JPS634141B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、酸素イオン伝導性固体電解質、例え
ば安定化二酸化ジルコニウム、この固体電解質上
に設けられ、測定ガスに曝される膜状多孔質測定
電極および該測定電極から距離を置いて固体電解
質上に配置され、参照物質、例えば空中酸素に曝
される膜状多孔質参照電極を有するセンサーが固
定的にかつ密封されて組み込まれている、ガス、
特に内燃機関の排ガス中の酸素含量を測定するた
めの電気化学的測定フイーラに関する。かかる測
定フイーラは既に西ドイツ国特許出願公開第
2729495号公報から公知であり、かつ製造コスト
の高い固体電解質を有し、かつ該フイーラは一方
の側が閉じられた管の形状を有し、かつ該管の中
空空間中に独立加熱素子を有している。更にま
た、小プレート状酸素イオン伝導性固体電解質を
有し、かつその２つの電極が測定ガスに曝される
電気化学的測定フイーラが公知である。この、西
ドイツ国特許出願公開第2547683号公報に記載さ
れた電位差測定フイーラは参照物質、例えば空中
酸素を用いる電気化学的測定フイーラよりも、僅
かな電圧信号を発生するにすぎない。

本発明による測定フイーラは、ケーシング１２
中に固定される小プレート状のセンサー１１を有
しており、その測定ガスに近い縦区分１１／１が
測定ガス中に突出する測定電極３７を有し、かつ
その測定ガスに遠い縦区分１１／２が参照物質、
例えば囲繞空気に曝され、かつ参照電極３８を有
しており、その際ケーシング１２中に測定ガスを
参照電極３８と、かつ参照物質を測定電極３７と
分離するパツキン１６が配置されており、かつ少
なくとも参照電極３８に加熱素子４２が設けられ
ており、この加熱素子４２が有利に膜としてセン
サー１１上に一諸に設けられている。

本発明による測定フイーラは公知のフイーラに
比べて、公知の、大量生産に好適な技術を用いて
比較的安価に製造することができ、西ドイツ国特
許出願公開第2547683号公報によるゾンデよりも
強い信号を発生し、更に少なくとも１個の加熱素
子を有し、該加熱素子が公知の、大量生産に良好
に使用可能な方法によつて測定フイーラのセンサ
ー上に設けられるという利点を有する。

特許請求の範囲第２項〜第４項に本発明による
測定フイーラの有利な実施形および改良形を記載
する。

次に本発明の１実施例を添付図面に示し、該実
施例につき本発明を詳説する。

第１図は本発明による電気化学的測定フイーラ
の拡大縦断面図であり、第２図は第１図による測
定フイーラからのセンサー素子の電極を有する平
面部を示し、第３図は第１図による測定フイーラ
からのセンサーの加熱素子を有する平面部を示
し、かつ第４図は第３図のＡ／Ｂ線に沿つたセン
サーの横断面図であり、更に拡大して示されてい
る。

第１図〜第４図に示された、ガス中の酸素含量
を測定するための電気化学的測定フイーラ１０は
主として小プレート状のセンサー１１、有利に金
属製のケーシング１２、ケーシング１２の縦孔１
３中で固定的に緊張された、パツキン１６を有す
る保持部１４および１５および測定ガスに曝され
るセンサー１１の縦区分を距離を置いて包囲し、
かつガス流入口１８を有する保護スリーブ１７か
ら成る。

測定フイーラケーシング１２は図示されていな
いが測定ガスを案内する管内に組み込むためにお
ねじ１９およびスパナ用六角部２０を有してい
る。縦孔１３中でケーシング１２には肩２１が設
けられており、肩２１上に保護スリーブ１７のフ
ランジ２２が支持されている。保護スリーブ１７
はセラミツクから形成されているが、しかし他の
熱安定性材料（例えば耐蝕性鋼）から製造しても
よく、またケーシング１２に固定されても良い。
また唯一のガス流入口１８の代わりに多数のガス
流入口が設けられていてもよく、かつ場合により
公知のガス案内突出部が設けられていてもよい。
保護スリーブのフランジ２０の下側がケーシング
肩２１上で支持されており、他方このフランジ２
２の上側にセラミツク製の保持部１５が支持さ
れ、該保持部１５はセンサー１１のために中心に
通過口２３および接続側を向いたパツキン１６を
収容するポケツト２４を有している。パツキン１
６としてはパテ、ガラス、セラミツクガラス等を
使用することができる。パツキン１６はセンサー
１１を縦方向固定のために有利に横孔２５中を通
つており、センサー１１を測定ガスに近い縦区分
１１／１と測定ガスから遠い縦区分１１／２に分
割する。セラミツク製保持部１４はその下側が保
持部１５およびパツキン１６の上に支持され、そ
の際２つの保持部１４および１５はその接触範囲
内で突出部２６を用いて相互に固定されている。
保持部１４の外側に肩２７が一緒に形成され、こ
の上にケーシング１２の折り曲げ縁２８が支持さ
れ、かつ測定フイーラ１０を結合する。必要によ
り保持部１４の外側の肩２７と折り曲げ縁２８の
間に図示しないパツキンリングが挿入されていて
もよい。ケーシング１２の自体公知の熱収縮によ
り複合体を更に強力に圧縮してもよい。そのため
にケーシングは外側に環状溝２９が設けられてお
り、かつ該溝は前記の組立ての後、例えば透導コ
イルを用いて加熱され、かつ次にケーシング１２
は縦方向ですえ込まれ、引続きすえ込み圧の維持
下に冷却される。保持部１４の外側には測定ガス
から遠い範囲内に更に固定溝３０が形成されてお
り、この溝は図示しない電気接続部材を正しい位
置に取り付けるために役立つ。保持部１５の貫通
口２３の延長部内の保持部１４中に中央貫通部３
１が設けられており、この中をセンサー１１の測
定ガスから遠い縦区分１１／２が案内されてお
り、かつ測定ガスから遠い最終区分は孔３２を有
している。この孔３２中にセンサー１１の接続範
囲１１／３が突出している。センサー１１は保持
部１４の中央貫通部３１内で距離を置いて案内ブ
シユ３３によつて固定されており、該ブシユ３３
は熱硬化性プラスチツクから成り、かつ保持部１
４の中央貫通部３１中に導かれる孔３４を有して
おり、該孔３４はセンサー１１の参照物質である
囲繞大気が流入するために働く。

前記の構造は本発明による測定フイーラの必要
な構造のための保持部の多数の実施形の中の１つ
のみを示すにすぎず、この実施形の変更が可能で
ある。

縦長の、小プレート状センサー１１は酸素イオ
ン伝導性固体電解質、例えば安定化二酸化ジルコ
ニウムを小プレート状キヤリヤ３５として有して
おり、第２図に示す第１平面部３６上に白金から
成る多孔質測定電極３７および同様の参照電極３
８が公知方法、例えば印刷により設けられてい
る。２つの電極３７および３８は導体路３７′も
しくは３８′によつてセンサー接続範囲１１／３
中に存在する付属の電気接続部材３７″および３
８″と結合されている。この導体路３７′および３
８′は同様に公知方法、例えば印刷または蒸着に
よりキヤリヤ３５上に設けられ、かつ有利には測
定電極３７と参照電極３８と一緒に設けられてい
る。測定電極３７の導体路３７′および電気接続
部材３７″はキヤリヤ３５として作用する固体電
解質から電気絶縁層３９によつて分離される。測
定電極３７がセンサー１１の測定ガスに近い縦区
分１１／１内に配置されるのに対して、参照電極
３８は測定ガスから遠い縦区分１１／２中に存在
し、該区分は図示しない、参照物質として作用す
る、囲繞大気の酸素に曝される。測定電極３７は
有利に図示しない、多孔質保護層で被覆されてい
る。該保護層は測定電極３７の高められた寿命を
配慮し、かつ例えば尖晶石から成つていてよい。
キヤリヤ３５中で測定電極３７と参照電極３８の
間に存在する横穴２５は既に言及したが、センサ
ー１１を測定フイーラ１０の内部で縦方向固定す
ることを配慮している。完全に酸素イオン伝導性
の固体電解質から成るキヤリヤ３５の代わりに、
例えば酸化アルミニウムから成り、かつこの上に
酸素イオン伝導性固体電解質の薄層が設けられた
不活性キヤリヤを使用してもよく、その際薄層の
固体電解質はセンサー１１の測定ガスに近い縦区
分１１／１および測定ガスに遠い縦区分１１／２
で覆う必要がある。もう１つの実施形においては
キヤリヤは金属から成つており、ただし該金属は
電気的に絶縁性の層で被覆され、これは更に固体
電解質の薄膜および電極を有している。

前記の電気化学的測定フイーラは相対的に簡略
な評価回路を必要とする電位差測定測定フイーラ
に関するものであるが、この測定フイーラはポー
ラログラフイー測定フイーラとしても測定するこ
とができる。かかる場合には測定電極は更に酸素
分子に応答する拡散障壁を設けなければならず、
これは例えば一定の多孔度を有する薄層を設ける
ことにより行なうことができる（例えば尖晶石）。
測定電極および参照電極３７もしくは３８はポー
ラログラフイー測定方法では定電圧を印加する。

キヤリヤ３５の第２の平面部４０上に例えば酸
化アルミニウムから成つていてよい電気絶縁層１
４が設けられている。この電気絶縁層４１上にセ
ンサー１１の測定ガスから遠い縦区分１１／２内
に加熱素子４２が公知方法、例えば印刷、蒸気等
によつて設けられ、該加熱素子４２は参照電極３
８に対置しており、かつ導体路４２′によつてセ
ンサー１１の接続範囲１１／３と結合されてい
る。加熱素子４２はその導体路４２′とともに例
えば白金から成つている。この加熱素子４２上に
更に同様に酸化アルミニウムから成つていてもよ
い電気絶縁層４３が設けられており、かつこの絶
縁層は加熱素子４４に通じる導体路４４′が加熱
素子４２に対して分離されるように作用する。加
熱素子４４はセンサー１１の測定ガスに近い縦区
分１１／１中に配置されており、かつ測定電極３
７に対置されている。測定ガスに曝される加熱素
子４４の寿命を改善するために加熱素子４４上に
４５で示される、例えば酸化アルミニウムから成
る保護層を一緒に設けてもよい。２つの加熱素子
４２および４４をその電力の点で別個に制御する
ことができる、しかし共通の制御で十分である使
用例もある。

必要によりセンサー１１の測定ガスに遠い範囲
１１／２および／または測定ガスに近い範囲１
１／１中に図示しない熱素子が設けられていても
よく、これは加熱素子４２，４４の制御に作用す
る。更に同一の平面部３６上の測定電極３７およ
び参照電極３８の優れた配置の代わりにこれらの
２つの電極３７および３８が異なる平面部３６，
４０上に設けられていてもよいことを付記する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による電気化学的測定フイーラ
の拡大縦断面図であり、第２図は第１図による測
定フイーラからのセンサー素子の電極を有する平
面部を示し、第３図は第１図による測定フイーラ
からのセンサーの加熱素子を有する平面部を示
し、かつ第４図は第３図のＡ／Ｂ線に沿つたセン
サーの横断面図であり、更に拡大して示されてい
る。 １０……測定フイーラ、１１……センサー、１
２……ケーシング、１１／１……センサーの測定
ガスに近い縦区分、１１／２……センサーの測定
ガスに遠い縦区分、１６……パツキン、３６，４
０……平面部、３７……測定電極、３８……参照
電極、４２……加熱素子。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 酸素イオン伝導性固体電解質、この固体電解
   質上に設けられ、測定ガスに曝される膜状多孔質
   測定電極および該測定電極から距離を置いて固体
   電解質上に配置され、参照物質に曝される膜状多
   孔質参照電極を有するセンサーがケーシング中に
   固定的にかつ密封されて組み込まれており、その
   際該センサーが加熱可能であり、かつ測定電極お
   よび参照電極が電気的接続部材を有している、ガ
   ス中の酸素含量を測定するための電気化学的測定
   フイーラにおいて、ケーシング１２中に固定され
   る小プレート状のセンサー１１を有しており、そ
   の測定ガスに近い縦区分１１／１が測定ガス中に
   突出する測定電極３７を有し、かつその測定ガス
   に遠い縦区分１１／２が参照物質に曝され、かつ
   参照電極３８を有しており、その際ケーシング１
   ２中に測定ガスを参照電極３８と、かつ参照物質
   を測定電極３７と分離するパツキン１６が配置さ
   れており、かつ少なくとも参照電極３８に加熱素
   子４２が設けられており、かつ該加熱素子４２が
   一諸にセンサー１１上に設けられていることを特
   微とする、ガス中の酸素含量を測定するための電
   気化学的測定フイーラ。 ２ 測定電極３７および参照電極３８が有利にセ
   ンサー１１の同一の平面部３６上に存在する、特
   許請求の範囲第１項記載の測定フイーラ。 ３ 加熱素子４２がセンサー１１の第２の平面部
   ４０上に設けられており、かつ加熱素子４２およ
   び参照電極３８が相互に密に配置されている、特
   許請求の範囲第１または２項記載の測定フイー
   ラ。 ４ 電気化学的測定フイーラが電位差測定測定フ
   イーラである、特許請求の範囲第１〜３項のいず
   れかに記載の測定フイーラ。