JPS6328367B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はレーダ等に用いられるラインタイプパ
ルス変調器に関する。

一般的なレーダ装置の送信装置としてはライン
タイプ変調器が用いられている。従来のラインタ
イプ変調器は第１図のようにAC入力電源を高圧
三相トランス１にて昇圧して整流ダイオード２で
三相全波整流を行ない、平滑チヨーク３、コンデ
ンサ４にて高圧の直流電源を発生させる。この高
圧直流電源を使用しチヤージングチヨーク５のＬ
分とパルス成形回路９のＣ分との直列共振動作に
よりパルス成形回路のコンデンサ部分にエネルギ
ーを蓄積し、スイツチング素子８を送信トリガに
て導通させ、パルス成形回路に蓄積したエネルギ
ーを瞬時に放電してパルスを発生させる。そのパ
ルスはパルストランス１０を介し負荷１０に変調
パルスを供給する。

しかしこの方式は、スイツチング素子がなんら
かの原因で導通状態を保持した場合、負荷への供
給パルス動作が停止すると同時に高圧直流電源が
短絡され故障するため保護回路が必要である。ま
た非等間隔トリガにて動作させる場合、電源電圧
変動を小さく抑えるために平滑コンデンサ容量を
大きくしたり、De−Qing（デイキユーイング）回
路６により電圧変動を抑圧したり、高圧直流電源
を安定化電源にする必要がある。しかしこのよう
な方式は保護回路にて補強したり装置が大型化に
なり回路が複雑化し効率をも低下する。以上のよ
うに従来のパルス変調器はこのような欠点を有し
ていた。尚、７はホールドオフダイオードを示
す。

本発明は、パルス成形回路への充電を高周波に
て行なうことにより従来のラインタイプ変調器の
一構成品であるチヤージングチヨーク、高圧三相
トランス等が不必要となり部品の重量、大きさ等
を減少することができ、その上負荷変動に対し高
速にて応答するため、非等間隔トリガによるパル
スとパルスとの間の電圧変動を抑圧することがで
き、すぐれた安定性と小型軽量、また電源部は高
周波トランスにて分離されているためスイツチン
グ素子が導通状態を保持した場合でも電源は短絡
されることなく安定に動作するようなパルス変調
器を提供するものである。

本発明は、ラインタイプパルス変調器におい
て、商用交流電源を整流平滑して直流電源を高速
にオンオフスイツチング動作により高周波交流に
変換し、高周波トランスを介してパルス成形回路
へ高周波的に充電するもので、高速にオンオフス
イツチング動作をするスイツチング素子を制御
し、パルス成形回路への充電電圧を一定に維持す
る手段を有するパルス変調器である。

次に本発明の実施例について第２図、第３図を
参照して説明する。

まず交流入力電源を整流ダイオード２にて整流
し、チヨークコイル３、コンデンサ４にて平滑し
直流に変換する。次に第３図に示すような高周波
の充電トリガをゲート回路１６にて制御し、トラ
ンジスタ駆動回路１２にてトリガを増幅し、パル
ストランス１８を介し２組のトランジスタ１３の
ゲートに印加しトランジスタ１３を駆動する。直
流電源はトランジスタ１３のオンオフにより高周
波の交流に変換され、高周波トランス１４には第
３図に示すような電圧電流が生じ、そのエネルギ
ーがホールドオフダイオード７を通してパルス成
形回路９に充電される。

パルス成形回路９の充電電圧は分圧器を介して
モニタされ、比較回路１５にて基準電圧と比較さ
れ、所定レベルになつた時点で信号を発生し、こ
れをゲート回路１６に供給し充電トリガをオフし
充電動作を停止する。

またホールドオフダイオード７はパルス成形回
路９に充電された充電エネルギーを逆流させない
ように機能するものである。パルス成形回路９に
充電された後送信トリガがスイツチング素子８に
印加されるとパルス成形回路９に充電されている
エネルギーがパルストランス１０を介し放電され
パルスを発生する。このパルスはパルストランス
１０にて昇圧し負荷１１に供給する。以下この動
作をくり返す。

第３図はタイミングを示したものである。第３
図のタイミング図に示すようにパルス成形回路９
への充電は充電トリガと同じ高周波成分にてΔV
ずつ充電し一定の充電電圧まで上昇し充電を停止
する。パルス成形回路の充電電圧は送信トリガが
印加させるまでホールドダイオードにて一定に保
たれる。なお、ダイオード１７はトランジスタ１
３の保護用である。

このような方式ですぐれた安定性と高周波成分
を使用するためトランス、平滑コンデンサ、コイ
ル等は小型軽量になりDe−Qing回路や保護回路
等を必要としなく効率が高い変調器を作ることが
できる。

本発明は以上説明したように、入力電源を直流
にしトランジスタ１３により高周波に変換しパル
ストランスを介して直接にパルス成形回路９を充
電する変調器であり、電圧変動に対して高速に応
答でき、従来のデイキーイング回路等の安定化回
路が不用となり、すぐれた効率と安定性を有し、
また低圧にて制御するため整流ダイオード２、チ
ヨークコイル３、コンデンサ４は高圧設計するこ
となく、チヤージングチヨーク５、三相トランス
１も削除でき、トランス１４も高周波トランスの
ため小型されるため小型軽量の変調器を作ること
ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のラインタイプ変調器の回路図、
第２図は本発明の一実施例を示す回路図、第３図
は非等間隔パルス配列で第２図の動作状態を示す
タイミング図でΔVは電圧上昇率を示す。 １……三相トランス、２……整流ダイオード、
３……平滑チヨーク、４……平滑コンデンサ、５
……チヤージングチヨーク、６……デイキユーイ
ングスイツチング素子、７……ホールドオフダイ
オード、８……スイツチング素子、９……パルス
成形回路、１０……パルストランス、１１……負
荷、１２……トランジスタ駆動回路、１３……ス
イツチング、トランジスタ、１４……高周波トラ
ンス、１５……比較回路、１６……ゲート回路、
１７……ダイオード。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 交流信号を整流、平滑する整流回路と；高周
   波数の充電トリガにより動作し、この整流回路で
   得られた直流信号を直列接続された２つのスイツ
   チで交流信号に変換するスイツチ回路と；前記交
   流信号を入力とするトランスと；このトランスの
   出力を充電し、この充電を瞬時に放電することに
   よりパルスを出力するパルス成形回路と；このパ
   ルス成形回路の電圧に応じて前記スイツチ回路の
   動作を制御し、前記パルス成形回路の充電電圧を
   一定に維持する制御回路とを備えて成ることを特
   徴とするパルス変調器。