JPS6331648Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は棚板の前端部にコンセントが取付けら
れているコンセント付家具に関するものである。

〔背景技術〕

従来、家具に設けられた棚板の前端面にコンセ
ントを取付けるにあたつては、第１図に示すよう
に、棚板２の前端部に凹所３を設けると共に凹所
３と連通するコード挿通孔１０を棚板２の内部に
設け、そして凹所３内にコンセント４を嵌め込む
と共にコンセント４のコード７をコード挿通孔１
０内に通して、家具の裏板に設けられた電源コン
セントにコード７のプラグ１１を差し込むことに
よりコンセント４に電源を供給しているものであ
つた。しかし乍ら、この構造ではプラグ１１が取
付けられたコード７をコード挿通孔１０内に挿通
した後コンセント４とコード７とを接続する必要
があつて作業が面倒であり、また棚板２の芯部に
穴加工をする必要があつて加工性が悪いという欠
点があつた。しかも、コンセント４は棚板２の厚
み方向の中央部に凹設した凹所３内に嵌め込むも
のであるから棚板２の厚みを厚くする必要があ
り、またコード挿通孔１０は棚板２の前後全長に
亘つて設けられているために棚板２の強度が弱く
なり、重い物を載せることができないという欠点
があつた。

〔考案の目的〕

本考案は上記の点に鑑みて成されたものであつ
て、コードをコード挿通孔内に通す必要がなくて
作業性が良く、また穴加工をすることもなくて加
工性が良く、しかも厚みの薄い棚板でも使用する
ことができ、また棚板の強度を低下させることの
ないコンセント付家具を提供することを目的とす
るものである。

〔考案の開示〕

すなわち、本考案のコンセント付家具は、家具
本体１に設けられた棚板２の前端部に前面及び下
面が開口する凹所３を切欠すると共に棚板２の下
面に棚板２の前後方向に長い凹溝１５を凹所３と
連通して凹設し、コンセント４を凹所３に嵌め込
むと共にコンセント４のコード７を凹溝１５内に
納装して、棚板２の下面に取付けた取付プレート
５で凹所３の下面開口を閉塞すると共に棚板２の
下面に取付けたコードカバー６で凹溝１５の下面
開口を閉塞し、コードカバー６の後端部位置にて
凹溝１５よりコード７を導出し、このコード７を
家具本体１の裏板８に取付けられた電源コンセン
ト９に接続して成るもので、棚板２の先端部下面
に設けた凹所３内にコンセント４を嵌め込むこと
により、棚板２の厚みが薄いものであつても支障
なく使用できるようにし、またコードカバー６の
後端部よりコンセント４のコード７を引出すこと
により棚板２にコード挿通用の孔を設ける必要を
なくし上記目的を達成したものである。

以下本考案を実施例により詳述する。第２図及
び第３図に示すように、家具本体１には複数段の
棚板２が設けてあり、下段の棚板２の前端面には
コンセント４が取付けてある。図中９は棚板２の
下側にて家具本体１の裏板８に取付けられた電源
コンセント、１２はガラス戸付の上部収納部、１
３は下部収納部である。コンセント４の取付け部
について詳細に説明すると、第４図及び第５図に
示すように、棚板２の前端部には前面及び下面が
開口する凹所３が切欠してあり、また棚板２の下
面には棚板２の前後方向に長い凹溝１５が凹所３
と連通して凹設してある。凹所３内にはコンセン
ト４が嵌め込んであり、また凹溝１５内にはコン
セント４のコード７が納装してある。そして、凹
所３の下側にて棚板２の下面には取付プレート５
がビス１４等で取付けてあつて凹所３を閉塞して
ありコンセント５が脱落しないように保持してあ
る。また、凹溝１５の下側にて棚板２の下面には
コードカバー６が取付けてあり、凹溝１５をコー
ドカバー６で閉塞してある。このコードカバー６
はやや短かく形成してあつて、コードカバー６の
後端部と裏板８との間にはコード導出口１６が形
成してあり、このコード導出口１６より凹溝１５
内のコード７が導出してあつて、コード７の先端
に取付けられたプラグ１１は上記家具本体１の電
源コンセント９に差し込んである。

しかして、家具の棚板２にコンセント４を取付
けるにあたつては、棚板２を家具本体１に取付け
る前に、棚板２の凹所３内にコンセント４を嵌め
込んで取付プレート５で固定すると共に、凹溝１
５内にコード７を納装してコードカバー６で閉塞
し、その際コード７をコード導出口１６から外部
へ導出するようにし、そしてこのコンセント付棚
板２を家具本体１に取付けるものである。このよ
うにコード７付のコンセント４を嵌め込むことに
より、家具本体１に棚板２を取付けた後に結線作
業をしなくても良いので、複数の家具の結線作業
をまとめて行なうことができ、品質が安定化する
ものである。また、使用中などでコンセント４部
分が損傷したとしても取付プレート５及びコード
カバー６を外すことでコンセント４の取替えが容
易に行なえるものである。また、コード７はコー
ドカバー６で覆われていて垂れることもなく外観
を損なうということもないものである。なお図中
１７は棚板２の後端部に穿設された通孔で、棚板
２の上方位置にて裏板８に電源コンセント９が取
付けられている場合には、この通孔１７にコード
７を通すようにしても良い。

〔考案の効果〕

上記のように本考案は、棚板の前端部下面に凹
所を設けて凹所にコンセントを嵌め込むようにし
たので、従来の棚板の中央部分に凹所を設けた場
合のように厚みの厚い棚板を必要とせず薄い棚板
でも使用することができるようになり、またコー
ドカバーの後端部位置にて凹溝内よりコードを導
出するようにしたので、従来のようにコードを穴
内に通す必要がなくなつて作業性が向上し、また
穴加工が不要となるものである。しかも、棚板に
はコード挿通孔を設ける必要がないために強度が
従来のように低下するということもなく、また溝
加工による強度の低下はコードカバーを棚板の下
面に取付けることで補うことができるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例の一部切欠概略側面図、第２図
は本考案一実施例の正面図、第３図は同上の側断
面図、第４図は同上の一部切欠拡大断面図、第５
図は同上の取付プレート及びコードカバーの下半
分を切欠した一部切欠底面図である。 １は家具本体、２は棚板、３は凹所、４はコン
セント、５は取付プレート、６はコードカバー、
７はコード、８は裏板、９は電源コンセント、１
５は凹溝である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 家具本体に設けられた棚板の前端部に前面及び
   下面が開口する凹所を切欠すると共に棚板の下面
   に棚板の前後方向に長い凹溝を凹所と連通して凹
   設し、コンセントを凹所に嵌め込むと共にコンセ
   ントのコードを凹溝内に納装して、棚板の下面に
   取付けた取付プレートで凹所の下面開口を閉塞す
   ると共に棚板の下面に取付けたコードカバーで凹
   溝の下面開口を閉塞し、コードカバーの後端部位
   置にて凹溝よりコードを導出し、このコードを家
   具本体の裏板に取付けられた電源コンセントに接
   続して成るコンセント付家具。