JPS6322884Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はＹシヤツ類の胸ポケツトに挿入する定
期券入れ等の物品の脱落を防止する胸ポケツト用
止着具に関する。

夏季等において、上衣を着用しないでの外出時
には、衣服のポケツト数が減少するためＹシヤツ
類の胸ポケツトに定期券入れ、手帳類その他貴重
品を収納して携帯する場合が多い。

しかし、Ｙシヤツ類の胸ポケツトは通常蓋片が
ないうえ、比較的浅く、かつ上半身の上方に位置
するため、前方にこごんだ場合、胸ポケツト内の
物品を落し易い危険があつた。

本考案はこれに鑑み、前こごみの姿勢をとつて
も胸ポケツトから物品を落すことを防止し得る胸
ポケツト用止着具を提供することを目的としてな
されたもので、胸ポケツトの上端縁に挾着し得る
クリツプと、胸ポケツトに挿入し得る舌片状の挿
入片とを有し、前記クリツプと挿入片とを、胸ポ
ケツトに挿入される物品の上端を跨ぐようにおか
れ該物品の脱出を阻止する伸縮可能な紐体で連結
した構成を特徴とするものである。

以下、本考案を図面に示す実施例を参照して説
明する。

本考案に係る止着具１は、Ｙシヤツ類の胸ポケ
ツト２の上端縁に挾着し得るクリツプ３と、胸ポ
ケツト２内に挿入し得る挿入片４と、前記クリツ
プ３と挿入片４とを連結する伸縮可能な紐体５と
からなつている。

図示実施例では、クリツプ３は弾性を有する金
属線材をリング状に２回周回し、そのリング部３
ａ，３ｂ間にＹシヤツ類の胸ポケツト２の上端縁
２ａを挾着するようになされたものが用いられ
る。このリング状のクリツプ３とする場合、一方
のリング部３ａの下端を第３図示のように外方に
折曲して差込み易くしてもよいが、こうすると胸
ポケツト２への挾持面が減少することを避けるた
め、第４図示のように一方のリング部３ｂの下端
を他方のリング部３ａの下端よりやや突出する形
態とすることが好ましい。

挿入片４は、合成樹脂製板状材からなる舌片状
のもので、胸ポケツト２の深さよりも短かい細幅
に形成され、必要によつては摩擦力を増すために
表面に凹凸を形成することもある。

紐体５は、本実施例ではゴム紐が用いられてい
る。そしてこの紐体５の長さは、前記クリツプ３
を胸ポケツト２の上端縁２ａに挾着して挿入片４
を胸ポケツト２に挿入したとき紐体５が胸ポケツ
ト２に挿入される定期券入れ等の物品６の上端縁
６ａに掛け渡され得る長さとされる。

本考案は上記構成であるから、使用するに際し
ては第２図示のようにクリツプ３のリング部３
ａ，３ｂ間を胸ポケツト２の上端縁２ａに挾み込
み、胸ポケツト２に挿入された定期券入れ等の物
品６の上端縁６ａに紐体５を掛け渡すようにして
挿入片４をＹシヤツ類の前身頃２ｂと物品６との
間に挿入する。

このようにすることにより、前こごみの姿勢に
なつた場合に物品６が胸ポケツト２から脱落しよ
うとしても、その物品６の上端縁６ａには紐体５
が掛け渡されているので脱落が阻止され、また挿
入片４には真上に引げる力が作用しない限りその
下端が前身頃２ｂ側に突張つて抜け出すことがな
く、特に挿入片４が胸ポケツト２の左右端部にあ
るときは一層大きな抵抗が与えられて抜け出すこ
とがない。したがつて物品６の重量により紐体５
を若干伸すことはあつても、胸ポケツト２に収納
される物品６の重量程度では外れることなく保持
される。

物品６を胸ポケツト２から取出す際には、挿入
片４を引出すことにより容易に取出しができる。

なお、クリツプ３を図示実施例のようにリング
状に形成した場合には、Ｙシヤツ類の胸ポケツト
２の生地を傷めることがないうえ、第５図示のよ
うに外側のリング部３ａの内側にこれと同形のア
ルミニウム製等の銘板７を嵌着することにより、
社標、店名、その他各種の表示に利用することが
でき、またワンポイントマークや各種アクセサリ
ーとして利用することもできる。このクリツプ３
はリング状に限られるものではなく、要はＹシヤ
ツ類の胸ポケツト２の上端縁２ａに挾着し得るも
のであれば紙挾み構造のものであつてもよい。

さらに紐体５は、それ自体で伸縮するゴム紐の
ようなものが簡単で最適であるが、外観的に好ま
しくない場合には紐体５として金属製鎖状のもの
を使用し、クリツプ３または挿入片４の連結部分
にこの紐体５を巻取る習性をぜんまいばねのよう
な手段により付与し、このばねによる巻込みによ
り物品６の保持性を与えるようにすることもでき
る。しかしこの紐体５は上記鎖のような摩擦の大
きい材料を用いたときには必ずしも伸縮性を与え
ずともよい。

以上説明したように、本考案は、Ｙシヤツ類の
胸ポケツトの上端縁に挾着し得るクリツプと、胸
ポケツトに挿入し得る挿入片とを紐体で連結し、
前記クリツプを胸ポケツトの上端縁に挾着したの
ち紐体を胸ポケツトに挿入される物品の上端に掛
け渡すようにして挿入片を前身頃と物品との間に
挿入するのみで、胸ポケツトに収納した物品の脱
落を防止することができ、上衣を着用しない夏季
等に使用して誠に有効である。また挾持用クリツ
プは各種銘板やアクセサリーとして利用すること
ができるので、その利用範囲が広く、宣伝広告用
としても有効利用が図れ、しかも安価に製作し得
るので、景品類に使用しても好適なものとなるな
どの種々の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る胸ポケツト用止着具の一
実施例を示す斜視図、第２図は同使用状態を示す
斜視図、第３図は第２図の縦断面図、第４図はク
リツプの変形実施例を示す正面図、第５図は同他
の変形実施例を示す断面図である。 １……本考案に係る胸ポケツト、３……クリツ
プ、４……挿入片、５……紐体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 胸ポケツトの上端縁に挾着し得るクリツプと、
   胸ポケツトに挿入し得る舌片状の挿入片とを有
   し、前記クリツプと挿入片とを、胸ポケツトに挿
   入される物品の上端を跨ぐようにおかれ該物品の
   脱出を阻止する紐体により連結してなる胸ポケツ
   ト用止着具。