JPS6331070Y2

JPS6331070Y2 -

Info

Publication number: JPS6331070Y2
Application number: JP1982051582U
Authority: JP
Priority date: 1982-04-09
Filing date: 1982-04-09
Publication date: 1988-08-19
Also published as: JPS58154972U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、ラベル基材と剥離体基材とからなる
ラベルに係り、更に詳しくは、上記剥離体基材に
磁気記録層を設けて、通常のラベルとしての機能
と、情報記録媒体としての機能とを合わせ持つた
ラベルに関する。

近年、製造業界においては、作業工程、部品、
製品、在庫等の管理を行なうために種々の管理シ
ステムが使用されているが、部品等に付されて、
上記の管理システムに情報を伝達するための情報
記録媒体としては、過酷な使用環境の下でも信頼
性の高い磁気記録媒体が採用されている。その磁
気記録媒体を用いたものとして、剥離体基材の一
方の面に剥離剤層、粘着剤層、ラベル基材を順次
積層し、ラベル基材の一方の面に磁気記録層を設
け、更に必要に応じて可視情報記録層を設けた構
成からなるラベルがあり、これを使用するには、
剥離体基材よりラベル基材を剥がし、部品等に貼
着して、該部品とともに製造ラインに流して、各
工程で磁気ハンドスキヤナー等で磁気記録層に記
録された情報を読取り、且つ、可視情報記録層を
作業者が見て、製造進行状況等の管理を行なつて
いた。

しかしながら上記のような従来のラベルはラベ
ル基材に磁気記録層を設けるため、ラベル基材と
磁気記録層との接着性或いは、熱融着性を考慮し
なければならず、ラベル基材としては上質紙、統
計カード用紙等の一部の材料しか用いることがで
きなかつた。従つて、高温多湿、或いは、水、
油、薬品の中等の環境での使用は出来なかつた。

そこで上記のような問題点を解決するものとし
て、一方の面に可視情報記録層を設け、他方の面
に粘着剤層を設けたラベル基材に、一方の面に剥
離剤層を設けた剥離体基材を貼着したラベルと、
更に磁気記録層を設けた情報カードを別に用意し
て使用する２パート方式のものが考え出された。

上記のようなラベルと情報カードの組はラベル
基材の材質としては、使用される環境条件によつ
て様々のものを選ぶことが可能であるが、ラベル
と情報カードとを別々に製造するため非常に手間
がかかり、高価なものとなつていた。更に、ラベ
ル基材を剥がしたあとの剥離体基材は捨てられて
しまい無駄が多いものであつた。

本考案は、上記のような問題点を解決するため
になされたものであり、従来捨てられていた剥離
体基材に磁気記録層を設けることにより、無駄な
部分をなくし、且つ、ラベル基材として様々な材
質のものを使用できるラベルを提供することを目
的とするものである。

即ち、本考案は、剥離体基材とラベル基材と
を、上記剥離体基材の一方の面に設けた剥離剤層
とラベル基材の一方の面に設けた粘着剤層とが対
接するように、貼着してなるラベルにおいて、上
記剥離体基材の他方の面の一部又は全面に磁気記
録層を設けてなるラベルを要旨とするものであ
る。

以下、本考案の実施例を図に基づいて説明す
る。

第１図は本考案に係るラベル１の構成を示す模
式断面図であり、剥離体基材３の一方の面に剥離
剤層５、粘着剤層７、ラベル基材９が順次積層さ
れ、上記剥離体基材３の他方の面の一部に磁気記
録層１１が設けられて構成されている。剥離体基
材３としては、磁気記録層１との接着性、或いは
熱融着性が良いものであれば、どのようなもので
あつても良く、上質紙、合成紙、統計カード用紙
等を用いることができる。

剥離剤層５は、シリコン等、通常用いられてい
るものを使用でき、粘着剤層７も通常用いられて
いるものを使用できる。

ラベル基材９としては、上質紙、コート紙、統
計カード用紙、合成紙、カツプ紙、更にナイロ
ン、テトロン、ビニル、アルミホイル、ポリエス
テル、又は、これらの複合体、その他のものを用
いることが可能であり、使用環境条件に合わせ
て、適当なものを選定することが出来る。

上記実施例においては、剥離体基材３の一部に
のみ磁気記録層１１を設けたが、それに限定され
ず、必要に応じて剥離体基材３の全面に設けても
良い。

また、剥離体基材３に磁気記録層１１を設ける
には、熱転写方式、或いは感圧性接着剤等を用い
る接着方式等、公知の方法を用いることができ
る。

尚、ラベル基材９の表面（第２図）及び剥離体
基材３の表面（図示せず）には予め、必要に応じ
て、磁気記録層１１に記録した情報の一部若しく
は全部又は、他の情報を可視情報記録層１３とし
て、プリンターによる印字、或いは印刷等によつ
て設けることもでき、又、必要事項の記入欄１４
を設けることも出来る。

更にラベル基材９に分断用ミシン目、或いはハ
ーフカツトを施して、１枚のラベル基材を複数の
ラベル片に区分けして、各ラベル片を一枚ずつ分
断剥離させ、各目的に従つて使用することも可能
である。

次に本考案のラベル１の使用方法について述べ
ると、まず、ラベル１を構成する剥離体基材３の
磁気記録層１１に品名コード、製造番号等の必要
な情報を磁気記録し、ラベル基材９には必要に応
じて可視情報記録層１３を設ける。そして、剥離
体基材３からラベル基材９を剥がして、粘着剤層
７により、品物に貼着し、製造ラインに流し、同
時に磁気記録層１１を設けた剥離体基材３を、製
造ラインに流す。

各工程において作業者は、剥離体基材３を磁気
読取装置にかけて、情報を管理システムに送り、
作業進行状況をチエツクし、一方、品物に貼着さ
れたラベル基材９の可視情報記録層１３を読取つ
て正しい品物が送られてきたか否か等をチエツク
し、或いは、必要な事項を記入し、次の工程へ流
す。

以上のように本考案のラベルは、ラベル基材に
磁気記録層を設けないので、ラベル基材として
種々の材質のものを使用できる。従つて使用する
環境条件に合わせて、最も適した材質を選定でき
るので、ラベルの利用範囲が広い。

また、従来捨てられていた剥離体基材に磁気記
録層を設けて使用して材料の無駄をなくし、且
つ、製造にあたつては、従来のラベル製造機に磁
気記録層を設ける装置を加えるだけであり、従来
のラベルと磁気記録層を有する情報カードとを
別々の装置で製造し、剥離体基材を捨てていたも
のと比べて、製造コストが安価である。

そして、ラベル基材には磁気記録層を設けない
ので、ラベルとしての利用可能な面積を増やすこ
とができ、且つラベルの美観を損うこともない。

【図面の簡単な説明】

図は本考案のラベルの実施例を示すものであ
り、第１図は本考案のラベルの構成を示す模式断
面図、第２図は、ラベル基材の表面側平面図であ
る。１……ラベル、３……剥離体基材、５……剥離
剤層、７……粘着剤層、９……ラベル基材、１１
……磁気記録層、１３……可視情報記録層、１４
……記入欄。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

剥離体基材とラベル基材とを、上記剥離体基材
の一方の面に設けた剥離剤層とラベル基材の一方
の面に設けた粘着剤層とが対接するように、貼着
してなるラベルにおいて、上記剥離体基材の他方
の面の一部又は全面に磁気記録層を設けたことを
特徴とするラベル。