JPS6322587Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は昇降式照明器具に関するものである。

〔背景技術〕

従来、昇降式照明器具としては、体育館等の施
設で昇降装置を露出して使用するタイプが知られ
ている。

一方、最近の住宅においても吹き抜け等高天井
に昇降式照明器具を用いだしており、住宅の美観
上の観点から昇降装置は天井ふところ内に埋込み
取付けられている。また、最近の吹抜け等高天井
の傾向として傾斜天井があり、それに対応する事
を求められている。

〔考案の目的〕

従つて、本考案は前記背景に鑑みてなされたも
のであり、傾斜天井に対応して昇降装置を天井ふ
ところ内に容易に取付できる昇降式照明器具を提
供することを目的とする。

〔考案の開示〕 本考案による昇降式照明器具は、前記目的を達
成するために傾斜天井の天井ふところに昇降装置
本体を埋込み取付け、該昇降装置本体から吊下げ
られ天井に設けた開口を挿通する昇降部に取付け
られた照明器具本体のフランジが前記開口をおお
つて天井に密接する昇降式照明器具であつて、昇
降装置本体の下方外側方へ突出部を有し該突出部
が天井に設けた開口周縁で天井下面に当接するゲ
ージを昇降装置本体に取付けたものである。

〔実施例〕

第１図ないし第５図は本考案の実施例を示すも
のであり、以下図に基づき説明する。昇降装置本
体１は建物の構造体からボルト吊りされて取り付
けられており、内部にモーターワイヤー巻取ドラ
ム（図示せず）等の昇降機構をはじめ照明器具へ
の導電部品等を収納している。昇降装置本体１の
中央下面にはワイヤーで吊り下げられた昇降部２
が設けられており、昇降部２と昇降装置本体１と
の間に導電は開閉接点により行なつている。昇降
部２は、天井ふところ高さの相異に対応するため
に、ばね３を介して支持台４を上下移動可能に取
付け微調整できるようにすると共に、大きな調整
は以下のようにして行なうようにしている。支持
台４下端には略コ字型断面のアングル５がねじ止
めされ、アングル５両端の垂直片１１，１１には
めねじ１２，１２をそれぞれ形成している。調整
具６は断面略コ字形をなし、その両突片１３，１
３の上下方向には複数のねじ挿通孔１４，１４を
有し、天井ふところ高さに応じて前記複数のねじ
挿通孔のいずれかを選択して挿通した固定ねじ
７，７を前記アングル５のめねじ１２，１２に螺
合してアングル５下方に吊下げ揺動可能に取付け
られている。調整具６下面には、例えば複数のア
ームから灯具をそれぞれ吊り下げた多灯照明器具
の照明器具本体８が取付けられると共に、天井に
設けられた昇降装置本体１取付用の開口の一部を
おおうフランジ９が取付けられている。そして、
調整具６の突片１３，１３のねじ挿通孔１４，１
４…を選択して固定ねじ７，７をアングル５のめ
ねじ１２，１２に螺合して取付けることにより
種々の天井ふところ高さに対応して大きく調整し
た上で、ばね３の変形により微調節が行なわれ、
天井に設けられた昇降装置本体１取付用の開口外
周部をおおつて天井に取付けられ中央に昇降部２
挿通用の開口を設けた該ドーナツ板状の目隠し板
１０の中央の開口をフランジ９がおおつて密接す
るようになつている。さらに天井ふところが深
く、調整具６のねじ挿通孔１４…の選択だけでは
調整しきれない場合には、アングル５の垂直片１
１が下方を向くようアングル５を反転すればよ
い。調整具６のねじ挿通孔１４…のうち両垂直片
１１，１１の対応する１個ずつは円弧状に形成さ
れて、天井が傾斜天井の場合に照明器具本体８及
びフランジ９を昇降部に対して傾けて吊り下げる
ことができるよう角度調整孔１５，１５となつて
いる。この角度調整孔１５は単に円弧状をなして
いてもよいが、この実施例においては、孔上縁の
所定位置に略半円状の切欠きが複数設けられ、固
定ねじ７が係上される係止部１６，１６…となつ
ている。角度調整孔１５を用いて天井の傾斜にフ
ランジ９の傾きを合わせる際には、段付きとなつ
ている固定ねじ７をゆるめてその段部を角度調整
孔１５外に露出させねじ部で各係止部１６間を移
動させ所要の傾斜角となる係止部１６に段部を螺
入すれば固定ねじ７から係止部１０が外れないよ
うになつている。目隠し板１０中央の開口周辺は
段付で凹所となつており、この凹所壁面は所定範
囲で最大に傾斜した天井に取付けた場合鉛直下方
を向くよう角度設定され、フランジ９嵌入の支障
になるようなことがなく、定位置におさまる。

昇降装置は、モーターで減速器を介してワイヤ
ー巻取ドラムを回転させ、一端をワイヤー巻取ド
ラムに固定し他端を昇降部に固定したワイヤーの
巻上げ、巻おろしを行なつており、プーリーでワ
イヤーの方向変換を行なつている。昇降装置本体
１は略直方体状の外形をなしており、その短辺側
の両側面には断面略Ｌ字状の取付具１８が固定さ
れており、取付具１８の孔に建物構造体から突設
されたスタツドボルトを挿通してナツトで取付具
１８を挟んで固定する。取付具１８の垂直片の略
中央下端にはゲージ１７よりやや巾広で矩形の切
欠きが設けられ、切欠き外側の両脚片１９，１９
をねじで昇降装置本体１に取付けている。ゲージ
１７は矩形板を２ケ所で略直角に折曲し、下端で
板巾方向に略直角に切起こした突出部を有し、上
端近傍にはフランジ９の形状等により異なる埋込
み寸法に対応するため複数のねじ貫通穴を設け、
上端近傍を取付具１８の両脚片１９，１９間に嵌
入して回り止めされた状態で、ねじ貫通穴に挿通
された止めねじ２１により昇降装置本体に固定さ
れている。

昇降装置本体１取付にあたつては、天井の傾斜
方向に昇降装置本体１の短辺が略平行な向きとな
るようにして、スタツドボルトを取付具１８に挿
通し、昇降装置本体１をおしあげ、ゲージ１７の
突出部２０がその板厚面で天井に当接した状態で
スタツドボルトに螺合したナツトをしめつけ固定
すればよく、ゲージが略線状に天井面に当接する
ので昇降装置本体が傾いて取りつくことがなく、
簡単に必要な埋込み寸法が出せ、モーターがロツ
クしたりスプリングが過度に変形して天井面を傷
つけるなどの恐れもなく、天井面との間に隙間が
生じ外観を損う恐れもない。

〔考案の効果〕

このように、本考案によれば、ゲージで簡単に
昇降装置の埋込み寸法がだせ、天井に傷をつけた
り危険な状態を招いたり外観を損ねたりする恐れ
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本考案の一実施例を示す
ものであり、第１図は側面図、第２図は正面図、
第３図は要部分解斜視図、第４図は動作状態の要
部側面図、第５図は昇降装置の要部斜視図であ
る。 １……昇降装置本体、２……昇降部、３……ば
ね、４……支持台、５……アングル、６……調整
具、７……固定ねじ、８……照明器具本体、９…
…フランジ、１０……目隠し板、１１……垂直
片、１２……めねじ、１３……突片、１４……ね
じ挿通孔、１５……角度調整孔、１６……係止
部、１７……ゲージ、１８……取付具、１９……
脚片、２０……突出部、２１……止めねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 傾斜天井の天井ふところに昇降装置本体を埋込
   み取付け、該昇降装置本体から吊下げられ天井に
   設けた開口を挿通する昇降部に取付けられた照明
   器具本体のフランジが前記開口をおおつて天井に
   密接する昇降式照明器具であつて、昇降装置本体
   の下方外側方へ突出部を有し該突出部が天井に設
   けた開口周縁で天井下面に当接するゲージを昇降
   装置本体に取付けたことを特徴とする昇降式照明
   器具。