JPS63313803A - 避雷器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、電圧電流特性が非直線性の材料からなる避雷
素子を内蔵した避雷器に係り、殊に高圧の架空送電線用
の避雷装置に使用される。

（従来の技術） 避雷器としては、配電線用ならびに送電線用の避雷器が
知られているが、これらは、いづれも円筒状の碍管内へ
避雷素子を収容している。

そして、前記避雷素子は、当初炭化珪素（ＳｉＣ）を主
体として成形されているが、この種避雷素子を使用する
際には直列ギャップを設けなければならないので応答特
性について放電の遅れが生じ、放電性能が良好でない問
題点を有し、この代替品として酸化亜鉛（ＺｎＯ）を主
体とした焼成品からなる避雷素子が開発され、この種避
雷器に使用されるようになった。

酸化亜鉛（ＺｎＯ）を主体とした焼成品の避雷素子は、
周知の通り電圧電流特性が非直線抵抗特性をもつもので
あって、直列ギャップの使用が不要となり、避雷器の性
能向上が図れること、あるいは避雷素子自体の劣化がな
いなど数々の有意性をもつものである。

以下、第３図の半分切欠縦断正面図に基づき従来の避雷
器を説明する。

碍管（１）は全体が陶磁性材料で成形された円筒状をな
し、その外周には尖端を沿面に加工した環状のかさ部（
１ａ）を複数条等間隔配置にして形成されている他、そ
の両端は開口されている。

そして、前記碍管（１１内には、当該碍管（１）線路側
開口部（図では上端に当る）に嵌着した線路側電極端子
（２）と電気的に接続した導伝性接続板（電極）（３）
が挿入配設されてあり、さらに当該Ｗ転性接続板（３）
の直下には課電側電極（４）が当該導伝性接続板（３）
と電気的に接続して配設されると共に該課電側電極を囲
繞して弾性コイルばねを有する圧支器（５）が併設され
ている。

前記圧支器（５）は、当該圧支器の弾性コイルばねの付
勢保持力で固定される避雷素子（６）が２個直列配置し
て収容され、かつ前記碍管（１）の接地側開口部を密封
する底面金具（７）と電気的に接続されである。

前記底面金具（７）には、その内側に環状のシールリン
グ（８）が内設され、碍管（１）内への水分や塵埃等の
侵入を防止するようにしであるが、さらには当該金具に
は接地側の電極端子（９）が結合されている符号０ωは
、前記碍管（１）の線路側電極端子（２）を包蔵するキ
ャップであって、当該端子を保護する他、碍管開口部か
らの水分や塵埃等の侵入を阻止するためにシール剤（ゴ
ムなどの密封材）α２）を介在して碍管（１１の上端に
嵌着されている。

なお、符号αυは碍管（１）を支持し、架空送電線用腕
金等に取付けるための支持ハンドである。

前記避雷素子（６）は、前述の通り、酸化亜鉛（ＺｎＯ
）を主体とし、スカンジウム（Ｓｃ）、イツトリウム（
Ｙ）などの希土類元素と微量の金属酸化物を添加して酸
化亜鉛セラミックスとして焼成された電圧電流特性が非
直線抵抗特性を有する材料で形成されており、第３図の
避雷器では圧支器（４）の付勢保持力で固定されるよう
な構成としであるが、これら避雷素子（６）　（６１を
絶縁性の高い有機性材料で形成した円筒絶縁体（第３図
では図示省略）内へ収容固定し、当該円筒絶縁体を前記
碍管内へ収容する構成の避雷器も提案されている。

（発明が解決しようとする問題点） 以上の構成を具備する避雷器は、酸化亜鉛（ＺｎＯ）を
主体として成形された電圧電流特性が非直線抵抗特性を
もつ避雷素子を使用しているので、（１）直列ギャップ
の使用が不要となり、避雷器としての性能を向上させる
ことができる。

（２）動作責務時無続流で避雷素子の劣化がない。

（３）従来の避雷器に比し小形化ならびに軽量化が図れ
る。

（４）モールド型の避雷器の開発が可能となり、避雷器
としての使用条件が拡大される。

などの有意点をもっている。

ところが、前記避雷素子は、大きな放電耐量を得るため
に該素子内部の均一性が強く要求され、このため原材料
の粉体の混合、粉砕を充分に行い、分散度を高める他、
成形時に応力分布ができるだけ一様になる如く造粒条件
、成形条件を仔細に検討してなるものであるが、この種
材料で避雷素子を一体成形した場合には、前述の如く電
圧電流の非直線抵抗特性を均一にした避雷素子を成形す
ることが設備上困難であり、止むを得ず、避雷素子を電
圧電流の非直線性抵抗特性の均一性をもたせることがで
きる大きさに成形し、避雷器の仕様に適合した放電耐量
を有するだけの避雷素子を複数個使用するようにしてい
る。

このように、複数個の避雷素子を碍管内に収容する場合
には、個々の避雷素子をほぼ一体的に接続した状態にし
て固定保持するようにしなければならない。

何故ならば、避雷素子としての性能、 （１）常規大地電圧での連続使用にあっても熱破壊をお
こさない。

（２）急峻波過電圧に対しても放電の遅れがない。

（３）電圧・電流特性の温度依存性に変化がない。

（４）放電耐量が充分である。

（５）耐用寿命が長いこと。

を避雷素子の集合体として維持保全されていなければ、
避雷器としての性能が得られない。

このため、従来の避雷器にあっては、分割された避雷素
子を複数直列に配設固定するために、線路側端子に内嵌
した電気的接続板の直下に設けた圧点器（弾性ばね内蔵
）で圧点（約６０ｋｇ／ｃｍ２）するような手段が前述
の通り採用されているが、避雷素子自体の端面ばメタリ
コン処理が施こされ、端面が粗面となっている関係上、
前記圧点器に相当な圧点力をもたせなければ、避雷素子
相互が離開し、安定した導通状態が得られない。

避雷素子相互間の導通状態が不安定であれば、避雷素子
相互間においてアーク放電の現象が生じ、避雷素子自体
の電気的抵抗が減じ、素子自体の特性が乱される。この
結果、この種避雷素子固有の電流、電圧に対する非直線
抵抗特性が損なわれ、所定の放電耐量が得られない。

以上の通り、前述の従来の避雷器においては、圧点器の
付勢保持力が相当の弾性力をもたないと避雷素子間の電
気的接続を安定かつ良好に維持することが困難であり、
また、充分な圧点力を付勢しようとすれば、圧点器の大
型化に継かり、もって避雷器自体の小型化、軽量化が図
れないなど副次的な問題点を有している。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、前述の問題点を解決するため、両端開口部の
一方に線路側電極及び電極端子、他方に接地側電極及び
電極端子を夫々配挿した有機絶縁性材料製の円筒状碍管
内に、電圧電流特性が非直線性の材料よりなる複数個の
避雷素子を前記線路側ならびに接地側の電極及び電極端
子と電気的に接続して収容する他、前記避雷素子相互間
には導伝性材料からなる導伝媒体を配挿してなること、
前記導伝媒体が、マルテンサイト変態した金属を数％変
形し、そのあと、マルテンサイト変態を起こす前の母相
への逆変態が終了する温度以上に加熱した時、変形前の
形状に戻る特性をもつ合金（例えばＴｉ−Ｎｉ合金（４
９〜５／原子％Ｎｉ、　Ｃｕ−Ｚｎ−Ａｌ合金など）、
即ち、ゴム弾性あるいは曲げ擬弾性を有する金属箔、ア
ルミニウム、銅などの導伝性金属粉末またはアルミニウ
ム、銅などを含有させた導伝性接着剤を採用し、避雷素
子間における密着性を高めるようになし、もって、避雷
素子に対する付勢保持力を別設する圧点器で協同して負
担する如くしたものである。

（実　施　例） 本発明の避雷器を第１図および第２図により詳述する 第１図は、本発明の避雷器の送電線への架設装置全体を
示す概念図であり、第２図は本発明避雷器の実施例を示
す縦断正面図である。

架設装置全体は第１図の概念図に示される通り、鉄塔（
Ｂ）のアーム部（Ｂ１）には吊下金具（Ｃ）により懸垂
碍子（Ｄ）が吊下され、当該懸垂碍子（Ｄ）下端には把
持金具（Ｅ）により電線（Ｆ）が把持固定されており、
また、把持金具（Ｅ）にはアーキングホーン（Ｇ）が上
傾斜状に設けられ、前記吊下金具（Ｃ）には本発明の避
雷器（Ａ）が取付金具（Ｉ（）を介してアーキングホー
ン（Ｇ）上方に位置する如く配設されてなる。

次に、本発明の避雷器（Ａ）の構成を第２図により詳述
する。

耐候性を有する有機絶縁剤を用いて両端に開口部を有す
る全体が円筒状に形成される他、その外周に沿面加工を
施こした環状かさ部（２０ａ）を等間陽配置に複数条形
成された碍管（２１１１上端開口部に、線路側電極端子
Ｑυが課電側線路と電気的に接続することができるよう
に突出して挿入配設されてなり、他方、前記碍管（２ｆ
ｉｌの底面開口部には接地側電極端子＋２２１が電気的
に接続してなる電極（２）が挿入配設されてなる。

碍管Ｉ２の内には、前記線路側電極端子＋２１１の直下
に導電性材料からなる電極（至）を電気的に接続した状
態で配設されている他、当該電極に）に電気的に接続し
た避雷素子Ｑ！９を複数個直列に配設してなり、また、
複数個の避雷素子Ｉ２ｓ＋ａａ−の最下位に配設された
避雷素子ｅつには前記接地側電極（財）が電気的に連続
されている。

複数個の避雷素子ｌ２Ｓｌ（２ｔ−は、前記碍管（２０
）内に装設された線路側カバーと接地側電極（ハ）との
間で保持固定されるが、強化プラスチック等の機械的強
度が高い絶縁筒内に収容するようにしてもよいが、本実
施例では、前記線路側電極（８）と最上位に配置した避
雷素子Ｑｓｌｌとの間に、弾性ばね（２６ａ）と保持体
（２６ｂ）とで構成される圧点器Ｑωを配設し、当該圧
点器Ｑ６１の弾性力で付勢保持している。

前記圧点器（２ωの避雷素子（２５）への圧点力は、大
略通常６０ｋｇ／ｃｍ２の強さが付勢さているが、本実
施例では約６０χ程度の圧点力、即ち、３０ｋｇ／ｃｍ
２〜４０ｋｇ／ｃｍ２の範囲の圧点力に設定されている
。

さらに、前記複数個の避雷素子（２５１ａｓ＋−の相互
間には、アルテンサイド変態した金属を数％変形し、そ
のあとマルテンサイト変態を起す前の母相への逆変態が
終了する温度以上に加熱した時、変形前の形状に戻る特
性をもつ合金（例えばＴｉ−Ｎｉ合金（４９〜５／原子
χＮｊ　、　Ｃｕ−Ｚｎ−Ａｌ合金など）、即ち、ゴム
弾性あるいは曲げ擬弾性を有する金属箔（厚み０．１　
＋ｎ）からなる導伝媒体（社）を介在させ、前記圧点器
の付勢弾力と共に当該導伝媒体（５）の避雷素子（２５
）ｔ２’ｉ−間における圧搾による密着により強固に付
勢保持するようにする。

さらに、前記導伝媒体は、アルミニウム箔（ｏ、１１ｍ
厚み、硬度Ｈシ２５．伸び７％以上、引張力１０ｋｇ／
ｃｍ”）、銅箔としてもよいし、アルミニウム線（ＡＩ
　９９゜７χ不純物Ｓｉ、　Ｆｅ、　Ｃｕ、　Ｍｎ等）
あるいは、アルミナ（Ａｌ□０３）等酸化物を粉末状に
してよく、避雷素子（２つの膨張係数に近い膨張係数を
有し、または避雷素子（２つに雷サージによる高電流が
流れた場合にあっても避雷素子（２ツ（２つ一間に密着
し、かつそれに対応する如く塑性変形が生ずるような材
料であればよい。

また、上記材質によるものを塗布するようにしても同効
である。

符号（２）は、線路側カバー金具であって、前記碍管（
２１の線路側開口部に突出した線路側電極端子Ｑυを包
蔵するようにシール剤凶ならびに密封リング（イ）を内
在して嵌着してあり、碍管（２０）内への雨水。

塵埃等の侵入を阻止する役目を果す他、前記、線路側電
極端子ｔ２υと電気的に接続し、かつ線路側電線（３１
）と接続するようにしている。

符号（蜀は、安全キャップであって前記線路側カバー（
イ）を内包して嵌着されている。

符号（ト）は、前記碍管Ｑωの接地側開口部（底面）を
密封する密封用の金具であって、密封リング（至）を内
在して当該碍管の接地側開口部からの雨水。

塵埃等の有害物の侵入を阻止する他、碍管（２ｉ内に配
装された接地側電極（ハ）と接地側端子Ｑ２）とを電気
的に接続するようにしている。

符号（イ）は碍管Ｉ２０）を架空送電線等に取付けるた
めの支持バンドである。

本発明の避雷器の構成は、以上の通りの実施例に示され
るものであるが、前記碍管（２Ｇ）はポリエチレンなど
の熱可塑性ポリマーを架橋によって通常の樹脂の融点以
上の温度で弾性的特性を有する熱収縮性材料で円筒状に
形成し、前述の避雷素子ｔ２り等を収容したのち加熱収
縮して当該避雷素子ａＳ等を圧着固定する構成も本実施
例に包含される。

（発明の効果） 本発明の避雷器（Ａ）は、前記の構成を採用したことに
より、常には気密を確実に保持して避雷素子の吸湿等に
よる劣化を防止する避雷器本来の機能を維持保全できる
ことは云うまでもなく、避雷素子に対する付勢保持が碍
管内の圧点器の付勢弾力と避雷素子相互間に介在させた
導伝性媒体との密着力とによって為されるので、前記圧
点器の付勢力を従来のこの種避雷器に用いられる避雷素
子に対する付勢保持力より４０％程度軽減することが可
能となり、もって、圧点器自体を小型化、軽量化するこ
と−なり、避雷器全体の小型・軽量化が図れる有意性を
もつ。

また、碍管（２０１を熱収縮性材料で形成することによ
り収容した避雷素子等をより強固に圧着することができ
るので、風雨、振動などによる避雷素子の位置ずれがな
くなり、また、避雷器自体への引張りや曲げなどに対す
る機械的強度も向上する利点を有する。

以上の通り、本発明の避雷器は、従来の避雷器に比し極
めて有用なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の避雷器の送電線への架設状態を示す概
念図、第２図は本発明の避雷器の実施例を示す縦断正面
図、第３図は従来の避雷器を示す半分切欠縦断正面図で
ある。 符号の名称は次の通りである。 （八）は避雷器　　（２０）は碍管　　ａｎは線路側電
極端子　　（１２）は接地側電極端子　　（２）に）は
電極（２５）　（２Ｓｌ−は避雷素子　　（２６）は圧
点器　　鋤は導伝性媒体　　（イ）は線路側カバー金具
　　（３２）は安全キャップ　　ａｌは碍管底部密封金
具。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）両端開口部の一方に線路側電極及び電極端子、他
   方に接地側電極及び電極端子を夫々配挿した有機絶縁性
   材料製の円筒状碍管内に、電圧電流特性が非直線性の材
   料よりなる複数個の避雷素子を前記線路側ならびに接地
   側の電極及び電極端子と電気的に接続して収容する他、
   前記避雷素子相互間には導伝性材料からなる導伝媒体を
   配挿してなることを特徴とする避雷器。
2. （２）碍管は、外周に尖端を沿面加工した環条のかさ部
   を複数条所定間隔に形成する他、全体が架橋された熱可
   塑ポリマーなどの熱収縮性材料よりなることを特徴とす
   る特許請求の範囲第１項記載の避雷器。
3. （３）導伝媒体が、Ｔｉ−Ｎｉ合金、Ｃｕ−Ｚｎ−Ａｌ
   合金などゴム弾性、曲げ擬弾性を有する金属箔、線、若
   しくはアルミニウム、銅などの金属粉末、ならびに導伝
   性接着剤であることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   記載の避雷器。