JPS63306201A - ランキンサイクル機関の膨張機 - Google Patents

ランキンサイクル機関の膨張機

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JPS63306201A
JPS63306201A JP13969287A JP13969287A JPS63306201A JP S63306201 A JPS63306201 A JP S63306201A JP 13969287 A JP13969287 A JP 13969287A JP 13969287 A JP13969287 A JP 13969287A JP S63306201 A JPS63306201 A JP S63306201A
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Shuichi Kitamura
修一 北村
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はランキンサイクル機関の膨張機の構造に関する
もので、雄ローターと雌ローターとが互いに非接触状態
で同期的に互いに反対方向へ回転し合う様に構成された
新しい膨張機を提供しようとしたものである。
ランキンサイクル機関は一般に第1図に示す様に加熱源
(燃料の燃焼熱エネルギー,温水,太陽熱,工場廃熱,
地熱等―図では燃料噴射弁Fより噴射される燃料の燃焼
熱エネルギー)により加熱される蒸気発生器E内で発生
した高圧の作動流体(H2O,アンモニア,フロン等)
を膨張機EXへ導き、ここで膨張させた作動流体を凝縮
器Cで没却・液化させ、この液化した作動流体を■液ポ
ンプPで加圧しながら熱交換器Hで熱交換させつつ再び
蒸気発生器E内へ送り込み、かくしてランキンサイクル
を行なわせ、膨張機EXから動力を取り出す様になって
いる。
この様なランキンサイクル機関では膨張機として住復ピ
ストン式,スクリュー式,タービン式等が使用されてい
るが、これらはいずれも多くの欠点を有している。
即ち、住復ピストン式膨張機はピストンの住復運動の伴
う摩擦損失や振動が大で、摺動部に潤滑油を使用する必
要がある為、膨張機入口温度を高めて熱効事を向上させ
る事ができない欠点がある。
又、住復ピストン式膨張機ではピストンストロークが制
限される為、第2図のP―V線図からも明らかな様に作
動流体の完全膨張が行えず、斜線の部分に相当する損失
が生じ、高い熱効事を■期待する事はできない。
スクリュー式膨張機は高価であり、ローターは非接触式
である為、漏減による損失が大で、ブローホールの影響
により低速では効率が低い欠点がある。
又、タービン式膨張機は小型のものには効率が低く不適
であり、速度型回転機械である為、効率の高い運転域は
狭く、負荷や回転速度の変動が激しい用途には不適であ
る等の欠点がある。
本発明の目的は以上の様な欠点を解消する新しいランキ
ンサイクル機関の膨張機を提供する事であり、膨張機の
入口部や出口部の圧力が変仕しても常時高効事を維持で
きる様にすることで、以上図面に従って説明する。
第3図は本発明のよるランキンサイクル機関の膨張機の
一実施例で、11はサイドケーシングに固定された固定
中空体を示している。
羽根2は羽根支持体4にしっかりと固定・支持され、固
定中空体9の周囲に密接して(0.1〜0.3mm程度
の微小な間隙を保って)固定される如く備えられた固定
中空体11の周囲に密接しながら固定中空体9と一体的
に回転する。
雌ローター5はローターケーシング内周面に密接する雌
ローター外周部6及びこの雌ローター外周部6から陥没
しながら羽根2が嵌り込む陥没部7とを有し、雄ロータ
ー1(羽根2,羽根支持体4から成るローター)と雌ロ
ーター5とは互いに非接触状態で(0.1〜0.3mm
程度の微小な間隙を保って)同期歯車によって同期的に
互いに反対方向へ回転し合う様になっている。
雌ローター外周部6は固定中空体11に密接する様に構
成され、望ましくは図示の如く固定中空体11に雌ロー
ター外周部6が密接する欠円部13を形成し、両者を面
状に密接させる様にするのが良い。
共に羽根2の線l1(実際は面であるが、断面を考えて
いる)に注目すると、線l1は雄ローター5の線l3の
先端部(点又は小さな丸みとする)によって創成され、
羽根2の線l2と雌ローター5の線l4との内でいずれ
か一方の線は他方の線によって互いに創成し合う様にな
っている。
この場合、線l2とl4はと線の全域にわたって互いに
創成し合う様にする事が望ましいが、製作等の都合があ
れば線l2の根元側の部分と線l4の先端部側の部分と
が互いに創成し合う様にすると■に線l2に先端部側の
部分と線l4の根元側の部分との間と大きな間隙を残し
ておく様に構成しても、膨張機としての容量は若干小さ
くなるものの(線l2とl4との歯合いが始まると、そ
の歯合いの期間の後半は排出通路14内と連通状態とな
り、圧力を閉じ込めておく事ができなくなる為、この無
効の膨張行程に相当する分だけ膨張機としての容量が小
となる)膨張機としての機能は維持する事ができるもの
である。
即ち雌ローターの陥没部7と同陥没部7へ嵌り込むべき
雄ローターの羽根に注目すると、同陥没部7を形成する
遅れ側の壁面の先端部側にある部分(線l3の先端部―
点又は小さな丸み)によって創成される同羽根2の羽根
側面(線l1)の裏側にある羽根側面の断面の線(線l
2)と同陥没部7を形成する進み側の壁面の断面の線(
線l4)との内でいずれか一方の線が他方の線の少なく
とも比較的多くを占める部分によって互いに創成し合う
様に構成するのである。
線l1の先端部と線l3(但し、その先端部は除く)と
の間には、両者が最も接近した状態でも作動流体が自由
に出入いりできる十分な間隙を残しておく様にしておく
線l5は雄ローター外周部3が密接する円弧である。
今、雄ローターの羽根と雌ローター5とによって挟まれ
た作動室8に注目すると、同作動室8は同作動室8の最
小容積状態から中間容積状態(固定中空体11に形成さ
れた連通口12と固定中空体9に形成された開閉口10
との連通が遮断された時の同作動室8の容積状態)まで
連通口12及び開閉口10を介して固定中空体9内へ連
通し、連通口12と開閉口10との連通が遮断されると
、同作動室8内へ流入した固定中空体9内からの作動流
体(高圧の気体)は同作動室8の容積の拡大によって密
閉的に排出通路14内の圧力にほぼ等しくなるまで膨張
し、然る後に排出通路14内へ排出される様になってい
る。
同作動室8のP―V線図(圧力―容積線図)を第4図に
示すが、完全膨張が可能であり、極めて高い効事を有す
る膨張機である事が理解されよう。
羽根2が連通口12を連通する時、連通口12を介して
同作動室8とこの進み側にある作動室とが連通する事を
防ぐには連通口12の中心角を■1、羽根2の固定中空
体11の周囲に密接する部分の中心角■2をとして、■
1≦■2とすれば良い。
尚、雄ローターの羽根2の数,雌ローターの陥没部7の
数を各口2枚,2個としたが、この他例えば3枚,2個
のものも考えられる事は明らかである。
以上の膨張機を第1図の膨張機EXの代りに備え、蒸気
発生器E内からの作動流体を固定中空体9内へ導入する
様に構成すれば、ランキンサイクル機関が得られ、発電
機等の負荷を駆動する事ができる。
本発明によるランキンサイクル機関の膨張機は以上の如
く構成されており、共に本発明のよって得られる効果を
述べる。
本発明によるランキンサイクル機関の膨張機では、雄ロ
ーターの羽根2や雌ローター5は広い面積を以ってロー
ターケーシング内周面に密接しており、実際にはこれら
の部分にラビリンス溝も多数形成するので、漏減による
損失は極めて小さい。
従来、ランキンサイクル機関の膨張機としてスクリュー
式膨張機が提案されたが、このタイプはローター間やロ
ーターとローターケーシング内周面間が線と線とで密接
している為、漏減による損失はかなり大きく、更にブロ
ーホールの影響により低速では効率が急激に落ち込む欠
点があった。
本発明における膨張機では、上記に加え雌ローター5を
固定中空体11に面状に密接させ、この部分(欠円部1
3)にラビリンス溝も多数形成する事によって漏減のよ
る損失を殆ど0とする事ができる上、ブローホールが形
成させる事もないので、本質的に高い熱効率が期待でき
るのである。
又、本発明における膨張機は純粋な回転機械であり、高
速回転が容易な為、住復ピストン式膨張機に比し極めて
小型となるから完全膨張の達成が可能となり(第4図参
照)、加えて摩擦損失が極めて小さく、潤滑油をロータ
ー間やローターとローターケーシング内壁面に供給する
必要がない為、膨張機入口温度を高めて熱効事を向上さ
せる事ができる。
以上から本発明のよれば極めて高い熱効率が得られる事
が理解されよう。
又、本発明によるランキンサイクル機関の膨張機は完全
にバランスの取れた回転機械である為、住復ピストン式
膨張機とは違って振動や騒音の発生は全くなく、スクリ
ュー式膨張機とは違ってローターが軸の回りにヘリカル
状にねじれていない為、ローターの製作が容易であり、
従って製造原価も低■となる。
更には容積型回転機械である為、タービング式膨張機と
は違って小型のものでも効率が高く、広い範囲にわたっ
て高い効事を維持する事ができる為、負荷や回転速度の
変動が激しい用途にも容易に適合させる事が可能となる
かくして本発明の目的を達成する。
本発明によるランキンサイクル機関の膨張機は第5図に
示す如く二股膨張式とし、更に熱効事を向上させる事が
できる。
即ち第5図において、第3図の如く構成された一段目の
膨張機EX1と二段目の膨張機EX2とが各々連結され
て1つの膨張機を構成し(各々はローターの長さが異な
る)、蒸気発生器E内からの高圧の作動流体は一段目の
膨張機EX1の固定中空体9内へ導入され、一段目の膨
張機EX1の作動室8内で膨張した作動流体は更に二段
目の膨張機EX2の固定中空体9内へ導入され、この二
段目の膨張機EX2の作動室8内で膨張した作動流体は
排出通路14を経て凝縮器Cへ飛び導入されるようにな
っている。
蒸気発生器E内からの高圧の作動流体を二段膨張させて
いるから、漏減による損失は激減し、熱効事を向上させ
る事ができる。
第5図における羽根支持体4′は固定中空体9に直接的
に固定されているわけではないが、各々の羽根2に作用
する遠心力を平衡させ、補強する役割を負っている。
15は同期歯車、16は回動中空体9に固定された歯車
で、この歯車16を介して発電機等の負荷を駆動するの
である。
共に、膨張機の入口部や出口部における圧力は常に一定
とは限らず、変仕した場合には膨張機の作動室8内での
過膨張や膨張不足が発生し、効率が悪化する問題がある
例えば膨張機Cを冷却する空気や冷却水の温度が変仕し
た場合には作動流体の凝縮圧力,即ち膨張機の出口部の
圧力が変仕し、この作動流体の凝縮圧力が高くなった場
合には第6図に示す如く作動室8内での過膨張が発生し
、斜線の部分に相当する動力損失を生じる。
逆に作動流体の凝縮圧力が低下した場合には第7図に示
す如く作動室8内での膨張不足が発生し、斜線の部分に
相当する動力損失を生じ、いずれも熱効率が悪化する。
この不具合を解消するには、高圧の作動流体が作動室8
内へ流入する時の流入遮断時期を可変とするのが良い。
即ち第8図において、固定中空体11の内部には回動体
17が回動自在に備えられており(詳しくは回動体17
は固定中空体9の内周面に密接して回動自在に備えられ
ている)、作動室8は連通口12及び開閉口10及び回
動体17に形成された制御口18を介して固定中空体9
内へ連通する様になっているのである。
今、凝縮機Cを冷却する空気や冷却水の温度が変仕して
(高くなって)作動流体の凝縮圧力、即ち膨張機の出口
部の圧力が高くなった場合には、回動体17を第8図に
示す位置まで回動させ、開閉口10と制御口18との連
通遮断時期を遅らせる事によって固定中空体9内から作
動室8内へ減入する作動流体の流入遮断時期を第3図の
場合よりも遅らせる様に制御するのである(この為、連
通口12を第3図のものより拡大してある)。
従って、作動室8との固定中空体9内との連通が遮断さ
れた後の同作動室8の容積の拡大による膨張行程が短縮
され、結果として同作動室8内における過膨張が消減し
、同作動室8内の圧力がほぼ排出通路14内の圧力に等
しくなった時点で同作動室8が排出通路14内へ連通す
る様に構成する事ができるから、第6図における過膨張
による損失は消減し、熱効事を向上させる事ができる。
逆に凝縮器Cを冷却する空気や冷却水の温度が変仕して
(低下して)作動流体の凝縮圧力,即ち膨張機の出口部
の圧力が低下した場合には、回動体17を第8図に示す
位置から反時計方向に回動させて開閉口10と制御口1
8との連通遮断時期を早める様に制御するのである。
従って、作動室8との固定中空体9内との連通が遮断さ
れた後の同作動室8の容積の拡大による膨張行程が長く
なり、同作動室8内のにおける膨張不足が消減し、同作
動室8内の圧力がほぼ排出通路14内の圧力に等しくな
った時点で同作動室8が排出通路14内へ連通する様に
構成する事ができるから、第7図における膨張不足によ
る損失は消減し、熱効事を向上させる事ができる。
かくして回動体17を回動させる事により開閉口10と
制御口18との連通遮断時期を変仕させて、作動室8内
における過膨張や膨張不足を消減させ、熱効事を向上さ
せているのである。
回動体17は例えば膨張機の出口部の圧力(排出通路1
4内の圧力)を感知して作動するダイアフラム装置によ
って駆動するのである。
回動体17を固定中空体9の外周面と密接させて備える
様にした(回動体17はもちろん固定中空体11の内部
にある)実施例を第9図に示す。
即ち第9図において、回動体17を回動させる事により
開閉口10と制御口18との連通遮断時期を変仕させて
作動室8内における過膨張や膨張不足を消減させ、熱効
事を向上させるのである。
例えば膨張機の出口部の圧力が低下した場合には、図示
の如く回動体17を所定位置まで回動させて開閉口10
と制御口18との連通遮断時期を早め、第7図における
膨張不足による損失を消減させる様に制御するわけであ
る。
この場合、第10図に示す如く開閉口10と制御口18
とが連通を開始する瞬間には連通口12が羽根2によっ
て覆われていないと固定中空体9内の高圧の作動流体が
逃げ出して損失が増大するから、回動体17を回動させ
て開閉口10と制御口18との連通遮断時期を早めると
は限度がある(即ち、回動体17の制御位置は第9,1
0図に示す位置が限界で、これより更に回動体17を反
時計方向に回動させる事はできない)。
もし第10図において羽根の固定中空対11の周囲に密
接する部分がもっと大であれば、開閉口10と制御口1
8とが連通を開始する瞬間には連通口12は所定期間だ
け前に羽根2によって既に覆われているから、回動体1
7を更に回動させて開閉口10と制御口18との連通遮
断時期を一層早めることが出来る。
回動体17を更に回動させて開閉口10と制御口18と
の連通遮断時期を一層早める事のできるもう1つの方法
は、第11図に示す如く羽根の固定中空体11の周囲に
密接する部分に密接する密接片19を回動体17に固着
しておく事である。
これにより、開閉口10と制御口18とが連通を開始す
る瞬間に連通口12が羽根2によって覆われていなくて
も、密接片19により固定中空体9内の高圧の作動流体
が逃げ出す事を防止する事ができる。
共に、本発明による膨張機を使用したランキンサイクル
機関の効率の良い出力制御法について説明する。
一般にランキンサイクル機関では、蒸気発生器Eを加熱
する加熱源の加熱量を変える(燃料噴射弁Fの燃料噴射
量を変える)と共に膨張機EXへ導入させる作動流体の
流量を絞り弁Gにより絞って出力を制御する方法が採用
されているが、この方法は簡単ではあるが、絞りによる
損失が大で、断熱に落差が低下するので、機関の部分負
荷域における熱効率が大幅に悪化する欠点がある。
部分負荷域でも高い熱効事を維持できる出力制御法は、
断熱に落差を減少させる事なく(高く維持しながら)蒸
気発生器Eを加熱する加熱源の加熱量及び作動流体の流
量を変える(減少させる)事であり、これを第12図に
よって説明する。
即ち第12図において、固定中空体11の内部に回動体
17が回動自在に備えられ(図では回動体17が第8図
と同様に固定中空体9の内周面の密接させて備えてある
が、第9図を同様に固定中空体9の外周面に密接させて
備えるようにしても良い)、ケーシング内壁面(図では
ローターケーシング内周面)へ開口しながら膨張機の低
圧側(排出通路14内)へ通ずる連通路22に連通弁2
0,21を備えてある。
従って機関の部分負荷域において出力を減少させるには
、蒸気発生器Eを加熱する加熱源の加熱量を減少させる
と共に回動体17を図示の如く回動させて開閉口10と
制御口18との連通遮断時期を早め、固定中空体9内か
ら作動室8内へ流入する作動流体の量を減じ、作動流体
の流量を減少させる様に制御するのである。
この時、もし連通弁20,21が共に全閉していれば、
開閉口10と制御口18との連通が遮断された時点まで
に作動室8内へ流入した作動流体の量は減少しているか
ら(但し、この時の作動流体の圧力・温度は不変である
)、同作動室8のP―V線図も示した第13図からも明
らかな様に同作動室8内で過膨張が起り、斜線の部分に
相当する動力損失を生ずる為、図示の如く連通弁20を
開いてこれも防ぐ様にするのである。
即ち、同作動室8内へ流入した作動流体は開閉口10と
制御口18との連通が遮断された後は同作動室8の容積
の拡大によって密閉的に膨張し、排出通路14内の圧力
のほぼ等しくなった時点で同作動室8が連通路22を介
して排出通路14へ連通し、かくして同作動室8のP―
V線図が第14図の如く描かれる様にして過膨張による
損失を消減させる様にしているのである。
機関の出力を更に減少させるには回動体17も更に反時
計方向に回動させると共に連通弁21をも開く様にする
この時、作動室8のP―V線図は第15図の如く描かれ
る。
この様に蒸気発生器Eを加熱する加熱源の加熱量を変仕
させると共に作動流体を絞る事なしに回動体17を回動
させる事によって作動流体の流量を変仕させて機関の出
力を制御しているので、絞りによって作動流体の流量を
変仕させる従来の方法に比較して絞りによる損失は全く
なく、断熱に落差を常時高く維持する事ができる為、部
分負荷域における熱効事を大幅に向上させる事が可能と
なる。
尚、連通弁は図では2個備えたが、3個備える様にして
も、逆に1個のみ備える様にしても良い。
機関の全負荷域では連通弁20,21を共に全閉とする
事は言うまでもない。
連通路22のローターケーシング内周面に開口する開口
部の中心角を■3、羽根2の雄ローター外周部3の中心
角を■4とすれば、■3≦■4となる様に構成されてい
るから、連通弁20,21が全閉した状態では羽根2が
連通路22のローターケーシング外周面に開口する開口
部を通過する時、これらの開口部を介して作動室間が互
いに連通状態に陥る事はない。
第12図では、連通弁を開いた時には回動体17を回動
させる事によって開閉口10を制御口18との連通遮断
時期を変仕させる様に構成してあるから、回動体17の
制御位置如何によっては作動室8のP―V線図が正確に
第14,15図の如く■かれずに若干の膨張又は膨張不
足が生ずる事もあり(とは言うものの、絞りによって作
動流体の流量を制御する従来の方法よりは熱効率は遥か
に良い)、従って理想的には作動室8が膨張機の低圧側
(排出通路14内)へ連通し始める時期を第12図の様
に段階的ではなく(連通弁20,21の単純な開閉では
なく)連続的に変える事が望ましい。
これを第16図に示す。
即ち第16図においてA―A′線断面図は第17図に示
され、B―B′線断面図は第18図に示されており、分
離壁29によって固定中空体11内を(固定中空体9内
を)(蒸気発生器Eからの)高圧の作動流体が導入され
る高圧空間Xと、通路30を介して排出通路14内へ連
通する低圧空間Yとに区分している(以後の説明は第1
6,17,18図を同時に参照のこと)、高圧空間X側
の固定中空体11内には回動体17が回動自在に備えら
れ(図では回動体17が第8図と同様に固定中空体9の
内周面に密接させて備えられており、第9図と同様に固
定中空体9の外周面に密接させて備える様にしても良い
)、これにより作動室8は最小容積状態から中間容積状
態まで高圧空間X側の固定中空対11と形成された連通
口12,高圧空間X側の固定中空体9に形成された開閉
口10,回動体17に形成された制御口18を介して高
圧空間X内へ連通する様になる。
他方、低圧空間Y側の固定中空体11内には低圧回動体
23が回動自在に備えられ(図では固定中空体9の内周
面に密接させて備えられている)、これにより作動室8
は所定の容積状態から最大容積状態まで低圧空間Y側の
固定中空体11に形成された低圧連通口26,低圧空間
Y側の固定中空体9に形成された低圧開閉口25,低圧
回動体23に形成された低圧制御口24を介して低圧空
間Y内へ連通する事になる。
従って、機関の出力を減少させる為に蒸気発生器Eを加
熱する加熱源の加熱量を減少させると共に回動体17を
回動させて第17図に示す制御位置まで回動させれば、
開閉口10と制御口18との連通遮断時期が早まり作動
流体の流量は減少するのであり、作動室8内へ流入した
作動流体は開閉口10と制御口18との連通が遮断され
た後は同作動室8の容積の拡大によって密閉的に膨張し
、排出通路14内の圧力にほぼ等しくなった時点で同作
動室8が低圧連通口26,低圧開閉口25,低圧制御口
24を介して排出通路14内へ連通し、かくして同作動
室8のP―V線図が正確に第14,15図の如く描かれ
る様にして過膨張又は膨張不足による損失を常時消滅さ
せる様にしているのである。
即ち、低圧回動体23を回動体17の制御位置に対応さ
せて回動させる事により作動室8が排出通路14内へ連
通し始める時期(低圧開閉口25と低圧制御口24との
連通開始時期)を連続的に変える事が可能となる。
かくして部分負荷域においても常時高い熱効事を維持す
る事ができる。
連絡弁28は特に必要不可欠なものではないが、作動室
8が低圧連通口26,低圧開閉口25,低圧制御口24
を介して排出通路14内へ連通する時、連絡弁28を開
いておいて作動室8が連絡路27をも介して排出通路1
4内へ連通させ、連通断面積を拡大させる役割を果すも
のである。
これにより低圧連通口26の軸方向長を小とし、連通口
12の断面積を拡大させる効果が生まれる。
連絡路27のローターケーシング内周面に開口する開口
部を羽根2が通過する時、作動室8内の圧力が排出通路
14内の圧力よりも高い場合は連絡弁28そ全閉させて
おかなければならないから、連絡弁28の切換点(開か
ら閉へ、又は閉から開へ切換える点)は低圧回動体23
の制御位置によって従属的に定められる事になる。
機関の全負荷域では、連絡弁28を全閉させると共に低
圧連通口26,低圧開閉口25,低圧制御口24の三者
が、同時に互いに連通し合う事のない位置まで低圧回動
体23を回動させる事は言うまでもない。
尚、低圧回動体23は例えばカム等を介して回動体17
へ連動する様に構成される様になっている。
低圧回動体23を低圧空間Y側の固定中空体9の外周面
に密接させて備える様にした実施例を第19図に示す。
尚、第19図において羽根2の固定中空対11の周囲に
密接する部分の中心角を■2,低圧連通口26の中心角
を■5とすれば、■2≧■5となっているから、羽根2
が低圧連通口26を通過する時、作動空間が互いに連通
状態に陥る事はないが、低圧連通口26の大きさが制限
される結果、低圧回動体23の制御範囲も制限される様
になる。
低圧回動体23の制御範囲を拡大するには、第20図に
示す如く低圧連通口26′を別に新設すれば良い。
低圧連通口26′が図示の如く低圧回動体23によって
完全に閉鎖されている時には、羽根2が低圧連通口26
′26を通過しても隔壁31によって作動空間が互いに
連通状態に陥る事はない。
本発明は以上の如く構成されているので、摩擦損失や漏
減による損失が極めて小さく、潤滑油を作動室内へ供給
する必要がない事から膨張機入口温度を高められる上、
高圧の作動流体を完全膨張させる事ができる為、極めて
高い熱効率が得られ、かつ低振動・低騒音・低価格であ
り、タービン式膨張機とは違って小型のものでも熱効率
が高く、負荷や回転速度の変動が激しい用途にも容易に
適合させる事ができ、更には膨張機入口部や出口部の圧
力が変仕しても常時高い熱効事を維持する事のできるラ
ンキンサイクル機関の膨張機を提供する事が可能となる
【図面の簡単な説明】
第1図はランキンサイクル機関の一般的な構成図,第2
・4・6・7・13・14・15図はP―V線図,第3
・5・8・9・10・11・12・16・19・20図
は本発明によるランキンサイクル機関の膨張機を示す図
,第17図は第16図のA―A′線断面図,第18図は
第16図のB―B′線断面図である。 Fは燃料噴射弁,Eは蒸気発生器,Gは絞弁,Hは熱交
換器,Cは凝縮器、Pは給液ポンプ,EXは膨張機,I
は雄ローター,2は羽根,3は雄ローター外周部,4は
羽根支持体,4′は羽根支持体,5は雌ローター,6は
雌ローター外周部,7は陥没部,8は作動室,9は固定
中空体,10は開閉口,11は固定空中体,12は連通
口,13は欠円部,14は排出通路,15は同期歯車,
16は歯車,17は回動体,18は制御口,19は密接
片,20・21は連通弁,22は連通路,23は低圧回
動体,24は低圧制御口,25は低圧開閉口,26は低
圧連通口,26′は低圧連通口,27は連絡路,28は
連絡弁,29は分離壁,30は通路,31は隔壁,Xは
高圧空間,Yは低圧空間である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)回転中空体の外部に固定される如く備えられた固
    定中空体の周囲に密接しながら前記回転中空体と一体的
    に回転する羽根を備えた雄ローターと、ローターケーシ
    ング内周面に密接する雌ローター外周部及びこの雌ロー
    ター外周部から陥没しながら前記雄ローターの羽根が嵌
    り込む陥没部を有する雌ローターとが互いに非接触状態
    で同期的に互いに反対方向へ回転し合い、かつ前記雌ロ
    ーター外周部が前記固定中空体に密接する様に構成した
    膨張機であり、前記雌ローターの陥没部と同陥没部へ嵌
    り込むべき雄ローターの羽根に注目し、同陥没部を形成
    する遅れ側の壁面の先端部側にある部分によって創成さ
    れる同羽根の羽根側面の裏側にある羽根側面の断面の線
    と同陥没部を形成する進み側の壁面の断面の線との内で
    いずれか一方の線が他方の線の少なくとも比較的多くを
    占める部分によって互いに創成し合う様に構成し、更に
    前記雄ローターの羽根と雌ローターとによって挟まれた
    作動室に注目し、同作動室の最小容積状態から中間容積
    状態まで同作動室が前記固定中空体に形成された連通口
    及び前記回転中空体に形成された開閉口を介して前記回
    転中空体内へ連通する様にし、以上の如く構成された膨
    張機を備え、加熱源により加熱される蒸気発生器内から
    の作動流体を前記膨張機の回転中空体内へ導入し、更に
    前記膨張機の作動室内で膨張した作動流体を凝縮器内へ
    導入せしめ、かつ前記凝縮器内からの作動流体を再び前
    記蒸気発生器内へ導入させる様にした事を特徴とするラ
    ンキンサイクル機関の膨張機。
  2. (2)回転中空体の外部に固定される如く備えられた固
    定中空体の周囲に密接しながら前記回転中空体と一体的
    に回転する羽根を備えた雄ローターと、ローターケーシ
    ング内周面に密接する雌ローター外周部及びこの雌ロー
    ター外周部から陥没しながら前記雄ローターの羽根が嵌
    り込む陥没部を有する雌ローターとが互いに非接触状態
    で同期的に互いに反対方向へ回転し合い、かつ前記雌ロ
    ーター外周部が前記固定中空体に密接する様にすると共
    に前記固定中空体の内部に回動体を回動自在に備える様
    にした膨張機械であり、前記雌ローターの陥没部と同陥
    没部へ嵌り込むべき雄ローターの羽根に注目し、同陥没
    部を形成する遅れ側の壁面の先端部側にある部分によっ
    て創成される同羽根の羽根側面の裏側にある羽根側面の
    断面の線と同陥没部を形成する進み側の壁面の断面の線
    との内でいずれか一方の線が他方の線の少なくとも比較
    的多くを占める部分によって互いに創成し合う様に構成
    し、更に前記雄ローターの羽根と雌ローターとによって
    挟まれた作動室に注目し、同作動室の最小容積状態から
    中間容積状態まで同作動室が前記固定中空体に形成され
    た連通口及び前記回転中空体に形成された開閉口及び前
    記回動体に形成された制御口を介して前記回転中空体内
    へ連通する様にし、前記回動体を回動させる事により前
    記開閉口と制御口との連通遮断時期を変仕させて同作動
    室と前記回転中空体内との連通遮断時期を変仕させる様
    にせしめ、以上の如く構成された膨張機を備え、加熱源
    により加熱される蒸気発生器内からの作動流体を前記膨
    張機の回転中空体内へ導入し、更に前記膨張機の作動室
    内で膨張した作動流体を凝縮器内へ導入せしめ、かつ前
    記凝縮器内からの作動流体を再び前記蒸気発生器内へ導
    入させる様にした事を特徴とするランキンサイクル機関
    の膨張機。
  3. (3)固定中空体に雌ローター外周部が密接する欠円部
    を形成する様にした特許請求の範囲第1項又は第2項記
    載のランキンサイクル機関の膨張機。
JP13969287A 1987-06-05 1987-06-05 ランキンサイクル機関の膨張機 Pending JPS63306201A (ja)

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