JPS63213548A - 樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、ＡＢＳ樹脂を基材とする樹脂組成物に係り、
特にその摩擦特性、摩耗特性および撥水性の向上対策に
関する。

（従来の技術） 従来より、ＡＢＳ樹脂は、エンジニアリングプラスチッ
クの中でも、特に成型性に優れており、また、耐衝撃強
度が高いこと、寸法安定性が優れている等の良好な特性
を有し、比較的低価格であることとあいまって、自動車
、電子、電気ｎ器類のフレーム、シャーシ、カバー類、
あるいは各種ファンなどの複雑な形状を必要とする部品
の欄成材料として広く使用されている。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、ＡＢＳ＋ｊＡ脂はこれらの優れた特性を持って
いながら、反面、その動摩擦係数が比較的高くかつ耐摩
耗性に劣る。ところで、シャーシやカバー等の部品にも
その一部に摺動特性を持たしたい場合があり、また、摺
動部品にも一部に薄肉部があったり、複雑な形状をして
いる場合には、成型性の点からＡＢＳ樹脂を利用すべき
場合があるが、上記従来のものでは別の素材で摺動部の
み別部品を設ける必要がある。また撥水性が十分高くな
いために汚れが除去し難く、商品価値を損ねるという問
題がある。

本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目
的は、ＡＢＳ樹脂に他の適切な樹脂を適宜添加すること
により、ＡＢＳ樹脂の持つ優秀な特性を損なうことなく
その摩擦特性、摩耗特性および撥水性を改善し、活動特
性を兼備した楢成部品の素材として優れた樹脂組成物を
提供することにある。

（問題点を解決するための手段） 上記目的を達成づるため本発明の解決手段は、ＡＢＳ樹
脂に４弗化エチレン樹脂を重量比で５０％以下添加して
なる樹脂組成物を構成したものである。

（作用） 以上の構成により、本発明の樹脂組成物では、低い表面
摩擦係数を有する４弗化エチレン樹脂がＡＢＳ樹脂に重
量比で５０％以下添加されるので、ＡＢＳ樹脂の摩擦特
性および摩耗特性が向上する。

したがって、射出成型時に金型との摩擦特性を改善する
効果があり、ＡＢＳ樹脂の優れた成型性をさらに、向上
させることができる。しかも、４弗化エヂレン樹脂樹脂
は十分な可撓性を荷重るので、ＡＢＳ樹脂の優れた耐衝
撃強度を阻害することがなく、また、４弗化エチレン樹
脂は耐熱性、耐候性に優れており、ＡＢＳ樹脂の良好な
寸法安定性を損ねることがない。よって、ＡＢＳ樹脂の
良好な特性を維持しながら、その摩擦特性および摩耗特
性を改善し、摺動特性を有する構成部品用材料を提供づ
ることができる。

また、４弗化エチレン樹脂の撥水性は極めて高いので、
樹脂組成物全体の撥水性が向上し、付着した汚れを容易
に除去することができる。よって、商品の美観を長く保
持することができ、商品価値を向上することができる。

（実施例） 以下、本発明の実施例を第１図に基づき説明する。

第１図は本発明の樹脂組成物を適用したプリンタの紙受
台の１部品を示し、１．２．３はそれぞれ鋼製の回転軸
、４．５は該３つの回転軸１，２゜３を回転自在に支承
するための軸受部を３箇所に有し、かつ左右対称に形成
された２つのフレーム６．７は該２つのフレーム４，５
を連結する連結部材である。そして、上記２つのフレー
ム４，５は、いずれもＡＢＳ樹脂に４弗化エチレン樹脂
を添加して構成された本発明の樹脂組成物で形成されて
いる。

ここで、上記フレーム４，５の構成要素をなすＡＢＳａ
脂は、アクリロニトリル、ブタジェン、スチレンの３つ
の成分からなり、それらを乳化重合法、塊状重合法等に
より重合させたものである。

また、上記４弗化エチレン樹脂は第２図に示すような分
子構造を有する熱可塑性の高分子である。

そして、上記樹脂組成物は、ＡＢＳ樹脂の粉末と、４弗
化エプレン樹脂の粉末とをタンブラ−等で混合後、射出
成型などの成型加工により得られるものである。

したがって、上記実施例では、ＡＢＳ樹脂に４弗化エチ
レン樹脂を添加した樹脂組成物をフレーム４，５として
使用することにより、そのＩｆＪｆｌ性および摩耗特性
を改善することができる。すなわち、第２図に示される
ように、４弗化エチレン樹脂は、直鎖状の炭素原子鎖の
骨格を大きなフッ素原子で隙間無く取り囲んだ構造をと
っており、分子の表面が滑らかであって、その表面ＦＪ
擦係数が非常に小さく、そのため４弗化エチレン樹脂の
添加によりＡＢＳ樹脂の摩擦係数が低下し、さらに、摩
擦係数の低下によって摩耗特性が向上するものである。

また、摩擦特性の改善により、ＡＢＳ樹脂の射出成型時
の金型に対する流動性が改善され、その優れた成型性を
さらに向上させることができる。

しかも、４弗化エチレン樹脂樹脂は十分な可撓性を有す
るので、ＡＢＳ樹脂の優れた耐衝撃強度を阻害すること
がなく、また、４弗化エチレン樹脂は耐熱性、耐候性に
優れており、ＡＢＳ樹脂の良好な寸法安定性を損ねるこ
とがない。よって、本実施例のような薄肉形状を有する
部品や複雑な形状を有する部品に対しても摺動特性を付
加することができ、Ａ［３ＳｖＡ脂の優れた成型性とあ
いまって著効を発運することができるものである。

また、４弗化エチレン樹脂の撥水性は極めて高いので、
ＡＢＳａｌｌＨの撥水性が向上し、付着した汚れを容易
に除去することができる。よって、商品の美観を長く保
持することができ、商品価値を向上することができる。

本発明の樹脂組成物に使用されるＡＢＳ樹脂には、ブタ
ジェンの組成比率を変えた各種のものがあり、また、α
−メチルスチレン、メヂルメタクリレートなどを共重合
成分として加えたグレードもあって、それらのうちいず
れを用いてもよい。

また、本発明の樹脂組成物に使用される４弗化エチレン
樹脂の粉末は４弗化エチレン樹脂を粉砕加工したもので
あって、その例として、商品名［サンフロンＳＧ＃８０
０、＃１０００、＃３０００」で市販される各グレード
別に粉砕された微粉末の、４弗化エグーレン樹脂があり
、使用される部品の大きさ、形状、作用する荷重などの
条件に応じて、各グレードを選択して用いることができ
る。

そのとき、４弗化エヂレン樹脂の添加Ｑが重量比で５０
％よりも多い場合にはＡＢＳ樹脂の特性をかえって害す
る結果となるので、５０％（重量比）以下の添加量が好
ましい。

なお、上記「サンフロン」は、樹脂の粉砕前に樹脂を３
８０’Ｃ前後の温度に一定時間保持したいわゆる焼成処
理を行っており、特に、そのような焼成処理を行った後
に粉砕した４弗化エチレン樹脂粉末ではＡＢＳ樹脂粉末
との混合時に４弗化エチレン樹脂粉末の分散性が良好で
あるので、樹脂組成物中に４弗化工チレン樹脂粒子が均
一に分布するという著効を有する。

尚、本発明の樹脂組成物には、強度を改善する目的でグ
ラスファイバーを添加することができる。

グラスファイバーを添加した場合、通常ＡＢＳ樹脂の表
面にグラスファイバーが露出して、他の物体との摺動部
にグラスファイバーの微粉末が脱落して相手部材を傷付
ける危険性があるが、４弗化エチレン樹脂により、グラ
スファイバーの表面露出を抑制することができるので、
その強度の強化効果を有効に発揮するものである。また
、グラスファイバー強化材の場合、通常射出成型時に金
型の摩耗が大きくなり、その寿命が炉くなるという欠点
があるが、４弗化エチレン樹脂の添加により、金型との
Ｉｆ擦特性が改善されて金型の寿命の低下を有効に防止
し得るものである。なお、グラスファイバーの代わりに
カーボンファイバー等の強化材を用いても同様の効果が
得られる。

さらに、本発明の樹脂組成物には、二硫化モリブデン、
グラファイト粉末等の固体潤滑剤を添加して４弗化エプ
レン樹脂との相乗効果を得ることができる。

本光明の＠Ｗ８組成物は、上記実施例のようなＯＡｍ器
のフレーム部品のほか、自動車、電気機器、生産別械、
自動選別器、あるいは玩具、スポーツ用器具などの複雑
な形状を有する摺動部の部品（軸受、歯車、案内溝、ロ
ンド等）、あるいは摺動部を一部に有する各種ファン、
フレーム、シャーシ、カバー類などの構成部品の構成材
料として利用することができる。

そして、本発明の樹脂組成物は、汚れの付着を容易に除
去でき美観を長く保持することができるので、各種工具
類、バルブ、カメラボディ等多くの分野に利用すること
ができる。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の樹脂組成物によれば、Ａ
ＢＳ樹脂に４弗化エチレンＩＤ４脂を重量比で５０％以
下添加したものであるので、ＡＢＳ！脂の摩擦特性およ
び摩耗特性を向上させることができ、摺動特性を兼備し
たフレーム等の構成部品および複雑な形状を有する摺動
部品の素材として好適なものを提供することができる。

また、撥水性を著しく向上させることができるので、美
観を長く保持することができ、商品価値を高めることが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例に係るフレーム部品の慨略憫成
図である。第２図は４弗化エヂレン樹脂の分子構造図で
ある。 特　許　出　願　人　　　三幸商事株式会社代　　理　
　人　　　弁理士　前　１）　弘　：、二゛第２図 第１図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ＡＢＳ樹脂に４弗化エチレン樹脂を重量比で５０
   ％以下添加してなる樹脂組成物。