JPS6329414Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は釣竿、詳しくは、リール取付部と、握
り部とをもつたハンドルに、先細テーパー状とし
た竿本体の基端部側を結合して成る釣竿に関す
る。

一般に、此種釣竿において、前記竿本体を前記
ハンドルに結合する場合、前記ハンドルのリール
取付部側先端に差込孔を設けて、この差込孔に前
記竿本体の基端部を嵌合している。

所が、この従来の構造によれば、前記竿本体の
ハンドルとの結合部に応力が集中し、この結合部
から破損し易い問題があつた。

所で、従来、前記竿本体のハンドルとの結合部
における破損をなくする手段として、前記竿本体
における基端部の肉厚を、該基端部を除く部分の
肉厚より大きい肉厚として補強し、この補強基端
部を前記ハンドルの差込孔に嵌合しているが、未
だ不充分であつた。即ち、この従来構造の場合、
竿本体における補強基端部と未補強部分との間の
肉厚差が大きくなるため、これら補強基端部と未
補強部分との境界近傍部に応力が集中し、この境
界近傍部から破損し易かつたのである。

本考案は以上の点に鑑み考案したもので、竿本
体における基端部をテーパー状に拡径して、この
基端部における剛性を高めると共に、応力が集中
しないようにし、前記基端部側を前記ハンドルに
おけるリール取付部側外側に嵌合することによ
り、竿本体のハンドルへの結合部における破損を
なくすることができるようにするものである。

しかして本考案の構成は、リール取付部と握り
部とをもつたハンドルに、先細テーパー状とした
竿本体の基端部側を結合して成る釣竿であつて、
前記竿本体の基端部に、前記ハンドルにおけるリ
ール取付部側外側に嵌合可能な内径をもつ嵌合筒
部を前記竿本体の径の変化率より大きい変化率を
もち、かつ、前記ハンドルへの結合部に作用する
応力の分散を可能とした長さをもつテーパー部を
介して前記竿本体に一体に設けて、前記嵌合筒部
を、前記ハンドルの外側に嵌合して前記竿本体を
前記ハンドルに結合し、この竿本体のハンドルへ
の結合部に応力が集中しないようにしたのであ
る。

以下本考案釣竿の一実施例を図面に基づいて説
明する。

図示した釣竿は、リール取付部１１と握り部１
２とをもつたハンドル１に、先細テーパー状とし
た竿本体２の基端部２１側を結合して成るもので
ある。

しかして、前記竿本体２の基端部２１に、前記
ハンドル１におけるリール取付部１１側外側に嵌
合可能な内径をもつ嵌合筒部２２を、前記竿本体
２の径の変化率より大きい変化率をもち、かつ、
前記ハンドル１への結合部に作用する応力の分散
を可能とした長さをもつテーパー部２３を介して
前記竿本体２に一体に設けて、前記嵌合筒部２２
を前記ハンドル１の外側に嵌合して前記竿本体２
を前記ハンドル１に結合したのである。

以上の構成において、前記竿本体２は、例えば
従来と同様、高強度繊維の引揃シート又は織成シ
ートに合成樹脂を含浸させて形成したプリプレグ
を芯金に巻付けて、加圧加熱して中空に形成する
のである。

又、前記嵌合筒部２２及びテーパー部２３は、
例えば前記竿本体２を形成するプリプレグを利用
して形成するのであつて、このプリプレグを、前
記竿本体２を形成するのに必要な長さに、前記嵌
合筒部２２及びテーパー部２３の長さを加算した
長さに形成する一方、前記竿本体２の内径に適合
する大きさの成形部と、前記嵌合筒部２２及びテ
ーパー部２３の内径に適合する大きさの成形部と
から成る竿金を用い、前記プリプレグをこの芯金
に巻付けて、加圧加熱することにより、前記嵌合
筒部２２及びテーパー部２３の肉厚を前記竿本体
２の肉厚と同じ肉厚とし、これら嵌合筒部２２、
テーパー部２３を前記竿本体２に一体に形成する
のである。

又、前記嵌合筒部２２は、第１図に示す如く前
記ハンドル１におけるリール取付部１１側の先端
から前記リール取付部１１の基端部に亘つて嵌合
する長さに形成すると共に、この嵌合筒部２２
に、第４図に示す如く前記リール取付部１１に対
応する切欠部２４を設けて、前記嵌合筒部２２を
前記リール取付部１１の外側に嵌合するのである
が、その他第５図に示す如く前記嵌合筒部２２を
ハンドル１におけるリール取付部１１側の先端外
周にのみ嵌合するように形成してもよい。しかし
第１図に示す如く形成することにより、ハンドル
１への結合部面積を多くできるので、竿本体２の
ハンドル１への結合強度をより一層高めることが
できるのである。

又、前記テーパー部２３は、該テーパー部２３
に応力が集中しない程度の変化率で漸次拡径とな
るように形成するのである。

尚、前記ハンドル１のリール取付部１１には、
該取付部１１に嵌合するリールの取付脚３を前記
取付部１１に押圧する押体４と、該押体４の操作
具５とを設けて、この操作具５の回転操作により
前記押体４を作動させるようにしている。又、前
記嵌合筒部２２には、前記操作具５を受入れる貫
通孔２５を設けている。

以上の如く本考案は、先細テーパー状とした竿
本体の基端部に、リール取付部と握り部とをもつ
たハンドルにおけるリール取付部側外側に嵌合可
能な内径をもつ嵌合筒部を、前記竿本体の径の変
化率より大きい変化率をもち、かつ、前記ハンド
ルへの結合部に作用する応力の分散を可能とした
長さをもつテーパー部を介して前記竿本体に一体
に設けて、前記嵌合筒部を、前記ハンドルの外側
に嵌合して前記竿本体を前記ハンドルに結合した
から、竿本体の基端部側における剛性を連続的に
大きい方に変化させることができて、この基端部
側に応力が集中するのを防ぐことができ、従つて
竿本体における基端部側の破損をなくすることが
でき、耐久性を著るしく向上できるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案釣竿の一実施例を示す一部省略
断面図、第２図は第１図−線断面図、第３図
は第１図−線断面図、第４図は竿本体の基端
部側部分のみの斜視図、第５図は別の実施例を示
す一部省略断面図である。 １……ハンドル、１１……リール取付部、１２
……握り部、２……竿本体、２１……基端部、２
２……嵌合筒部、２３……テーパー部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. リール取付部と、握り部とをもつたハンドル
   に、先細テーパー状とした竿本体の基端部側を結
   合して成る釣竿であつて、前記竿本体の基端部
   に、前記ハンドルにおけるリール取付部側外側に
   嵌合可能な内径をもつ嵌合筒部を、前記竿本体の
   径の変化率より大きい変化率をもち、かつ、前記
   ハンドルへの結合部に作用する応力の分散を可能
   とした長さをもつテーパー部を介して前記竿本体
   に一体に設けて、前記嵌合筒部を、前記ハンドル
   の外側に嵌合して前記竿本体を前記ハンドルに結
   合したことを特徴とする釣竿。