JPS63260652A - 連続鋳造におけるモ−ルドパウダ−の巻き込み防止方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、連続鋳造におけるモールドパウダーの巻き
込み防止方法に関し、とくに連鋳鋳型内の溶鋼湯面の撹
拌を効果的に軽減させることによって、溶鋼中へのモー
ルドパウダー性非金属介在物の巻き込み防止し、もって
清浄鋼を得ようとするものである。

（従来の技術） 鋼の連続鋳造においては、鋳型内において浸漬ノズルか
らの吐出溶鋼流がモールド壁に衝突し、その一部がメニ
スカス部への上昇流となって湯面の乱れを生じることが
知られている。かような上昇流が過大な場合には、モー
ルドパウダーが溶鋼中に巻き込まれて鋼材の表面欠陥と
なる。

このため浸漬ノズルからの溶鋼の吐出角度を鋳造量に応
じて適切な値に選択する等の手段が一般的に講じられて
いる。しかしながらかような対策では浸漬ノズルの溶損
が著しくまたアルミナの付着などにより鋳造中にその形
状が変化することから適切な方法とは言い難い。

その他特開昭５７−１７３５６号公報において、連鋳モ
ールド内の溶鋼の流動を静磁界で減速して分散させる技
術が提案されている。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら上記の技術は、溶鋼流の未凝固鋳造域内部
への浸入深さの減少を主目的としたものであって、湯面
への溶鋼流を減少することを想定したものではないため
、モールドパウダーの巻き込みによる製品欠陥を完全に
防止することはできないところに問題を残していた。

この発明は、上記の問題を有利に解決するもので、連鋳
モールド内で、溶鋼の吐出流がモールド壁に衝突した後
の上昇流が湯面に到達するまでの中間位置に該溶鋼の流
動方向と交差する向きに静磁場を作用させてその流動を
減速し、もって溶鋼メニスカスへの流動速度を減じる只
とによ、て溶□鋼中へのモールドパウダーの巻き込みを
減少させる、連続鋳造におけるモールドパウダーの巻き
込み防止方法を提案することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） まずこの発明の解明経緯について説明する。

発明者らは、静磁場による溶鋼の減速に関して種々の実
験と検討を行ったところ、以下の知見を得た。

（１）静磁場内の溶鋼の流れは磁場の勾配部で生じる渦
電流と磁場の相互作用によって減速される。

（２）その結果生じる滑らかな流れは磁束分布の等磁束
密度線に沿って流れる。

以上の知見から、流れを効果的に抑えるには、静磁場中
に流れが入るように静磁場を印加することが重要である
ことが判明した。

この発明は、上記の知見に立脚するものである。

すなわちこの発明は、連続鋳造用鋳型の対向側壁間に静
磁場を形成させ、この磁場と溶＠流動との作用で生じる
誘導電流に基く電磁力によって溶鋼の流れを制御する連
続鋳造方法において、浸漬ノズルからの吐出溶鋼流が鋳
型短辺に衝突する位置と湯面との間でかつ、湯面から５
０ｍ１！１以上下方において静磁場を印加することによ
り、鋳型短辺に沿う溶鋼上昇流を減速し、もって湯面の
撹拌を軽減させることからなる、連続鋳造におけるモー
ルドパウダーの巻き込み防止方法である。

以下この発明を具体的に説明する。

第１図にこの発明の実施に用いて好適な連続鋳造用鋳型
を断面で示す。

図中番号１は浸漬ノズル、２は鋳型短辺、３は浸漬ノズ
ル１からの吐出溶鋼流、４は該吐出溶鋼流３の衝突位置
であり、５．６がそれぞれ鋳型短辺２に沿う溶鋼の上昇
流および下降流である。

また７は湯面（メニスカス）、８はモールドパウダー、
そして９が静磁場である。

さて浸漬ノズル１から吐出された溶鋼流３は、短片鋳型
２に衝突したのち、その一部は上昇流となって湯面に直
角な向きに流れてい（わけであるが、この発明では、溶
鋼流３の衝突位置４と湯面７との間で、かつ上昇流と交
わる向きに静磁場９が印加されているので、この静磁場
９によって上昇流５は効果的に減速されるのである。

（作　用） ここに静磁場の印加位置は、湯面より５０ｍｍ以上下方
とする必要がある。というのは静磁場の印加開始位置が
あまりに湯面に近ずくと磁界の作用時間が短くなり、制
動力の生ずる効果が減少するという不利が生じるからで
ある。

第２図に、静磁場の印加位置と上昇流の減速比率との関
係について調べた結果を示す。ここに減速比率とはＥＭ
ＢＲ印加時の短辺上昇流速／ＥＭＢｌ？無印加時の短辺
上昇流速のことである。

同図より明らかなように、静磁場の印加位置を湯面から
５０ｍｍ以上下方とすることによってとりわけ良好な減
速効果が得られている。

なお、静磁場の印加位置は、湯面から５０１１Ｉ＋１以
上下方とはいえ、浸漬ノズルからの溶鋼吐出流の流動を
妨害しない位置とする必要があるのはいうまでもない。

次に第３図に、印加する静磁場の強さと上昇流減速効果
との関係について調べた結果を、印加磁場の強さと上昇
流減速比率との関係で示す。

同図より明らかなように、印加磁場の強さが強いほど上
昇流の減速効果は高くなるが、実用的な注入速度：１〜
４ｔＯ１ｌ／１ＩＩｉｎの下でも、十分満足のいく制動
作用を確保するためには、磁場の強さは１５００エルス
テッド以上とすることが好ましい。

（実施例） 厚み：　２２０ｍｍ、　　幅：　１３５０〜１５００ｍ
ｍの彎曲型スラブ連鋳機において、次の条件でスラブ製
造を行なった。

（１）鋳造鋼種 冷間圧延深絞り用鋼板 （χ） （２）鋳造スルーブツト：３．２〜３．５ｔｏｎ／ｍｉ
ｎ浸漬ノズルからの溶鋼吐出角度：下向き１５゜湯面と
静磁場との距Ｈｈ　：　７５　ｍｔｎ静磁場の強さ：　
１０００〜３０００エルステツド鋳造は合計２０００　
ｔｏｎ行ない、製品欠陥（スリバー評点、ブリスター評
点）について調査した。

得られた結果、次表１に示す。

表　　１ （発明の効果） かくしてこの発明によれば、連続鋳造において従来懸念
されたモールドパウダーの巻き込みを効果的に防止する
ことができ、ひいては清浄鋼が得られ製品品質の向上に
役立つ。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この発明の実施に用いて好適な連続鋳造用鋳
型の断面図、 第２図は、湯面と静磁場印加位置との間の距離と、静磁
場印加による短辺上昇流減速比率との関係を示したグラ
フ、 第３図は、印加磁場の強さと、静磁場印加による短辺上
昇流減速比率との関係を示したグラフである。 １・・・浸漬ノズル　　　　２・・・鋳型短辺３・・・
溶鋼吐出流 ４・・・溶鋼吐出流の衝突位置 ５・・・上昇流　　　　　　６・・・下降流７・・・湯
面　　　　　　　８モールドパウダー９・・・静磁場 特許出願人　　川崎製鉄株式会社 代理人弁理士　　　杉　　村　　暁　　六回　　　弁理
士　　　　杉　　　村　　　興　　　作第３図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、連続鋳造用鋳型の対向側壁間に静磁場を形成させ、
   この磁場と溶鋼流動との作用で生じる誘導電流に基く電
   磁力によって溶鋼の流れを制御する連続鋳造方法におい
   て、 浸漬ノズルからの吐出溶鋼流が鋳型短辺に 衝突する位置と湯面との間でかつ、湯面から５０ｍｍ以
   上下方において静磁場を印加することにより、鋳型短辺
   に沿う溶鋼上昇流を減速し、もって湯面の撹拌を軽減さ
   せることからなる、連続鋳造におけるモールドパウダー
   の巻き込み防止方法。 ２、印加磁場の強さが１５００エルステッド以上である
   特許請求の範囲第１項記載の方法。