有して
も、電気的特性に本質的な変化は見られなかつ
た。
以上、詳細に説明したように、この発明の製造
方法はタンタルに10〜95原子%のクロムを含むク
ロム・タンタルを窒素雰囲気中で成膜して得られ
たクロム・タンタル・窒素合金薄膜を用いて抵抗
体を構成したので、従来の薄膜抵抗体に比べてき
わめて低い固有抵抗値のものを容易に得ることが
できる。また、900℃以下で熱処理したものは抵
抗温度係数が改善され、広い範囲にわたつて任意
の小さい値とすることができ、かつそのバラツキ
を小さくすることが可能であり、同時に薄膜抵抗
体の安定性を著しく向上できる。さらに基板温度
900℃以下に加熱してスパツタリングを行う場合
は熱処理工程を省略しても上記したのと同様の効
果が得られる特長がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の製造方法による薄膜抵抗体
のクロム含有量に対する抵抗値および抵抗温度係
数を示す図、第2図および第3図はそれぞれクロ
ム含有量および窒素分圧を異ならしめた薄膜抵抗
体の熱処理による抵抗値および抵抗温度係数の変
化を示す図、第4図および第5図はそれぞれクロ
ム含有量67原子%の薄膜抵抗体の負荷寿命試験お
よび耐湿負荷寿命試験における抵抗値変化率と他
の合金薄膜抵抗体との比較を示す図である。 図中、Rは抵抗値、TCRは抵抗温度係数、A,
Bは曲線、Tは温度、tは時間、△R/Rは抵抗
変化率である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 本質的に10〜95原子%のクロムを含むクロ
    ム・タンタルを最大分圧0.5×10-5〜2×
    10-3Torrの窒素を含む雰囲気中にて成膜して得
    られるクロム・タンタル・窒素合金薄膜を用いて
    構成することを特徴とするクロム・タンタル・窒
    素薄膜抵抗体の製造方法。 2 本質的に10〜95原子%のクロムを含むクロ
    ム・タンタルを最大分圧0.5×10-5〜2×
    10-3Torrの窒素を含む雰囲気中にて成膜して得
    られるクロム・タンタル・窒素合金薄膜を900℃
    以下の温度で熱処理したものを用いて構成するこ
    とを特徴とするクロム・タンタル・窒素薄膜抵抗
    体の製造方法。 3 900℃以下に加熱された基板上に、本質的に
    10〜95原子%のクロムを含むクロム・タンタルを
    最大分圧2×10-5〜3×10-4Torrの窒素を含む
    雰囲気中にて成膜して得られるクロム・タンタ
    ル・窒素合金薄膜を用いて構成することを特徴と
    するクロム・タンタル・窒素薄膜抵抗体の製造方
    法。
JP17241979A 1979-12-27 1979-12-27 Chrome tantalum nitrogen thin film resistor Granted JPS5694603A (en)

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JP17241979A JPS5694603A (en) 1979-12-27 1979-12-27 Chrome tantalum nitrogen thin film resistor

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JPS5694603A JPS5694603A (en) 1981-07-31
JPS634322B2 true JPS634322B2 (ja) 1988-01-28

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