JPS633065Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシーソ状に上下動するキートツプがス
イツチ素子を作動させるシーソスイツチに関す
る。

かかる従来のスイツチはトグルスイツチのレバ
ー先端にシーソ式のキートツプを取付けたものが
ほとんどである。

しかし、トグルスイツチは通常多数の部品から
なり構造が複雑で高価なものであり、このため従
来では安価なシーソスイツチを得ることができな
かつた。又、従来のものではスイツチ高さが高く
プリント板に直付けできない欠点があつた。

本考案は上記従来欠点を解決し、安価で且つ小
形しかも薄形でありプリント板に直付け可能なシ
ーソスイツチを提供するものである。

以下、本考案の一実施例を図面により詳述す
る。第１図と第２図は本考案に係るシーソスイツ
チの側面断面図で、第１図はスイツチ素子の復旧
状態図、第２図は動作状態図である。

図において、１はモールド形成した皿型形状の
キートツプで、上面部２が長方形からなり且つそ
の肉厚が図示の如く長手方向と直角な中心線を境
に両端面方向へ漸次肉厚になつている。又、上面
部２の周囲側壁は長手方向に沿う対向した側壁３
と長手方向に直角な対向した側壁４とが一体的に
導出して形成されている。更に、上面部２の内面
には突起５とスリツト６が形成され、側壁３の
夫々にには穴７（点線で示す）が、側壁４の一方
にはスリツト８が形成されている。

９はモールド形成した上部開口の凹型形状のハ
ウジングで、その１部にスイツチ素子を収容する
凹部１０を他部に係合手段を設けるための取付部
１１を備えている。又、凹部１０を形成する両側
壁１２の外面には突起１２（点線で示す）を備
え、取付部１１には第３図の断面図に示す如くス
リツト１３と該スリツト幅より径の大きい一定の
深さをもつ丸穴１４とを組合せた係止手段収容溝
が形成されている。

１５はスイツチ素子で、第５図に分解斜視図で
示す如く、円形ドーム状の皿型ばね１６を収容す
ると共に該ばね１６が接触する固定接点１７ａ，
１７ｂを備えた端子板１８と、皿型ばね１６を上
下に反転動作させる接点動作用の板状ばね材から
なるアクチエータ１９を有する。

端子板１８は板状端子部材２０，２１をインサ
ートモールドして形成され、端子部材２０は外側
導体２２と一体でそこに突起により形成した固定
接点１７ｂが設けられている。

又、端子部材２１は内側導体２３と一体でそこ
に固定接点１７ｂが設けられている。更に、該内
側導体２３および外側導体２２は凹状のガイドホ
ール２４内に設けられており、平担面には突起２
５が形成されている。そして、端子板１８のガイ
ドホール２４内に皿型ばね１６を収容し、接点部
への塵埃の侵入を防ぐ密封シート２６を被着させ
た上で、突起２５に穴２７を挿入した後該突起２
５を熱カシメすることによりアクチエータ１９を
端子板１８に装着してスイツチ素子１５が組立て
られている。

２８は係合手段であるアクシヨン板で、端面の
上下方向に２個のＶ形溝からなる凹部２９，３０
が形成され、又、凹部２９，３０の他端面には突
部６１が形成されている。

３２は係止手段で、鋼球等の硬質球体３３と弾
性部材であるスプリング３４を備えて構成されて
いる。

３５は板ばねで、端部が突起５の熱カシメで他
端の自由端がアクチエータ１９の自由端に当接可
能に導出している。

組立に際しては先ずキートツプ１の内面に板ば
ね３５を取付けると共に、突部３１と上端部をス
リツト６，８に嵌入してアクシヨン板２８を側壁
４に装着する。

又、ハウジング９には凹部１０にスイツチ素子
１５を図の状態で実装し、且つ取付部１１の丸穴
１４内にスプリング３４と球体３３を挿入して係
止手段３２を取付ける。

そして、凹部１０の上部開口を覆うようにキー
トツプ１をハウジング９に被せ、穴７を突起１２
に嵌入させて該キートツプ１が突起１２を支点と
してハウジング９に対しシーソ状に上下動可能す
るよう取付けて組立が完了する。尚、この際には
アクシヨン板２８の端面がスリツト１３内に位置
し球体３３が凹部２９，３０の一方に係合してい
る。

本スイツチの動作は第１図の如き状態で組立て
られた際にはスイツチ素子１８は復旧している。
そして、この状態からキートツプ１の他端面を矢
印Ａの如く押圧すると凹部２９の傾斜面ａ，ｂに
当接していた球体３３はアクシヨン板２８が上昇
するのに併なつて傾斜面ｂにより内方向へ押込ま
れ、これが頂点ｃに達した時に最大押圧力を示
し、頂点ｃを越えると押下力は急激に下り球体３
３は凹部３０の傾斜面ｄとスプリング３４の復旧
力により強制的に傾斜面ｅに当接して該凹部３０
内に係合し、これによりキートツプ１は保持され
第２図の状態になる。又、この球体３３が傾斜面
ｂを滑動した際に、板ばね３５の自由端がアクチ
エータ１９の自由端に当接すると共に該アクチエ
ータ１９を押下げ、球体３３が頂点ｃに達した時
に皿ばね１６には該皿ばね１６が反転動作する際
の最大押圧力が得られる。そして、球体３３が頂
点ｃを越えた時点で皿ばね１６が反転しスイツチ
素子１５が動作状態になる。

又、スイツチ素子１５を復旧させるには第２図
の状態から、キートツプ１の他端面を矢印Ｂの如
く押圧すれば上述した逆動作により球体３３が凹
部２９に係合してキートツプ１は第１図の状態に
保持され、且つスイツチ素子１５は復旧する。

尚、第４図に示す如く、アクシヨン板２８の凹
部２９と３０は傾斜面ａ，ｂによる角度Q₁と傾
斜面ｄ，ｅによる角度Q₂がQ₁＜Q₂となつており、
これによりスイツチ素子１５の動作状態が安定に
保持される構成にしてある。

以上説明した本考案によれば、部品点数が少な
く組立性も良好である安価なシーソスイツチを提
供することができ、且つ該スイツチは従来のもの
に比べ小型、薄形に構成できプリント板に直付可
能であるなどその実用上の効果は著しいものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図と第２図は本考案に係るシーソスイツチ
の復旧状態と動作状態を示す断面図、第３図は第
１図の破断線○ア…○イの矢示方向に見た断面図、第
４図は本考案に係るアクシヨン板の形状を示す平
面図、第５図は本考案に係るスイツチ素子の分解
斜視図である。 符号の説明、１……キートツプ、９……ハウジ
ング、１５……スイツチ素子、２８……係合手段
であるアクシヨン板、３２……係止手段、３３…
…球体、３４……弾性部材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 上面部の周囲に側壁が一体形成された皿型形
   状のキートツプと、スイツチ素子を収容した上
   部開口の凹型形状のハウジングとを有し、且つ
   該ハウジングに対し前記キートツプがその略中
   央を支点としてシーソ状に上下動すると共に前
   記上部開口を覆うように装着され、この該キー
   トツプの一端部を押下した際に前記スイツチ素
   子が動作し、この状態から他端部を押下した場
   合に前記スイツチ素子が復旧するシーソスイツ
   チにおいて、前記キートツプの側壁内面と対向
   する前記ハウジングの側壁には硬質の球体が弾
   性部材により摺動自在に支持された係止手段を
   設け、前記キートツプ側壁内面には該キートツ
   プの上下動方向に沿つた方向に少なくとも２個
   の凹部をもつ係合手段を設け、前記キートツプ
   のシーソ動作により前記球体が順次前記凹部に
   係合して前記スイツチ素子の動作或いは復旧状
   態が保持されることを特徴としたシーソスイツ
   チ。 (2) 前記スイツチ素子はばね材からなるアクチエ
   ータの押圧により円形ドーム状の皿型ばねが反
   転動作してスイツチングされる構造からなり、
   且つ前記アクチエータが前記係止手段の位置し
   た側壁とは反対側の前記キートツプ上面部の内
   面を上方へ押し上げるように作用することを特
   徴とした実用新案登録請求の範囲第(1)項記載の
   シーソスイツチ。 (3) 上下方向に位置した少なくとも２個の前記凹
   部はＶ形状の溝からなり、且つ下方に位置した
   前記溝が上方に位置した前記溝に比べより鋭角
   なＶ形状となつていることを特徴とした実用新
   案登録請求の範囲第(1)項記載のシーソスイツ
   チ。