JPS6322997Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本案は化粧料を上下二段に組込むようにした二
段式棒状化粧品容器に関するものである。

従来の技術及び考案が解決しようとする問題点 棒状化粧品を上下二段に組込み可能にした容器
は従来周知であるが、本案は上段容器に例えば普
通の棒状口紅を、下段容器に揮発性の棒状化粧品
を装填するようになし、しかも揮発性化粧料の乾
燥固化を防止するために下段容器を気密構造にし
た点に特徴を有するものである。

問題点を解決するための手段 本案は前記の目的を達成する手段として上段容
器の下部に下段容器のキヤツプ機能を司る筒体を
延設し、この筒体内に下段容器が密嵌して内部の
気密を保持する帽体を設置したものであつて、回
転繰出機構を有する上段容器Ａと下段容器Ｂとか
らなり上段容器Ａの下部に下段容器Ｂを着脱自在
に結合せしめる構成において、上段容器Ａにおけ
る袴筒１の下部に下向き開口の嵌合筒１５を連設
すると共に上段容器Ａの前記袴筒１と一体関係を
保持する螺子棒２の下部に連設した樹脂製で柔軟
性を有する下向き開口の帽体１６を前記嵌合筒１
５の深奥部に設置し、該帽体１６と嵌合筒１５と
の間に適度の間隙１７を介在せしめ、前記帽体１
６は上方部内側に突出する環状リブ１８を有し、
下部開口部１６′は若干外側に開拡状態にあつて
前記嵌合筒１５の内壁面に弾接し、更に前記環状
リブ１８の上部位置に前記間隙１７に連通する排
気孔１９を備えた構造からなり、前記下段容器Ｂ
を上段容器Ａの嵌合筒１５に着脱自在に挿嵌し、
下段容器Ｂの上部開口部を前記帽体１６に密嵌せ
しめるようになる構成を要旨とするものである。

実施例 以下本案の実施例を図面に示す実施例について
説明すると、Ａは上段容器、Ｂは下段容器を示す
もので、両容器Ａ，Ｂはいずれも回転繰出機構に
よつて化粧品を上下動せしめるものである。而し
て上段容器Ａは、外側の袴筒１と内部の螺子棒２
は該螺子棒２の基台２′部分が袴筒１の内側に固
定されて両者の一体関係が保障され、袴筒１と螺
子棒２は一体的に回転し、この袴筒１と螺子棒２
の間に身筒３を挿嵌して該身筒３の下部に内突せ
しめた環状凸起４を前記基台２′の環状溝５に係
合すると共に身筒３内に収納した化粧品皿６は下
部に脚筒７を有し、この脚筒７を前記螺子棒２に
被嵌せしめ、脚筒７の下部内側に突設したピン８
を螺子棒２の螺旋溝２″に係合し、且つ脚筒７の
下部外側に突設したピン９を前記身筒３に穿設し
た縦孔１０に係合せしめ、袴筒１によつて螺子棒
２を回転せしめることにより化粧品皿６が上下動
するものである。尚下段容器Ｂの袴筒１１，螺子
棒１２，身筒１３，化粧品皿１４はいずれも上段
容器Ａのものと全く同じ構造からなるものであ
る。

而して上段容器Ａの袴筒１の下部に下向き開口
で長寸の嵌合筒１５を一体的に形成し、又螺子棒
２の基台２′の下部に樹脂製で柔軟性を有する下
向き開口の帽体１６を一体形成し、この帽体１６
を前記嵌合筒１５の深奥部に設置すると共に嵌合
筒１５と帽体１６の間に若干の間隙１７を介在せ
しめ、そして帽体１６は上部内側に環状リブ１８
を有し、下部開口部１６′は若干開拡状態を呈し
て嵌合筒１５の内壁面に弾接し、且つ前記環状リ
ブ１８の上方位置に間隙１７に連通する排気孔１
９を穿設してあり、嵌合筒１５に着脱自在に挿嵌
した下段容器Ｂは身筒１３の上部が前記帽体１６
に密嵌するものである。

考案の作用、効果 本案は叙上の如く、回転繰出機構を有する上段
容器Ａと下段容器Ｂとからなり上段容器Ａの下部
に下段容器Ｂを着脱自在に結合せしめる構成にお
いて、上段容器Ａにおける袴筒１の下部に下向き
開口の嵌合筒１５を連設すると共に上段容器Ａの
前記袴筒１と一体関係を保持する螺子棒２の下部
に連設した樹脂製で柔軟性を有する下向き開口の
帽体１６を前記嵌合筒１５の深奥部に設置し、該
帽体１６と嵌合筒１５との間に適度の間隙１７を
介在せしめ、前記帽体１６は上方部内側に突出す
る環状リブ１８を有し、下部開口部１６′は若干
外側に開拡状態にあつて前記嵌合筒１５の内壁面
に弾接し、更に前記環状リブ１８の上部位置に前
記間隙１７に連通する排気孔１９を備えた構造か
らなり、前記下段容器Ｂを上段容器Ａの嵌合筒１
５に着脱自在に挿嵌し、下段容器Ｂの上部開口部
を前記帽体１６に密嵌せしめるようになる構成に
係り、上段容器Ａの嵌合筒１５に下段容器Ｂを挿
嵌すると帽体１６内の空気は下段容器Ｂの圧迫に
より排気孔１９から間隙１７に移行し、さらに嵌
合筒１５の内壁面に弾接している帽体１６の開口
部１６′を押し開けて外部に排出され、しかも排
出後において帽体１６の開口部１６′はその弾力
性により再び嵌合筒１５の内壁面に弾接し、且つ
環状リブ１８が下段容器Ｂの身筒１３の外周面に
密着して外気の侵入を遮断し、下段容器Ｂ内の気
密性を保持し、揮発性化粧料の乾燥固化を防止す
る効果が得られ、また下段容器Ｂの挿入によつて
帽体１６内の空気は前記の如く排気孔１９を介し
て外部に順次排出されるもので、下段容器Ｂの嵌
入に際して空気抵抗が全く感ぜられず、下段容器
Ｂの嵌入がらくにできる等の利点を有するもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本案の実施例を示すもので、第１図は本
案容器の縦断面図、第２図は同一部切欠正面図、
第３図は上下両容器を分離した状態における一部
切欠正面図、第４図は気密構造を示す拡大断面図
である。 Ａ…上段容器、Ｂ…下段容器、１…袴筒、２…
螺子棒、１５…嵌合筒、１６…帽体、１７…間
隙、１８…環状リブ、１９…排気孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 回転繰出機構を有する上段容器Ａと下段容器Ｂ
   とからなり上段容器Ａの下部に下段容器Ｂを着脱
   自在に結合せしめる構成において、上段容器Ａに
   おける袴筒１の下部に下向き開口の嵌合筒１５を
   連設すると共に上段容器Ａの前記袴筒１と一体関
   係を保持する螺子棒２の下部に連設した樹脂製で
   柔軟性を有する下向き開口の帽体１６を前記嵌合
   筒１５の深奥部に設置し、該帽体２６と嵌合筒１
   ５との間に適度の間隙１７を介在せしめ、前記帽
   体１６は上方部内側に突出する環状リブ１８を有
   し、下部開口部１６′は若干外側に開拡状態にあ
   つて前記嵌合筒１５の内壁面に弾接し、更に前記
   環状リブ１８の上部位置に前記間隙１７に連通す
   る排気孔１９を備えた構造からなり、前記下段容
   器Ｂを上段容器Ａの嵌合筒１５に着脱自在に挿嵌
   し、下段容器Ｂの上部開口部を前記帽体１６に密
   嵌せしめるようになることを特徴とする二段式棒
   状化粧品容器。