JPS63245816A - シ−ルド電線 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は、外部磁界および外部電磁界から遮蔽を行う
ためシールド層が設けられたシールド電線に関する。

〈従来の技術〉 外部の電磁界が、例えば、テレビ・ラジオ等の受信機や
音響機器、通信機器、航空機器等の配線に使用されてい
る電線に雑音を誘起して、これら機器の動作に妨害を与
えることがあり、これを防止するため電線にシールド層
を設けたシールド電線が利用されている。

このような従来のシールド電線は、例えば第４図に示す
ように、２本の導電体（４２）をそれぞれ樹脂製の内部
被覆層（４３）で被覆し、内部被覆層（４３）をまとめ
て絶縁材製の中間被覆層（４４）で被覆し、さらにこの
上から鉛めっきが施された銅網組（４５）を被覆した構
造となっている。そして、全体を樹脂製の外部被覆層（
４６）で被覆して、シールド電線（４１）としている。

また、第５図に示すように、１本の導電体（５２）を樹
脂製の内部被覆層（５３）で被覆し、さらにこの上から
、銅編組（４５）に代えてアルミニウムテープを巻回し
てシールド層（５５）を形成し、全体を樹脂製外部被覆
層（５６）で被覆して、シールド電線（５１）としてい
るものもある。

〈発明が解決しようとする問題点〉 ところで、第４図および第５図に示したような従来のシ
ールド電線（４１）、（５１）では、ＩＫＨｚ以下のよ
うな周波数の低い領域で使用したり、電子機器もしくは
通信機器のような高い信頼性を要求される機器に使用し
ても十分なシールド効果が得られないことがあった。そ
こで、シールド効果を高めようとすると、網の目を密に
したり、シールド層を厚くしたり何重にも設けたりする
必要があり、多量のシールド部材を必要とするのでコス
ト高になったり、シールド電線の重量が重くなったり、
製造工数が増加する等の問題があった。

〈発明の目的〉 この発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、
低周波領域においてもシールド効果に優れ、かつ生産性
に優れたシールド電線を提供することを目的としている
。

く問題点を解決するための手段〉 上記の目的を達成するためのこの発明のシールド電線は
、超電導体を含有するシールド層を備えたことを特徴と
するものである。

超電導体は、超電導体用原料を焼結する等ことによって
製造されるものであり、その原料としては、マイスナー
効果を有する超電導体を構成する元素を含有するもので
あれば単体、化合物の何れの形態でも使用し得る。

上記超電導体は、一般式ＡａＢｂＣｃ（式中、Ａは周期
律表Ｉａ、Ｉ［ａおよびＨａ族元素から選択された少な
くとも一種の元素であり、Ｂは周期律表Ｉｂ族元素、Ｉ
Ｉｂ族元素およびＩＩＩｂ族元素から選択された少なく
とも１種の元素であり、Ｃは酸素、フッ素、硫黄、炭素
および窒素から選ばれた少くとも一種の元素である）で
表される組成のセラミックス超電導体であることが好ま
しい。

より詳細には、Ｉａ族元素としては、Ｌ　１　％　Ｎａ
ｓ　Ｋ、、Ｒｂ、Ｃｓ等が挙げられ、Ｉｂ族元素として
は、ＣｕＳＡｇおよびＡｕが挙げられる。また、Ｉｌａ
族元素としては、Ｂ　ｅ　ＳＭ　ｇ　％　Ｃａ　ｓ　Ｓ
ｒ、ＢａおよびＲａが挙げられ、ＩＩｂ族元素としては
、Ｚ　ｎ　％　Ｃｄ等が挙げられる。ＩＩＩａ族元素と
しては、Ｓｃ、Ｙやランタノイド系元素であるＬａ、Ｃ
ｅ５Ｇｄ％Ｌｕ等、アクチノイド系元素であるＡｃ、Ｔ
ｈ５ＰａＳＣｆ等が挙げられる。

また、ＩＩＩｂ族元素としては、ＡＪ、Ｇａ％　Ｉｎ、
ＴＪ等が挙げられる。

上記元素のうち、Ｉｂ族元素から選ばれた元素、ｎａ族
元素、ｍａ族元素およびランタノイド系元素から選ばれ
た元素、並びに酸素およびフッ素から選ばれた元素から
なるセラミックス超電導体が好ましい。なお、Ｉｂ族元
素としてはＣｕおよびＡｇが好ましい。

く作用〉 以上の構成のシールド電線であれば、少なくともシール
ド層を臨界温度以下の温度に保つと、超電導体の完全反
磁性（マイスナー効果）によってシールド層の内部は、
外部磁界から遮蔽される。

したがって、外部電磁界や磁界の影響を受けず、優れた
シールド効果を得ることができる。

上記超電導体が、上記組成のセラミックス超電導体であ
れば、臨界温度が比較的高いもの（例えば液体窒素温度
以上）が知られているので、このような場合には、容易
に臨界温度以下に保つことができる。

〈実施例〉 以下、実施例を示す添付図面によって詳細に説明する。

第１図は、超電導体で構成されるテープ状のシールド層
（５）を有するシールド電線（１）を示し、導電体（２
）を樹脂製内部被覆層（３）で被覆し、内部被覆層−６
＝ （３）を絶縁材製中間被覆層（４）で被覆し、さらにこ
の上から以下のシールド層（５）を巻回している。そし
て、全体を樹脂製の外部被覆層（６）で被覆して、シー
ルド電線（１）としている。

シールド層（５）は、第２図に示すように、ＹＯ，２Ｓ
　ｒ　　　Ｃｕ　Ｏｓの組成で表わされるセラミック０
．８ ス酸化物層（５ａ）を、ポリエステル、フッ素樹脂など
の有機材料フィルム（５ｂ）の上にスパッタ法によって
厚さ１０μｍに積層したものであり、このシールド層（
５）を所定の方法で臨界温度以下に冷却することによっ
て、外部磁界、電磁界に対して優れたシールド効果を得
ることができる。

このようなシールド層（５）の巻回によって十分なシー
ルド効果を得ることができるため、例えば、第４図に示
した銅網組（４５）のように、編組構造とする必要がな
い。したがって、手間を必要とする編組作業が必要でな
く、製造工数が低減するという利点もある。

このシールド電線（１）を、テレビジョン受像機の配線
用電線として用い、近傍にてエンジンスパーりにより故
意にノイズ原因となる電波を出したところ、画像の乱れ
は生じなかったが、比較例として前述したシールド電線
（４１）　（第４図参照）で同様の配線を行って試験し
た場合には画像にがなりの乱れが発生した。

第３図は、別の実施例を示し、１本の導電体（３２）を
樹脂製内部被覆層（３３）で被覆し、さらにこの上から
以下のシールド層（３５）を長手方向に添設している。

そして、全体を樹脂製外部被覆層（３６）で被覆して、
シールド電線（３１）としている。

シールド層（３５）は、ＹＳ ０．２０．８Ｃｕ０３′）組 成で表わされるセラミックス酸化物をロール急冷法によ
り厚さ３０岬のテープ状に形成したものである。

このシールド電線（３１）を、コンピュータの入出力電
線として使用し、各電線の近傍でノイズ源となる電波を
発生して試験したところ、誤動作は起こらなかったが、
比較例として、第５図に示した従来のシールド電線（５
１）を用いたところ、誤動作が見られた。

なお、この発明は上記の実施例に限定されるものではな
く、例えばシールド層については前記以外の種々の組成
の物を使用することができる。その他この発明の要旨を
変更しない範囲内において種々の設計変更を施すことが
可能である。

〈発明の効果〉 以上のように、この発明のシールド電線によれば、シー
ルド層が超電導体で形成されているため、そのマイスナ
ー効果により磁界の侵入を防ぐことができ、シールド効
果の信頼性を飛躍的に高めることができ、シールド効果
の信頼性が特に要求される各種電子機器用電線一般に用
いることができるという特有の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図はシールド電線の一実施例を示す部分切欠側面図
、 第２図は第１図に示した実施例に用いられるシールド層
の断面図、 第３図は別の実施例を示す部分切欠側面図、第４図、第
５図は従来のシールド電線の一例を示す部分切欠側面図
。 （１）・・・シールド電線、（５ａ）・・・超電導物質
層としてのセラミックス酸化物層、（５ｂ）・・・有機
材料層としての有機材料フィルム

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、超電導体を含有するシールド層を備えたことを特徴
   とするシールド電線。 ２、超電導体が、下記一般式（１）で表される組成のセ
   ラミックス超電導体である上記特許請求の範囲第１項記
   載のシールド電線。 ＡａＢｂＣｃ（ I ） （式中、Ａは周期律表 I ａ、IIａおよびIIIａ族元素か
   ら選択された少なくとも一種の元素であり、Ｂは周期律
   表 I ｂ、IIｂおよびIIIｂ族元素から選択された少なく
   とも１種の元素であり、Ｃは酸素、フッ素、硫黄、炭素
   および窒素から選ばれた少くとも一種の元素である） ３、シールド層が、超電導物質層と有機材料層との積層
   体である上記特許請求の範囲第１項記載のシールド電線
   。 ４、シールド層が、導電体被覆層の外側の長手方向に添
   設されているか、または巻回されている上記特許請求の
   範囲第１項記載のシールド電線。