JPS63291334A - 温度センサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野］ この発明は、形状記憶合金の温度特性を利用して電気接
点の開閉をする温度センサに関する。

〔従来の技術〕

形状記憶合金の温度特性を利用した温度センサは、例え
ばバイメタル、熱電対を利用したもの等既に種々の形式
のものが知られており、形状記憶合金が変態点温度に達
すれば忠実に変形を開始し、その変形歪量が多く採れ、
弾性力に富むという多くの利点を有するため極めて汎用
性があり、警報発信用あるいは焔感知用などの高い信頼
性を必要とするものにも用いることができる。

このような温度センサの例として、第４図又は第５図に
示す構造のものがある。

第４図において、１）は移動接点、１２は固定接点、１
３は例えば燐青銅製の板、１４は形状記憶合金部材、１
５はカウンタースプリング、１６はコネクタ端子である
。この温度センサは、形状記憶合金部材１４が温度加熱
を受けて収縮すると、これに応じて燐青銅板１３が一般
には引き離され、接点が開になる。加熱がなくなり温度
が下がると、カウンタースプリング１５の作用で接点は
元に戻り閉となる。

第５図の温度センサは、移動接点１）のＬ字状部材が形
状記憶合金部材１４とカウンタースプリング１５の接続
点１３′に固定されている（同一部材には同一符号が付
しである）。

〔発明が解決しようとする問題点〕

上述した第４図の従来の温度センサは、温度加熱による
収縮時には一般に燐青銅板１３の曲げが異常に大きくな
り、このため燐青銅板１３がその弾性限界をオーバーし
、温度が下っても接点が元に戻らず、閉になり難い。こ
のため、逆に燐青銅板の動きを弾性限度内に制約した歪
量に形状記憶合金部材の伸縮量を設定すると、移動量に
余裕がなくなり、−ａに信頼性に欠ける。

第５図の温度センサは、１）．１２の接点が閉じる際に
形状記憶合金部材１４とカウンタースプリング１５の力
のバランスの関係から、移動接点１）が必要以上に図の
左方向へさらに移動することがあり、このため移動接点
１）のＬ字状部材が固定接点１２から反力を受けて接続
点１３′付近に回転モーメントが生じ、１４と１５が異
常に傾むく。従ってセンサーとして使用し難（、回転モ
ーメントを減少させるようにすると接点の圧力が低下し
て、接点の開閉動作に関して信頼性が乏しくなる。

さらに、上記いずれの温度センサも接点の構造として成
る程度の大きさが必要なため全体としてコンパクトにし
難い欠点がある。

この発明は、上記のような温度センサの技術の現状に鑑
みてなされたものであり、その目的は移動接点の移動を
拘束する部材を設けずに接点開閉時のストロークを十分
に確保し、接点を構成する部材に発生する力のアンバラ
ンスによる回転モーメントに起因する部材間の傾きを防
止し、温度センサ全体の構造をコンパクトに構成し得る
、信顛性の高い温度センサを提供するにある。

ｃ問題点を解決するための手段〕 上記問題点を解決するための手段としてこの発明では、
形状記憶合金部材と弾性部材を直列に接続してその両端
を固定した接点開閉装置と、前記直列状両部材のいずれ
かの点に取り付けた接触子及びこの接触子に少なくとも
２点以上で接触しかつその接点で反力により生ずる接触
子の各々の回転モーメントが相互にこれら回転モーメン
トの少なくとも一部を相殺するように形成した固定子か
ら成る接点とを備え、前記形状記憶合金部材又は弾性部
材のいずれかから給電するようにした構成を採用したの
である。

〔作用〕

接点開閉装置の形状記憶合金部材を加熱し、この部材の
一部又は全体が所定温度に達すると直ちに収縮を開始し
、収縮力が所定の大きさ以上になると接触子が固定子よ
り離れて接点が開となる。

温度が所定の温度以下にな”ると、直ちに接点は閉とな
る。この場合、接触子は接点開閉装置に対してその形状
記憶合金部材と弾性部材の接合点付近で直列状に接続さ
れ、固定子から受ける反力による回転モーメントはそれ
ぞれ互いに相殺し合うから、接触子が開閉する際に接触
子に対して無理な力が作用せず、従って形状記憶合金部
材の温度変化による伸縮はそのま＼接触子の開閉作用と
なり、高い信頼性のある接点開閉作用が得られる。

形状記憶合金部材の形状は何ら制約がなく、全体として
直線状にあるいは渦巻状とすることによって線状、ある
いは面状の温度変化を検知するようにもできる。

〔実施例〕

以下この発明の実施例について添付図を参照して詳細に
説明する。

第１図はこの発明による温度センサの実施例の主要縦断
面図である。

１は接触子、２は固定子であり、この固定子は絶縁材３
に固定されている。接触子１と絶縁材３を含む固定子２
により接点を形成している。

接触子１は、この実施例では長方形状のものとしている
が、その他日形状等どのような形状のものでもよく、固
定子２に対して少なくとも２点以上で接触する形状のも
のであればよい。

固定子２は絶縁材３の右端より若干突出状に形成し、接
触子１と確実に接触できるようにしている。固定子２、
絶縁材３はともにこの実施例では円筒状に形成している
が、後述するように半円筒状等のものとしてもよい。

接触子１に対しては接点を開閉するための接点開閉装置
が設けられている。この開閉装置は形状記憶合金部材４
とカウンタースプリングとして形成された弾性部材５と
から成る０両部材は直列状に接続され、その両端は固定
点６．７に固定されている。接触子１は前記両部材のい
ずれかの点、特に両部材の接続点付近に取り付けるのが
好ましいが、多少その位置がずれていてもよい。

形状記憶合金部材４は、この実施例ではつる巻きばねの
形状を記憶させであるが、これ以外の形状を記憶させた
ものでもよい、固定点７にはコネクタ端子１０から給電
するための導線が接続されている。この導線は固定点６
に接続（図中点線で示す）し、形状記憶合金部材４を介
して給電するようにしてもよい。

上記のように形成した接点、接点開閉装置等は、ケース
８内に収納されている。ケース８には孔９が設けられて
おり、外周囲の温度が伝わり易くしである。前記固定子
２を固定した絶縁材３は、このケース８内のブラケット
８′を介して固定されている。

第２図は、固定子２、絶縁材３の形状についての変形実
施例を示す。

この場合、固定子２、絶縁材３は図中の角度θが少なく
とも１８０　’以上の範囲に端面を有し、接触子１と少
なくとも２点以上で接触するように形成するとともにそ
の接触点における反力により生ずるそれぞれの回転モー
メントが相互に相殺し合うように接触子１を形成する。

第３図の実施例では形状記憶合金部材４′を渦巻き状に
形成した点が第１図の実施例と異なる。

次に上記実施例の作用について説明する。

コネクタ一端子１０からは電源が供給されているものと
する。接触子１は通常固定子２に接触して接点が閉とな
っている。この状態で温度センサに熱が加えられると孔
Ｓを通って熱は形状記憶合金部材４に与えられ、所定温
度に達するとこの合金部材４が弾性部材５のカウンター
スプリングの弾性に打ち勝って収縮する。このためこれ
ら両部材に取り付けられた接触子１が右へ移動し、接点
が開となる。この場合、前記合金部材４の収縮がその一
部に生じた場合でも、この合金部材４に対して接触子１
が直１７１）状に接続され移動ストロークが十分に与え
られるように形成されているから、その一部が所定温度
に達すると直ちに作動して接点が開となる。

加熱がなくなり所定温度以下に温度が下ると、前記合金
部材４が延びて接触子１は弾性部材５のカウンタースプ
リングにより引き戻され、固定子２に接触して接点が閉
となる。

上記のような接点の開閉作用において、長方形の接触子
１を用いる場合、固定子２が少なくとも１８０°以上の
接触面を有するようにすれば接触子１との２つの接触点
でこの接触子１に生ずる回転モーメントは互いに相殺す
る方向に生ずるから、接触子１が、回転することなく固
定子２に接触し、形状記憶合金部材４の伸びが大きくて
接触子１を強く固定子２に対して押圧しても接点の開閉
作用には何ら影響がない。

第２図の実施例でも基本的には第１図のものと何ら作用
は異ならない。この実施例は固定子として最小限接触端
がどの範囲まで必要かを説明するためのものである。

第３図の実施例では、渦巻状の形状記憶合金部材４′の
一端を固定することによって第１図の実施例と同様な作
用をするが、この場合加熱による温度変化はこの合金部
材４′に対して面状に生ずるから、か＼る面状の温度変
化により渦巻形状が収縮して接点が開閉する。

〔効果〕

以上詳述したように、この発明では形状記憶合金部材に
直列状に接触子を接続し、接触子が少なくとも２点以上
で固定子に接触するようにしたから、形状記憶合金部材
が加熱により変態温度に達すると直ちに変形が生じ、こ
の変形はそのま＼接触子の移動となり、接点が開閉され
る。従って、作動温度が特定合金に対して一義的に決ま
り、掻めてその作動は設定温度に対して忠実である。従
来のバイメタルによる温度センサはバイメタルの作動温
度の歪量で設定値が決められるのと基本的に作用が異な
り、サーモカップルに必要な電気的補正やキャリブレー
ションも不要である。このため信頼性の高い温度センサ
が得られる。

さらに、接触子と固定子の構造から、接触子の移動が安
定して行なわれ、接触子はその接触点で与えられる回転
モーメントが互いに相殺し合うように形成されているか
らその作動が安定しており、温一度感知部である形状記
憶合金部材の形状を線状又は曲面状に形成することによ
って、温度測定を線状又は面状の範囲に適用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明による温度センサの実施例の主要縦断
面図、第２図は固定子形状の変形実施例、第３図は形状
記憶合金部材の変形実施例を示す図、第４図、第５図は
それぞれ従来の温度センサの概略構成を示す図である。 １・・・・・・接触子、２・・・・・・固定子、３・・
・・・・絶縁部材、４・・・・・・形状記憶合金部材、
５・・・・・・弾性部材、８・・・・・・ケース、１０
・・・・・・コネクタ端子。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）形状記憶合金部材と弾性部材を直列に接続してそ
   の両端を固定した接点開閉装置と、前記直列状両部材の
   いずれかの点に取り付けた接触子及びこの接触子に少な
   くとも２点以上で接触しかつその接点で反力により生ず
   る接触子の各々の回転モーメントが相互にこれら回転モ
   ーメントの少なくとも一部を相殺するように形成した固
   定子から成る接点とを備え、前記形状記憶合金部材又は
   弾性部材のいずれかから給電することを特徴とする温度
   センサ。
2. （２）前記固定子を円筒状又は略半円筒状に形成し、こ
   の固定子に対して少なくとも２点以上で接触する長方形
   状に接触子を形成したことを特徴とする特許請求の範囲
   第１項に記載の温度センサ。