JPS6321055A

JPS6321055A - 蓄熱体

Info

Publication number: JPS6321055A
Application number: JP61166912A
Authority: JP
Inventors: 山下　和夫
Original assignee: Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Current assignee: Panasonic Holdings Corp
Priority date: 1986-07-16
Filing date: 1986-07-16
Publication date: 1988-01-28
Anticipated expiration: 2010-05-24
Also published as: JPH0747035B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】産業上の利用分野本発明は熱エネルギーを過冷却状態で蓄え、必要な時に
蓄えた熱エネルギーを取り出すことができる。繰返し使
用可能な蓄熱体を採暖・保温・加温装置など比較的小形
機器として利用する分野に関する。

従来の技術従来より潜熱を利用する潜熱蓄熱材は単位重介当りの蓄
熱量が大きい、一定温度の出力が得られるなどの利点を
有するため、コードレスの装身採暖装置・保温装置・加
温装置に用いる試みが行なわれてきた。しかし、従来の
蓄熱体は過冷却を防止した蓄熱材を用いる試みがほとん
どであった。

すなわち、蓄熱材は加熱（蓄熱）完了と同時に放熱を開
始するタイプである。したがって必要な時に放熱させる
ことができず用途が限定されたものとなった。ところが
最近過冷却現象を利用し任意の時に蓄熱材より熱を取り
出す方式が試みられてきた。すなわち、特開昭６１−１
４２８３公報には蓄熱材とヒドロキンブロモル化グアー
ガムトヲ必須の構成成分とした安定な過冷却可能な蓄熱
組成物が記載されている。この公報の中で蓄熱材組成物
をネジフタを有する透明な肉厚ガラヌビンに入れ過冷却
させ、熱を必要とするときに種結晶を入れるか又は先の
とがった金属棒で刺激を与え過冷却を崩壊し熱を取り出
す手段を示している。この手段は給湯分野などの大形蓄
熱装置には有効と考えられる。しかし、小形蓄熱装置例
えば身体採暖装置に用いる蓄熱体としては、ネジフタを
有するガラヌビンでは身体に装置し、た場合異和感があ
る。したがって、従来の過冷却を防止した蓄熱体で用い
られているようにラミネートフィルムに蓄熱材を密封す
る必要がある。しかし、ラミネートフィルムに蓄熱材を
密封した状態では外部から刺激を与えても過冷却状態が
崩壊せず蓄熱体より熱を取り出すことができない。した
がって、容器内部の蓄熱材を直接刺激し、過冷却状態を
崩壊させる必要がある。このために、容器にネジフタを
有する口を取り付けることが考えられる。しかし、この
ような蓄熱体の場合、容器口の開閉に伴い蓄熱材が漏出
し周囲を汚損する懸念がある。また、先のとがった金属
棒で直接蓄熱材と刺激するのは、金属棒に蓄熱材が多量
に付着したりすることがあり、金属棒の破棄あ乞いは、
金属棒に付着した蓄熱材の除去等が必要であり、取扱い
がやっかいであった。

発明が解決しようとする問題点本発明は前記蓄熱体の課題を解決しようとするものであ
る。すなわち、過冷却可能な蓄熱体を採暖装置・保温装
置・加熱装置などの小形蓄熱装置に用いた場合、容易に
蓄熱でき利便性よく簡単確実に過冷却を崩壊し熱を取り
だすことができると共に、蓄熱材が漏出し周囲を汚染す
ることがないようにするものである。

問題点を解決するための手段本発明は上記問題点を解決するために、内外に連通ずる
毛細管体が設けられている容器に過冷却可能で刺激によ
り液体から固体に相変化し潜熱を放出する蓄熱材を封入
したものである。

作　　　用本発明は前記構成のため、利便性よく、確実にかつ安全
な蓄熱体とすることができる。すなわち、過冷却した蓄
熱体は容器に密封されているため、理由は定かでないが
容易に過冷却は崩壊しない。

しかるに容器に取付けられ、容器の内部と外部とを連通
ずる毛細管体を刺激すると過冷却は容易に崩壊し熱を取
り出すことができる。これは毛細管体が容器の内部と外
部とで連通しているため、容器内部で蓄熱材と接触し、
蓄熱材が毛細管現象で吸い上げられ、容器外部に運ばれ
るためである。

したがって、毛細管体を刺激することは蓄熱材を刺激す
ることになるため容易に過冷却状態が崩壊する。過冷却
の崩壊は前記毛細管体の刺激部より開始し、毛細管体の
蓄熱材に伝播し、次いで容器中の蓄熱材に拡がっていく
。本発明の構成では容器の内外が毛細管体で連なってい
るため、容器に圧力が加わっても毛細管の抵抗により、
蓄熱材が外部に漏出することがない。

実施例以下、本発明の実施例について説明する。図は本発明の
蓄熱体１を示す。この蓄熱体１は容器２と容器２に封入
されている蓄熱体３および容器２に取り付けられた毛細
管体４よりなる。また、必要に応じて毛細管体４を覆う
カバー５を取付ける。

以下、各要素毎に説明する。容器２は蓄熱材３と非反応
性・非相溶性の材料でつくられる。特に採暖装買に使用
する場合は可撓性を必要とするためアルミラミネートフ
ィルム熱材３は塩化カルシウム６水塩、硫酸すｌ−　ＩＪウム
１０水塩、チオ硫酸ナトリウム５水塩、酢酸ナトリウム
３水塩などの水利塩形蓄熱材であり、必要に応じて増粘
剤、安定剤または熱伝導性物質等を混合したものである
。毛細管体４は蓄熱材３と非反応性・非相溶性の材料よ
りなる繊維質体、（例えば、綿・セルローズ等の天然繊
維またはポリエステル、アクリル、ナイロン、芳香族ポ
リアミド等の合成繊維よりなる糸状体、織布あるいは不
織布またはステンレス、銅等よりなる金属細線体）連続
気泡体、（例えば、ポリウレタン、各種連続気泡を有す
るエラストマーまたは金属発泡体）または連続気泡を有
する焼結体（例えば、ポリエチレン多孔質焼結体または
多孔質セラミックス）よりなり、容器２に取り付けられ
る。取り付は方は一端が容器２の外部に他端が容器の内
部で蓄が材と接することができるように取付ける。毛細
管体４は蓄熱材３と接することにより蓄熱材３を吸いあ
げ、毛細管体４全体が蓄熱材３で浸されるようになる。

蓄熱時温度が上昇し容器内圧があがると容器２内部の蓄
熱材３が毛細管体４全通して外部に漏出することがある
ので、蓄熱材の種類や蓄熱時の温度上昇による粘度底下
を考慮し、蓄熱材の漏出がほとんどないように毛細管体
の設計を行なうことが必要である。

前記構成の蓄熱体１を熱湯またはヒータ等により加熱（
蓄熱）する。蓄熱材３が充分に融解した後、室温まで冷
却すると蓄熱材３の過冷却状態が得られる。この状態で
は理由は定かでないが、蓄熱体１に衝撃を与えたり、折
り曲げたりあるいは圧力を加えたり等の応力を加えても
過冷却状態は崩壊しない。熱を取り出すためには、容器
２の外部にある毛細管体４を刺激すればよい。刺激の方
法としては棒状体・薄葉物または指ｒ毛細管体４の表面
特に容器のつけ根部分を刺激する。特に刺激する物体に
蓄熱材３の種結晶を付着または含浸させておくと、過冷
却の崩壊は軽く接触するだけでも容易におこる。過冷却
の崩壊が一旦始まると連鎖反応的に拡がっていく。すな
わち、毛細管体４の刺激部分で始まった過冷却の崩壊は
毛細管体４を伝播し容器２の内部に伝っていき、次いで
容器２中の蓄熱材３に拡がっていく。このようにして蓄
熱材の熱を取り出すことができる。

カバー５は容器２より突出している毛細管体４を保護す
ると同時に毛細管体からの水の蒸発を抑制することを目
的としたものである。すなわち、蓄熱体１を過冷却状態
で保存または運搬している時、予期せぬ刺激が加わるこ
とがあり、この刺激により過冷却が崩壊するのを防ぐ。

また、蓄熱時蓄熱体１の温度が高くなると、毛細管体４
から蓄熱材の結晶水が蒸発しやすくなるので毛細管体４
を覆うことで蒸発全くに＜＜シたものである。

以下、具体的な一実施例を示す。

二枚のアルミラミネートフィルム着し容器をつくる。この時−箇所に０．２０のポリエス
テル糸を挾み込み毛細管体として使用する。

容器寸法１　００ｍｍＸ　１　２’Ｏｍｍで熱融着中５
ｍｍで、ポリエステル糸の長さは容器外２　０　ｍｍ、
容器内５０ｍｍとした。また、毛細管体を取り付けた辺
に熱融着部分より２　０　ｍｍの長さを毛細管体カバー
として、前記アルミラミネートフィルムで設けた。この
容器に蓄熱材’（４０９封入し蓄熱体を得た。容器外に
あるポリエステル糸を前記カバーで全部覆われるように
、カバーの中に押し込んだ後、加熱（蓄熱）した。蓄熱
材を充分溶かした後、室温まで冷却すると過冷却物が容
易に得られる。この状態でいかなる外的刺激を与えても
過冷却が崩壊することがなかった。熱を取り出すために
カバーより糸を引き出し引張りながら左右に動かすと過
冷却状態が崩壊した。この崩壊はポリエステル糸を伝わ
って蓄熱材に拡がっていき容易に熱を取り出すことがで
きた。また、加熱時内圧が上昇したにもかかわらず、蓄
熱材の外部への漏出はみられなかった。以下、同様の操
作’ｆｒ１　００回繰返見したが同様に過冷却が崩壊し
熱を容易に取り出すことができた。また、１００回の蓄
放熱後の蓄熱材の減量は０．０２ｇであり実用上はとん
ど問題のない値である。

発明の効果以上のように本発明の蓄熱体によれば次の効果が得られ
る。

すなわち、本発明の蓄熱体は蓄熱体中に種結晶を有して
いないため、密閉状態で蓄熱体全体を加熱することがで
き、容易に確実に過冷却状態をつくることができる。ま
た、容器の外部と内部とが毛細管体で隔てられているた
め、蓄熱体が容器より漏出する恐れがない。さらに、毛
細管体の表面は蓄熱材で濡れているため、熱を取り出す
時毛細管体表面を刺激するだけで確実に過冷却を崩壊さ
せることができる。

したがって、本構成の蓄熱体を用いれば、どこでも簡単
にかつ安全確実に蓄熱または放熱させることができる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例における蓄熱体の断面図である。１・・・・・・蓄熱体、２・・・・・・容器、３・山・
・蓄熱材、４・・・・・・毛細管体、５・・・・・・カ
バー。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）内外に連通する毛細管体が設けられた容器に、過
冷却可能で刺激により液体から固体に相変化し潜熱を放
出する蓄熱材を封入した蓄熱体。
（２）毛細管体が繊維状物質である特許請求の範囲第１
項記載の蓄熱体。
（３）毛細管体が連続気泡よりなる発泡体または焼結体
である特許請求の範囲第１項記載の蓄熱体。