JPS6334720Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はブロツク内に組み込んだ摺動体をス
ライドさせ、これに伴なつて生じるブロツクの凹
凸部を利用して適数個のブロツクを連結するブロ
ツク玩具に関するものである。

〔従来の技術〕

従来のブロツク玩具は、ブロツクの外周に凹凸
部を一体的に形成しておき、これら凹凸部を嵌合
して行なうものであるとか、あるいは凹部、凸部
を別個に設けた２種のブロツクを適宜嵌合して行
なうものであつた。

〔考案が解決しようとする課題〕

したがつて前者のブロツク玩具は連結子となる
凸部が常にブロツク外にあるため接触により破損
し易く、後者のブロツク玩具は粉失により凹部ブ
ロツク乃至凸部ブロツクの個数が合わなくなるケ
ースが非常に多く、いざ何かを創つて遊ぼうとす
るような場合遊べない等の不都合があつた。

〔課題を解決するための手段〕

この考案のブロツク玩具は、対向する壁面にそ
れぞれ少なくとも１個の透孔を有する中空ブロツ
クと、この中空ブロツク内に、両端がそれぞれ透
孔に臨むように設けられており、一端が弾性部材
の弾性に抗して一方の透孔から突出すると他端が
他方の透孔から没入するように設けられた摺動体
と、この摺動体の一端を突出させた状態でこの摺
動体を係脱自在に保持する保持手段とから構成さ
れている。

〔作用〕

他方の透孔に臨む摺動体の他端を弾性部材の弾
性に抗して押し込むと、摺動体の一端が一方の透
孔から突出し、保持手段により突出した状態で保
持される。そして、この突出した摺動体の一端
を、他のこの考案のブロツク玩具の他方の透孔に
臨まされた摺動体の他端に当接させてこれを押し
込むと、この摺動体の一端が一方の透孔から突出
し、前記と同様保持手段により突出した状態で保
持される。同様にしてこの考案のブロツク玩具を
順次連結させて遊ぶことができる。

このように連結させたこの考案のブロツク玩具
は、保持手段を解除することにより、弾性部材の
弾性により摺動体が復帰するので、ブロツク間の
連結は解除される。

〔実施例〕

以下図面に基づいてこの考案の一実施例を詳細
に説明する。

第１図はこの考案の全体構成を示す半断面斜視
図である。図中１は合成樹脂等で成形されたブロ
ツクである。このブロツク１は内部中空に成形さ
れ、内部には全体ほぼＬ字状に成形された摺動体
２が組み込まれる。この摺動体２の一端３はブロ
ツク１の一側面上方に設けた透孔４に臨まされ、
他端５は同じくブロツク１の他側面下方に設けた
透孔６に臨まされ、図においては上記透孔４に臨
ませた一端３がブロツク１内に没入すると、上記
透孔６に臨ませた他端５がブロツク１の外方へ突
出するように構成されている。

ところで上記の摺動体２はブロツク１の底部に
形成したガイド突起７に摺動体２の下面に形成し
たガイド凹部８を嵌合してスライドできるように
構成され、スライドは摺動体２の他端５の上面に
沿つて配置した弾性材（スプリング）９に抗して
なされるようになつている。図中１０は上記スプ
リング９が位置ずれするのを防止する突起であ
る。一方上記スプリング９に抗して一端３が透孔
４内に没入、他端５が突出するようにスライドさ
れた摺動体２のスライド状態の保持は、透孔４の
内面に設けた保持枠１１によつてなされるように
なつている。

第２図Ａ，Ｂで示したのが上記の保持枠１１
で、この保持枠１１は下面に配置したスプリング
１２に抗して、図Ａの仮想線で示す如く下方向へ
押し下げることができるように構成され、押し下
げはブロツク１の上面に突出した突起１３を押圧
することによりなされるようになつている。また
上記の保持枠１１の枠内周下面中央にはストツパ
ー１４が設けられ摺動体２の一端３が透孔４内に
没入した状態でこれを係止し、一端３が没入前の
状態に戻ろうとするのを保持するようになつてい
る。図中１５は摺動体２の一端３をガイドしたガ
イド体、１６はスプリング止である。又上記摺動
体２の他端５近傍周面にはキー溝１７が形成さ
れ、他のブロツク１の凹部１８（第３図参照）に
挿入した際、他のブロツク１の凹部１８内に位置
する上記同様のストツパー１４が嵌合するように
なつている。

又上記の実施例では摺動体２のスライドにより
一端３、他端５がブロツク１の対向する側面より
出没する構成として説明したが、摺動体２のスラ
イドを広く応用して各側面に複数の凸部凹部が形
成されるようにしてもよく、特に上記の実施例に
のみ限定するものではない。

しかして、ブロツク１の内部に摺動体２を組み
込み、この摺動体２の一端３及び他端５をブロツ
ク１の透孔４，６に臨ませ摺動体２をスプリング
９に抗して一方向へスライドさせることにより、
ブロツク１の透孔４側に凹部１８、そして透孔６
側に他端５の突出による凸部１９を形成するよう
にしたので他のブロツク１との連結（第３図参
照）が非常に効果的に行なえる。又他のブロツク
１，１……相互間の連結保持は、それぞれ凹部１
８に嵌合する凸部１９、即ち凸部１９となる摺動
体２の他端５の外周に形成したキー溝１７に凹部
１８内で出没するストツパー１４が嵌合して行な
うようにしたので、両ブロツク１，１の連結保持
が強固になし得る。一方両ブロツク１，１の連結
解除は上記ストツパー１４を没入することによつ
てなされ、その解除はストツパー１４と一体にな
つた突起１３を押圧するのみでよいので非常に簡
単である。なお、上記の連結解除に伴なつて摺動
体２も元の位置に復帰することになるので、各ブ
ロツク１，１……の透孔４及び６の部分に形成さ
れていた凹部１８、凸部１９はなくなることにな
る。

〔効果〕

各部の構成及び部品点数を少なくしたので組立
て易くしかも収納に当たつては凸部１９を没入す
る構成としたので他のブロツク１……等との接触
による破損もなく、長期間の使用に耐えられ、か
つ取り扱いも簡単である等いろいろな作用及び優
れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案にかかるブロツク玩具の全体
を示す半断面斜視図、第２図Ａは保持枠の平面
図、同図Ｂは保持枠の斜視図、第３図はブロツク
の連結状態を示す説明図である。 １……ブロツク、２……摺動体、３……一端、
４，６……透孔、５……他端、９……スプリン
グ、１１……保持枠、１２……スプリング、１３
……突起、１４……ストツパー、１７……キー
溝、１８……凹部、１９……凸部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 対向する壁面にそれぞれ少なくとも１個の透孔
   を有する中空ブロツクと、この中空ブロツク内
   に、両端がそれぞれ透孔に臨むように設けられて
   おり、一端が弾性部材の弾性に抗して一方の透孔
   から突出すると他端が他方の透孔から没入するよ
   うに設けられた摺動体と、この摺動体の一端を突
   出させた状態でこの摺動体を係脱自在に保持する
   保持手段とからなるブロツク玩具。