JPS6338051B2 - - Google Patents

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JPS6338051B2
JPS6338051B2 JP27459584A JP27459584A JPS6338051B2 JP S6338051 B2 JPS6338051 B2 JP S6338051B2 JP 27459584 A JP27459584 A JP 27459584A JP 27459584 A JP27459584 A JP 27459584A JP S6338051 B2 JPS6338051 B2 JP S6338051B2
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JP
Japan
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vinyl chloride
copolymer
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absorbance
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JP27459584A
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JPS61155424A (ja
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Kikuo Yamamoto
Takeshi Endo
Katsuo Mitani
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication date
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Publication of JPS61155424A publication Critical patent/JPS61155424A/ja
Publication of JPS6338051B2 publication Critical patent/JPS6338051B2/ja
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  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエン構造を有する共重合体の製
造方法に関する。さらに詳しくは、ドーピング等
の処理により電気伝導性を示すポリエン構造を有
する共重合体の製造方法に関する。 〔従来の技術〕 塩化ビニル重合体は、各種の成型品、シート及
びフイルムとして用いられており、有用な材料の
1つであるが、電気絶縁性が高いために帯電しや
すいという欠点を有する。そこで、塩化ビニル重
合体に帯電防止能を付与するために、或いはさら
に塩化ビニル重合体を電気伝導性材料として使用
するために、塩化ビニル重合体に電気伝導性を付
与することが行なわれている。 塩化ビニル重合体に電気伝導性を付与する方法
の1つとして塩化ビニル重合体の一部をポリエン
構造に変換する方法がある。このような方法とし
ては、一般に、塩化ビニル重合体フイルム等の成
形品を高温下に熱処理するか長時間の紫外線照射
により処理が行われている。(J.Appl.Polym.
Sci.,29 2431(1984)、電気化学50 782(1982)) 次いで、上記のようにして得られたポリエン構
造を有する塩化ビニル重合体フイルムを気相又は
液相でヨウ素等の電子受容性化合物でドーピング
することにより高い導電性を示す事が知られてい
る。 〔発明が解決しようとする問題点〕 しかしながら、上記したような塩化ビニル重合
体をポリエン構造を持つた重合体に変換する方法
は、熱処理の場合は150℃という高温で、紫外線
照射の場合は24時間という長時間を要するため、
まだ十分満足できるものではない。 そこで、本発明者らは、低温でしかも短時間で
ポリエン構造に変換し得る塩化ビニル重合体につ
いて研究を重ねた結果、特定の塩化ビニル共重合
体を常温で且つ短時間の紫外線照射等の方法によ
りポリエン構造に変換し得ることを見い出した。
そして、さらに上記の紫外線照射等の方法により
得られたポリエン構造を有する共重合体が電気伝
導性を示すことを見い出し、本発明を提案するに
至つた。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、 A 下記式〔〕 〔ただし、X及びYは、同種または異種の置
換または非置換の炭素数2〜6のアルキレン基
であり、nは0または1である。〕 で示される単量体単位3〜85重量% B 下記式〔〕 で示される塩化ビニル単量体単位97〜15重量%
を含んでなる塩化ビニル共重合体を分解処理す
ることを特徴とする、 C 下記式〔〕 〔ただし、X及びYは前記式〔〕と同じで
ある。〕 で示される単量体単位3〜85重量% D 下記式〔〕 (―CH=CH)― 〔〕 で示される単量体単位1〜60重量% E 下記式〔〕 で示される塩化ビニル単量体単位1〜96重量%
を含んでなるポリエン構造を有する共重合体の
製造方法である。 本明細書に於いては、上記式〔〕で示される
単量体単位によつて構成される構造をポリエン構
造と称する。 上記式〔〕で示される単量体単位は3〜85重
量%、さらに好ましくは10〜50重量%の範囲で含
まれていることが重要である。上記式〔〕で示
される単量体単位が3重量%未満の場合は、得ら
れる共重合体の可塑化性が低下し、フイルムとし
たときの可とう性が失われる。その上、後述する
塩化ビニル共重合体を原料としてポリエン構造を
有する共重合体を得る場合、常温で短時間で得る
ことができなくなる。また、上記式〔〕で示さ
れる単量体単位が85重量%を越えるときには、得
られるポリエン構造を有する共重合体の機械的物
性が低下し、実用的な用途には供し難くなる。 また、式〔〕及び式〔〕で示される単量体
単位の組成は、紫外線照射等の方法により任意に
変えられるが、式〔〕が60重量%を越える時は
本発明で得られるポリエン構造を有する共重合体
の機械的物性が低下する。一方式〔〕が1重量
%以下の時は、電子受容性化合物によるドーピン
グによつても電気伝導性付与効果が低下する。 式〔〕で示される単量体単位は、得られる共
重合体の電気伝導性及び機械的強度を勘案する
と、10〜55重量%の範囲で含まれることが好まし
い。 前記式〔〕で示される単量体単位中、X及び
Yで示されるアルキレン基の炭素数は、原料の入
手の容易さから2〜6である。また、X及びYで
示される置換アルキレン基の置換基は特に限定さ
れないが、やはり、原料入手の容易さから、フエ
ニル基、トリイル基、キシリル基、ナフチル基等
のアリール基であることが好ましい。X及びYで
示される置換又は非置換のアルキレン基を具体的
に例示すると、エチレン基、トリメチレン基、テ
トラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチ
レン基、1―メチルエチレン基、1,2―ジメチ
ルエチレン基、1,1,2,2―テトラメチルエ
チレン基、1―フエニルエチレン基、1―フエニ
ルトリメチレン基等が挙げられる。 本発明で得られるポリエン構造を有する共重合
体は、次のような方法で確認することができる。 (1) 赤外線吸収スペクトル 塩化ビニル単量体単位のC―Cl結合に基づく吸
収が600〜700cm-1に現われる。又前記式〔〕に
示される単量体単位のC=O結合に基づく吸収帯
が1710〜1730cm-1に現われる。また、前記式
〔〕に示される単量体単位のC=C結合に基づ
く吸収帯が、1570〜1610cm-1及び990〜1010cm-1
に現われる。 さらに、式〔〕で示される単量体単位に起因
する1720cm-1のνC=Oの吸光度D1720と、塩化ビニル
単量体単位に起因する610cm-1のνCClの吸光度
D610との比D1720/D610の値を求め、あらかじめ
作成しておいた検量線から式〔〕で示される単
量体単位の組成を求めることができる。 (2) 13C―核磁気共鳴吸収スペクトル 重クロロホルム溶媒中でテトラメチルシランを
基準として測定するとδ(ppm)=55〜58と46〜48
の位置に塩化ビニル単量体単位の2つの炭素に由
来するピークが現われる。又前記式〔〕で示さ
れる単量体単位の種類に応じたピークが表われ
る。 さらに、式〔〕で示される単量体単位の2つ
の炭素に由来するピークがδ(ppm)=135〜140に
現われる。 (3) 紫外線分光光度法 自己分光光度計を用いて吸光度と吸収波長を測
定することにより、式〔〕で示される単量体単
位の存在を確認することができる。 (4) 化学分析 (4‐1) 式〔〕で示される単量体単位の組成 酢酸第二水銀添加臭素付加法で炭素―炭素2重
結合に付加された臭素を定量することにより、式
〔〕で示される単量体単位の組成を決定するこ
とができる。 (4‐2) 式〔〕で示される塩化ビニル単量体単
位の組成 塩化ビニル単量体単位に含まれる塩素を硝酸第
2水銀法で定量することにより、塩化ビニル単量
体単位の組成を決定することができる。 本発明で得られるポリエン構造を有する共重合
体の極限粘度は、一般に0.25〜1.5の範囲、好ま
しくは0.3〜1.0の範囲の値をとる。極限粘度は、
下記式で示されるように重合体の分子量に依存し
ている。 log〔η〕=K・M〓 η:極限粘度(c.c./g) K:定数 M:分子量 α:重合体の種類、溶媒及び温度によつて変わ
るパラメーター また、ガラス転移温度は−10〜85℃の範囲であ
る。 本発明の製造方法の原料となる塩化ビニル共重
合体は、それ自体新規な化合物である。該塩化ビ
ニル共重合体の確認には、次の方法が採用され
る。 (1) 赤外線吸収スペクトル 式〔〕で示される塩化ビニル単量体単位のC
―Cl結合に基づく吸収が600〜700cm-1に現われ
る。又前記式〔〕に示される単量体単位のC=
O結合に基づく吸収帯が1720cm-1に現われる。 また、式〔〕で示される単量体単位に起因す
る1720cm-1のνC=Oの吸光度D1720と塩化ビニル単量
体単位に起因する610cm-1のνCClの吸光度D610
の比D1720/D610の値を求め、あらかじめ作成し
ておいた検量線から式〔〕で示される単量体単
位の組成を求めることができる。 (2) 13C―核磁気共鳴吸収スペクトル 重クロロホルム溶媒中でテトラメチルシランを
基準として測定するとδ(ppm)=55〜58と46〜48
の位置に式〔〕で示される塩化ビニル単量体単
位の2つの炭素に由来するピークが現われる。又
前記式〔〕で示される単量体単位の種類に応じ
たピークが表われる。 (3) 化学分析 式〔〕で示される塩化ビニル単量体単位に含
まれる塩素を硝酸第2水銀法で定量することによ
り、塩化ビニル単量体単位の組成を決定すること
ができる。 前記の式〔〕で示される単量体単位及び式
〔〕で示される塩化ビニル単量体単位を含んで
なる塩化ビニル共重合体は、一般に極限粘度が
0.25〜1.5の範囲、好ましくは、0.3〜1.0の範囲で
あり、ガラス転移温度は−10℃〜80℃の範囲であ
る。 前記の塩化ビニル共重合体の製造方法は特に限
定されずどのような方法であつてもよい。代表的
な方法を例示すれば、次のとおりである。 下記式〔〕 〔但し、X及びYは同種又は異種の置換又は非
置換の炭素数2〜6のアルキレン基であり、nは
0又は1である。〕で示されるケテンアセタール
単量体と塩化ビニル単量体とを重合させる方法が
挙げられる。 原料となるケテンアセタール単量体は、上記式
〔〕で示される構造を有するものであればどの
ようなものでも使用できる。特に、本発明に於い
て好ましいケテンアセタール単量体を例示する
と、例えば次のとおりである。 2メチレン―1,3―ジオキソラン、2メチレ
ン―4―フエニル―1,3ジオキソラン、4―メ
チル―2―メチレン―1,3―ジオキソラン、4
―5ジメチル―2メチレン―1,3ジオキソラ
ン、2―メチレン―4,4,5,5,テトラメチ
ル―1,3ジオキソラン、2―メチレン―1,3
―ジオキサン、2メチレン―4―フエニル―1,
3―ジオキサン、2―メチレン―1,3―ジオキ
セパン、2メチレン―1,3―ジオキソカン、2
―メチレン―1,3―6―トリオキソカン等が挙
げられる。 上記のケテンアセタール単量体と塩化ビニル単
量体との重合方法は、特に制限されず、懸濁重
合、乳化重合、沈殿重合、塊状重合等の各重合方
法が採用される。特に好ましく採用される重合方
法としては、ケテンアセタール単量体と塩化ビニ
ル単量体とを溶媒の存在又は不存下にラジカル重
合開始剤を用いて重合を行なう方法が挙げられ
る。 溶媒を用いる場合は連鎖移動定数が0.005以下
の有機溶媒が好ましく、本発明で特に好適に使用
される溶媒の代表的なものを具体的に例示すれ
ば、 ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化
水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン等の脂
環式炭化水素類;1,1,2,2―テトラフルオ
ルジクロルエタン、1,2,2―テトラフルオル
ジクロルエタン等のフツ素化多塩化炭化水素類等
が好適に使用される。ケテンアセタール単量体の
塩化ビニル単量体の合計量と有機溶媒との容量比
は、任意であるが、工業的には、5:95〜70:
30、好ましくは10:90〜50:50の範囲から選ぶの
が好ましい。 ラジカル重合開始剤は、公知のものが何ら制限
されず使用され、例えばアセチルシクロヘキシル
スルホニルパーオキシド、t―ブチルパーオキシ
ピバレート、イソブチルパーオキシド、ベンゾイ
ルパーオキサイド等の有機過酸化物;アゾビスイ
ソブチロニトリル、α―α′―アゾビス―4―メト
キシ―2―4―ジメチルバレロニトリル等のアゾ
化合物等が用いられる。 これらのラジカル重合開始剤の使用量は、各単
量体合計量の0.01〜5重量%であることが好まし
い。重合温度及び時間はそれぞれ−30℃〜80℃の
範囲及び1〜30時間の範囲から選ぶのが一般的で
ある。 以上の方法により、前記の塩化ビニル共重合体
を得ることができる。 本発明に於いては、前記の塩化ビニル共重合体
を分解処理することによりポリエン構造を有する
共重合体を得ることができる。本発明に於いて
は、前記の塩化ビニル共重合体を原料にして、低
温且つ短時間の分解処理でポリエン構造を有する
共重合体を得ることができる。しかしながら、ポ
リエン構造を有する共重合体の製造方法として
は、このような低温且つ短時間の分解処理のみな
らず、比較的高温の、或いは長時間の分解処理を
行なうこともできる。 分解処理の方法としては、例えば、熱分解、紫
外線照射或いはアルカリによる処理等の方法が挙
げられる。 熱分解の方法では、50〜250℃の温度範囲で、
不活性ガス雰囲気下に所定時間保持することによ
つて処理が行なわれる。紫外線照射の方法では、
20〜50℃の温度で5分〜1時間、減圧下又は不活
性ガス存在下で紫外線が照射される。また、アル
カリによる処理の方法では、約20℃程度の
NaOHの水酸化アルカリ水溶液中に60〜80℃の
温度範囲で10〜24時間浸漬することによつて処理
が行なわれる。 上記の分解処理方法のうち、特に紫外線照射に
よる方法が、ポリエン構造を有する共重合体の機
械的強度及び可塑化性を損なうことなくポリエン
構造を有する共重合体を得ることができるため好
ましい。 上記の分解処理を行なう際、原料となる塩化ビ
ニル共重合体は、生成物の用途に応じて任意の形
状であつて良い。 本発明で得られるポリエン構造を有する共重合
体は、電子受容性化合物をドーピングすることに
よつて電気伝導性を示す共重合体となる。電子受
容性化合物としては、公知のものが何ら制限なく
用いられる。例えば、ホウ素、アンチモン又はヒ
素等のハロゲン化物;硫酸;過塩素酸;臭素又は
ヨウ素等のハロゲン単体が挙げられる。特にヨウ
素が好ましく用いられる。ドーピングの方法とし
ては公知の方法が用いられる。例えば、本発明で
得られるポリエン構造を有する共重合体をガラス
管中に挿入し、アルゴン等の不活性ガスで置換し
た後に脱気して真空にし、次いで、上記の電子受
容性化合物を気相に送り込み、適当な時間放置す
るという方法が挙げられる。このようにして電子
受容性化合物のドーピングを行つたポリエン構造
を有する共重合体は、例えば、4端子法による測
定で10-7〜10-4Ω-1・cm-1の範囲の電気伝導度を
有する共重合体となる。 〔効果〕 本発明で得られるポリエン構造を有する共重合
体は、前記式〔〕で示される単量体単位及び前
記式〔〕で示される塩化ビニル単量体単位を含
んでなる塩化ビニル共重合体を原料にして、紫外
線照射等の方法により低温でしかも短時間で得る
ことができる。しかも、電子受容性化合物のドー
ピングにより、電気伝導性を示す共重合体となり
得る。さらに、可塑化性をも有しているために、
用途に応じて任意の形状、例えば、シート、フイ
ルム等に成形することも可能である。 従つて、本発明で得られるポリエン構造を有す
る共重合体は、帯電防止性の優れた材料として、
各種の包装材に使用し得る他、電気伝導性材料と
して修飾電極の被覆材料、エレクトロニクス部品
材料或いは医療機器材料に用いることができる。 本発明を更に具体的に説明するため、以下の実
施例を挙げて説明するが本発明はこれらの実施例
に限定されるものではない。 尚、実施例及び参考例で表示された種々の測定
値は以下の測定方法によつた。 イ 炭素―炭素2重合結合の定量 下記の酢酸第二水銀添加臭素付加法により行つ
た。 即ち、エチレンジクロライド溶液にサンプルを
秤量して溶解し、酢酸第二水銀のエチレンジクロ
ライド溶液を滴下し、静置後25μmol/ml濃度の
臭素試薬を滴下した後、20時間暗所に保存した。 その後ヨウカリ水溶液中に注加し殿粉を指示薬
としてチオ硫酸ナトリウムで滴定して炭素―炭素
2重合結合の定量を行つた。 ロ 極限粘度〔η〕:N―Nジメチルホルムアミ
ドを溶媒としてポリエン構造を有する共
重合体を1g/100mlの濃度の溶液、及
びさらに溶媒で薄めた溶液を30℃でウベ
ローデ粘度計を用いて測定し濃度0に外
挿して求めた。 ハ 可塑化性 東洋ボールドウイン社製のDDV―型レオバ
イブロン測定装置を用い、損失正接の最大ピーク
値よりガラス転移温度を求めた。 また、パーキングエルマー社製のDSC―1B型
によりガラス転移温度を求めた。 ニ ポリエン構造の確認 自己分光光度計(日立製作所製モデル200―10
スペクトロフオトメーター)を用い、吸光度及び
吸収波長から確認した。また、400nmの波長の吸
光度をポリエン構造の生成のしやすさの指標とし
た。 塩化ビニル共重合体の製造 参考例 1 耐圧ガラス製反応容器に1,2,2―トリフル
オルクロルエタン15ml,2―メチレン1,3ジオ
キセパン0.04mol,t―ブチルパーオキシピバレ
ート2mol%仕込んでから、高純度窒素ガスで充
分置換した。その後、塩化ビニル単量体を
0.12mol仕込み、55℃に昇温し5時間重合反応を
行つた。得られた重合体を充分に乾燥したメタノ
ールにより洗浄後速やかに濾別乾燥を行つた。 得られた塩化ビニル共重合体の収率は、82%で
あり、共重合体の塩化ビニル単量体の組成は91重
量%であつた。 得られた塩化ビニル共重合体の種々の測定値は
次のとおりであつた。 (1) 赤外線吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル(第3図に
示した。) C13一核磁気共鳴スペクトル(テトラメチルシ
ラン基準、δ,ppm)測定し得られたスペクトル
の各ピークの化学シフト値の解析した。 その結果は次の通りであつた。 このものの極限粘度〔η〕は0.87であつた。 又、テトラヒドロフラン溶液から作成した厚さ
1mmのフイルムの動的粘弾性測定結果から、ガラ
ス転移温度は64℃であつた。さらに同様にして得
られたフイルムを東芝理化学用紫外線照射装置を
用いて真空下紫外線照射を20分行つた。得られた
フイルムを自己分光光度計を用いて測定した結
果、400nmでの吸光度は0.8であつた。さらに続
けて紫外線照射を行ない、400nmでの吸光度の経
時変化を第5図に示した。また、比較として、市
販の塩化ビニル重合体(重量平均重合度=1000)
を用いて上記と同様にしてフイルムを作成し、紫
外線照射時間による400nmでの吸光度の変化も併
せて第5図に示した。比較として用いたフイルム
の12時間紫外線照射後の400nmでの吸光度は0.85
であつた。 参考例 2 参考例1の2―メチレン―1―3ジオキセパン
0.04molを2―メチレン―1,3ジオキセカン
0.05molに変えた他は同様の方法で行つた。 得られた塩化ビニル共重合体の収率は、90%で
あり共重合体中の塩化ビニル単量体単位の組成は
79重量%であつた。 得られた塩化ビニル共重合体の種々の測定値は
次の通りであつた。 (1) 赤外線吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル(第4図に
示した。) (3) ガラス転移温度 41 ℃ (4) 極限粘度 0.82 さらに、参考例1と同様にして紫外線照射を行
なつた後、自己分光光度計を用いて測定した結
果、400nmでの吸光度は0.75であつた。 参考例 3 参考例1の2―メチレン1,3ジオキセパンを
2―メチレン1,3ジオキサン0.05molに変えた
他は同様の方法で行つた。 得られた塩化ビニル共重合体の収率は、85%で
あり共重合体中の塩化ビニル単量体単位の組成は
70重量%であつた。 得られた塩化ビニル共重合体の種々の測定値は
次の通りであつた。 (1) 赤外線吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル (3) ガラス転移温度 31 ℃ (4) 極限粘度 0.79 さらに、参考例1と同様にして紫外線照射を行
なつた後、自己分光光度計を用いて測定した結
果、400nmでの吸光度は0.85であつた。 参考例 4 参考例1の2―メチレン―1,3ジオセパンを
2―メチレン―1,3ジオキソラン0.07molに変
えた他は同様の方法で行つた。 得られた塩化ビニル共重合体の収率は、94%で
あり、共重合体の塩化ビニル単量体単位の組成
は、67重量%であつた。 得られた塩化ビニル共重合体の種々の測定値は
次の通りであつた。 (1) 赤外線吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル (3) ガラス転移温度 33 ℃ (4) 極限粘度 0.77 さらに、参考例1と同様にして紫外線照射を行
なつた後、自己分光光度計を用いて測定した結
果、400nmでの吸光度は0.88であつた。 参考例 5 参考例1の2―メチレン―1,3ジオキセパン
を2―メチレン―1,3,6―トリオキソカン
0.05molに変えた他は同様の方法で行つた。 得られた塩化ビニル共重合体の収率は、93%で
あり、共重合体中の塩化ビニル単量体単位の組成
は、72重量%であつた。 得られた塩化ビニル共重合体の種々の測定値は
次の通りであつた。 (1) 赤外線吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル (3) ガラス転移温度 45 ℃ (4) 極限粘度 0.78 さらに、参考例1と同様にして紫外線照射を行
なつた後、自己分光光度計を用いて測定した結
果、400nmでの吸光度は0.82であつた。 参考例 6 参考例1の2―メチレン―1,3ジオキセパン
を4―メチレン―2メチレン―1,3ジオキソラ
ン0.08molに変えた他は同様の方法で行つた。 得られた塩化ビニル共重合体の収率は、90%で
あり、共重合体の塩化ビニル単量体単位の組成
は、60重量%であつた。 得られた塩化ビニル共重合体の種々の測定値は
次の通りであつた。 (1) 赤外線吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル (3) ガラス転移温度 37 ℃ (4) 極限粘度 0.64 さらに、参考例1と同様にして紫外線照射を行
なつた後、自己分光光度計を用いて測定した結
果、400nmでの吸光度は0.72であつた。 参考例 7 参考例1の2―メチレン―1,3―ジオセパン
を4,5ジメチル―2メチレン―1,3ジオキソ
ラン0.08molに変えた他は同様の方法で行つた。 得られた塩化ビニル共重合体の収率は、94%で
あり、共重合体中の塩化ビニル単量体単位の組成
は、57重量%であつた。 得られた塩化ビニル共重合体の種々の測定値は
次の通りであつた。 (1) 赤外線吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル (3) ガラス転移温度 32 ℃ (4) 極限粘度 0.62 さらに、参考例1と同様にして紫外線照射を行
なつた後、自己分光光度計を用いて測定した結
果、400nmでの吸光度は0.74であつた。 参考例 8 参考例1の2―メチレン―1,3ジオキセパン
を2―メチレン―4―フエニル―1,3ジオキソ
ラン0.08molに変えた他は同様の方法で行つた。 得られた塩化ビニル共重合体の収率は、77%で
あり、共重合体中の塩化ビニル単量体単位の組成
は、84重量%であつた。 得られた塩化ビニル共重合体の種々の測定値は
次の通りであつた。 (1) 赤外線吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル (3) ガラス転移温度 72 ℃ (4) 極限粘度 0.80 さらに、参考例1と同様にして紫外線照射を行
なつた後、自己分光光度計を用いて測定した結
果、400nmでの吸光度は0.70であつた。 参考例 9 参考例1の2―メチレン―1,3ジオキセパン
を2―メチレン4―フエニル―1,3ジオキサン
(0.07mol)に変えた他は同様の方法であつた。 得られた塩化ビニル共重合体の収率は、82%で
あり、共重合体中の塩化ビニル単量体単位の組成
は、79重量%であつた。 得られた塩化ビニル共重合体の種々の測定値は
次の通りであつた。 (1) 赤外線吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル (3) ガラス転移温度 70 ℃ (4) 極限粘度 0.81 さらに、参考例1と同様にして紫外線照射を行
なつた後、自己分光光度計を用いて測定した結
果、400nmでの吸光度は0.73であつた。 実施例 1 参考例1で得られた塩化ビニル共重合体をテト
ラヒドロフラン溶液を用い厚さ100μのフイルム
を作成した。 次いで100μ厚のフイルムを石英管中に入れ真
空下紫外線照射を20分行つた。 得られたフイルムを自己分光光度計で測定した
結果を第6図に示した。400nmの波長での吸光度
は0.8であつた。又塩素分析の結果から塩化ビニ
ル単量体単位を32重量%さらに酢酸第二水銀添加
臭素付加法により式〔〕で示される単量体単位
を59重量%、赤外線吸収スペクトル〔νC=O
νCCl〕の定量の結果2―メチレン―1,3ジオ
キセパン単量体単位を9重量%含む共重合体であ
つた。 得られたポリエン構造を有する共重合体の種々
の測定結果は次の通りであつた。 (1) 赤外線吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 νC=C 1580〜1600cm-1及び1000cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル(第1図に
示した。) C13一核磁気共鳴吸収スペクトルを測定し得ら
れたスペクトルの各ピーク(テトラメチルシラン
基準δ,ppm)の化学シフト値の解析した。 その結果は、次の通りであつた。 このものの極限粘度〔η〕は0.75であり、パー
キンエルマーDSC1B型のガラス転移温度は74℃
であつた。 次いで上記フイルムをパイレツクス容器に入れ
容器内を充分にアルゴン置換し、減圧脱気後ヨウ
素ガスをその容器内に送りドープを行つた。この
状態で10時間放置した後、再び減圧脱気し、ヨウ
素ドーピングされたフイルムを得た。このもの
を、直流四端子法による電気伝導度を測定したと
ころ7.2×10-5Ω-1であつた。 実施例 2 参考例2で得られた塩化ビニル共重合体を、実
施例1と同様にして紫外線照射を行つた。 その結果、400nmの波長での吸光度は0.75であ
つた。又塩素分析から塩化ビニル単量体単位を24
重量%酢酸第二水銀添加臭素付加法により式
〔〕で示される単量体単位を55重量%と赤外吸
収スペクトル〔νC=O/νCCl〕の定量の結果2―
メチレン―1,3―ジオキセカン単量体単位を21
重量%含む共重合体であつた。 得られたポリエン構造を有する共重合体の種々
の測定結果は次の通りであつた。 (1) 赤外吸収スペクトル νC=O 1720cm-1 νCCl 600〜700cm-1 νC=C 1580〜1600cm-1及び1000cm-1 (2) C13―核磁気共鳴吸収スペクトル C13―核磁気共鳴吸収スペクトル(第2図に示
した。) 測定し得られたスペクトルの各ピークの化学シ
フト値の解析した。その結果は次の通りであつ
た。 このものの極限粘度は0.70であつた。又このも
のをパーキンエルマーDSC―1B型によるガラス
転移温度は52℃であつた。 このものを実施例1と同様にヨウ素ドーピング
を行い直流四端子法により電気伝導度を測定した
結果8.2×10-5Ω-1cm-1であつた。 実施例 3〜9 参考例3〜9で得られた塩化ビニル共重合体を
用いて、実施例1と同様にして紫外線照射を行な
い、ポリエン構造を有する共重合体を得た。 その結果を第1表に示した。 【表】
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は夫々実施例1及び2で得ら
れたポリエン構造を有する共重合体の13C―核磁
気共鳴スペクトルである。第3図及び第4図は
夫々参考例1及び2で得られた塩化ビニル共重合
体の13C―核磁気共鳴スペクトルである。第5図
は参考例1で得られた塩化ビニル共重合体の紫外
線照射時に於ける自己分光光度計により測定した
吸光度の経時変化を示す。また、第6図は、実施
例1で得られたポリエン構造を有する共重合体の
自己分光光度計による測定結果を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 A 下記式 〔ただし、X及びYは、同種または異種の置
    換または非置換の炭素数2〜6のアルキレン基
    であり、nは0または1である。〕 で示される単量体単位3〜85重量% B 下記式 で示される塩化ビニル単量体単位97〜15重量%
    を含んでなる塩化ビニル共重合体を分解処理す
    ることを特徴とする、 C 下記式 〔ただし、X及びYは前記式と同じである。〕 で示される単量体単位3〜85重量% D 下記式 (―CH=CH)― で示される単量体単位1〜60重量% E 下記式 で示される塩化ビニル単量体単位1〜96重量%
    を含んでなるポリエン構造を有する共重合体の
    製造方法。
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