JPS6329702Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はママコートに関するものであり、特に
多数の機能を有することのできるママコートに関
するものである。

本考案の目的は幼児を背負う場合と抱く場合の
いずれの場合にも使用することができ、更に幼児
を連れないで母親単独の場合にもその体型にフイ
ツトした着用をすることのできるママコートを提
供せんとするものである。

また、本考案の他の目的は幼児を背負う場合と
抱く場合にそれぞれの用法に応じて背当て部（抱
きの場合には前当て部）の寸法を変更調整するこ
とができるようにしたママコートを提供しようと
するものである。

従来より幼児を背負つた母親が幼児とともに羽
織つて防寒効果を発揮することができるようにし
た所謂ママコートは知られている。然しながらこ
れら従来のものは背中におんぶした幼児の身体を
母親とともに覆うことができるようにすることを
目的としていたものであるために幼児を前抱きに
した場合にはその着用をすることができないとい
う欠点があつた他幼児を連れないで母親単独の場
合にはサイズが大きくなりすぎて着用が行えない
という欠点もあつた。本考案はこれらの問題に対
処しようとするものであり以下に記載する考案の
完成により完全にその目的を達成することができ
たものである。

以下、本考案の実施例を図面を参照して説明す
る。本考案のママコートは一方の前身頃１の側辺
に同一側の後身頃２の側辺を一体的に逢着した一
方の脇片Ａと、同じく他方の前身頃１′の側辺に
同一側の後身頃２′の側辺を一体的に逢着した他
方の脇辺A′と後身頃２，２′の中間部分若しくは
前身頃１，１′の中間部分にスライドフアスナー
３，３を介して着脱自在に装着する中間片４との
組合せによつて構成している。中間片４はその他
の部分と同一の素材を用いて構成するものである
がその高さは前身頃１，１′の高さと等しいか或
いはそれよりも少許だけ低く形成しておりその上
端部には他の部分に形成した襟５と連続出来る襟
５′が形成されたフード６がボタン７，７を介し
て着脱自在に係止出来るように連続せしめてい
る。図中８は袖であり必要に応じて長袖、半袖、
などとして構成する。また袖８は各脇片Ａ，
A′に対して取り外し自在とすることも自由であ
る。

次に本考案の使用例を説明する。まず幼児を背
負つている場合には第２図に例示するようにその
上端部にフード６を取りつけた中間片４を後身頃
２，２′の中間部にスライドフアスナー３，３を
介して取りつけて使用する。この場合には中間片
４の上端部に形成した襟５′もそのまま露出させ
他の脇片Ａ，A′の上端に形成した襟５，５′と連
続させておく、このようにしたコートを着用すれ
ば母親の背中におんぶされた幼児は中間片４によ
つて背部が幅広となつたコートによつて母親とも
ども覆われるようになり完全に防寒効果を享受す
ることができることは勿論のこと中間片４の上端
に着脱自在に連続するように係止させたフード６
によつて幼児の頭部はその背部から支承されるこ
ととなるので恰も枕付きのコートを羽織つている
のと同様な効果を奏させることができる。また母
親が幼児を前抱きしたまま使用したい時には前記
の状態にある中間片４を第２図例示の状態から取
り外して更にその上端部に連続するように係止し
たフード６を取り外した後これを第３図例示のよ
うに前身頃１，１′の中間部にスライドフアスナ
ー３，３を介して取りつける。この場合中間片４
を取り外した後の後身頃２，２′はその端辺に取
りつけたスライドフアスナー３，３を互いに係合
閉止することによつて通常の構成となる。

このようにして構成したコートは中間片４の片
側と一方の前身頃１とのフアスナー３による係止
を開放しておいてこの中間片４を幼児の背中（母
親の前面）を覆うようにして着用したのち前記開
放部分を閉止することによつてコートの着用を行
うことができる。

上記のように構成した本考案は以下のような特
徴を有している。

(1) コート全体を二つの脇片Ａ，A′と、上端に
フード６を着脱自在に係止した一つの中間片４
との組合せとし、前記中間片４はスライドフア
スナー３，３の係止により後身頃２，２′の中
間部と前身頃１，１′の中間部のいずれかに選
択的に装着できるように構成したので幼児が母
親の背中におんぶされている場合および前抱き
状態の場合のいずれにも適用使用することがで
き、従来のママコートでは奏することのできな
かつた優れた両用性の効果を有することができ
る。

(2) 中間片４のの上端部にはフード６を着脱自在
に係止できるように構成したので、前記中間片
４を後身頃２，２′の中間に取りつけて使用す
る場合には前記フード６を装着したまま使用す
れば所謂背当て体として従来のママコートと同
様の使用ができる、また前抱き用として使用す
る場合には前記したフード６部分を中間片４よ
り取り外した上で前身頃１，１′に係止させれ
ば母親に抱かれた幼児の頭部は中間片４の上端
部よりも上方に露出させることができるので前
抱きされた幼児の頭部を不必要に隠したり、頭
部を母親の胸部に押しつけ圧迫することがなく
なり自然な状態での着用を行うことができる。

(3) 幼児を連れないで母親が単独で使用したい場
合には前記中間片４を取り外して後身頃２，
２′相互をスライドフアスナー３，３で閉止す
れば通常サイズのコートとして使用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すものであり、第１図
は中間片を背面側に取りつけた場合を示す為前身
頃部分を両側に展開した正面図、第２図は同上図
の背面図、第３図はフードをとりはずした中間片
を前身頃の中間に取りつけた場合を示す正面図で
ある。 Ａ，A′……脇片、１，１′……前身頃、２，
２′……後身頃、３……スライドフアスナー、４
……中間片、５，５′……襟、６……フード、７
……ボタン、８……袖。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前身頃１と後身頃２とを縫着一体化させた一方
   の脇片Ａと、同じく前身頃１′と後身頃２′とを縫
   着一体化させた他方の脇片A′と、上端部に所定
   高さフード６を着脱自在に係止した中間片４とを
   それぞれ独立させて構成し、一方の脇片Ａと他方
   の片A′のみをスライドフアスナー３，３を介し
   て一体化して使用できる他中間片４を後身頃２，
   ２′の中間部と前身頃１，１′の中間部のいずれか
   にスライドフアスナー３，３を介して選択的に装
   着して使用でき且つ中間片４が前身頃１，１′の
   中間部に取りつけられている時にはフード６を取
   り外すように構成してなるママコート。