JPS6338743B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は印字検出部を回転させて文字パターン
を走査し読取る信頼性の高い文字読取り装置に関
する。

近時、入力媒体として伝票等の紙に手書きさ
れ、あるいは印字機により印字された文字パター
ンを読取り入力する文字読取り装置（COR）が
広く普及している。このCORの普及に伴い、生
産現場において、金属やプラステイツク等の製品
上に印字された文字パターンをも自動読取りした
いと云う要求がある。そこで従来、円柱状の被印
字媒体を固定配置された印字検出部に対向させて
回転させ、これにより文字パターンを走査読取る
ことが考えられた。然乍ら一般的に被印字媒体に
は、重量、形状その他の理由によりその回転が著
しく困難なものが多い。そこで本発明者等は印字
検出部を被印字媒体の周面に沿つて同軸的に回転
することを試みた。

さて、このように回転される印字検出部との電
気信号の送受を固定部で行う手段として摺動子を
用いるものがある。この摺動子はタービンや車軸
等の温度や歪を計測するものに多く用いられる
が、価格が高く、その上微小電流しか伝送できな
い等の問題を有している。また低速で回転走査す
るフアクシミリ装置等にあつては、多芯丸型ケー
ブルをドラムに巻付け、これを巻戻し、巻取り制
御して固定部と回転部との電気的結合を図つたも
のがあるが、上記回転部の回転が低速であること
のみならず。ドラム径の大型化やケーブルの重
量、更にはその耐屈曲性等が問題となつた。この
為、高速回転走査、および小型化が望まれる
OCRへの適用には不都合があつた。

本発明はこのような事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするをころは、或る程度の高速
回転性を有し、小型で且つ簡易な構成で安価に製
作できてその信頼性も十分確保した電気的結合を
得ることのできる実用性の高い文字読取り装置を
提供することにある。

以下、図面を参照して本発明の実施例につき説
明する。

第１図は本装置の要部概略構成図で、第２図は
電気的結線図である。被印字媒体である丸棒体１
の端部周面には読取りに供される材料コードや製
品番号等の文字マーク２が印字、刻字等により付
されている。この文字マーク２が本装置により読
取られる。上記丸棒体１は基盤３に対して所定の
軸芯位置に位置合せがなされて図示しない支持機
構により固定支持される。上記所定の軸芯位置上
には、前記丸棒体１に対向して回転体４が設けら
れている。この回転体４は、基盤３上に設けられ
た２つの支持体５，６により、軸受７，８を介し
て回転自在に支持されたものであり、端部周面に
設けられたギヤ９と、前記基盤３上に設けられた
モータ１０の軸に連結されたギヤ１１との間に張
架されたタイミングベルト１２を介し、上記モー
タ１０により回転往復駆動される。

しかして回転体４の他端側、つまり前記丸棒体
１の端部に対向する部位は、その回転中心軸から
外側に延在されている。この延在部は回転内側面
を前記丸棒体１の周面に所定の距離を隔てて対向
配置したもので、その内部に文字検出部を組込ん
でいる。即ち上記延在部は、内部に文字検出部組
込空間を有して、回転中心軸に対向する面に透孔
１３を設けている。そして、上記空間内部に照明
光源１４、この光源１４からの光を前記透孔１３
を介して回転中心軸部に位置される前記丸棒体１
の表面に照射するハーフミラー１５、また上記丸
棒体１の表面の像を前記透孔１３、ハーフミラー
１５を介して入力し、これをレンズ１６を介して
結像入力する光センサ１７等からなる文字検出部
を組込んでいる。光センサ１７は一次元配列され
た複数のフオトダイオードからなるラインセンサ
からなるもので、前記回転中心軸に平行に配列し
たアレイ構造を有している。尚、上記文字検出部
は、これらのドライバ回路が内蔵されているもの
であつても良い。この文字検出部によつて、前記
丸棒体１の表面が照明され、印字部の光像が検出
されている。そして、回転体４の回転に伴い、丸
棒体１の周面を読取り走査する。

ところで、文字検出部を構成する各要素の電気
的な電極リードは、回転体４の内部を導かれて回
転体４の周壁の一部に設けられたターミナル１８
にそれぞれ独立に第２図に模式的に示すように接
続されている。また前記基盤３の上記ターミナル
１８に対応する位置には、同ターミナル１８に応
じたターミナル１９が固定的に設けられており、
このターミナル１９から計算機などの信号処理回
路（図示せず）へのリード線接続がなされてい
る。しかして、上記回転体４に設けられたターミ
ナル１８と、基盤３に設けられたターミナル１９
との間には、例えば第３図に模式的に示すように
多芯並行導体、つまりフレキシブルフラツトケー
ブル２０が回転体４の周囲に該回転体４が１回転
以上に亙つて往復回転可能な状態でスパイラル状
に巻回されて設けられている。このフラツトケー
ブル２０によつて固定的に設けられた信号処理回
路と、回転自在に設けられた文字検出部との電気
的な接続がなされている。

上記フラツトケーブル２０につき簡単に説明す
れば、同ケーブル２０は、例えば電子複写装置の
直線的往復移動されるスキヤナ部を電気的に接続
するもの等として用いられるもので、複数本の導
体を面上に平行配置し、これらをテフロン（商品
名）や塩化ビニル等で平板上に絶縁被覆して形成
したものである。そして面方向に屈曲性を持た
せ、これによりフレキシブル化している。このよ
うな構造のフラツトケーブル２０をスパイラル状
に巻回して所謂ぜんまい形状とし、その一端をタ
ーミナル１８、他端をターミナル１９に接続した
ものとなつている。尚、スバイラル状に巻回され
たフラツトケーブル２０の側方位置に回転体４に
固定されて設けられた案内板２１，２２は上記ケ
ーブル２０の巻取り、巻戻しを案内するものであ
る。またモータ１０は上記フラツトケーブル２０
が回転体４に巻付き固着しない範囲で回転体４を
１回転以上に亙つて回転駆動している。

かくしてこのように構成された装置によれば、
モータ１０を付勢して回転体４を往復回転駆動す
ることにより、前記文字検出部が丸棒体１の周面
に対向させて同軸的に往復運動するので、上記丸
棒体１の印字部表面を走査してここの像検出する
ことが可能となる。そしてこの場合、光源１４に
よる照明伝力を前記フラツトケーブル２０を介し
て固定部より得、またセンサ１７により光電変換
して得た像信号を上記フラツトケーブル２０を介
して固定部に導出することが可能となる。また回
転体４の回転は往復回転運動であるから、印字部
の走査と云う目的からすれば一方向回転数が３回
程度もあれば十分である。従つてフラツトケーブ
ル２０の長さを上記回転数と回転体４の直径とを
考慮して決定することができ、その回転によつて
生じるフラツトケーブル２０の巻取り状態が第４
図ａに、また巻戻し状態時には同図ｂに示すよう
になるようにすればよい。またこのフラツトケー
ブル２０の巻取り、巻戻しは前記案内板２１，２
２によつてガイドされるので極めて円滑に行い得
る。

しかも上記フラツトケーブル２０は高い耐屈曲
性を有する上、従来の丸型多芯ケーブルに比して
軽量で、且つ安価である。従つて高い信頼性を以
つて回転体４を高速度に往復回転運動させること
ができるので、結局、丸棒体４の周面に印字され
た文字マークを高送走査して読取ることが可能と
なる。また文字検出部が丸棒体１、つまり被印字
媒体の周面を同軸的に回転するので、上記被印字
媒体を回転する必要が全くなくなる。従つて被印
字媒体として、重量のあるもの、機器に装着さ
れ、上記機器が複雑な形状を有している等回転に
不適当なもの等を対象とすることができ、その対
象範囲が非常に広い。また定速度で回転する板体
に伴い、上記板体と平行関係を保つて文字検出部
を回転させれば、被印字媒体に対する回転補償を
施すことが可能となる。

尚、本発明は上記した実施例に限定されるもの
ではない。例えばフラツトケーブルの回線（芯
線）数やその長さは、往復回転数および回転体の
径等の仕様に応じて定めればよい。またフラツト
ケーブルの案内板を基盤等の固定部に設けておい
てもよい。また文字検出部の回転半径も対象物に
応じて定めればよく、調整可能な構成としてもよ
いことは勿論のことである。更には文字読取りの
信号処理も種々方式を採用することができる。要
するに本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で
種々変形して実施することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すもので、第１図は
要部概略構成図、第２図は電気的結線図、第３図
はフラツトケーブル取付けの様子を示す模式図、
第４図ａ，ｂはフラツトケーブルの状態を示す図
である。 １……丸棒体（被印字媒体）、２……文字マー
ク、３……基盤（固定部）、４……回転体、５，
６……支持体、７，８……軸受、９，１１……ギ
ヤ、１０……モータ、１２……タイミングベル
ト、１３……透孔、１４……照明光源、１５……
ハーフミラー、１６……レンズ、１７……光セン
サ、１８，１９……ターミナル、２０……フラツ
トケーブル、２１，２２……案内板。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 丸棒状の被印字媒体の表面に印字された文字
   マークを光学的に読取る文字読取り装置であつ
   て、上記被印字媒体の軸端部に対向する位置に軸
   支されて前記被印字媒体と同軸に回転可能に設け
   られた回転体と、この回転体に支持されて前記被
   印字媒体の周面に対向配置され、前記被印字媒体
   の表面に印字された文字マークを光学的に読取る
   文字検出部と、上記回転体を回転駆動して上記文
   字検出部を前記被印字媒体の周囲で回転走査させ
   る手段と、前記回転体の周壁に導出された上記印
   字検出部の電極リードに一端を接続し、上記回転
   体が１回転以上に亙つて回転可能な状態で前記回
   転体の周囲にスパイラル状に巻回されたのち他端
   を固定部に接続した屈曲性を有する平行導体と、
   上記固定部に設けられ上記平行導体を介して前記
   文字検出部を電気的に駆動する手段とを具備した
   ことを特徴とする文字読取り装置。 ２ 回転軸を回転駆動する手段は、回転軸の周囲
   にスパイラル状に巻回された平行導体が回転軸の
   周面に巻付き固着しない範囲で回転軸を１回転以
   上に亙つて往復回転駆動するものである特許請求
   の範囲第１項記載の文字読取り装置。