JPS6324647B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、天然にできた木瘤７と同様の木瘤
７をもつた木瘤材を、人工的に製造する方法に関
するものである。

従来、木工界では、天然の木瘤７をもつた名木
材の需要が多いにも拘らず、木瘤材は自然環境の
中で、天然に出来るには極めて数が少なく思うよ
うに入手することが困難であり、且つ、高価であ
つた。

よつて、儒要に応ずるために、彫刻等により贋
の木瘤７が作られている現状である。

これを解消するために、天然に出来た木瘤７と
外観上何等変ることの無い木瘤材を製造する方法
を発明した。

この方法を図によつて説明すると、 成長しつつある立木１の表面に、靭皮４、形成
層３を貫ぬき、木質部２に達する大小多様の人工
核５を打ち込む。

人工核５は、立木１の木質部２と同木質のもの
を選び、人工核５が形成層３、靭皮４の発育を妨
げないようにする。

立木１の発育に従がい、立木１の形成層３から
分泌された瘉傷組織により、人工核５は包含さ
れ、瘉着瘉合されて第３図に示すごとく、靭皮
４、形成層３によつて覆われてしまい、木質部
２、形成層３、靭皮４の中に包含されて、人工核
５の部分は、天然のものと同様の人工の木瘤７と
なつて発育を続ける。

人工核５の大きさ、高さ、打込みの位置を適当
に選ぶことにより、人工の木瘤７は自由に、発生
させたい所に、天然の木瘤７と同様な姿に発生さ
せることができる。

人工の木瘤７が、所定の大きさに成長した適当
な時期に、立木１の表皮６を剥皮し、第４図のご
とくし、之を乾燥加工して木瘤材を得る。

本発明の人工核５による木瘤７の製造方法を実
施することにより、次に示すごとき効果がある。

(1) 自然発生の天然のものと変らぬ木瘤７をもつ
木瘤材が得られる。

(2) 木瘤７を計画どおりの箇所に発生させること
ができる。

(3) 木工核５の大きさを計画的に配置することに
より計画的な大きさ配置の、木瘤７をもつ木瘤
材が得られる。

(4) 木瘤材の多量生産ができる。

(5) 優良な天然ものと同様の木瘤材が計画通りに
育成できるので、経済効果が大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は、立木１に人工核５を植えこんだ状態
を示す正面図、第２図は、立木１に人工核５を植
えこんだ状態を示す立木１の横断面図、第３図
は、立木１の成長にしたがつて、人工核５が、木
質部２、形成層３内に包含された状態を示す、立
木１の横断面図、第４図は、立木１の表皮６をむ
きとり、人工の木瘤７のできた状態を示す正面
図、 １は、立木、２は、木質部、３は、形成層、４
は、靭皮、５は、人工核、６は、表皮、７は、木
瘤、を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 成長しつつある立木１に、人工核５を植込み
   木瘤７を自然発生の木瘤７と同じ姿に発生させる
   方法。