JPS6320540Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、ソケツトレンチの様な手動工具用の
改良型可逆式ラチエツト駆動装置に関する。特
に、本考案は、工具操作用の手で簡単に操作でき
る改良型ソケツト式ラチエツト駆動装置用逆転機
構に関する。

本考案が有効に用いられる型式の工具およびラ
チエツトレンチは、当該技術分野では以前から用
いられているものが対象とされる。種々な型式の
ラチエツトや、駆動逆転機構が、開示されてお
り、そのうちの幾つかは、市販され機械工が使用
しているものである。従来技術の構造のものは、
ほゞ同一の機械的原理が用いられており、レバー
腕あるいはレンチハンドルに付加される回動力
は、工具要素すなわち加工部品に対し回転力を加
える。この回転力は、工具ハンドルの回転の軸心
に作用する。これら工具では、一方向へのハンド
ル回転で、工具ヘツド内で相互に噛合つている駆
動ラチエツトおよび被動ラチエツトの歯が確実に
係合するようになる。このラチエツト装置は、工
具ハンドルを逆転させることによつて、ラチエツ
ト歯の係合が離脱され、駆動ハンドルにより以後
の進み方向への駆動力を与えるため反対方向へ移
動せしめられるようにさせる。

従来の種々のラチエツト工具における相違点は
主に割出し（インデツクス）要素や歯付き爪の形
状およびラチエツト工具が支持する工具要素の駆
動方向を逆転しうるように爪を切換えあるいは旋
回または摺動するための態様にある。代表的なも
のとして、爪が二つの対向位置間で切換えられ、
これら位置で爪の歯付き端部が工具ヘツドで包囲
される内歯駆動リング内の周方向に隔置した位置
に順次係合するようにされている。切換により、
駆動リングと、この駆動リングに結合される同軸
の被動体部すなわちコアとの間で時計方向にある
いは反時計方向にトルクを伝達すべく係合される
ように関係づけられている。好適には、コアは、
工具要素をコアに固定するためのシヤンクあるい
はボス装置を設けられるようにされる。

従来のラチエツトレンチなどの工具は、その目
的とする所の使用に際して好適であり問題はない
が、ある欠点があるのである。例えば、コンパク
トな型式で「丸い頭」の駆動リングを使用するラ
チエツト駆動構造では、駆動する加工部品あるい
は工具要素にはめこんだ位置でレンチを保持しな
がら駆動方向を逆転させるようにすることは、不
可能である。すなわち、工具を持つ手と反対の手
で爪切換え機構を回転して駆動方向逆転切換をす
るか、あるいは工具要素から工具を取外し駆動機
構の所望の逆転切換を行うようにすることが必要
であつた。本考案の目的は、これらの問題を解決
することである。

本考案の第１の特徴は、工具を保持し操作する
片方の手だけで駆動方向の逆転切換えを好適に行
うことができる逆転式ラチエツト型駆動工具を提
供することである。本考案の別の特徴は、親指ま
たは人さし指を使用し効果的に作動しうる逆転制
御機構を提供することである。この逆転は、レン
チを、加工部品操作可能位置から解放することな
く行うことができ、ラチエツトレンチを保持した
片手で行うことができるものである。

本考案の改良されたラチエツト駆動装置の更に
別の特徴は、方向逆転用割出機構が、レンチヘツ
ドの上面より上方に突出し回転力の付加を必要と
しない指あて要素に指圧力を加えることによつ
て、２つの逆の回転モードに切換えられることで
ある。即ち、本考案の逆転用割出機構は指をあて
ることによつて切換えられるのであるが、この力
は軸方向において工具ヘツドの面に加えられる力
の成分を有するものである。改良されたこの構造
によりバー状キーを掴み工具ヘツド内でこれを回
転する必要性はなくなる。

本考案の具体的な特徴としては、逆転用指あて
要素が、設定された回転駆動モードを視覚および
触覚で明白に判断できる装置を有することであ
る。

本考案の改良されたラチエツト逆転機構の重要
な特徴は、駆動方向の逆転切換が、工具ヘツドの
面の内方へ軸方向に指圧力を加えることによつて
効果的に行うことができることである。この押圧
力は、駆動工具を掴んで操作する片一方の手の親
指またはその他のいずづれかの指で加えることが
でき、これによる作用力のベクトルは、工具ヘツ
ドの体部に軸方向に突入する成分を有している。

本考案の好適実施例では、改良された有利な構
成がハンドルの結合される駆動リングすなわちカ
ラー、該駆動リングすなわちカラー内に回転自在
に支承され、位置の切換え可能の両端歯付き爪を
介してこのカラーに結合される被動コアすなわち
体部とを備える型式のラチエツト駆動装置に具備
されている。この爪は、２つの限定位置間で移動
され、これにより、爪の両側の歯付き端部のいず
れかが、これと対向する駆動リングの内周に設け
られた歯と順次噛合係合し、両方向いずれかの方
向にトルクを伝達するようになされる本考案の主
な特徴的構成は、相互結合用爪の位置切換えが行
われる改良された機構と、方法とに関する。

本考案の実施により、従来構造の上記欠点は、
解消され、極めて機能的で実際的な装置が得られ
る。特に、本考案では、簡単かつ迅速に設定回転
モードを認識しうると共に、工具を保持している
片手で指圧力を加えることによつて簡単かつ容易
にトルクを伝達する方向を逆転することができる
ラチエツト駆動装置を提供することができる。

本考案のその他の目的、特徴および利点は、添
付図面を参照して行う下記の説明によつて明瞭に
される。

本考案の目的は、駆動レンチのトルク伝達要素
の回転モードを表示しかつ選定するための改良さ
れた逆転機構をラチエツト駆動レンチまたは同種
の工具に設けるようにすることである。本考案で
は、総ての逆転機構を丸頭すなわち工具ヘツドの
被動コアあるいは体部に装着する型式の駆動装置
において特に効果的である。

本考案の好適実施例の各々は、共通に有する、
指（または親指）圧力に応答する位置切換え機構
を有し、この機構は、工具ヘツド面から外方へ延
び、工具の被動コアすなわち体部を時計方向回転
あるいは反時計方向回転させるためにトルク伝達
リンク装置を逆転動作させるべく指圧力を加える
ことによつて容易に操作可能である。

図面、特に、第１図から第５図までを参照する
と、例示の目的で提供され如何なる制限的な意味
にも解釈されるべきでない本考案の逆転式ラチエ
ツト駆動装置の好適な一実施例が示される。図示
のラチエツトレンチ２０は、ほゞ円筒形の駆動リ
ングないしカラー２８を有する工具ヘツド２６に
その一端で結合されるハンドル２２を備え、駆動
リング２８のほゞ円筒形の内側面３０には、該内
側面３０のまわりに均等に円周方向に離隔し該内
側面の半径方向内方へ突出する中断されない一連
の軸方向へ延びるラチエツト歯３４が形成されて
いる。

カラー２８内に回転自在に支承され工具ヘツド
２０のトルク伝達要素となる被動体部すなわちコ
ア４０は、ほぽ円筒形体部４２を有し、この体部
には該コア４０周方向境界円筒形面４８から半径
方向内方へ延びる横断凹所すなわち、空所４６が
形成されている。

交換可能の工具要素を取付けるための非円形横
断面のシヤンクすなわちボス５２が、コア体部４
２の一端面５６から軸方向へ延びている。さらに
コア体部４２は、その反対側端部において、大径
のカラー状フランジ６０が設けられている。フラ
ンジ６０の境界周縁は、該フランジと、該フラン
ジと一体のコア体部４２とを手まわしするのを容
易にするためにローレツト６４が設けられてい
る。

コア４０の円筒形体部４２はシヤンク５２側端
部附近に環状溝７０が形成せられており、この環
状溝７０に駆動リング２８の内径よりもわずかに
大きい外径の環状の保持スプリングワツシヤすな
わちスナツプリング７４が設けられている。第３
図に明瞭に示す如く、コア体部４２の外径は、駆
動リング２８の内径よりも僅かに小さくされ、従
つて、駆動リング２８内に回転可能に挿入保持さ
れる。さらに大径フランジ６０が駆動リング２８
の頂面８０に衝接し、コア体部４２の協働溝７０
に添えられたスナツプリング７４が駆動リング８
０の後面と係合しているために、コア体部４２
は、不慮に軸方向変位して駆動リング２８から抜
けてしまわないように、駆動リング２８に錠止さ
れている。

更に第２図から第５図までを参照すると、その
対向両端部にラチエツト歯９２，９２ａを有する
可逆式翼形状爪９０が、空所４６の対向境界壁１
０４，１０６にその両端部９８，１００を固定し
たロツド９６に枢着されている。ロツド９６は、
爪９０の本部１１４をその中間位置で横方向に貫
通するスロツト１１２に通されている。図示の如
く、爪９０は、歯９２，９２ａがコア体部４２か
ら半径方向外方に向くように、コア体部４２に形
成せられた空所４６内に配置され、これにより駆
動リング２８の相補状の面を有する歯３４に面
し、これと係合するようになつている（第５図）。

コア体部４２には、その上側平坦面１２２から
コア体部４２内に軸方向へ延びるスロツト１２０
が形成され、スロツト１２０は、爪９０を収容す
る横断方向凹所４６に交差連通する。コア４０の
体部４２に固定された枢軸ピン１３２に軸１３０
が装着されている。この軸１３０はスロツト１２
０へ軸方向に延在しており内方を向いた軸１３０
の下側端部１３６がコア体部４２に形成された凹
所４６と連通する空間領域に突入している。

第１図から第５図までに示される本考案の実施
例では、突き棒ないしプローブ１４６が軸１３０
の下端に固定され、軸３０に垂直に突出し、第５
図に示す如く爪の歯９２，９２ａとほゞ反対側の
爪９０側部のカム面１５０に当接し押圧されてい
る。突き棒１４６は、軸１３０に形成せられたス
ロツト１６２に配置され、この突き棒１４６とス
ロツト１６２の端壁１６０との間に設けた圧縮ス
プリング１５４の手段でスプリング偏倚されてい
る。

軸１３０はその外方端１７０において、一体に
横バー１７４が設けられている。この横バー１７
４は一対の横方向へ延びる腕１７６，１７８を有
するとともに軸１３０の両旋回位置において第３
図に明瞭に示す如く、腕１７６，１７８の１方が
他方の腕に相対的に上昇しコアフランジ６０の上
面１２２よりも上方に突出するようにされてい
る。１方の腕１７６を、他方の腕から判別可能に
するために、好的にリブ１８０を設けられるか、
または色彩をほどこされ、これにより、工具を一
つの設定回転モードにあることを視覚と触覚とで
明白に認識することが可能である。

シヤンク５２には、軸の内方端１９０下方の点
で凹所４６に開口するソケツト１８８を設け、こ
のソケツト１８８中にばね１８４と球１８６を挿
入してデイテント装置を構成する。このデイテン
ト装置により、両旋回限界位置のいずれかの位置
に、第３図に図示のごとくシヤフト１３０を確実
に位置づけすることが可能である。軸１３０が、
斜面翼状フランジすなわち腕１７６，１７８の１
つに指圧力を加えることにより旋回されると、軸
装着の突き棒１４６が、爪９０のカム面１５０に
対し、押圧され爪９０を旋回するため、爪の１方
の歯付き端部は、駆動リング２８の相補形状歯３
４に駆動係合する。

図面とともに説明した上記詳細な記載により、
本考案の上述の実施例によれば、回転トルクの方
向を逆にするのに、爪切換え用の軸１３０の直立
腕１７６に指圧力を下方にすなわちコア４０の軸
方向内方に加えるだけで良く、これにより軸１３
０は支持ピン１３２上で旋回し、これにより、突
き棒１４６を押しつけ爪９０のカム面１５０にあ
たるようになし、第１作用位置から第２作用位置
へ爪９０を旋回させることが簡単にできることが
理解される。

実際上の結果として、加えた指圧力は、ラチエ
ツトレンチ２０のコア４０内方の方向のほゞ軸方
向の成分を有するベクトルに沿う力を包含する。
従来回転駆動トルクの切換えを行う機構は、フイ
ンガピースを回転させる必要があつたのである
が、この従来の機構は指圧力で操作するのが本質
的に不可能であり本発明の構成と著しい対照をな
すものであることが判る。

以上の本考案の構成によりラチエツトレンチの
第１作用モードから第２作用モードへと使用者が
切換えを行う際にレンチを保持している同じ片手
でレンチを保持したまま好適に切換えられること
である。この利点は、本考案における特徴であ
る。

第６図、第７図に示される本考案の実施例にお
いても、上記実施例と同種の構成要素には、同じ
参照番号が用いられている。第６図、第７図の実
施例は、指圧力に応答するアクチユエータの物理
的形態において具体的には上述のものと異なつて
いる。特に、爪切換え用旋回軸２３０は、軸２３
０の延長部としての指切換え式バー２３４が工具
ヘツド２８の面１２２より軸方向外方へ延在する
ように設けられている。図示の工具において捻り
駆動モードを逆転するには、支持枢軸ピン１３２
上の軸２３０に指圧力を加え旋回させることだけ
が前述と同様必要である。よつて第５図に図示の
ごとく爪９０のカム面１５０に沿つてプルーブ１
４６が移動せしめられ支持ピン９６上で爪９０を
旋回させることができる。軸の延長部２３４の
「側部」は、溝またはリブ２３６を設けられても
よく、従つて、特定の回転モードは、容易に明白
である。

第８図、第９図に示されるラチエツト駆動装置
の実施例では、爪９０をその意図される限界位置
間に切換えるための幾分変更された構造が示され
ている。爪９０の切換えを制御する旋回軸３３０
の全長は、短縮され、軸の軸方向外方に向く端部
３３２は、横バー３３４と一体に設けられてい
る。コア体部４２の端面１２２は、横バー３３４
の横方向に延在する端部３４４，３４６と対応す
る軸方向間隔だけ離隔した２つの貫通ボア３３
８，３４０を有している。一対の押釦３４８，３
５０が、ボア３３８，３４０内に摺動自在に設け
られ、これら各押釦は、組立体の外方へとその軸
方向に離脱するのを阻止するべくフランジ３５
６，３５８が好適に設けられている。

第８図、第９図に示される本考案の実施例の爪
作動機構でも、使用者は、コア体部の面１２２か
ら突出する釦に軸方向内方の指圧力を加えさえす
ればよい。この指圧力は、横バー３３４に伝達さ
れ、軸３３０をその枢軸サポート１３２上で旋回
させる如く作用すると同時に、第５図に同様に図
示の如く反対側限界位置へ爪を変位させる様に爪
９０のカム面１５０に沿いプローブ１４６を摺動
させる様に作用する。２つの釦の１方の釦３４８
には、工具の使用者が如何なる回転モードに駆動
装置が設定されているかを容易に知り得る如く、
表面マーク３５２または色彩マークを設けてもよ
い。上述の実施例における如く、ラチエツトのモ
ードの逆転は、レンチを作用可能に保持片手でレ
ンチハンドル２２の握りをゆるめることなく好適
に達成される。

本考案の原理を実施する逆転式ラチエツト駆動
装置の他の実施例は、第１０図から第１４図まで
に示される。この実施例は、爪９０をその両対向
限界位置間に交互に切換える指制御装置に単一の
釦を使用している。第１１図、第１２図、第１４
図に明瞭に示す如く、爪旋回軸４３０は、横方向
へ延びる翼４３２が形成され、ステツピング組立
体４３６で旋回される。該組立体４３６は、回転
可能な被動歯付きプラグ４４０と、同心状に位置
し工具のコア体部４２に支持される押圧用歯付き
押釦４４４とから成る。釦４４４の指接触端部４
４６は、コア体部４２の面１２２より上方に突出
し、プラグ４４０の軸の翼係合端部４５０は、旋
回軸４３０の翼４３２を押圧する。

釦４４４は、環状カラー４５２が形成され、カ
ラー４５２は、溝４５４が設けられ、釦固定フラ
ンジ４６０の内面４５８の半径方向内方へ突出し
該面４５８に沿つて延びるレール４５６に乗つて
いる。カラー４５２は歯４６２を担持し、プラグ
４４０の対向端部に環状に設けられ、浅いスロツ
ト４７０と、深いスロツト４７２とを画定する交
互に配置され協働する歯４６４，４６６に対して
ステツピング歯４６２の軸方向応力係合によりプ
ラグ４４０に係合して回転可能に段階的にプラグ
を進めるようにされている。従つて、釦４４４を
連続して押圧すると、プラグ４４０は、1/4回転
づつ段階的に回転され、軸翼４３２に対して内方
すなわち軸方向に変位して２つの異なるモードの
いずれかへ切換えられる。各モードは、第１１
図、第１２図に図式的に示す如く、爪切換え用軸
４３０の対応する２つの異なる旋回位置の１つと
関連づけられる。図示の例示的な配置では、軸４
３０は、ばね４８０により、プラグ４４０の基部
４５０に対し弾力的な押圧接触をなす如く付勢さ
れる。

本考案の好適実施例は、図示説明されたが、そ
の他の変更は、こゝに開示される新規な観念を利
用して実施可能である。総ての該変更は、本実用
新案登録請求の範囲に記載される本考案の範囲内
と見做されることが意図される。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を具現するレンチの斜視図、第
２図はハンドルの一部を破断した本考案のレンチ
の一実施例の分解図、第３図は指で作動可能な爪
切換え機構の一形態を示す第１図の３−３線に沿
うレンチのヘツドの拡大断面図、第４図は第１図
の４−４線に沿うレンチのヘツドの拡大断面図、
第５図は旋回爪とそのアクチユエータとを示す第
４図の５−５線に沿う断面図、第６図はハンドル
を一部破断した本考案のレンチの第２実施例の斜
視図、第７図は指で作動可能な爪切換え機構の異
なる形態を示す第６図の７−７線に沿う断面図、
第８図はハンドルを部分的に破断した本考案のレ
ンチの第３実施例の斜視図、第９図は指で作動可
能な爪切換え機構の更に他の形態を示す第８図の
９−９線に沿う断面図、第１０図はハンドルを部
分的に破断した本考案のレンチの第４実施例の斜
視図、第１１図は一作用モードの爪切換え用軸を
有する指で作動可能な爪切換え機構の更に他の形
態を示す第１０図の１１−１１線に沿う断面図、
第１２図は第２作用モードにおける爪切換え機構
を示す第１１図と同様な図、第１３図はほゞ第１
２図の１３−１３線に沿う断面図、第１４図は第
１０図、第１１図、第１２図に図示される本考案
の実施例の爪切換え用ステツピング組立体の一部
を破断した拡大斜視図を示す。 ２６……工具ヘツド、２８……駆動リング、３
０……駆動リングの内側面、３４……駆動リング
のラチエツト歯、４０……コア、４２……コア体
部、４６……横方向凹所、４８……コアの限界円
筒形面、５２……シヤンク、６０……フランジ、
６４……ローレツト、７０……環状溝、７４……
嵌め輪、８０……駆動リングの上面、８４……駆
動リングの背面、９０……爪、９２，９２ａ……
爪のラチエツト歯、１２０……スロツト、１２２
……コア体部の上側平坦面、１３０，２３０，３
３０，４３０……軸、１３２……軸の枢軸ピン、
１３６……軸の下側端部、１４６……突き棒、１
５０……カム面、１５４……圧縮ばね、１６２…
…軸のスロツト、１７４，３３４……横バー、１
７６，１７８……横バーの腕、１８０……腕のリ
ブ、２３４……軸の延長部のバー、３４４，３４
６……横バーの端部、３４８，３５０……押釦、
３５６，３５８……釦のフランジ、４３２……
翼、４３６……ステツピング組立体、４４４……
歯付き押釦、４４６……釦の端部、４６２……ス
テツピング歯、４６４，４６６……プラグの歯。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 下記イからヲの構成を有する可逆式ラチエツ
   ト駆動装置にして、 (イ) 駆動リングを有するハンドルに担持された
   工具ヘツド、 (ロ) 該リング以内に同軸的に嵌め込まれた円筒
   形状の回転自在な体部を有するコアと、 (ハ) 該コアから軸方向下方に延在する工具素子
   係合用のシヤンク、 (ニ) 該駆動リングに設けられた円筒形内面と、 (ホ) 該リングの内面に円周方向に等しく隔置し
   て形成せられ、該内面から半径方向内方に突
   出し、軸方向に延在する中断されない一連の
   ラチエツト歯、 (ヘ) 該コア体部に形成せられ、該コアの円周境
   界から内方に延在して形成せられた横断方向
   凹所、 (ト) 該凹所中に枢着された、両端部を有する可
   逆式爪、 該爪は、その各両端部にラチエツト歯を有
   し、該各ラチエツト歯は、半径方向外方に指
   向し、該爪の枢動運動により該駆動リングの
   ラチエツト歯に向けて移動せしめられ、これ
   と係合するようになつており、 (チ) 該コアに軸方向に担持され、該凹所中で該
   爪を枢動可能に支持して、該爪の歯つき両端
   部を該横断凹所内において順次半径方向内方
   および外方に順次円弧運動せしめて、該歯つ
   き両端部のいずれかを選択的に該駆動リング
   に係合せしめるようにされた、ロツド装置、 該爪のラチエツト歯は、該駆動リングの歯
   と相補形になされ、よつて該駆動リングの歯
   に対して選択的かつ独立的にラチエツト動作
   係合および駆動係合なさしめ、よつて該駆動
   リングの回動時時計方向回転ならびに反時計
   方向回転のトルク伝達運動を前記コアに可逆
   的に課するようにされており、 (リ) 該爪に設けられ、爪切換圧力を該爪に加え
   るためのカム面、 (ヌ) 該コアに形成され、該コアの上面から該コ
   ア中に軸方向に延在するかつ該コア中に形成
   せられた横断凹所と交叉するスロツト、 （ル） 前記爪の各ラチエツト歯つき端部が前
   記駆動リングの相補形係合歯に交互にラチエ
   ツト動作係合および駆動係合することに関連
   して、該爪の一対の対向限界位置の一つへ該
   爪を選択的に枢動させて切換えるための爪作
   動装置、 該爪作動装置は、前記コアに形成せられた
   前記スロツトを通して該コア中にほぼ軸方向
   に突入する軸装置を含み、該軸装置は、その
   下端部が前記横断凹所に隣接する空間領域に
   到達せしめられており、 （ヲ） 該爪作動装置を手動的に駆動するため
   の指圧力応答可能装置、 該指圧力応答可能装置は、前記コア頂面上
   方に突出する指接触部分が設けられており、 前記指接触部分は、前記コアにほぼ軸方向
   に加えられた圧力に応動し、しかして前記爪
   作動装置を介して前記爪を枢動させ第１と第
   ２の対向限定位置を交互に切換えられるよう
   になされ、前記爪の歯つき端部は、可逆的か
   つラチエツト動作状態で前記駆動リングのラ
   チエツト歯と駆動係合されるべく構成した可
   逆式ラチエツト駆動装置。 (2) 前記指圧力応答可能装置が、前記軸装置に一
   体的に結合され該軸装置に対しほぼ直角に延び
   る一対の腕と、該軸装置を旋回可能に支持する
   装置とを備え、該対の腕の１つの腕の端部が、
   他方の該腕に対して高掲せられ、前記爪のカム
   面が、該爪に設けられた前記ラチエツト歯と反
   対側の側部に該爪の両端部の間で横方向に沿つ
   て延び、更に、突き棒装置と、該爪のカム面を
   押圧するべく前記軸装置内に該突き棒装置を取
   付ける装置とを備え、前記指圧力応答可能装置
   が前記腕の一つの高掲された端部に対して下方
   に加えた圧力に応動し、前記駆動リングと係合
   する第１作用位置から第２作用位置へ前記爪を
   切換えるため、前記爪作動装置の軸装置と、前
   記突き棒装置との旋回するように構成した実用
   新案登録請求の範囲第１項記載の駆動装置。 (3) 前記軸装置を旋回可能に支持する装置と、該
   軸装置に装着され前記コアのスロツト内で該軸
   装置に直角に延在する横バーと、突き棒装置
   と、前記爪のカム面に対して押圧する如く前記
   軸装置に該突き棒装置を取付ける装置とを備
   え、前記指圧力応答可能装置が、前記コアの前
   記スロツト内に該コアの上部端部板を貫通して
   延在しその下方の前記横バーの対応する両端部
   に当接する一対の隔置された軸方向変位可能の
   かつ交互に押圧可能な押釦と、前記コアの上部
   端部板からの該押釦の不時の軸方向離脱を防止
   するフランジとを有し、該押釦が、これに交互
   に加えられた指圧力に応動し前記横バーの両端
   部を押圧しかつ前記軸装置を旋回し前記対の両
   限界位置の各々に選択的に前記爪を切換える如
   く正確に該爪のカム面に沿い前記突き棒装置を
   摺動するように構成された実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の駆動装置。 (4) 前記爪のカム面に対し弾力的に押圧する様に
   前記突き棒装置を付勢する如く、前記軸装置
   と、該突き棒装置との間に間挿されるばね装置
   を備える実用新案登録請求の範囲第２項記載の
   駆動装置。 (5) 前記コアが、該コアの体部に拡大された直径
   のカラーを形成され、該カラーが、前記駆動リ
   ングの対向する上部端縁部分に当接する環状半
   径方向フランジをその下面に限定し、該カラー
   の境界縁端部には、該カラーと、前記コアとの
   手動回転を容易にするためにローレツトを設け
   られ、前記駆動リングのコア包囲する下側縁の
   直下の領域において前記コアの体部に形成され
   る包囲環状溝と、該溝内に着座するスナツプリ
   ングとを備え、該スナツプリングが、前記コア
   体部の外径よりも大きい外径を有し、前記駆動
   リングの下面に係合し該駆動リングからの不時
   の軸方向の引抜きに抗し前記コアを固定するた
   め、該コアの体部を越えて半径方向へ突出る該
   スナツプリングの外側端末部分を備える実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の駆動装置。 (6) 前記ラチエツト駆動装置のハンドル操作時、
   前記コアの駆動回転方向を示すために、前記指
   圧力応答可能装置の指接触部分のその特定位置
   を直ちに確実に検出することを容易にするため
   の該指圧力応答可能装置の指接触部分に装着さ
   れる検出装置を備える実用新案登録請求の範囲
   第１項記載の駆動装置。 (7) 前記指圧力応答可能装置の指接触部分が、前
   記コア内に軸方向へ延び該コアの上面を貫通し
   て上方へ突出る端部を有する単一の釦を備え、
   前記軸装置を旋回する力が該軸装置に加われる
   よう該軸装置に結合づけた該軸装置から横方向
   へ延びる翼装置と、前記釦に同心状であり、該
   軸装置の翼装置に整合し、該釦と該翼装置との
   間に間挿されるステツピング組立体とを具備
   し、該ステツピング組立体が、該釦と該軸装置
   とに回転可能に間挿される２つの異なる有効長
   の歯の環状配列を有したプラグと、前記コアの
   上面に一体的に形成され、該プラグを摺動可能
   に保持し、しかして該プラグの前記歯と歯の間
   に形成される溝に選択的に係合するレールを設
   けた内面を有する釦固定フランジとで構成さ
   れ、かつ前記釦は、該釦固定フランジに摺動可
   能に保持され、前記レールと係合する溝を有す
   るとともに、前記プラグの前記歯の歯面と選択
   的に係合する歯が形成されており、該釦の軸方
   向に該釦に加えられる指圧力が、前記釦の前記
   歯と前記プラグの前記歯との間で押圧係合を設
   定し、前記軸装置を旋回して前記駆動リングの
   前記歯に係合すべく前記爪の各歯付き端部をも
   たらす様に、該爪を第１及び第２の対向限定位
   置の間で選択的に順次切り換えるべく、前記プ
   ラグを増分的に回転送りを生じさせるようにし
   た実用新案登録請求の範囲の第１項記載の駆動
   装置。