JPS6323474B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本願発明は少なくとも二個の竪孔からなり、夫
夫その一個が周期的に、仮焼物と順流的に加熱さ
れ、他方この竪孔の煙道ガスは他の並列接続され
そのとき加熱されてない竪孔を通つて向流的に流
去し、各竪孔は仮焼帯域と冷却帯域の中間付近に
環状流路を有し、環状流路は中空シリンダー状内
設物で構成されオーバフロウ流路により相互に結
合されている粒状物仮焼のための竪炉に関する。

この炉のタイプは一般にGGR―炉（順流―向
流―再生―炉）といわれ、熱消費が有利なため石
灰産業に広く採用されている。このタイプの改良
された現代的態様は例えばドイツ連邦共和国特許
第2317303号公開公報に記載されている。一般に
環状流路は拡大された炉マントルに於いて燃焼帯
域と冷却帯域の中間付近で、中空シリンダー形ラ
イニングで構成され、これは拡大された外部マン
トルの支柱とこの支柱を橋架している円天井によ
り支持されている。下方へ落下する仮焼物は中空
シリンダー下方で堆積し、その堆積上面が傾斜面
を形成して、支柱の一部がその傾斜面の下部に、
一部が上部に位置するようになる。

これらの支柱や円天井は高価につくのみなら
ず、しばしば修理を必要とすることが判明した。
それは一方で仮焼物、他方で廃ガスによる異なる
温度作用に原因があるものと考えられる。損傷し
たライニングの典型的な態様は、支柱が仮焼物部
の傾斜面の付近で裂けて落ち込み、これは炉部材
の摩耗のためでなく熱的な応力によるものであ
る。落ち込んだ支柱は又円天井の支持力を失わ
せ、結果として円天井部材は崩れる。中空シリン
ダー状ライニング部分は安定性を失い、滑落する
仮焼物のため一部は下方へ、一部は側方に押し出
される。発生する損傷とこれを除くのに必要なコ
ストは、生産中止をさておいても、相当な額に上
る。

この発明の課題は冒頭記載のGGR―炉を、殊
に熱的応力による損傷が起こらないようにし、同
時に調節及び修理費を低下できるよう改善構成す
ることにある。

本発明ではこれを次のように解決する。即ち、
冷却システムを含み、下部が円錐状に拡大してい
る中空シリンダー状内設物を竪孔の拡大部分中に
懸架または支持して、懸架部または支持部材のい
ずれも中空シリンダーの下部で傾斜している仮焼
物中に突出しないように構成するのである。

本発明では高価な支持部や円天井のライニン
グ、並びに力学的に弱い環状内壁の中空ライニン
グの代わりに、耐火性マントルを付けた鋼製懸架
環状シリンダーを内設する。この内部シリンダー
は又追加的に、環状流路の付近で外部マントルに
係合する支持部材で支持することができる。しか
し最もよいのは追加的支持部は止めて、内部シリ
ンダーとその懸架部に静力学的に充分な構成をも
つ手段を講ずることである。かくすれば、環状流
路が支持部材又は内設物により狭くなることがな
く、仮焼物の堆積の程度が減少する利点がある。

中空シリンダー状内設物に冷却システムを設け
ることにより、耐熱性は低いがより低価格の鋼材
が使用できるようになる。

更に、中空シリンダー状内設物の下部を円錐状
に拡大するように構成すると、該拡大部により下
方へ進む仮焼物の中空シリンダー下部部分の壁体
への作用力が少なくなる。

次に第１〜３図により本願発明を説明する。

第１図は在来構造のGGR―炉の竪孔の環状流
路付近の各断面ａ，ｂ，ｃを表している。環状流
路１は中空シリンダー状内設物２及び３の近傍で
の炉マントルの拡大部を以て、２の下方に於いて
仮焼物の傾斜部が生ずるように構成されている。
内部シリンダー２は円天井（図示せず）を介して
支柱４上に支持される。５は近接の竪孔へのオー
バフロウ流路である。

第２図は本願構成のGGR―炉の第１図断面図
ａ，ｂ，ｃに対するオーバフロウ流路付近のそれ
を表している。中空シリンダー状内設物６は竪孔
上部に懸架され、更に支持部材７により炉外部マ
ントルの拡大部に固定されている。シリンダー状
内設部分は鋼製中空シリンダー８からなり、これ
を包んで耐火ライニング乃至耐火層が図示されて
いる。仮焼物は内設物６の下方で傾斜し、シリン
ダー状内設物の懸架又は固定部材の一部が傾斜面
中に突出することはない。下部１０で円錐状に拡
大している。

第２図ｄは中空シリンダー状内設物の内部鋼製
構造は冷却システム９として構成しうることを表
している。冷却剤の供給は矢印で示している。

第３図は本願発明の他の実施態様を表してい
る。中空シリンダー状内設物６は単に懸架のみさ
れ第２図の側方支持部は省かれている。

【図面の簡単な説明】

第１図ａ，ｂ，ｃは在来構造のGGR―竪炉の
各断面図である。第２図ａ，ｂ，ｃは本願発明の
GGR―竪炉の第１図のａ，ｂ，ｃに夫々対応す
る断面図である。第２図ｄは中空シリンダー状内
設物を鋼製として冷却システムとして使用しうる
ことを示す断面図である。第３図ａ，ｂ，ｃは本
願の炉構造に対応する断面図である。中空シリン
ダー状内設物は唯懸架され第２図の側方支持部は
省かれている。 １……環状流路、２……中空シリンダー状内設
物、３……炉マントル拡大部、４……支柱、５…
…オーバーフロウ流路、６……中空シリンダー状
内設物、７……支持部材、８……鋼製中空シリン
ダー、９……冷却システム、１０……円錐状下
部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 少なくとも二個の同型の竪孔から成り、その
   それぞれが周期的に仮焼物と順流して加熱され、
   他方この竪孔の煙道ガスは、並列接続されその都
   度加熱されていない他の竪孔を通つて向流となつ
   て流去し、各竪孔は仮焼帯域と冷却帯域の中間付
   近に環状流路を有し、環状流路は中空シリンダー
   状内設物で構成され且つオーバーフロー流路によ
   り相互に結合されている、粒状物仮焼のための竪
   炉において、 冷却システムを含み、下部が円錐状に拡大して
   いる中空シリンダー状内設物を竪孔の拡大部分中
   に懸架または支持して、懸架部または支持部材の
   いずれも中空シリンダーの下部で傾斜している仮
   焼物中に突出しないように構成したことを特徴と
   する、竪炉。