JPS6343144Y2 - - Google Patents

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JPS6343144Y2
JPS6343144Y2 JP1699980U JP1699980U JPS6343144Y2 JP S6343144 Y2 JPS6343144 Y2 JP S6343144Y2 JP 1699980 U JP1699980 U JP 1699980U JP 1699980 U JP1699980 U JP 1699980U JP S6343144 Y2 JPS6343144 Y2 JP S6343144Y2
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hydraulic
transmission
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clutch
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  • Arrangement Or Mounting Of Control Devices For Change-Speed Gearing (AREA)
  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
  • Fluid-Pressure Circuits (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はロータリ耕耘機、プラウ、播種機、
施肥機などの各種の作業機を附設され各種の作業
を行なわせる農用トラクタとかバケツト或はシヨ
ベルを装備し土砂とか堆肥の運搬或は地面の掘削
に用いられるホイールローダとかの自走式作業車
(以下、「農用トラクタ等」という。実用新案登録
請求の範囲においても同じ。)を走行させるため
の走行駆動装置であつて、車輌をクリープ走行さ
せるための機構を組込んである走行駆動装置に、
関するものである。
農用トラクタ等を通常の変速装置によつて得ら
れる最低速の車速よりも低いクリープ車速で走行
させ得ることとするためには従来一般に、例えば
実開昭53−149183号公報或は実開昭54−1830号公
報に示されているように車速変速用の歯車シフト
式変速装置とは別に、或は同変速装置中に、大幅
減速を行なうギヤ減速機構を組込む構造が採用さ
れて来ているが、この構造によればクリープ車速
を多段に変更可能とすることに無理があり、クリ
ープ車速を変更可能とする場合にもせいぜい2段
までとされていた。
この点、特開昭52−109228号公報に開示されて
いるようにクリープ走行駆動用の駆動源として油
圧モータを用いれば、回転数の無段変更を容易に
行なえる油圧モータによりクリープ車速を無段に
変更できることとなる。
しかしながら上記した特開昭52−109228号公報
に開示のものは通常車速で車輌を走行させるとき
に車速変更を行なうための変速装置とクリープ走
行駆動用の油圧モータとを互に並列接続して設け
ており、車輌をクリープ走行させるときに変速装
置が有する減速能を利用できないことから、超低
速で車輌を走行駆動するトルクを発生させるため
に油圧モータを大容量のものとする必要があつて
高価につき、また油圧モータの回転数を、エネル
ギー効率が低いと共に制御が困難となる超低速回
転数として車輌のクリープ走行を得る必要があ
る。
そこでこの考案はクリープ車速の無段変更を容
易とする油圧モータを、該モータの回転を走行駆
動装置に既存の機構を極力利用して大幅に減速す
る構造と共に採り入れて、クリープ走行機構を組
込み、クリープ走行用の油圧モータを小容量で小
型のもので足りることとすると共に該モータを極
端に低速で回転させずとも車輌のクリープ走行を
可能とする、農用トラクタ等の新規な走行駆動装
置を提供しようとするものである。
この考案課題を解決するためにこの考案は、車
速変速用の機械式多段変速装置3の原動側伝動軸
22に対する入力伝導を選択的に遮断可能とする
油圧クラツチ18,19,20,21を設けると
共に、上記した原動側伝動軸22上に固定設置し
てある変速伝動用の歯車群のうちの最大径の歯車
23に対し該歯車を含む減速装置と他のクラツチ
48とを介し連動連結してあるクリープ走行駆動
用の油圧モータ41を設けて、作動油の給油方向
を切換える給油方向切換弁63により該油圧クラ
ツチ18,19,20,21と油圧モータ41と
に対し択一的に作動油を供給するように構成し、
また上記変速装置3の変速レバー49により変位
操作されて上記他のクラツチ48を入り切りする
可動金物55を設けると共に、上記変速レバー4
9を1速位置に位置させた後でのみ該変速レバ
ー49による上記可動金物55の変位操作を可能
とするレバー操作規制具56を設けた、といつた
技術的手段を講じた。
図例では上記変速装置3の原動側に油圧クラツ
チ式のものに構成された別の変速装置2が設けら
れていて、上記油圧クラツチ18,19,20,
21は該別の変速装置2の油圧クラツチ18−2
1を利用している。そして第7図に図示のように
上記給油方向切換弁63は、エンジン4にて駆動
される油圧ポンプ60からの圧油を油圧クラツチ
18−21方向と上記油圧モータ41方向とに切
替えて導くものとし、該方向切換弁63を図示の
位置におくと変速装置3の原動側伝動軸22に
対する入力伝導が油圧クラツチ18−21の離説
により遮断されると共に油圧モータ41が駆動状
態へと切替えられることとしている。
車輌をクリープ走行させるには、油圧クラツチ
18,19,20,21により原動側伝動軸22
に対する入力伝導を遮断すると共に油圧モータ4
1の駆動状態を得、かつ上記他のクラツチ48を
入れて油圧モータ41により伝動軸22を回転駆
動させればよいが、その状態で油圧モータ41の
回転は既存伝動軸22上の既存の最大径歯車23
を含む減速装置と変速装置3の1速変速段が有す
る大きな減速能とにより大幅に減速されて駆動車
輪或はクローラ方向に伝達されることとなる。
実施例について説明すると、第1図において1
は農用トラクタのミツシヨンケースであつて、同
トラクタの機体の一部を構成している該ミツシヨ
ンケース1内には、走行動力主変速装置を構成す
る油圧クラツチ式変速装置2と、走行動力副変速
装置を構成する機械式変速装置3とを、前後に配
して設けてある。これらの両変速装置2,3のう
ち、前段側の油圧クラツチ式変速装置2は、農用
トラクタに塔載されたエンジン4に主クラツチ5
(以上、第7図)を介して連動連結された伝動軸
6と、この伝動軸6に平行させその下方に設けら
れた他の伝動軸7とを、適宜の変速比でもつて選
択的に連動連結するためのものに、また機械式変
速装置3は、上記他の伝動軸7とその延長線上に
設けられた別の伝動軸8とを、適宜の変速比でも
つて選択的に連動連結するためのものに、それぞ
れ構成されている。上記した別の伝動軸8は、上
記両変速装置2,3より成る走行動力変速部の出
力軸を構成しており、該伝動軸8端には、左右後
輪(図示せず)方向へと変速後の走行動力を伝達
するための傘歯車9を設けてある。
説明の順序として、上記した両変速装置2,3
の具体構造を、通例構造ではあるが説明しておく
と、先ず油圧クラツチ式変速装置2は、伝動軸6
に固定して設けたF1変速歯車10、F2変速歯車
11、F3変速歯車12及びR変速歯車13と、
他の伝動軸7に遊嵌して設け伝動軸6上の上記変
速歯車10−13のうちの相当するものに直接
(F歯車)或はR中間歯車13Aを介し間接(R
歯車)に噛合せたF1遊転歯車14,F2遊転歯車
15、F3遊転歯車16及びR遊転歯車17とを、
備えている。他の伝動軸7上には、上記の各遊転
歯車14,15,16,17に配して該各遊転歯
車14,15,16,17を選択的に他の伝動軸
7へと結合するための多板式のF1油圧クラツチ
18、F2油圧クラツチ19、F3油圧クラツチ2
0、R油圧クラツチ21が、設けられている。油
圧クラツチ式変速装置2は、相当する1個の油圧
クラツチ18,19,20もしくは21の選択的
な作動により、1個の遊転歯車14,15,16
もしくは17を選択的に他の伝動軸7へと結合し
て、前進1速F1、前進2速F2、前進3速F3もし
くは後進1速Rの変速比でもつて選択的に、伝動
軸6,7間を連動連結するものと、なつている。
また機械式変速装置3は、前記伝動軸6の後半
部上に設けられた中空伝動軸22も、備えてい
て、この中空伝動軸22は、その基端の大径歯車
23を他の伝動軸7後端部上の小径歯車24に噛
合せることで、他の伝動軸7に対し常時、減速連
動連結されている。中空伝動軸22上には、3個
の変速歯車25,26,27が設けられており、
また別の伝動軸8上には該軸8にスプライン嵌合
して、一体的な2個のシフト歯車28,29と他
の1個のシフト歯車30とが設けられている。さ
らに他の伝動軸7端とシフト歯車30ボス部とに
互に噛合せ得る爪31a,31bを形成して構成
された噛合クラツチ31を、伝動軸7,8間に介
在させてある。以上により機械式変速装置3は、
別の伝動軸8上でシフト歯車28,29,30を
選択的に摺動変位させ、歯車25,28間の噛合
いにより1速の変速比で、歯車26,29間の噛
合いにより2速の変速比で、歯車27,30間の
噛合いにより3速の変速比で、爪31a,31b
間の噛合いによる噛合クラツチ31作動によつて
伝動軸7,8間を直結して4速の変速比で、それ
ぞれ選択的に伝動軸7,8間を連動連結するもの
と、なつている。
以上に説明して来た部分は、通例構造のところ
であるが、第2−4図に示すように、ミツシヨン
ケース1の一側壁後端部分には開口32を形成し
てあり、ミツシヨンケース1に固定具33により
取外し可能に固定されて該開口32を閉鎖する蓋
板34が、設けられている。そしてこの蓋板34
の内面上に、該蓋板34に固定具35で固定して
支持金物36を設けてあり、この支持金物36に
固定具37にて固定してある支持板38にギヤ軸
39a,40aを回転自在に支持された外接歯車
式の油圧モータ41を、該油圧モータ41の両ギ
ヤ39,40の噛合い部に一方向及び他方向から
連通する作動油の供給路42と排出路43とを支
持金物36に形成して、該支持金物36に装備さ
せてある。また第2,4図に示すように、支持金
物36に回転自在に支持させて、前記中空伝動軸
22に平行する中間軸44を設けてあり、この中
間軸44に嵌着して設けた大径歯車45を、第4
図に示すように油圧モータ41の一方のギヤ軸3
9aに嵌着して設けた小径歯車46と、噛合せて
ある。中間軸44上にはさらに、第2図に示すよ
うに該中間軸44にスプライン嵌合して中空伝動
軸22基端の前記大径歯車23に噛合い可能なシ
フト歯車47を設けてあり、このシフト歯車47
を中間軸44上で選択的に摺動変位させ、第2図
に実線図示のように大径歯車23と噛合せたり鎖
線図示のように大径歯車23との噛合いを解除し
たりすることで中間軸44と中空伝動軸22間、
したがつて油圧モータ41と中空伝動軸22間の
連動連結を選択的に入断するクラツチ48が、構
成されている。油圧モータ41は中空伝動軸22
に対し、この考案に従つて、このクラツチ48
と、歯車46,45より成るギヤ減速機構及び歯
車47,23より成るギヤ減速機構を備えた減速
装置を介して、連動連結されている。
上記したクラツチ48は図示の場合、前記した
機械式変速装置3を変速操作するための副変速レ
バー49によつて入り切り操作することと、され
ている。すなわち、第1,5図に示すように、機
械式変速装置3における前記シフト歯車28,2
9に係合させてあるシフトフオーク50と前記シ
フト歯車30に係合させてあるシフトフオーク5
1とは、機体前後方向に沿わせて位置を固定して
設けてある、互に平行するフオークシヤフト5
2,53にそれぞれ摺動自在に支持させてあつ
て、球体及び球面座を介し回動自在に支持されて
いる上記副変速レバー49を機体横断方向に沿い
回動操作して、下端部で何れかのシフトフオーク
50或は51上面の係合溝穴50a或は51a内
に選択的に臨ませ該シフトフオーク50或は51
に係合させた上で、副変速レバー49を機体前後
方向に沿い回動操作して、シフトフオーク50或
は51の一方向もしくは他方向への変位を得て、
伝動軸8上でのシフト歯車28,29或はシフト
歯車30の一方向もしくは他方向への摺動変位を
得、機械式変速装置3についての所要の変位操作
を行なえることと、してある。そして、同様に第
1,5図に示すように、上記した両フオークシヤ
フト52,53に平行させて他のフオークシヤフ
ト54を、位置を固定し且つフオークシヤフト5
2に隣合せて、設けてあり、この他のフオークシ
ヤフト54には、クラツチ48における前記シフ
ト歯車47に係合させてあるシフトフオーク55
を、摺動自在に支持させてある。このシフトフオ
ーク55の上面には、副変速レバー49の下端部
を臨ませ得る係合溝穴55aを形成してあり、ま
たフオークシヤフト52,54間には規制板56
を固定設置してある。そして、機械式変速装置3
における変速歯車25とシフト歯車28とが噛合
された、同変速装置3の1速状態では、シフトフ
オーク50が第5図に鎖線図示の位置へともたら
されるが、このとき該シフトフオーク50上面の
係合溝穴50aは、クラツチ48切り位置にある
シフトフオーク55の上面の係合溝穴55aと機
体横断方向において整列位置するように、図られ
ており、且つ、上記した規制板56には、上記の
ように機械式変速装置3の1速状態及びクラツチ
49の切り状態で整列位置する係合溝穴50a,
55aと整列位置するレバー通過許容溝穴56a
を、上端側から切込み状に形成してあつて、上記
の状態ではレバー49下端部を係合溝穴50a,
55a間で移し変えるように、副変速レバー49
を機体横断方向に沿い回動操作可能であるが、他
の状態では規制板56に阻止されて、レバー49
下端部を係合溝穴50a,55a間で移し変える
副変速レバー49操作が不能となるように、図ら
れている。
したがつて第5図に鎖線図示のシフトフオーク
50位置のみで、該シフトフオーク50の係合溝
穴50a内からシフトフオーク55の係合溝穴5
5a内へとレバー49下端部が移し変えられるよ
うに、副変速レバー49を機体横断方向に沿い回
動操作でき、このようなレバー49操作を行なつ
て副変速レバー49下端部を係合溝穴55a内へ
と臨ませシフトフオーク55へと係合させ、次い
で副変速レバー49を機体前後方向に沿い、中間
軸44上でシフト歯車47が大径歯車23へ噛合
う方向に摺動変位せしめられる方向で、回動操作
して、クラツチ48を入れることができ、逆にク
ラツチ48の入り状態から上記とは逆方向にシフ
ト歯車47が摺動変位せしめられる方向で、副変
速レバー49を機体前後方向に沿い回動操作し
て、クラツチ48を切ることができる。そして、
このクラツチ48の入り切り操作中は、副変速レ
バー49がシフトフオーク50との係合を解除さ
れていることから、シフトフオーク50が第5図
に鎖線図示の位置に留まり、機械式変速装置3
は、1速変速段に留められる。このように、クラ
ツチ48は、機械式変速装置3の1速変速段にお
いてのみ、副変速レバー49により入り切り操作
可能とされている。第5図に示すように、フオー
クシヤフト52,53間にも他の規制板57を、
位置を固定して設けてあり、この他の規制板57
には、機械式変速装置3の中立状態で機体横断方
向において整列位置する、シフトフオーク50,
51の係合溝穴50a,51aと整列位置して上
記中立状態でのみ係合溝穴50a,51a間での
レバー49下端部の移し変えを許容するレバー通
過許容溝57aを、形成してある。また第1,6
図において58は、副変速レバー49の中途をガ
イドするレバーガイドであるが、このレバーガイ
ド58には、機械式変速装置3を変速操作するレ
バー49操作方向に沿うH字形のガイド溝58a
であつて、溝端を副変速レバー49の1速位置
、2速位置、3速位置、4速位置に設定
してあるガイド溝58aを、形成してある他、レ
バー49下端部をシフトフオーク50の係合溝穴
50aとシフトフオーク55の係合溝穴55a間
で移し変える副変速レバー49操作方向に沿うガ
イド溝部とシフトフオーク55への係合状態でク
ラツチ48を入り切りする副変速レバー49操作
方向に沿うガイド溝部とを有するガイド溝58b
を、前者のガイド溝58aの1速位置に連らね
て、形成してある。
先に説明した構成からして、油圧クラツチ式変
速装置2の中立状態で、クラツチ48を入れると
共に、油圧モータ41に作動油を供給して該モー
タ41を回転駆動したとすると、この油圧モータ
41の回転が、歯車46,45にて減速されて中
間軸44へと伝えられ、さらに歯車47,23に
て減速されて中空伝動軸22へと伝えられること
となる。そして油圧モータ41の回転駆動は、機
械式変速装置3を1速変速段において前記クラツ
チ48を入れた状態で、つまり副変速レバー49
操作で先ず機械式変速装置3を1速変速段へとも
たらし、この1速変速段でのみ副変速レバー49
操作で入り切り可能なクラツチ48を入れて、行
なうこととされており、このモータ41駆動で車
輌をクリープ走行させることとされていて、前記
レバーガイド58におけるガイド溝58b端は、
第6図に示すように、レバー49のクリープ位置
Cに設定されている。
上記のように車輌をクリープ走行させるための
油圧モータ41は、油圧クラツチ式変速装置2と
択一的に用いられ、この油圧モータ41駆動のた
めには、油圧クラツチ式変速装置2における前記
複数油圧クラツチ18,19,20,21に対す
る作動油の給排制御回路と関連させて、次のよう
な油圧回路が設けられている。
すなわち、ミツシヨンケース1内の低部を利用
して構成された油タンク59から油圧クラツチ1
8,19,20,21に作動油を供給するための
油圧ポンプ60が、第7図に示すように設けられ
ており、また中立位置Nでは該油圧ポンプ60か
らの作動油を油タンク59へ戻すと共に全油圧ク
ラツチ18,19,20,21から作動油を油タ
ンク59に排出させる切換弁61であつて、さら
に各作用位置F1,F2,F3もしくはRでは相当す
る1個の油圧クラツチ18,19,20もしくは
21に対し、油圧ポンプ60からの作動油を調圧
弁62にて設定される油圧で供給させることとす
る切換弁61が、同様に第7図に示すように設け
られている。そして、第7図に示すように、上記
の調圧弁62接続位置よりも前段側で油圧ポンプ
60の油吐出回路には、給油方向切換弁63を挿
入してあり、この給油方向切換弁63は図示のよ
うに、3ポート・2位置の弁に構成されていて、
二次側の2ポートのうちの1つには油圧クラツチ
18−21方向へ導かれたクラツチ給油回路64
が、そして他の1ポートには油圧モータ41方向
へ導かれたモータ給油回路65が、それぞれ接続
されている。給油方向切換弁63は、モータ給油
回路65端をブロツクして油圧ポンプ60をクラ
ツチ給油回路64へと接続するクラツチ給油位置
と、クラツチ給油回路64端をブロツクして油
圧ポンプ60をモータ給油回路65へと接続する
モータ給油位置とを、備えている。
給油方向切換弁63をモータ給油位置へと移
して油圧モータ41へと作動油を供給し、該モー
タ41を回転させて車輌をクリープ走行させる場
合に、油圧モータ41の回転数、したがつて車輌
のクリープ走行速度を変更制御するために、第7
図に示すように、モータ給油回路65に挿入して
流量制御弁66を設けてある。この流量制御弁6
6は、モータ給油回路65に直接に挿入された可
変絞り67と、この可変絞り67よりも前段側で
モータ給油回路65から分岐させてあるリリーフ
回路68に挿入されたリリーフ弁69であつて可
変絞り67後段側のモータ給油回路65の油圧を
背圧として導いてあるリリーフ弁69とから、圧
力補償型のものに構成されている。油圧モータ4
1の回転数、したがつて車輌のクリープ走行速度
は、流量制御弁66における可変絞り67の開口
度ないし絞り度を変更調節することによつて、変
更制御される。
同様に第7図に示すように、油圧モータ41か
らの排油回路70から分岐させたリリーフ回路7
1には調圧弁72を挿入してあり、また上記排油
回路70にはダツシユ防止弁73を挿入してあ
る。このダツシユ防止弁73は、排油回路70を
ブロツクせずして油圧モータ41からの自由な排
油を許容する非ブロツク位置Nと、排油回路70
をブロツクするブロツク位置Bとを、備えてお
り、一側に油圧モータ41一次側の油圧を油圧作
用回路74を介して導くことで、非ブロツク位置
Nをとる方向に変位附勢されていると共に、他側
にスプリング75を設けて、ブロツク位置Bをと
る方向に変位附勢されている。スプリング75に
よる弁73変位附勢力は、油圧モータ41が正常
稼働している状態での、該モータ41一次側の油
圧による弁73変位附勢力よりも、小とされてお
り、このため常時は、ダツシユ防止弁73が非ブ
ロツク位置Nをとる。そして、何らかの原因で油
圧モータ41が外部駆動されて油圧ポンプ作用
し、油圧モータ41の一次側に負圧が生じると、
スプリング75による変位附勢力が打克つて、ダ
ツシユ防止弁73がブロツク位置Bへと自動的に
変位せしめられるように、図られている。したが
つてクリープ走行時に、例えば農用トラクタの後
部に連結され牽引されるロータリ耕耘機により農
用トラクタが押され、流量制御弁66にて設定さ
れたクリープ走行速度よりも大きな速度で車輌走
行が行なわれようとすると、そのとき油圧モータ
41がポンプ作用することとなるから、ダツシユ
防止弁73がブロツク位置Bへと変位せしめられ
て、排油回路70のブロツクが行なわれ、油圧モ
ータ41からの排油がリリーフ回路71を介して
行なわれることとなり、このリリーフ回路71中
のリリーフ弁72により直ちに油圧が高められる
ことよりして、ポンプ作用をしている油圧モータ
41の負荷が増大し走行系に制動力が作用し、設
定速度以上への増速がおさえられる。ロータリ耕
耘機からの押し作用等の外部駆動力が解除される
と、ダツシユ防止弁68が油圧作用で再び、非ブ
ロツク位置Nへと自動的に戻される。
上記したように油圧モータ41に関連させてあ
る調圧弁72及びダツシユ防止弁73は図示の場
合、油圧モータ41と共にミツシヨンケース1に
組込まれるように、なされている。すなわち先
ず、第2,3図に示すように、前記蓋板34の外
面上にはバルブケース76を、固定具77により
蓋板34に固定して、装着してあり、このバルブ
ケース76と蓋板34とには、第3図に示すよう
に、前記した支持金物36の作動油供給路42に
連通する作動油供給路78,79を形成してあ
り、作動油供給路78の基端に、前記した可変絞
り67(第7図)から導かれる油圧管の接続金物
80が、設置されている。また第3,4図に示す
ように、前記した支持金物36の作動油排出路4
3の中途に連らねて支持金物36に、油タンク5
9兼用のミツシヨンケース1内に開放する弁穴8
1を形成してあり、前記リリーフ弁72は、該弁
穴81を利用して設置されている。すなわち、弁
穴81端に形成した弁座に密接可能なボール82
を、該ボール82を受ける受金物83と支持金物
36に固定したピン84とに両端を受けさせて弁
穴81内に配設した圧縮ばね85により、上記弁
座方向へ移動附勢させて、リリーフ弁72が構成
されているのである。
さらに第2,3図に示すように、バルブケース
76には上下方向に沿う弁穴86を形成してあ
り、この弁穴86中途には、蓋板34に形成した
連通穴87を介して支持金物36の作動油排出路
43に連通する入口ポート88と、バルブケース
76内のドレン穴89及び蓋板34のドレン穴9
0を介し油タンク59兼用のミツシヨンケース1
内に連通する出口ポート91とを、形成してあ
る。そして前記したダツシユ防止弁73は、上記
した弁穴86に嵌挿された弁体92を備えたもの
に構成されており、該弁体92は、弁穴86内に
配設された前記スプリング75により下方向きに
移動附勢されていると共に、前記した油圧作用回
路75(第7図)に相当する油穴75Aを、作動
油供給路78に連らねてバルブケース76に形成
することで、油圧モータ41一次側の油圧を下面
に作用せしめられて上方向きに移動附勢されてい
る。弁体92の周面には、油圧モータ41の正常
稼働時に上記した入口ポート88と出口ポート9
1間を連通させる環状溝92aを、形成してあ
る。ダツシユ防止弁73は、油圧モータ41の一
次側に負圧が発生すると、スプリング75力で弁
体92が下降動し、環状溝92aがポート88,
91位置を外れ該両ポート81,91間が弁体9
2によりブロツクされることから、前記したブロ
ツク位置Bをとるに至る。
前記した油圧ポンプ60は、第1図に示すよう
に、ミツシヨンケース1の前面に、前記主クラツ
チ5(第7図)を前端部に内装するクラツチハウ
ジング93内において、装着してある。この油圧
ポンプ60は、1対の平歯車94,95を互に噛
合せてなる外接式のギヤポンプに構成されてお
り、その1ギヤ軸94aを、前記主クラツチ5に
連らなる伝動軸96と前記伝動軸6とに連結し
て、設けてある。
前記した可変絞り67は、第1図に示すように
クラツチハウジング93の後端部上面に設置され
たバルブケース97に、また前記した給油方向切
換弁63とリリーフ弁69とは、第1図に示すよ
うに上記バルブケース97上面に設置したバルブ
ハウジング98に、それぞれ内装させてある。可
変絞り67は第1図に示すように、バルブケース
97に形成された前後方向に沿う弁穴99に嵌挿
されたスプール100を、備えており、弁穴99
には、給油方向切換弁63に連らなるポンプポー
ト101と油圧モータ41に連らなるモータポー
ト102とを、その間に適当間隔をおいて開口さ
せてある。スプール100の周面には、斜め方向
に沿う切欠き溝100aを形成してあり、スプー
ル100を前後させることで切欠き溝100aに
よるポンプポート101とモータポート102間
の連通断面積を変更し、もつて可変絞り67の開
口度ないし絞り度を変更制御することと、してあ
る。スプール100は、第1図に示すクリープ車
速制御レバー103によつて、変位操作される。
第7図に図示の切換弁61及び調圧弁62は、
第1図に図示のようにミツシヨンケース1の前半
部上面に設置されたバルブハウジング104内
に、設けられている。第1図において105は、
ミツシヨンケース1の前面に装着された油路形成
板であつて油圧ポンプ60からバルブケース97
及びバルブハウジング104内へ連らなる油路、
及びバルブハウジング104内から前記伝動軸7
の前端部に被嵌されたシールハウジング106内
へ連らなる油路を、形成するものである。前記油
圧クラツチ18−21に対する作動油の給排は、
上記シールハウジング106内と各油圧クラツチ
18,19,20,21内とを、伝動軸7に穿設
せる油路で連らねて、行なわれる。
この考案に係る図示の走行駆動装置は、以上に
説明して来たように構成されているから、通常の
場合には、給油方向切換弁63をクラツチ給油位
置において、油圧クラツチ式変速装置2と機械
式変速装置3とでもつて適宜の走行速度を選択
し、車輌走行を行なわせ得る。このときは、前記
クラツチ48を切つておくことで、油圧モータ4
1が中空伝動軸22側から外部駆動を受けること
が避けられ、油供給路を遮断されている状態でモ
ータ41外部駆動が行なわれ、油圧モータ41の
損傷が生じるといつた不都合が、起きない。そし
て、例えば圃場内で溝切り作業を行なうとか、路
上で除雪作業を行なうとかの、車輌クリープ走行
必要時には、給油方向切換弁63をモータ給油位
置へ移すと共に、副変速レバー49操作で機械
式変速装置3を歯車25,28間が噛合う1速の
変速段へとおくと共にクラツチ48を入れて、油
圧モータ41による駆動で車輌をクリープ走行さ
せ得る。このクリープ走行時の車速は、クリープ
車速制御レバー103により流量制御弁66の可
変絞り67の開口度ないし絞り度をコントロール
し、もつて油圧モータ41に対する作動油の供給
割合を変更制御することで、無段に変更制御でき
る。
以上の実施例は、車速変速用の変速装置とし
て、主変速装置である油圧クラツチ式変速装置2
と副変速装置である機械式変速装置3とを、設け
てある農用トラクタにおいて、この考案を実施し
た例に係るが、この考案は、機械式の主変速装置
を設けてある農用トラクタ等においてはもとよ
り、単一の変速装置を設けてある農用トラクタ等
においても、同様に実施可能である。
以上の説明から明らかなようにこの考案は、車
速変速用の変速装置3の原動側伝動軸22に対す
る入力伝導を選択的に断つ油圧クラツチ18,1
9,20,21が切られ上記伝動軸22に対する
入力伝導が断たれると駆動状態へと切替えられる
クリープ走行駆動用の油圧モータ41を、クラツ
チ48を入れて車輌をクリープ走行させるときに
同モータ41の回転が該モータ41と変速装置3
原動側の伝動軸22間で減速されると共にそのと
き1速変速段にある変速装置3によりさらに大き
く減速されて駆動車輪或はクローラ方向に伝えら
れるように設けているから、油圧モータ41はそ
の回転を大幅に減速されて車輌をクリープ走行さ
せるものとなり、油圧モータ41が発生するトル
クが同大幅減速によりずつと高められて駆動車輪
或はクローラへと伝えられるため該モータ41と
して、前述の特開昭52−109228号公報に開示のも
ので用いられている油圧モータと対比してずつと
小容量で安価につくモータを使用できると共に、
上記の大幅減速により油圧モータ41をさほどに
低速で回転させずとも所期の車輌クリープ走行を
得ることができ、モータ効率を高く維持できると
共にモータ回転数の制御が容易である比較的に回
転数大な領域でモータ41回転数を制御して、安
定したクリープ車速を得ることができることとす
る。
またこの考案の走行駆動装置は、既存伝動軸2
2上の既存の変速歯車群のうちの最大径の歯車2
3を利用してある減速装置と既存の変速装置3の
1速変速段とを利用して前述の大幅減速を得るも
のとされており、またクリープ走行用のクラツチ
48を変速装置3用の既存の変速レバー49にて
入れるものとされていて、減速機構及びクラツチ
操作部材を走行駆動装置のコスト・アツプを招か
ないように設けたものとなつている。さらにレバ
ー操作規制具56を設けて変速レバー49を1速
位置に位置させた後でのみクリープ走行用クラ
ツチ48の入れ操作を可能としていることで、車
輌のクリープ走行を変速装置3が有する最大の減
速能を利用した状態下で得ることとしているのに
対し誤操作なく確実に該最大減速能を利用させ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を装備した農用ト
ラクタ要部の一部省略縦断側面図、第2図は第1
図に図示部分の一部の横断平面図、第3図は第2
図に図示部分の縦断正面図、第4図は第3図の
−線に沿う縦断側面図、第5図は同トラクタ要
部の一部横断平面図、第6図は同トラクタの一部
材の平面部分図、第7図は上記一実施例における
油圧回路を示す回路図である。 1……ミツシヨンケース、2……油圧クラツチ
式変速装置、3……機械式変速装置、4……エン
ジン、5……主クラツチ、6……伝動軸、7……
伝動軸、8……伝動軸、18,19,20,21
……油圧クラツチ、22……中空伝動軸、36…
…支持金物、41……油圧モータ、44……中間
軸、45……大径歯車、46……小径歯車、47
……シフト歯車、48……クラツチ、49……副
変速レバー、50,51……シフトフオーク、5
0a,51a……係合溝穴、52,53……フオ
ークシヤフト、54……フオークシヤフト、55
……シフトフオーク、55a……係合溝穴、56
……規制板、56a……レバー通過許容溝穴、5
8……レバーガイド、58a,58b……ガイド
溝、60……油圧ポンプ、63……給油方向切換
弁、65……モータ給油回路、66……流量制御
弁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 車速変速用の機械式多段変速装置3の原動側伝
    動軸22に対する入力伝導を選択的に遮断可能と
    する油圧クラツチ18,19,20,21を設け
    ると共に、上記した原動側伝動軸22上に固定設
    置してある変速伝動用の歯車群のうちの最大径の
    歯車23に対し該歯車を含む減速装置と他のクラ
    ツチ48とを介し連動連結してあるクリープ走行
    駆動用の油圧モータ41を設けて、作動油の給油
    方向を切換える給油方向切換弁63により該油圧
    クラツチ18,19,20,21と油圧モータ4
    1とに対し択一的に作動油を供給するように構成
    し、また上記変速装置3の変速レバー49により
    変位操作されて上記他のクラツチ48を入り切り
    する可動金物55を設けると共に、上記変速レバ
    ー49を1速位置に位置させた後でのみ該変速
    レバー49による上記可動金物55の変位操作を
    可能とするレバー操作規制具56を設けたことを
    特徴としてなる、農用トラクタ等の走行駆動装
    置。
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