JPS6333415Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はヘルメツト用のスピーカー装置に関す
る。

（従来技術） 従来よりこの種スピーカー装置としては第１図
に示すように、ヘルメツトＡ内の耳部対応位置に
小型スピーカーＢ，Ｂを取り付けたものが一般的
である。

しかるに、上記した従来のものにおいてはスピ
ーカーがヘルメツトＡの内側に固定されるもので
あるため、耳とスピーカーとの間に隙間が生じ
て、特に低域側の再生音が大きく減衰することと
なり、音楽等のように広い周波数レンジが要求さ
れる信号の再生には不向きなものであつた。

（考案の目的） 本考案の目的は、上記した従来のものの欠点を
解消し、ヘルメツト側に設けられたスピーカー装
置であるにも拘らず、耳に密着させることがで
き、しかもヘルメツトの着脱には何等の支障も与
えないようにした好音質のヘルメツト用スピーカ
ー装置を提供することにある。

（考案の構成） 本考案の構成は、ヘルメツトの内側に沿うよう
略「Ｕ」字状に形成された弾性を有するバンド部
と、該バンド部の両端部内側に設けられたスピー
カーユニツトと、ヘルメツトの内側に配置された
上記バンド部を摺動自在にガイドするためのガイ
ド部とを備え、上記バンド部の弾性によりヘルメ
ツト不使用時にはスピーカーユニツト間の間隔が
開いていると共に、ヘルメツト装着時にはバンド
部の中央部分が頭部で押圧されることによりスピ
ーカーユニツト間の間隔が狭められて外耳に密着
するようになつている。

（実施例） 本考案の実施を図面に基づいて説明する。第１
図及び第２図はヘルメツトＡの縦断面図、第３図
はヘルメツトＡの横断面図、第４図は要部の斜視
図であつて、上記ヘルメツトＡは帽体１及びその
内側に設けられた緩衝材２から成つている。３は
ヘルメツトＡの内側に沿うよう略「Ｕ」字状に形
成された弾性を有するバンド部であつて、弾性金
属や合成樹脂等で形成されている。上記バンド部
３の両端部内側４，４にはスピーカーユニツト
５，５が設けられており、ヘルメツトＡの内側上
部に設けられたガイド部６，６によつて摺動自在
に支持されている。

実施例においては上記ガイド部６，６はバンド
部３が挿通できるように略箱型断面になつており
ヘルメツトＡの内側上部左右に設けられている。
上記バンド部３は「Ｕ」字形が少許開く方向に成
型されており、バンド部３がヘルメツトＡ内に取
り付けられた状態（第１図）においてはスピーカ
ーユニツト５，５間の間隔が開くようになつてい
る。上記緩衝材２にはスピーカーユニツト５，５
間の間隔が開いてもスピーカーユニツト５，５や
上記バンド部３が緩衝材２に接触しないように逃
げ溝７，７が設けられていると共に、その頭頂部
にもバンド部３と緩衝材２間に隙間を与えるため
の逃げ溝８が設けられている。

上記した構成においてバンド部３の頭頂部分３
ａを押圧すると上記頭頂部分３ａは逃げ溝８内に
埋没するが、その際バンド部３は「Ｕ」字形が狭
まるように変形するため、両スピーカーユニツト
５，５間の間隔は狭められるように作動する。

したがつて、ヘルメツトＡを頭部Ｈに装着する
と頭部Ｈによつて上記バンド部３の頭頂部分３ａ
が押圧され、上記したように両スピーカーユニツ
ト５，５間の間隔が狭められ、耳に密着させるこ
とができる。

なお、実施例においては上記頭頂部分３ａには
パツド３ｂが貼付されている。また、スピーカー
ユニツト５はスライド用部材９を介してバンド部
３に取り付けられており、バンド部３側には適宜
間隔をおいてダボ１０が設けられていて、一方、
上記スライド用部材９側には上記ダボ１０に対応
する孔１１が設けられている。これによりスピー
カーユニツト５はバンド部３に沿つて上下に位置
移動することができ、使用者に合わせた位置調整
ができる。ヘルメツトを脱ぐ場合には頭部をヘル
メツトから抜き出す方向へ移動させると、バンド
部３の頭頂部分３ａに対する押圧が解除されるこ
とになり、バンド部が開くことによつてスピーカ
ーユニツト５，５が耳から離れる。したがつて、
ヘルメツトを脱ぐ場合にもスピーカーユニツト等
に何ら手をふれる必要が無く、支障無く脱ぐこと
ができる。

（考案の効果） 本考案に係るヘルメツト用スピーカー装置によ
れば、ヘルメツトを完全に装着すると自動的にス
ピーカーが耳に密着し、優れた音質を得ることが
できる。一方、ヘルメツトの脱着時にはスピーカ
ーは自動的に耳から離れるためスピーカーが何等
支障とならず、音質とヘルメツトの着脱性とを両
立させることができる等、この種ヘルメツト用ス
ピーカー装置として最適である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るヘルメツト用スピーカー装
置の実施例を示し、第１図はヘルメツトを使用し
ない状態においての内部構造を示す縦断面図、第
２図はヘルメツトを装着した状態においての内部
構造を示す縦断面図、第３図はヘルメツトの横断
面図、第４図はバンド部とスピーカーユニツトと
の接合部分を示す斜視図である。 Ａ……ヘルメツト、１……帽体、２……緩衝
材、３……バンド部、５……スピーカーユニツ
ト、６……ガイド部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ヘルメツトの内側に沿うよう略「Ｕ」字状に形
   成された弾性を有するバンド部と、該バンド部の
   両端部内側に設けられたスピーカーユニツトと、
   ヘルメツトの内側に配置された上記バンド部を摺
   動自在にガイドするためのガイド部とを備え、上
   記バンド部の弾性によりヘルメツト不使用時には
   スピーカーユニツト間の間隔が開いていると共
   に、ヘルメツト装着時にはバンド部の中央部分が
   頭部で押圧されることによりスピーカーユニツト
   間の間隔が狭められて外耳に密着するように構成
   されていることを特徴とするヘルメツト用スピー
   カー装置。