JPS6325681Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

本考案は、電子部品のカラーコード表示構造に
関し、特に円柱形の超小形電子部品の表面に帯状
の表示カラーコードを行うものに関する。 近年、電子部品は小形化の一途をたどり、外観
の抵抗値等の特性表示も大変施しにくくなつてき
ている。そこで、本考案は超小形化する電子部品
のカラーコード表示をよりやり易い工法で、且つ
読みとりやすい表示構造を得ようとして考案され
たものである。 一般に、電子部品の表示には捺印、カラーコー
ド表示が主で、またこのカラーコードにドツト
（点）を加えたもの、カラーコードの太さに変化
をもたせたもの、さらにはカラーコードを破線で
行つたもの等がある。ここで、捺印表示は特に小
形化する部品に対しては作業がしにくく、また機
械的困難を伴ない、且つ読みとりにくい。また、
カラーコードを電子部品の表示に一周させる表示
は、表示項目が部品が小形化するに従い限られて
くる。これにドツト表示を行うことも同様とな
る。次に、これらララーコードの太さによる変化
をもたせたものは、特に表示帯の少ない場合に用
いられる例もあるが、太さの管理等が困難なため
あまり多くは用いられていない。また、破線表示
は機械的に工法が困難であり、殆ど使用されてい
ない。 本考案は、超小形化する電子部品に表示項目を
減らさず、且つ工業的に容易に生産ができるよう
な電子部品のカラーコード表示構造を提案するも
のである。 以下、本考案の実施例を抵抗器に施した例で説
明する。第１図は本考案構造を使用した抵抗器を
示しカラーコード表示面をそれぞれ外周1/2にし
て表、裏（特に表側、裏側の規定はない）の２面
表示を行つている。この時、隣り合うカラーコー
ド表示１はそれぞれ同一円周上で重ならないよう
に施されている。本考案は特に第２図に示すよう
な円柱形チツプ抵抗といわれる抵抗器に使用され
ている時、表示も工法も楽にできる。第１図にお
いて、２は抵抗体本体、３はリード線ある。ここ
で、表裏の表示が工法上明確に分離が不可能な場
合のため、例えば表側のカラーコード表示１とカ
ラーコード表示１の間に裏側のカラーコード表示
１が入り込む状態とし、且つカラーコード表示１
の重色がないようにすればより明確な表示ができ
る。しかし、表裏のカラーコード表示１同志が喰
い込む状態は短かい方がよい。第２図において、
４はキヤツプ端子であり、チツプ抵抗の場合はこ
の部分に表示が不可能なので表示する部分が狭
く、本考案の表示構造ではより効果的となる。 このような応用は、外周を３面にも４面にも使
用できるが、本考案を円柱形小形電子部品に使用
する際、最も効果的なのは上記実施例のように外
周を２面に分割してカラーコード表示するのがよ
いと考えられる。 本考案のカラーコード表示構造を感温抵抗器に
使用した場合を第３図イ，ロに示しており、表側
のカラーコード５〜７は抵抗値、裏側のカラーコ
ード表示８，９は温度係数を示している応用であ
る。この場合の表示例を下記表に示す。

【表】 このように、従来例では表示不可能とされた項
目まで可能にする本考案のカラーコード表示構造
は、捺印のように工法困難を伴なわずして、従来
の普及しているカラーコード表示を応用した安易
な工法で行えるという大きな利点を有する。さら
に、素体表面の半周づつを有効に利用しているた
め、従来のように全周を帯状の単色で表示する場
合に比べて情報量が２倍になり、抵抗値等の表示
のみでなく温度係数、機能など多数の表示を行な
え、部品が小型化している現在においてきわめて
有用である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るカラーコード表示構造を
実施した抵抗器の斜視図、第２図は同じくチツプ
抵抗器の斜視図、第３図イ，ロは同じく感温抵抗
器の表側、裏側方向より見た斜視図である。 １……カラーコード表示、２……電子部品本体
（抵抗体本体）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 円柱形の電子部品本体の円周方向表面に帯状の
   カラーコード表示を施した電子部品のカラーコー
   ド表示構造において、上記本体表面にほぼ半周づ
   つ円周方向にそつて帯状のカラーコード表示を同
   一円周上に重ならないように施してなる電子部品
   のカラーコード表示構造。