JPS6327694Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は医療に関する血液比重沈降度測定用器
具に関するものである。血液比重沈降度測定を行
なう場合、一般的には、注射針と注射筒を又はバ
クテーナー注射器等を利用して患者から血液を採
取して後、直ちに血液比重沈降度測定用の薬剤を
収容した目盛付測定器へその血液を沈下して血液
比重沈降度を測定している。これら従来の方法で
は集団献血業務とか大型病院に於ける検査室等に
於いて、短時間に大勢の血液比重沈降度検査をせ
ねばならない場合に、作業上手数がかかつて、能
率的でないので、本考案はかかる問題を解決して
短時間に能率的に大量の血液比重沈降度検査の作
業消化〜血液比重沈降度測定用器具を提供するも
のである。次に本考案の一実施例の図面によつて
詳細に説明をする。第１図は従来品の使用例を示
す略図である。図イは採血をしている状態の図で
患者１の腕の静脈へ注射針２を穿刺し注射筒３で
患者１の血液１ａを採血して、図ロの様に血沈用
薬剤４が収容されている目盛付容器５の中へ血液
１ａを、注射筒３によつて検査に必要な量を滴下
する。図ハは容器５を垂直に立てて血液１ａの血
液比重沈降度検査を行つている。第２図は本考案
の一実施例の側面外観形状図である。曲げ吊下げ
可能な注射針２ａはゴム質の栓２ｂを冠着して透
明な合成樹脂製の筒６に接着カシメられていて、
筒６の一端にはこの材質よりも軟質で弾力性のあ
る部分６ａを一体に形成し設けて且つ血沈測定用
の所望の目盛６ｂを設けて、筒６内には血管内に
誤つて注入されても害の無い血液比重沈降度測定
用薬剤７を充填してある。薬剤７は比重1.05〜
1.06の度合を成した測定用薬剤で、その採取され
た血液を滴下してその沈降度合を測定して、該血
液の比重等に伴い基準値と対比して健康度合を予
測する。該薬剤の充填作業の際、製造上、筒６の
中には多少の空気８は残留する。第３図は第２図
に示した様な本考案一実施例の一実施態様の略図
で、患者１ｎから検査に必要な血液１ｂを筒６に
よつて数滴採取している場面である。使用に際し
ては、筒６の一端に設けてある筒６の材質よりも
軟質で弾力性を有した部分６ａを握つた手指例え
ば小指先等で圧迫して、内部に残留している空気
８を注射針２ａから排出させて後、患者１ｎの腕
静脈へ穿刺して圧迫されている軟質で弾力性のあ
る部分６ａから小指を離して、血液吸引の作用を
させる。この場合に血液比重沈降度検査に必要な
量を採取する為に圧迫しているその小指で血液１
ｂの採取量を加減する。第４図は採血後直ちに血
液比重沈降度測定準備に入つている略図である。
採血を完了した筒６の曲げ吊下げ可能な注射針２
ａを図の様にまるめてつるし用線９へぶらさげ
る。この線９が作業中に上下運動を起す場合もあ
るのでその上下運動で筒６が振り降されない為に
注射針２ａを充分にまるめる。筒６を垂直に置く
ことは台その他安定装置が必要なので、筒６に安
定装置を設けることはコスト高になる。そこで、
注射針２ａを利用してつるし下げることが合理的
に垂直な状態が得られる。以上の様に本考案によ
れば、血液比重沈降度測定等検査業務をより簡単
に執り行なうことが出来て、更にまた検査室に於
ける占有スペースに代えて空間に於て血液比重沈
降度検査をすることが出来る等の特徴を有してい
る。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロ，ハ…従来品の使用例の略図。第
２図…本考案の一実施例の外観形状図。第３図、
第４図…本考案の一実施例の使用態様例の略図。 １，１ｎ……患者、１ａ，１ｂ……血液、２…
…注射針、２ａ……曲げて吊下げ可能な注射針、
２ｂ……ゴム質の栓、３……注射筒、４……血沈
測定用薬剤、５……目盛付容器、６……本考案の
筒、６ａ……筒６より軟質で弾力性のある部分、
６ｂ……血液比重沈降度測定用目盛、７……血液
比重沈降度測定用薬剤、８……残留している空
気、９……つる下げ用線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 採血器に於いて、血液比重沈降度測定用薬液を
   充填する密封形状の透明な合成樹脂性筒の一端に
   弾力性を有した軟質な部分を一体に形成し設けて
   内在する微量空気を排出又は血液を吸引可能に
   し、且つ該筒の他端に曲げて吊下げ可能な細管状
   の注射針を設けその刃先に封印用ゴム質の小さな
   栓を冠着し該筒外周面縦方向に所望の目盛を設け
   たことを特徴とした血液比重沈降度測定用シリン
   ジ。