JPS6335974Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 本考案は容器蓋、特にすぐれたピルフアープル
ーフ機能を有し、各種飲料、調味料等の容器に用
いて好適な蓋に関する。

従来の容器蓋は、内蓋と外蓋とから成る場合、
ピルフアープルーフの機能を内蓋に依存していた
ので、外蓋をあけて内蓋の状態を見なければ内容
物に手がつけられていないかどうかを知ることが
できなかつた。

そこで消費者としては、このような包装容器に
よる商品を購入するにあたつては、安全を期する
ためには、いちいち外蓋をあけて見なければなら
ず、はなはだ煩わしいことであつた。さらに、こ
れらの商品が消費者の手に渡る以前の包装、輸
送、解装、および以降の流通段階にあつては、
個々の容器についていちいち外蓋をあけて内蓋の
状態を調べることなどは全く不可能であり、この
ため商品の品質保証に万全を期し難いという問題
があつた。

本考案はこのような問題を解決するものであ
り、外蓋に新規な秀れたピルフアープルーフの機
構を付与し、その外観のみにより直ちに内容物の
品質を保証し得る容器蓋を提供するものである。

考案の構成 本考案は、中央に開口用摘み６を備えた注出口
膜５を有する閉塞壁３、その周端から垂設され、
内側に容器口縁部９と係合する突条１０を有する
筒壁７、その内側に閉塞壁３から垂設され、筒壁
７と共に容器口縁部９を抱持する封緘壁１１、注
出口膜５の外周において閉塞壁３に立設された注
出口壁１２および該壁の外周に立設され、外側に
放射方向に突出する突条１４を備えた係合壁１３
を有する内蓋１並びに閉鎖壁１５の周端部から垂
設され、内側に内蓋の係合壁突条１４と係合する
突条１７を備えた周壁１６、該周壁の外周面の一
部に放射方向に突設された開蓋用舌片１８、その
下方に開蓋用舌片１８と対向するごとく放射方向
に突設された切取り用舌片１９、該片を含む周壁
１６下部の一部を切り取り得るごとく該片の上方
開蓋用舌片１８との間に横に設けられた切込み２
０、該切込みの両端部から周壁１６下端まで縦に
設けられた切込み２１および２２及び閉鎖壁１５
から環状に垂設され、注出口壁１２内側に密接す
る密封壁２３を有する外蓋２並びに内蓋１と外蓋
２とを結合する蝶番部２４から成る容器蓋に係わ
るものである。

以下図面により本考案について詳細に説明す
る。

図面は瓶を密封する本考案の１実施例たる蓋を
示し、第１図は左半分を縦断して示す側面図、第
２図は第１図の蓋を左方から見た側面図、第３図
は第１図のＡ−Ａ線断面図である。図において１
は内蓋、２は外蓋である。内蓋１の閉塞壁３の環
状切込み４によつて限られた中央部は注出口膜５
であり、これは起上り部は図示されていないが、
開口用摘み６を有する。閉塞壁３の周端からは筒
壁７が垂設され、該壁の内側面には瓶８の口縁部
９と係合する突条１０がある。筒壁７の内側には
閉塞壁３から垂設された封緘壁１１があり、これ
は瓶８の口縁部９の内側面に圧接し、筒壁７およ
びその突条１０と共に口縁部９を確実に抱持す
る。閉塞壁３の注出口膜５の外周には注出口壁１
２が、さらにその外周には係合壁１３が立設さ
れ、係合壁１３の外側面には放射方向に突出する
突条１４がある。外蓋２の閉鎖壁１５の周端部か
らは周壁１６が垂設され、その内側面には前記係
合壁１３の突条１４と係合する突条１７がある。
周壁１６の外周面の一部には放射方向に突設され
た開蓋用舌片１８、その下方の該壁上には開蓋用
舌片１８に対向するごとく突設された切取り用舌
片１９があり、切取り用舌片１９を含む周壁１６
下部を切り取り得るごとく該片の上方開蓋用舌片
１８との間には横の切込み２０が、該切込みの両
端部から周壁１６下端まで縦に設けられた切込み
２１，２２がある。さらに閉鎖壁１５からは密封
壁２３が環状に垂設され、内蓋１の注出口壁１２
の内面に密接する。外蓋２を開閉自由に内蓋１に
連結するものとしては蝶番部２４がある。

本考案容器蓋は上記のような構成であるので、
外蓋２を内蓋１上に載せ、上方から押圧し、係合
壁１３の突条１４と周壁１６の突条１７とを係合
させ、第１図に示すごとく両蓋間を密封状態とし
た後、これを内容物を充填した瓶８の口部に被冠
し、上方から機械的に一挙に押圧すると内蓋の筒
壁７の突条１０は口縁部９に係合し、封緘壁１１
は該部内面に圧接し、完全な封緘がなされる。こ
れを開蓋するにあたつては、まず、開蓋用舌片１
８および切取り用舌片１９を上下から両者を近づ
けるように摘むと縦横の切込み２０，２１，２２
が切れて切取り用舌片１９を突設した周壁１６の
下部は切り離され、突条１４と突条１７との係合
は一部解かれる。そこで開蓋用舌片１８に指をか
けて外蓋を引き起し、内蓋の摘み６を引つ張り注
出口膜５を切込み４に沿つて切り取り、注出口を
開口する。切込み４，２０，２１，２２は適宜壁
の片面又は両面に設けられ、突条１４，１７は一
方もしくは両方が断続的であつてもよい。図面で
は、開蓋用舌片１８および切取り用舌片１９は周
壁１６の約90゜の範囲に亘つて設けられているが、
図面の範囲に限られるものではなく、前記突条の
形状等との相俟つて切取り用舌片１９を切り取る
ことなしには外蓋はあけられず、これを切り取る
ことにより容易にあけられるよう適宜形成する。

考案の効果 本考案蓋にあつては、外蓋の切取り用舌片１９
が切り取られていなければ内蓋が開口されていな
いことはもちろんである。すなわち、外蓋の外観
のみでいわゆるピルフアープルーフの機能を有す
る。このような本考案蓋によれば、外蓋の外観の
みを見て安心して商品を取扱うことができるか
ら、これらの商品の流通過程における関係者の利
便は大であり、また、開蓋に際しては、開蓋用舌
片１８、切取り用舌片１９の２片を上下から摘む
だけで外蓋を容易にあけることができ、以後外蓋
は蝶番部２４により容易かつ確実に開閉できるか
らきわめて衛生的である。

上記のごとき本考案の効果は大なるものがあ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例たる蓋の左半分を縦
断して示す側面図、第２図は第１図の蓋を左方か
ら見た側面図、第３図は第１図のＡ−Ａ線断面図
である。 １……内蓋、２……外蓋、３……閉塞壁、４…
…切込み、５……注出口膜、６……開口用摘み、
７……筒壁、８……瓶、９……口縁部、１０……
突条、１１……封緘壁、１２……注出口壁、１３
……係合壁、１４……突条、１５……閉鎖壁、１
６……周壁、１７……突条、１８……開蓋用舌
片、１９……切取り用舌片、２０……横の切込
み、２１，２２……縦の切込み、２３……密封
壁、２４……蝶番部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央に開口用摘み６を備えた注出口膜５を有す
   る閉塞壁３、その周端から垂設され、内側に容器
   口縁部９と係合する突条１０を有する筒壁７、そ
   の内側に閉塞壁３から垂設され、筒壁７と共に容
   器口縁部９を抱持する封緘壁１１、注出口膜５の
   外周において閉塞壁３に立設された注出口壁１２
   および該壁の外周に立設され、外側に放射方向に
   突出する突条１４を備えた係合壁１３を有する内
   蓋１並びに閉鎖壁１５の周端部から垂設され、内
   側に内蓋の係合壁突条１４と係合する突条１７を
   備えた周壁１６、該周壁の外周面の一部に放射方
   向に突設された開蓋用舌片１８、その下方に開蓋
   用舌片１８と対向するごとく放射方向に突設され
   た切取り用舌片１９、該片を含む周壁１６下部の
   一部を切り取り得るごとく該片の上方開蓋用舌片
   １８との間に横に設けられた切込み２０、該切込
   みの両端部から周壁１６下端まで縦に設けられた
   切込み２１および２２及び閉鎖壁１５から環状に
   垂設され、注出口壁１２内側に密接する密封壁２
   ３を有する外蓋２並びに内蓋１と外蓋２とを結合
   する蝶番部２４から成る容器蓋。