JPS6319515B2 - - Google Patents

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Publication number
JPS6319515B2
JPS6319515B2 JP532678A JP532678A JPS6319515B2 JP S6319515 B2 JPS6319515 B2 JP S6319515B2 JP 532678 A JP532678 A JP 532678A JP 532678 A JP532678 A JP 532678A JP S6319515 B2 JPS6319515 B2 JP S6319515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tpps
halogen
anticancer
substance
derivative
Prior art date
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Expired
Application number
JP532678A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS54100398A (en
Inventor
Tsutsui Minoru
Ryozo Watanabe
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd filed Critical Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority to JP532678A priority Critical patent/JPS54100398A/ja
Publication of JPS54100398A publication Critical patent/JPS54100398A/ja
Publication of JPS6319515B2 publication Critical patent/JPS6319515B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な中間体に関するものであり、一
般式 〔式中R1、R2、R3、R4は水酸基またはハロゲ
ンを示し、R1、R2、R3、R4の少なくとも1つが
ハロゲンであるものとする〕にて表わされるメゾ
−テトラ(p−スルフオフエニール)ポルフイン
の誘導体に関するものである。 ポルフイリン類(プロトポルフイリン、ヘマト
ポルフイリン、ウロポルフイリン、コプロポルフ
イリン等)を担癌動物に非経口的に投与すると、
それらの集積により癌組織に特異的に赤色螢光が
検出されるようになることは、ポリカード、A.
〔Plicard,A:Compt.Rend.Soc.Biol.,91,1423
(1924)〕により見出されて以来数人の研究者によ
り更に詳細に検討され報告されている。 本発明者と共同研究者らも、多くのポルフイリ
ン誘導体について癌組織への集積性について研究
し、全合成ポルフイリンであるメゾ−テトラフエ
ニールポルフイン〔TPPと略記する。その合成
法はAdler,C.A.D.etal;J.Org.Chem.32,476
(1967)による〕を原料とし、これより
Srivastava,T.S.およびTsutsui M.の方法〔(J.
Org.Chem.,38 2103(1973)〕よつて合成された
メゾ−テトラ(p−スルフオフエニール)ポルフ
イン〔以下TPPS4と略記する〕がWalker25カル
チノザルコーマを担癌させたラツトの癌組織に、
ヘマトポルフイリンの50倍以上の濃度に集積され
ることを見出した。 このようにTPPS4が他のポルフイリン類に比
較して高濃度に癌組織に集積する理由は、如何な
る特性に基づくのか未だ明らかではないが、
TPPS4が他のポルフイリンより遥かに高い水溶
性を有していることも1因であらうと考えられ
る。 これらの知見をもとに本発明者らは、TPPS4
の高い癌集積性を利用して、既知の抗癌性物質を
これに結合させ、その抗癌性物質を癌組織に局在
させ、従来より効率の良い抗癌剤を製すべく研究
をおこなつた。 しかしながら、TPPS4と抗癌性物質を結合さ
せるに際し、TPPS4は化学反応性に乏しく、そ
のまゝでは抗癌性物質と結合させることが不可能
な物質であつた。そこで、TPPS4を抗癌性物質
と反応させ、その特性を利用するためには、
TPPS4に化学反応性に富む活性基を導入すると
同時に、その特性の保存を計る必要があつた。本
発明者らはTPPS4分子中のスルフオニール基
(−SO3H基)を活性化すべく種々検討をおこな
つた。すなわち、TPPS4の癌組織集積性を失う
ことなく、しかも、TPPS4の化学反応性を高め
るための検討をおこなつた。その結果、TPPS4
のスルフオニール基の少なくとも1つにハロゲン
を導入することによつて目的物質を提供すること
ができた。 かくして得られた物質は、化学反応性を有し、
しかも、癌組織集積性を有するものであるから、
既知の抗癌性物質と反応させることが可能とな
り、生体内で抗癌性物質の運搬体として働き、効
率的な作用効果を有する抗癌剤を提供する中間体
として利用できる。 本発明は一般式、 〔式中R1、R2、R3、R4は水酸基またはハロゲ
ンを示す〕で表わされる、R1、R2、R3、R4の少
なくとも1つがハロゲンである、メゾ−テトラ
(p−スルフオフエニール)ポルフインの誘導体
からなる。 ハロゲンとしては、フツ素、塩素、臭素、ヨウ
素から選択され、一般的に使用されるのは塩素と
臭素である。ハロゲンによる置換は分子中4基の
スルフオニール基のうち少なくとも1つが置換さ
れる必要がある。 本発明の物質はTPPS4をハロゲン化すること
によつて得られる。ハロゲン化の条件はピリジン
溶媒中に懸濁したTPPS4のNa塩に、0〜4℃で
撹拌しながチオニールハロゲナイドを滴下し3〜
50時間反応させることによつて完成する。 次にTPPS4を出発物質として、本目的物質を
得る方法につき製造例をあげて説明する。 〔製造例〕 TPPS4のナトリウム塩を119℃で真空下に24時
間乾燥して結晶水を放出させたのち、その2gを
脱水したピリジン50ml中に加え、氷浴中で冷却
し、撹拌しながらチオニールクロライド20mlを
徐々に滴下した。滴下後も撹拌をつゞけ42時間反
応させた。反応液を別して沈澱をとり、アセト
ン30mlで洗滌したのち、4℃の冷水20mlで素早く
3回洗滌して生じた塩化ナトリウムを除き、その
後アセトン50mlで洗滌し、真空中119℃で5時間
乾燥し目的物約1.8gを得た。 このもののジメチルスルフオオキサイド溶液は
Soret帯(425nm)の他可視部516、551、591およ
び649nmに吸収極大を示した。 また、元素分析の結果は、
【表】 表のようであり、生成物の実測値は塩素3置換
体の理論値とよく一致した結果を得た。 なお、塩素ならびに臭素のTPPS4分子中の4
基のスルフオニール基のうち1基または2基の置
換体は、チオニールクロライドまたはチオニール
ブロマイドの反応時添加量を減量するか、反応時
間を短縮することにより得られる。 かくして得たメゾ−テトラ(p−スルフオフエ
ニール)ポルフインのハロゲン誘導体と結合する
ものとしては、分子中に少なくとも1つのアミノ
基、イミノ基または水酸基を有する抗癌性物質で
あり、例えばアントラマイシン、マイトマイシン
C、8−アザグアニン、メソトレキセート等があ
る。 作用効果の高い、新規な最終産物の1例として
TPPS4−アントラマイシン結合物の制癌実験効
果につき説明する。すなわち、上記製造例によつ
て得たTPPS4の3基塩素置換と既知の抗癌剤で
あるアントラマイシン(米国特許、第3361742号)
との結合体を製した。すなわち、TPPS4−Cl3
アントラマイシンの等モル量をとり、ジメチルス
ルフオオキサイド溶媒中で、ジエタノールアミン
の少量を添加して、脱塩酸縮合を行ない目的物を
得た。このものにつき、マウスのサルコーマP−
388腹水型に対する抗腫瘍活性を測定した。結果
は表1に示すようで、比較のため実施したアント
ラマイシン単独の半量以下(アントラマイシン含
量に対して)で同等の効果を示し、TPPS4と抗
癌剤の結合体が予期した効果を示すことを裏づけ
た。
【表】 なお、本発明に用いるTPPS4の毒性試験成績
は次の通りであつた。すなわち、Balb/cTex系
マウス1群10匹に50、250mg/KgのTPPS4の生理
食塩水溶液を腹腔内に注射し、観察を続けたが、
注射直後に運動不活発の症候を呈した以外には異
常は全く認められなかつた。1週間後も全数が生
存し、剖検の結果、病理学的異常所見を全く認め
なかつた。このことはTPPS4の低毒性を証明す
るものであり、TPPS4と抗癌性物質を結合させ
た場合も毒性的には問題を提起しないことを示唆
するものである。 本発明化合物の具体例を表2に示す。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔式中R1、R2、R3、R4は水酸基またはハロゲ
    ンを示し、R1、R2、R3、R4の少なくとも1つが
    ハロゲンであるものとする。〕にて表わされるメ
    ゾーテトラ(p−スルフオフエニール)ポルフイ
    ンの誘導体。 2 ハロゲンが塩素である特許請求の範囲1の誘
    導体。 3 ハロゲンが臭素である特許請求の範囲1の誘
    導体。 4 一般式 〔式中R1、R2、R3、R4は水酸基またはハロゲ
    ンを示しR1、R2、R3、R4の少なくとも1つがハ
    ロゲンであるものとする〕にて表わされるメゾー
    テトラ(p−スルフオフエニール)ポルフインの
    誘導体と抗癌性物質を反応させることからなる抗
    癌剤の製造法。 5 抗癌性物質が分子中に少なくとも1つのアミ
    ノ基、イミノ基または水酸基を有することを特徴
    とする特許請求の範囲4の製造法。
JP532678A 1978-01-23 1978-01-23 Meso-tetra(p-sulfophenyl)porphine derivative Granted JPS54100398A (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP532678A JPS54100398A (en) 1978-01-23 1978-01-23 Meso-tetra(p-sulfophenyl)porphine derivative

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JP532678A JPS54100398A (en) 1978-01-23 1978-01-23 Meso-tetra(p-sulfophenyl)porphine derivative

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS54100398A JPS54100398A (en) 1979-08-08
JPS6319515B2 true JPS6319515B2 (ja) 1988-04-22

Family

ID=11608112

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP532678A Granted JPS54100398A (en) 1978-01-23 1978-01-23 Meso-tetra(p-sulfophenyl)porphine derivative

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Country Link
JP (1) JPS54100398A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0661913U (ja) * 1993-02-10 1994-09-02 和子 馬場 健康パジャマ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH0661913U (ja) * 1993-02-10 1994-09-02 和子 馬場 健康パジャマ

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Publication number Publication date
JPS54100398A (en) 1979-08-08

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