JPS6321301Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は、水切りペールに関し、更に詳しくは、
バケツ本体と、前記バケツ本体内に中空状態にて
内装支持され側壁及び底面に多数の水切り孔を設
けた水切りカゴからなる水切りペールにおいて、
該水切りカゴ内に廃棄、収容される生ゴミ等の有
する水分を効率的に除去しうるようにし、もつて
生ゴミの腐敗を促進するのを防止して、悪臭の発
生を防止しうるようにしたものに関する。

従来の水切りペールにおいては、野菜、肉類の
残飯等の生ゴミを、該水切りペール内の側壁、底
面に水切り孔を形成した水切りカゴに廃棄、収容
するに、該生ゴミの有する水分が前記水切り孔を
表面張力によつて閉塞する等により、生ゴミから
の所望の水切り効果が期待されず、更に水切りカ
ゴ内に多数の生ゴミが収容されている状態下で
は、生ゴミ自体が水切り孔を閉塞し、水切り効果
の低下により、生ゴミの腐敗が促進され、悪臭の
発生が問題であつた。

このような問題点に対処するため、水切りカゴ
の水切り孔を大きくすることも考えられるが、水
切り孔を大きくすれば、小さい生ゴミは、水切り
孔からバケツ本体の底面に落下し、この落下した
生ゴミが底面に滞留している水分により、腐敗が
促進され悪臭を発生するとの問題が新たにおこつ
ていた。

本案は、このような従来の問題点に鑑みて考案
されたものであり、水切りカゴの水切り孔を小さ
い生ゴミが通過しうるほどに大きくしなくとも、
所望の水切り効果が期待しうることを目的とし、
この目的を達成するため水切りペールにおいて、
水切りカゴの側壁内面に縦方向の水切り溝を形成
してなる点を要旨とするものである。

以下、添付の図面において本案の詳細を更に説
明すると、本案の水切りペールＡは、バケツ１本
体とバケツ１本体の上縁１′に載置され、バケツ
本体上縁１′の外径と略同寸とした支持縁２′を上
面に有し、本体はバケツ１本体内に収容したとき
に側壁３を、バケツ本体内面間と適宜の間隙を設
けうるような外径を有すると共に、バケツ１本体
内に中空状態で支持されるように、即ち底面４と
バケツ１の底面間に所望の空間が形成されうるよ
うに寸法設定された水切りカゴ２と、前記バケツ
１本体の上縁１′と、該上縁１′に載置される水切
りカゴ２の支持縁２′とに外嵌しうる内径寸法を
有する蓋体５とからなるものである。

ここで、水切りカゴ２には、側壁３の円周方向
上下及び底面４に多数の水切り孔６…を規則的に
形成すると共に、上下縦方向に隣接する前記水切
り孔６…間の縦長側壁部分には、水切り溝７を複
数本形成するものである。

水切り孔６の大きさ及び配列状態は、水切りカ
ゴ２の大きさ、更には水切りカゴ２内に廃棄、収
容される生ゴミの種類によつて適宜設定されるも
のである。

又、水切り溝７については、水切りカゴ２の側
壁３内面において、下端７′は底面４にまで形成
されるのが、本案の所期の目的を達成する上で好
ましく、上端７″は図示したものでは、水切りカ
ゴ２の上縁から形成されたものを示しているが、
上端７″位置については、適宜設定することを妨
げるものではない。

更に水切り溝７の断面形状についても、第２図
イ，ロ，ハに示すように、断面矩形状、断面半円
状、断面半星状等適宜の形状をとりうるが、生ゴ
ミを多数水切りカゴ２内に廃棄、収容したときの
ことを考慮すれば該溝７の断面形状を複雑化せし
め、よつて溝７の表面積を大とすれば、該溝７に
生ゴミが接触することによる水切り効果が減少す
ることも防止しうる。

水切り溝７の下端７′近傍に底面４の水切り孔
６のうちで少なくとも１つを位置させること、又
は水切り溝７の下端７′に底面４の水切り孔６の
１つを連通させることによつて、水切りカゴ２の
水切り効果は更に向上する。

尚、図中８は、蓋体５に設けられる把手であ
り、９は、水切りカゴ２上縁に設けられる把手で
ある。蓋体５内面に、図示した如く凹所１０を設
ければ蓋体５自体の強度向上に効果があるばかり
でなく、脱臭剤１１を例えば両面テープ等により
設置する空間となりえて、このようにすれば、該
水切りペールＡ内の悪臭を除去するうえで一層の
効果がある。

以上のようになる本案の水切りペールにおいて
は、バケツ本体内に中空状態で内装支持される水
切りカゴの側壁内面に水切り孔以外に縦方向の水
切り溝を形成したことにより、該水切り孔を、小
さい生ゴミが通過しない大きさに設定することが
可能でありながら、水切りカゴ内に廃棄、収容さ
れた生ゴミの有する水分を確実に除去でき、水切
りカゴ内の生ゴミの腐敗の促進を防止して悪臭の
発生を防止できると共に、バケツ底面に生ゴミが
落下するのを防止し、該落下した生ゴミがバケツ
底面に滞留する水分によつて腐敗するのも又防止
し、悪臭の発生を確実になくすことができるので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本案の水切りペールの実施例を示す
一部断面とした正面図であり、第２図イ，ロ，ハ
は水切り溝の実施例を示す横断面図である。 Ａ……水切りペール、１……バケツ、２……水
切りカゴ、３……側壁、４……底面、５……蓋
体、６……水切り孔、７……水切り溝、８，９…
…把手、１０……凹所、１１……脱臭剤。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ バケツ本体と、前記バケツ本体内に内装され
   中空状態で支持され、且つ側壁、底面に水切り
   孔を設けてなる水切りカゴからなる水切りペー
   ルにおいて、 前記水切りカゴの側壁内面に縦方向の水切り
   溝を形成してなる水切りペール。 ２ 前記水切り溝の下端近傍に底面の水切り孔の
   うちで少なくとも１つを位置させてなる実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の水切りペール。