JPS634311Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は磁気テープのカセツトケースに関する
ものである。カセツトケース内には、テープの走
行を良好にし、又ノイズの発生を防止するために
カセツト内に滑性シートが挿入されている。しか
しながらテープ組込時の高速巻込みあるいは輸送
中の揺れによりカセツトケースに静電気が発生
し、前記シートがケース内壁に付着してしまい、
走行するテープに対し両面で作用しなくなるの
で、テープの乱巻きが起つた。

発生する静電気に対処するため、ケース内壁に
突条を設けて、シートをケース内壁より浮かせる
ようにした考案が本出願人により先行して出願さ
れている。

しかし、同一位置にてテープの両側より直線リ
ブが作用するものにあつては、（第１図）外部よ
りの圧力が加わつた場合に、リブがテープを両側
より挟着してしまい、しかも、直線リブの場合
は、巻回されたテープ３を直径方向に横断するの
で、直線リブにあつては巻回された全テープと接
触するので、外圧の加わつたような時は非常な抵
抗が加わりテープの走行が阻害されるおそれが存
する。

そこで、リブをハブ周囲に環状に突設させるこ
とが考えられる。これによれば、リブは巻回され
たテープの一定位置の周回部分にしか作用しない
ので、外圧が加わつた場合でも、その抵抗はテー
プの一部にしか及ばないので前記直線リブより有
利といえる。

しかしながらこの環状リブにあつてもテープの
走行が阻害される虞れは存する。

そこで本考案は、環状リブの有利さをいかし、
これに改良を加えたものである。

即ち、ケースのベース側とカバー側に突設させ
る環状リブの位置を相互にずらして突設してなる
ものである。

次に第２図に示す一実施例に従つて説明する
と、カセツトケースのベース内壁面４にはハブ係
合位置５，５′に同心に環状のリブ６，６′及び
７，７′が突設されており、他方ケースのカバー
内壁面９には前記ベースのリブ６，６′の対応し
ない位置、換言すれば、異る径にてリブ８，８′
（第２図イにおいて、点線で示してある。）が突設
されている。

このように構成されているので、シート１０が
ケース内壁面４より離隔されるので本体に生じた
静電気によりシートが付着されてしまい、テープ
巻き取り時にシートが作用せず、テープの乱巻き
がなされる虞れがなく、又、カセツトのカバーと
ベースとに突設したリブは外圧が加えられても同
一位置でテープの両端を押圧されることがなく、
ずれた位置で押圧されるので両リブでテープを挟
着するようなことがなく、したがつてテープの走
行を妨害することもない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、先行する別出願のカセツトのイがベ
ース平面図ロが断面図。第２図は、本考案実施例
のカセツトのイのベース平面図、ロが断面図。 １……直線リブ、６，７，８……環状リブ、１
０……シート、１１……テープ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベースおよびカバーの両内壁面にハブ係合孔と
   同心に環状リブを突設してあり、その各リブがベ
   ースに突設したものとカバーに突設したものとで
   異なる径となつていることを特徴とするカセツト
   ケース。