JPS6331370Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、排油弁を有する電気機器用油タン
クに関するものである。

従来この種タンクのフランジとして、第１図に
示すものがあつた。第１図において、１は絶縁油
が充てんされた容器、２は容器１に収納された電
気機器、３は排油する時、容器１底面より回収し
やすくするため一端が容器１の底面と対向して開
口した油道４を有する配管、５は配管３の他端に
設けられたフランジ、６はフランジ５に取付けら
れた排油弁で油道４を介して容器１内と連通して
いる。

従来の排油弁取付フランジは、以上のように構
成されているので、溶接の作業性、曲げ加工の作
業性から、配管３は、長いものが必要となるので
容器１の側壁から内側あるいは外側に突き出る長
さが長くなる。そのため油中においては容器内へ
電気機器の中身を収納する時、その配管３に当た
り、配管３を破損しやすくなる。そのため、作業
性が良くなかつた。

また、電気機器の中身に対してスペースフアク
ターの悪い容器ができ不経済である。一方、大気
中においては、油入電気機器を移動する時、排油
弁６が他の物体に当たり、排油弁６を破損しやす
い。また、その時、細い配管３と容器１の溶接部
に応力が集中し、油もれを生ずる危険があるた
め、配管３の強度向上を目的とした補強（図示せ
ず）が必要となる。さらに、部品の数が多く、そ
れらを溶接する作業も増え、不経済な容器となる
欠点があつた。

この考案は、上記の欠点を除去するためになさ
れたもので、容器の底面と対向し容器内と排油弁
を連通した油道を有するフランジで、容器の一部
を構成することによつて、スペースフアクターが
よく、作業性のよい電気機器用油タンクを提供す
ることを目的とするものである。

以下、この考案の一実施例を図について説明す
る。第２図、第３図において、１５は電気機器２
を収納し絶縁油が充てんされた容器１の一部を構
成し、その容器１の底面と対向し、容器１内と、
排油弁６とを連通した油道４を有したフランジで
ある。

なお第２図の実施例においては油道４を直角に
したものであり、第３図の実施例においては油道
４を斜めにしたものである。このようにフランジ
の内部を有効に使用し油道を作成しており、また
油道の一端が容器底部に対向しているので容器の
底部を加工することなく容器の底部付近の油まで
外部に排出できる。

以上のように、この考案によれば、容器の底面
と対向し容器内と排油弁とを連通した油道を有す
るフランジを容器の側壁の一部として構成したの
で、スペースフアクターがよく、容器の底部付近
の油も排出できる作業性の良い電気機器用油タン
クが得られる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の排油弁取付フランジを示す断面
側面図、第２図、第３図はこの考案の各実施例に
よる排油弁取付フランジを示す断面側面図であ
る。 １……容器、２……電気機器（コイル等）、４
……油道、６……排油弁、１５……フランジ。図
中同一符号は同一或いは相当する部分を示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電気機器を収納し、絶縁油が充てんされた容器
   の下部の側壁に、フランジを介して排油弁を設け
   たものにおいて、上記フランジは上記容器の側壁
   の一部を構成し、且つ上記フランジの内部に、１
   端が上記容器の底面と対向し、上記容器内と上記
   排油弁とを連通した油道を有する電気機器用油タ
   ンク。