JPS6341678Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はカセツトテープレコーダに関し、特に
カセツトを器体のカセツト挿入開口から内部に水
平に挿入する所謂スロツトイン方式のカセツトテ
ープレコーダに関する。

（従来技術及びその問題点） 例えば、車のダツシユボードに取付けられる車
載用カセツトテープレコーダの多くはスロツトイ
ン方式を採用するが、そのカセツト挿入開口の大
きさはカセツトを受容するだけの寸法しかない。

さらに、このカセツト挿入開口から器体内部に
挿入されたカセツトを一旦カセツトホルダで受け
た後、ホルダを昇降してカセツトを演奏位置に持
ち来すレコーダにおいては、カセツト挿入開口と
時おりクリーニングなどのメインテナンスを必要
とする磁気ヘツド、ピンチローラ等との高さ位置
が互いに異なり、また磁気ヘツド等は器体内部の
奥に配置されている。

従つて、かかるスロツトイン方式のレコーダに
おいては、器体の天パネルなどを外さない限り、
クリーニング作業等は小さなカセツト挿入開口を
介して行わなければならず、その作業性は極めて
悪いものであり、特に器体がダツシユボードに取
付けられた車載用レコーダにあつてはこれが顕著
である。

（考案の目的） 本考案の目的は、クリーニング等のメンテナン
スが容易なスロツトイン方式のカセツトテープレ
コーダを提供することにある。

（考案の構成） 本考案のカセツトテープレコーダは、従来のカ
セツト挿入開口に連設して蓋体で覆われる連設開
口を備えている。

（作用） 本考案の構成によると、レコーダの通常使用に
おいては蓋体が連設開口を覆つてカセツト挿入開
口の開口形状を特定してカセツトの挿入案内を可
能とし、またメインテナンス時には蓋体が例えば
器体から取除かれて、カセツト挿入開口と連設開
口とからなる大きな開口を形成する。

（実施例） 本考案の一実施例を図面に基づいて具体的に説
明する。第１図〜第５図において、１は車載用の
カセツトテープレコーダの器体を示し、操作面と
なるその前面パネル２にはカセツト挿入開口３が
形成される。カセツト挿入開口３の形状はこの開
口３から水平に器体１の内部に挿入されるカセツ
ト４の投影形状をもつ。５はカセツト挿入開口３
に連設した連設開口６を覆う蓋体である。

開口３から器体１の内部に挿入されたカセツト
４は、第２図のごとく、周知のホルダ機構（図示
せず）のホルダ７内に案内され、これにより図の
右方に水平移動された後、図の下方に移動されて
演奏位置に定位される。８，９はこの演奏位置に
持ち来されるカセツト４の所要の孔にそれぞれ嵌
合されるリールハブ、キヤプスタンである。ま
た、ヘツドベース１０はその上に磁気ヘツド１
１、ピンチローラ１２等を支持して、定位された
カセツト４に対し、停止モード等では後退位置
を、演奏モード等では前進位置をとる。

スイツチ１３は連設開口６に対する蓋体５の状
態を検出するスイツチであり、蓋体５が連設開口
６を覆つている状態ではオフしているが、連設開
口６を外部に露呈すべく後述のごとく器体１から
外された時にオンする。１４はこのスイツチ１３
のオン，オフ状態に応じて器体内部に設けられた
ランプ１５の点灯と消灯、ヘツドベース１０の前
進と後退を制御する制御回路である。なお、制御
回路１３は電源の投入のみではキヤプスタン９が
回転しないレコーダにおいてはその回転と停止を
も制御する。

ここで、蓋体５は、第３図のごとく、器体１に
対し着脱自在である。即ち、蓋体５の左右側部は
二叉状とされて、連設開口６の左右側面の係合ピ
ン６₁，６₁を受け容れる係合切欠き溝５₁，５₁が
形成され、また二叉状をなす弾性変形可能な下方
片には連設開口６の左右側面のロツク突条６₂，
６₂に作用するロツク突部５₂，５₂が形成されて
いる。

蓋体５の器体１に対する取付けは、第４図のご
とく、先ず係合切欠き溝５₁内に係合ピン６₁を案
内するように蓋体５を図の右方向に移動（破線で
示す）した後、ロツク突部５₂がロツク突条６₂を
乗り越えるように反時計方向に蓋体５を回動（実
線で示す）すれば良く、またその取り外しは上記
と逆の動作を行えば良い。

以上の構成において、クリーニング等を行う場
合には、カセツト４の非装填状態で蓋体５を取り
外せば、カセツト挿入開口３とこれに連設の連設
開口６とにより大きな開口が器体１の前面パネル
２に形成され、また第５図のように連設開口６を
通して磁気ヘツド１１などが外部に臨むこととな
る。また、このときスイツチ１３がオンして、ラ
ンプ１５の点灯と共に、ヘツドベース１０が前進
してキヤプスタン９とピンチローラ１２が回転状
態となるため、クリーニングの作業性は向上す
る。

一方、通常の使用状態では蓋体５は器体１に取
付けられて連設開口６を覆い、内部のホルダ７の
位置に対応してカセツト挿入開口３のみが前面パ
ネル２に形成され、カセツト４はこの小さなカセ
ツト挿入開口３により正確に案内されて内部ホル
ダ７に受容れられる。

なお、本考案は上記の実施例に限定されるもの
ではなく、蓋体は螺合手段により着脱自在とされ
ても、また着脱自在ではなく開閉自在とされても
良く、さらにカセツト挿入開口には周知の防塵扉
を設けても良い。また、本考案は磁気ヘツド等が
器体のサイドに配置されたスロツトイン方式のカ
セツトテープレコーダにも適用可能であることは
勿論である。

（考案の効果） 本考案によれば、クリーニング等のメンテナン
スが容易なスロツトイン方式のカセツトテープレ
コーダを実現することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案カセツトテープレコーダの一実
施例の外観概略図、第２図はその内部の概略図、
第３図と第４図は蓋体の説明に供する図、及び第
５図は連設開口と内部機構の関係を表す図をそれ
ぞれ示す。 １……器体、３……カセツト挿入開口、４……
カセツト、５……蓋体、６……連設開口、１１…
…磁気ヘツド。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 器体のカセツト挿入開口から磁気ヘツド等が配
   置された内部にカセツトを水平に挿入するカセツ
   トテープレコーダにおいて、 前記カセツト挿入開口に連設された連設開口
   と、前記連設開口を覆う蓋体とを設け、前記蓋体
   は前記連設開口を覆う状態では前記カセツト挿入
   開口の開口形状を特定し、これを覆わない状態で
   は前記連設開口から外部に前記器体の内部を臨ま
   せることを特徴とするカセツトテープレコーダ。