JPS63260570A - 血液浄化装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （技術分野） 本発明は血液浄化装置に係り、特に血液の透析浄化操作
の終了に際して、装置内の血液が容易に体内に返戻され
得ると共に、装置内への残血が効果的に低減され、且つ
血管内への空気の混入等の危険が有効に回避され得る、
安全性及び操作性に優れた血液浄化装置に関するもので
ある。

（従来技術とその問題点） 近年、一旦、体外に取り出した生体の血液を、半透膜（
透析膜）を収容した函体内に流通せしめて、かかる血液
を該半透膜を介して透析液に接触せしめることにより、
かかる血液に対して所定の透析浄化作用を施し、更には
その量的調節を行なった後、再び生体内に戻すことによ
って、腎機能や肝機能が人工的に奏せしめられるように
した、所謂人工臓器を用いた血液浄化療法が、一般に採
用されてきており、その顕著な効果が認められている。

例えば、腎不全患者に対して適用される。

所謂人工腎臓を用いた血液透析療法は、その代表的なも
のである。

ところで、このような血液透析治療の終了に際しては、
装置内の血液を体内に返戻する必要があり、そのために
、通常は、かかる透析治療の終了に際して、透析装置の
血液流路内に生理食塩水等を流すことによって、該血液
流路内の血液の生理食塩水への置換による、該血液の体
内への返戻が行なわれることとなる。

しかしながら、かかる装置内における血液の生理食塩水
による置換に際しては、採血側の血液流路を分断して、
そこから生理食塩水を供給せしめる必要があるために、
かかる操作に際して、操作ミスによる患者の血管内への
空気や微菌の混入或いは失血等が惹起される危険性が特
に大きく、透析治療の終了時においては、技術スタッフ
が常に監視する必要があり、またその操作に熟練と注意
を要するといった問題を内在していたのである。

また、かかる操作によっては、透析器内の半透膜に付着
した赤血球を遊離せしめることが困難であるために、透
析器内の血液を完全に体内に返戻せしめることが極めて
困難であり、それ故透析器内にある程度の残血がみられ
ることは、止むを得ないことであった。そして、そのよ
うな残血を繰り返すことは、貧血を助長する結果となり
、重大な問題として、解決が望まれていたのである。

さらに、通常、かかる操作に際しては、採血側の穿刺部
の消毒と穿刺針の抜去及び抜去後の止血を必要とするた
めに、上述の如き技術スタッフに加えて、少なくとも一
人のスタッフが必要とされることとなる。そして、特に
、透析治療の終了後、このような装置内の血液を体内へ
返戻せしめる操作は、装置内の血流停止に伴う血液の凝
固を防ぐために、中断することなく連続して行なう必要
がある一方、かかる透析治療の終了時間は、患者の容体
等に応じて適宜変更されるものであり、予測することが
困難であることから、多人数の患者に対して同時に透析
を行なう場合等においては、スタ・７フの不足が重要な
問題となっているのである。

（解決手段） ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として
為されたものであって、その目的とするところは、透析
浄化操作の終了に際して、装置内の血液が体内へ容易に
返戻され得ると共に、装置内への残血が効果的に低減さ
れ、且つ血管内への空気及び黴菌の混入等の危険が有効
に回避され得る、安全性及び操作性に優れた血液浄化装
置を提供することにある。

そして、かかる目的を達成するために、本発明の特徴と
するところは、函体内に半透膜が収容された透析器を用
い、体外に取り出された血液を採血側血液流路を通じて
該透析器に導いて、該透析器内を流通せしめられる透析
液に対して半透膜を介して接触せしめることにより、か
かる血液を浄化した後、該浄化された血液を返血側血液
流路を通じて体内に戻すようにした血液浄化装置におい
て、前記透析器において半透膜を介して血液に接触せし
められる透析液側の圧力が該血液側の圧力よりも相対的
に高くなるようにせしめる圧発生手段と、前記採血側血
液流路を連通／遮断状態に切り換える第一の遮断手段と
、前記返血側血液流路を連通／遮断状態に切り換える第
二の遮断手段と、それら圧発生手段と第一及び第二の遮
断手段の作動をそれぞれ制御せしめる制御装置とを設け
、血液透析治療の終了に際して、かかる圧発生手段にて
透析液側の圧力を血液側の圧力よりも相対的に高めて、
該透析液を血液側に侵入せしめると共に、前記第一及び
第二の遮断手段にて採血例証液流路及び返血側血液流路
を択＝的に且つ順次に遮断せしめることにより、かかる
透析器並びに採血側及び返血側血液流路内に残留する血
液を透析液に置換せしめて、該残留血液を該採血側血液
流路乃至は返血側血液流路を通じて体内に返戻せしめる
ようにしたことにある。

（実施例） 以下、本発明を、更に具体的に明らかにするために、本
発明の一実施例について、図面を参照しつつ、詳細に説
明することとする。

先ず、第１図に−は、本発明に従う構造とされた血液浄
化装置の概略図が示されている。この図において、ｌＯ
は、血液浄化器としての透析器（ダイアライザー）であ
り、良く知られているように、中空繊維状の公知の半透
膜（透析膜）を、その内部に収容した函体より構成され
ている。

そして、この透析器ｌＯには、患者の体内から血液を採
取し、導くための採血側血液流路１２と、該透析器１０
にて浄化された血液を患者の体内に戻すための返血側血
液流路１４とが接続されており、かかる採血側血液流路
１２上に設けられた血液循環ポンプ１６の作用にて、一
定量の血液が透析器１０に導かれ、血液流路１２．１４
内を循環せしめられるようになっている。なお、採血側
血液流路１２および返血側血液流路１４上には、それぞ
れドリップチャンバ１８が配設されており、患者の体内
に空気が入り込むのが防止されるようになっている。

また、かかる透析器１０には、透析液を器内に導くため
の透析液供給流路２０と、該透析器ｌＯにおいて半透膜
を介して血液に接触せしめられた透析液を排出し、或い
は該半透膜の透析作用により血液から取り出された不要
物質乃至は有害物質を排出するための透析液排出流路２
２が接続されている。

さらに、これらの透析液供給流路２０と透析液排出流路
２２の流路上には、透析器１０に対する透析液の供給量
と排出量とを調節することによって、透析液圧を調節、
変化せしめる、公知の透析液供給・除水調節装置２４が
設けられており、該装置２４によ゛って、透析器１０に
おける半透膜を介しての唾液側と透析液側との間の膜間
圧が調節され、そして該膜間圧に応じて体内からの除水
が行なわれるようになっているのである。

そして、ここにおいて、本実施例における血液浄化装置
にあっては、前記採血側血液流路１２上に設けられた血
液循環ポンプ１６として、正逆回転可能で且つ停止時に
おいては、かかる流路を遮断せしめ得る機能を有するも
のが用いられており、それによって該血液循環ポンプ１
６にて採血側の血液流路１２を連通／遮断状態に切り換
える第一の遮断手段が構成されている。また、前記返血
側血液流路１４上には、該流路１４を連通／遮断状態に
切り換える第二の遮断手段としての電磁弁３６が配され
ている。

更にまた、前記透析液排出流路２２には、透析液添加流
路２８が接続されており、別途設けられた透析液収容タ
ンク２６内に収容された透析液が、該透析液添加流路２
８を通じて、透析液供給・除水調節装置２４を経ること
なく、透析液排出流路２２へ直接導かれるようになって
いる。そして、かかる透析液添加流路２８にあっては、
その中間部において、透析液添加ポンプ３０が配されて
おり、該透析液添加ポンプ３０の作動に基づいて、透析
液収容タンク２６内の透析液が透析液排出流路２２へ強
制的に導かれるようになっている一方、該透析液添加ポ
ンプ３０に対して並列的に、流路上に電磁弁３２を備え
たバイパス流路３４が設けられており、透析液添加ポン
プ３０の停止状態下において該電磁弁３２を開状態と為
すことにより、透析液排出流路２２内の負圧に基づいて
、タンク２６内に収容された透析液が、透析液添加ポン
プ３０を経ることなく、透析液排出流路２２に導かれ得
るようになっている。

なお、このことから明らかなように、本実施例における
血液浄化装置にあっては、透析液収容タンク２６内の透
析液を、透析液添加ポンプ３０の作動に基づいて透析液
排出流路２２に導き、或いはバイパス流路３４及び電磁
弁３２を通じて透析液排出流路２２に導く、透析液添加
流路２８によって、透析液排出流路２２を通じての透析
液排出量を減少せしめて、透析液側の圧力を高める透析
液加圧機構が構成されているのである。

そして、かかる血液浄化装置にあっては、透析液供給・
除水調節装置２４による透析器１０内の膜間圧の成る調
節状態下において、血液循環ポンプ１６を停止せしめる
と共に、透析液添加ポンプ３０を作動せしめて、タンク
２６内に収容された透析液を、透析液添加流路２８を通
じて、透析液排出流路２２へ強制的に送出することによ
り、或いはかかる透析液添加ポンプ３０を停止せしめる
と共に、電磁弁３２を開き、更に返血側血液流路１４上
に設けられた電磁弁３６を閉じる一方、採血側血液流路
１２上に設けられた血液循環ポンプ１６を逆回転作動せ
しめることにより、透析器１０内において半透膜を介し
て血液に接触せしめられる透析液側の圧力が血液側より
も相対的に高められることとなるのであり、それによっ
て透析液を血液側に移行せしめ得る機能を有しているの
である。

すなわち、このことから明らかなように、本実施例にお
いては、透析液供給・除水調節装置２４による透析液の
供給量と排出量の調節下において、透析器１０からの透
析液排出量を減少せしめる前記透析液加圧機構と、採血
側血液流路１２上に設けられた正逆回転可能な血液循環
ポンプ１６と、返血側血液流路１４上に設けられた電磁
弁３６とによって、透析器ｌＯにおいて半透膜を介して
血液に接触せしめられる透析液側の圧力を該血液側の圧
力よりも相対的に高め得る、圧発生手段が構成されてい
るのである。

そして、本実施例にあっては、上述の如く、第一及び第
二の遮断手段或いは圧発生手段を構成する血液循環ポン
プ１６、電磁弁３６、透析液添加ポンプ３０および電磁
弁３２の作動が、作動制御装置３８によって、それぞれ
、制御せしめられるようになっているのであり、以下に
、その各作動制御状態を具体的に説明することとする。

すなわち、本実施例における血液浄化装置にあっては、
透析療法施行中には、透析液添加ポンプ　　　′３０は
停止しており、そのバイパス流路３４上に設けられた電
磁弁３２は遮断状態にある。そして、返血側血液流路１
４上に設けられた電磁弁３６の連通状態下において、血
液循環ポンプ１６が作動しており、透析液供給・除水調
節装置２４によって調節される透析器１０内の膜間圧に
応じて、体内からの除水や、透析作用による血液側から
の不要物質の除去などが行なわれている。

そして、このような透析治療の終了に際しては、作動制
御装置３８に対して外部から入力される何等かの信号等
に基づいて、先ず、透析液添加ポンプ３０が作動せしめ
られて、透析液収容タンク２６内に収容された透析液が
、透析液排出流路２２内に導かれることによって、透析
器ｌＯ内における透析液側の液圧が高められると同時に
、血液循環ポンプ１６の作動が停止せしめられることに
よって、採血側血液流路１２が遮断せしめられるのであ
り、その結果透析器１０内の透析液が、半透膜を介して
血液側に移行せしめられて、かかる透析器１０および返
血側血液流路１４内に存在する血液が、透析液に置換さ
れ、該返血側血液流路１４を通じて患者の体内に返戻せ
しめられることとなる。

次ぎに、所定量の透析液が血液側に移行せしめられるこ
とによって、透析器１０および返血側血液流路１４内の
血液が患者の体内に返戻された後、自動的に或いは手動
にて、作動制御装置３８による制御状態が切り換えられ
、透析液添加ポンプ３０の作動が停止せしめられる一方
、電磁弁３２が開かれてバイパス流路３４が連通せしめ
られるのであり、またそれと同時に電磁弁３６が閉じら
れて返血側血液流路１４が遮断せしめられる一方、血液
循環ポンプ１６が逆回転作動せしめられることとなる。

そして、それによって透析器ｌＯ内における血液側の圧
力が、透析液側よりも低（なり、その結果透析液が半透
膜を介して血液側に移行せしめられて、採血側血液流路
１２内に存在する血液が、透析液に置換され、該採血側
血液流路１２を通じて患者の体内に返戻せしめられるこ
ととなるのである。

而して、このように所定量の透析液の血液側への移行に
よる、透析器１０或いは採血側及び返血側血液流路１２
．１４内に存在する血液の体内への返戻が完了した後、
血液循環ポンプ１６が停止せしめられるのであり、その
後、従来の手法と同様に、採血側および返血側の穿刺針
が抜去せしめられることによって、終了操作が完了する
こととなる。

従って、上述の如き、本実施例における血液浄化装置に
あっては、透析治療の終了の際、透析器１０や採血側血
液流路１２、返血側血液流路１４内に存在する血液を体
内に戻すために、該血液を置換する置換液が、透析器１
０内において透析液側から血液側に導かれることとなる
ところから、かかる装置の終了に際して、患者の血管に
連通された体外の血液流路を分断せしめる必要がないの
であり、それ故操作ミスによる患者の血管内への空気や
微菌の混入或いは失血等の発生が極めて効果的に防止さ
れ得るのである。

そして、特に、かかる血液浄化装置にあっては、透析器
１０内における、透析液の血液側への移行が、空気を透
過しない半透膜を介して行なわれるところから、血管内
への空気の混入が防止され得ることとなるのである。

また、このような血液浄化装置にあっては、透析治療の
終了に際しての１．残留血液の透析液による置換と、そ
れに伴う血液の体内への返戻に至る一連の操作を、自動
化せしめることが可能となるのであり、それによって透
析治療に際しての操作が容易となると共に、人手やその
労力の軽減が有効に図られ得ることとなる。

即ち、本実施例における血液浄化装置にあっては、透析
治療の終了に際して、作動制御装置３８に対して、例え
ばスイッチを入れる等の所定の信号の入力を行なうこと
によって、残留血液の透析液による置換と、それに伴う
血液の体内への返戻に至る一連の操作を、自動的に行な
うことができ、その操作が極めて容易となるのであり、
そしてかかる残留血液が透析液にて置換せしめられた状
態下においては、装置内での血液の凝固等の発生がない
ため、穿刺針の抜去操作を延期することが可能であるこ
とから、多くの患者の透析終了時間が重なった場合にお
いても、その操作を効率良く且つ安全に行なうことがで
きるのである。

さらに、このような血液浄化装置にあっては、透析液の
血液側への移行が、半透膜を介して、除水操作とは反対
の流れ方向をもって行なわれることとなるところから、
かかる透析液の移行に際して、半透膜に付着した赤血球
等の除去及びその体内への返戻が、極めて効果的に為さ
れ得るのであり、それ故残留血液の透析液への置換が、
少量の透析液をもって効率良く為され得ることとなり、
かかる操作に際しての、置換液の体内への流入量も最小
限に押えられ得るといった利点をも有しているのである
。

次ぎに、第２図には、本発明に従う構造とされた血液浄
化装置の別の実施例が示されている。なお、本実施例に
あっては、前記実施例と同様の部材に対して、それぞれ
、前記実施例のものと同一の符号を付することにより、
その詳細な説明は省略することとする。

すなわち、本実施例における血液浄化装置にあっては、
採血側血液流路１２上に配された血液循環ポンプ３９に
対して、それと並列的に、電磁弁４０を備えたバイパス
流路４２が設けられているのである。

そして、このような構造とされた血液浄化装置において
は、透析器１０及び返血側血液流路１４内の唾液の透析
液への置換、およびその体内への返戻が、前記第一の実
施例と同様の操作に基づいて行なわれる一方、透析器１
０及び採血側血液流路１２内の残血の透析液への置換、
およびその体内への返戻に際しては、バルブ３６にて返
血側血液流路１４を閉じると共に、血液循環ポンプ３９
を停止せしめた状態下において、電磁弁４０を開いてバ
イパス流路４２を連通せしめる一方、透析液添加ポンプ
３０を作動せしめて、透析液収容タンク２６内に収容さ
れた透析液を、透析液添加流路２８を通じて、透析液排
出流路２２に導くことにより、透析器１０内における透
析液側の圧力が、血液側の圧力よりも高められることと
なるのであり、それによって採血側血液流路１２内の血
液を、透析液にて置換せしめ、採血側血液流路１２及び
かかるバイパス流路４２を通じて体内に戻すことができ
るのである。

なお、このことから明らかなように、本実施例にあって
は、透析液収容タンク２６内の透析液を、透析液添加ポ
ンプ３０の作動にて、透析液排出流路２２に導く、透析
液添加流路２８によって、透析器１０からの透析液排出
量を減少させて、透析液側の圧力を高める透析液加圧機
構が構成され、そして該透析液加圧機構によって、透析
液側の圧力を血液側の圧力よりも高くする圧発生手段が
構成されているのであり、また一方、血液循環ポンプ３
９と電磁弁４０とによって第一の遮断手段が、また電磁
弁３６によって第二の遮断手段が、それぞれ構成されて
いるのである。

従って、このような本実施例における血液浄化装置にあ
っても、前記実施例と同様な、種々なる効果を何れも有
効に奏し得るものであることは勿論、特に血液循環ポン
プ３９として、正方向にのみ回転するポンプを採用する
ことができると共に、透析液添加流路２８に対してバイ
パス流路（３４）を設ける必要がないのである。

以上、本発明に従う構造とされた血液浄化装置の実施例
について詳述してきたが、これらは文字通りの例示であ
って、本発明は、かかる具体例にのみ限定して解釈され
るも・のではない。

例えば、前記第一及び第二の実施例における血液浄化装
置にあっては、透析液収容タンク２６内に収容された透
析液が、透析液添加流路２８を通じて透析液排出流路２
２に導かれるようになっていたが、かかる透析液添加流
路２８を透析液供給流路２０側に接続することも勿論可
能である。また、そのような透析液添加流路２８によっ
て、透析液供給・除水調節装置２４よりも上流側に位置
する透析液供給流路を、該透析液供給・除水調節装置２
４と透析器１０との間に位置する透析液供給流路２０乃
至は透析液排出流路２２に連通せしめることにより、か
かる透析液供給・除水調節装置ｚ４よりも上流側に位置
する透析液供給流路を、透析液収容タンクとして機能せ
しめるようにすることも可能である。

また、透析器１０において半透膜を介して血液に接触せ
しめられる透析液側の圧力を、該血液側の圧力よりも相
対的に高め得る圧発生手段として、透析液供給・除水調
節装置２４を用いて、透析器１０に対する透析液の供給
量と排出量を制御せしめることにより、血液側に対する
相対的な圧力差を発生せしめるように構成することも可
能である。

さらに、前記実施例においては、返血側血液流路１４内
の血液の体内への返戻後、採血側血液流路１２内の血液
の体内への返戻が行なわれるようになっていたが、その
順序は限定されるものではない。

その他、−々列挙はしないが、本発明は当業者の知識に
基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様にお
いて実施され得るものであり、またそのような実施態様
が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも本
発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでも
ないところである。

（発明の効果） 従って、このような本発明に従う構造とされた血液浄化
装置を用いることによって、透析治療の終了に際して、
体外に形成された血液流路を分断せしめることなく、か
かる体外の血液流路内に残留する血液の透析液への置換
と、それによる血液の体内への返戻を行なうことが可能
となるのであり、またかかる透析液の血液流路内への導
入が、半透膜を介して行なわれることとなるところから
、その操作に際しての、患者の血管内への空気や黴菌の
混入、或いは失血が有効に防止され、安全性が極めて効
果的に向上され得ることとなるのである。

そしてまた、かかる血液浄化装置にあっては、体外に形
成された血液流路内への透析液の導入から、該血液流路
内における血液の透析液による置換と、それに伴う血液
の体内への返戻、更にはそのような血液の体内への返戻
操作の終了に至るまでの一連の操作を、自動的に行なう
ことが可能となるのであり、それによって人的な操作ミ
スによる危険が有効に回避され得ると共に、透析治療に
要する人手やその労力の問題の解決が有効に図られ得る
こととなるのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従う構造とされた血液浄化装置の一実
施例をモデル的に示す概略図であり、第２図は本発明に
従う構造とされた血液浄化装置の別の実施例をモデル的
に示す概略図である。 １０：透析器　　　　　１２：採血側血液流路１４：返
血側血液流路　１６：血液循環ポンプ２０：透析液供給
流路　２２：透析液排出流路２４；透析液供給・排出調
節装置 ２６：透析液収容タンク

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）函体内に半透膜が収容された透析器を用い、体外
   に取り出された血液を採血側血液流路を通じて該透析器
   に導いて、該透析器内を流通せしめられる透析液に対し
   て半透膜を介して接触せしめることにより、かかる血液
   を浄化した後、該浄化された血液を返血側血液流路を通
   じて体内に戻すようにした血液浄化装置において、前記
   透析器において半透膜を介して血液に接触せしめられる
   透析液側の圧力が該血液側の圧力よりも相対的に高くな
   るようにせしめる圧発生手段と、前記採血側血液流路を
   連通／遮断状態に切り換える第一の遮断手段と、前記返
   血側血液流路を連通／遮断状態に切り換える第二の遮断
   手段と、それら圧発生手段と第一及び第二の遮断手段の
   作動をそれぞれ制御せしめる制御装置とを設け、かかる
   圧発生手段にて透析液側の圧力を血液側の圧力よりも相
   対的に高めて、該透析液を血液側に侵入せしめると共に
   、前記第一及び第二の遮断手段にて採血側血液流路及び
   返血側血液流路を択一的に且つ順次に遮断せしめること
   により、かかる透析器並びに採血側及び返血側血液流路
   内に残留する血液を透析液に置換せしめて、該残留血液
   を該採血側血液流路乃至は返血側血液流路を通じて体内
   に返戻せしめるようにしたことを特徴とする血液浄化装
   置。
2. （２）前記第一の遮断手段が、採血側流路上に設けられ
   た血液循環ポンプにて構成されており、該血液循環ポン
   プの停止によって、かかる採血側血液流路が遮断せしめ
   られるようになっている特許請求の範囲第１項記載の血
   液浄化装置。
3. （３）前記圧発生手段が、前記透析器への透析液供給量
   を増加せしめ及び／又は該透析器からの透析液排出量を
   減少せしめることによって、透析液側の圧力を高める透
   析液加圧機構によって構成されている特許請求の範囲第
   １項又は第２項に記載の血液浄化装置。
4. （４）前記圧発生手段が、前記透析器への透析液供給量
   を増加せしめ及び／又は該透析器からの透析液排出量を
   減少せしめる透析液加圧機構と、採血側血液流路上に設
   けられた正逆回転可能な血液循環ポンプと、前記第二の
   遮断手段とによって構成されており、該透析液加圧機構
   によって透析液側の圧力を高めることにより、及び／又
   は該第二の遮断手段にて返血側血液流路を遮断せしめた
   状態下において、該血液循環ポンプを逆回転作動せしめ
   て、血液側の圧力を低くすることによって、透析液側の
   圧力が血液側の圧力よりも相対的に高められるようにな
   っている特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の血液
   浄化装置。