JPS6338774Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本考案は餃子、シユーマイ、春巻、一口中華ま
んじゆう等に供する麺帯を作る麺帯成形装置に関
し、詳しくは、テーパ方向が互いに逆向きの２組
のテーパロール群で麺帯を順次圧延し、麺帯に対
して交差した状態の麺線を形成させるようにした
麺帯成形装置に関するものである。

ロ 従来の技術 従来、麺帯を成形するのには、複数組の円柱状
のロールセツトで順次薄くなるように圧延し、ロ
ール間を順次調整して圧延作業を何度も繰返して
所望の厚さのものを作つていた。

ハ 考案が解決しようとする問題点 このようなロール圧延方式では、出来上つた麺
帯の引つ張り強度は麺線方向に強いけれども、こ
れと直交する横方向に弱い欠点があつた。

また、ロールセツトの間隔調整を度々行わなけ
ればならず、その調整作業が面倒であつた。

更に、ロール圧延方式では、麺帯に加わる力が
「圧延」のみで、手作りのような「捏ね」や「叩
き」が加えられない欠点があつた。

ニ 問題点を解決するための手段 このようなロール圧延方式による麺帯作りの欠
点に鑑み、本考案は麺帯の引つ張り強度を麺線を
交差させることにより縦横方向に強くすると共
に、「捏ね」、「叩き」の動作による手作り同様の
風味に富んだ麺帯が得られる麺帯成形装置を提供
するものである。

前記目的を達成するための手段は、複数のテー
パロール１４をドラム枠１３，１３の同心円上へ
回動自在に軸支したロールドラムＡ，Ｂを麺帯コ
ンベア８上に並設配置した麺帯成形装置におい
て、前記ロールドラムＡ，Ｂの両テーパロール１
４，１４をそのテーパ方向が互いに逆向きとなる
ようドラム枠１３，１３に軸支したものである。

ホ 作用 ホツパー１に供給された麺生地２は、ホツパー
１の下面のコンベア５で下開口部に送られ一対の
送りロール６，６の圧延されて麺帯半製品７とな
り、麺帯コンベア８でロールドラムＡの下方へ送
られるか、若しくは、送りロール６，６を通らず
第４図に示すような押込み板２６で順次捏ねるよ
うにしてロールドラムＡの下方へ送られる。

一方、ロールドラムＡ，Ｂは、駆動機構（図示
しない）に連結された駆動スプロケツト１９から
エンドレスチエーン２０を介してロールドラムＢ
側の軸１２に伝達され、更にエンドレスチエーン
１７を介してロールドラムＡ側の軸１２に伝達さ
れた駆動力によつて麺帯コンベア８上で第１図矢
印方向に回転している。

そこで、ロールドラムＡの下方に送られた麺帯
半製品７は、先ずロールドラムＡに軸支された多
数のテーパロール１４で叩くように押付けられ一
方向へ傾斜した麺線２１が第５図で示すように形
成され、麺帯コンベア８でロールドラムＢの下方
に送られる。

次いで、ロールドラムＢの下方に送られた麺帯
半製品７は、ロールドラムＡのテーパロール１４
とテーパ方向が逆のロールドラムＢへ軸支された
テーパロール１４で叩くように押付けられロール
ドラムＡで形成された麺線２１と交差する方向へ
傾斜した麺線２１が形成される。

最後に仕上げロール２２，２２で所定の厚さの
麺帯７′に仕上げられ、ガイドロール２３に導か
れて次工程の打抜き工程に送られる。

ヘ 実施例 以下、図面に基づき本考案実施の２例を詳細に
説明する。

１は予め混練された麺生地２が投入されるホツ
パーで、サポート３を介して機台４に載設され、
傾斜した下面に麺生地２を下方へ送込むコンベア
５が配設されると共に、麺生地２が送込まれる下
開口部に送りロール６，６が回動自在に対設され
ている。

送りロール６，６の下方には送りロール６，６
から送出された麺帯半製品７を搬送する麺帯コン
ベア８が機台４上に載設されている。この麺帯コ
ンベア８は、駆動ロール９と従動ロール１０間に
張設され、上面下側に受板８ａが麺帯コンベア８
の枠１１，１１に取付られている。

麺帯コンベア８の進行方向には、ロールドラム
Ａ，Ｂが間隔をおいて回転自在に並設配置されて
いる。

ロールドラムＡ，Ｂは、各軸１２に楔着したド
ラム枠１３，１３の同心円上にテーパロール１４
を複数本（実施例では各８本）回動自在に軸支し
たもので、スプロケツト１５，１５を楔止した軸
１２の外側で軸受１６，１６へ回転自在に軸承さ
れている。

ロールドラムＡ，Ｂのスプロケツト１５，１５
間には、エンドレスチエーン１７が各張設され、
ロールドラムＢの軸１２へ楔着した伝達用スプロ
ケツト１８，１８を駆動スプロケツト１９，１９
およびエンドレスチエーン２０，２０で回転させ
ることによつてロールドラムＡ，Ｂが回転される
ようになつている。

また、ロールドラムＡ，Ｂの各テーパロール１
４，１４は、第２図に示すようにそのテーパ方向
が互いに逆向きとなるようドラム枠１３，１３に
軸支され、各テーパロール１４，１４を通過した
麺帯半製品７に対して、第５図に示すように麺線
２１が交差した状態に形成されるようになつてい
る。

このようにして交差した麺線２１が形成された
麺帯半製品７は、仕上げロール２２，２２で麺帯
７′に仕上げられ、ガイドロール２３に導かれて、
打抜き工程へ送られる。

仕上げロール２２，２２は、機台４に取付けた
ブラケツト２４に回動自在に軸支され、駆動機構
（図示しない）により矢印方向に回転するように
なつている。

第４図で示す実施第２例のものは、ホツパー１
から送出された麺生地２をロールドラムＡに直接
供給するタイプで、ロールドラムＡの外側に麺生
地２侵入阻止用の隔壁板２５を設けると共に、ロ
ールドラムＡの軸１２を中心として反復運動する
押込み板２６を軸１２へ揺動自在に軸支したもの
である。

押込み板２６は、下面が二段となつた断面弧状
となつており、麺生地２を順次ロールドラムＡの
下方に麺生地２を捏ねるように送込むものであ
る。

ト 考案の効果 以上のように本考案に係る麺帯成形装置は、複
数のテーパロール１４をドラム枠１３，１３の同
心円上へ回動自在に軸支したロールドラムＡ，Ｂ
を設け、このロールドラムＡ，Ｂのテーパロール
１４，１４をそのテーパ方向が互いに逆向きとな
るよう麺帯コンベア８上に並設配置したものであ
るから、麺帯半製品７に対して麺線２１を交差さ
せた状態で形成することができ、従つて引つ張り
強度が縦横方向ともに強い麺帯７′を容易に作る
ことができる。

また、装置そのものがシンプルな構成で、面倒
な操作を必要とせず、迅速に麺帯７′を成形する
ことができる。

更に、逆向きのテーパロール１４，１４で順次
小きざみに圧延され「捏ね」と「叩き」の力が全
体的に加わるので、麺生地中の水分が表面に浮出
ることがなく均質で、且つ手作り同様の風味に富
んだ麺帯７′が確実に得られるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施の１例を示す概略断面図、
第２図はロールドラムＡ，Ｂの拡大平面図、第３
図はテーパロール１４の拡大斜視図、第４図は実
施第２例の拡大断面図、第５図は麺線２１の形成
状態を示す説明的平面図である。 図中主要符号、Ａ，Ｂ……ロールドラム、２…
…麺生地、７……麺帯半製品、７′……麺帯、８
……麺帯コンベア、１３……ドラム枠、１４……
テーパロール。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数のテーパロール１４をドラム枠１３，１３
   の同心円上へ回動自在に軸支したロールドラム
   Ａ，Ｂを麺帯コンベア８上に並設配置した麺帯成
   形装置において、前記ロールドラムＡ，Ｂの両テ
   ーパロール１４をそのテーパ方向が互いに逆向き
   となるようドラム枠１３，１３に軸支したことを
   特徴とする麺帯成形装置。