JPS6326087B2 - - Google Patents

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JPS6326087B2
JPS6326087B2 JP16256578A JP16256578A JPS6326087B2 JP S6326087 B2 JPS6326087 B2 JP S6326087B2 JP 16256578 A JP16256578 A JP 16256578A JP 16256578 A JP16256578 A JP 16256578A JP S6326087 B2 JPS6326087 B2 JP S6326087B2
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JP
Japan
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substance
anticancer
tpp
residue
cooh
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JP16256578A
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English (en)
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JPS5587793A (en
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Atsuyoshi Takanabe
Yoshio Arakawa
Daisuke Sato
Ryozo Watanabe
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GREEN CROSS CORP
Original Assignee
GREEN CROSS CORP
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Publication date
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【発明の詳細な説明】
本発明は、新規な抗癌性化合物である、一般式
() 〔式中R1、R2、R3及びR4は水酸基または抗癌性
物質の残基を示し、R1、R2、R3及びR4の少なく
とも1つが抗癌性物質の残基であるものとする〕
にて表わされる抗癌性化合物およびそのアルカリ
金属塩並びにそれらの製造法に関するものであ
る。 ポルフイリン類(プロトポルフイリン、ヘマト
ポルフイリン、ウロポルフイリン等)を担癌動物
に非経口的に投与すると、それらの集積により癌
組織に特異的にポルフイリン類がもつ赤色螢光が
認められることは広く知られている。本発明者ら
は、多くのポルフイリン誘導体について癌組織へ
の集積性について研究したところ、全合成ポルフ
インであるメゾ−テトラ(p−カルボキシフエニ
ール)ポルフイン〔以下TPP(COOH)4と略記す
る〕がそのような効果を著しく有することを認め
た。即ちN.Datta−Gupta et al:J.Heterocy.
Chem.、、495(1966)記載の方法により合成さ
れたTPP(COOH)4及びそのナトリウム塩〔TPP
(COONa)4〕はWalker25カルチノザルコーマを
担癌させたラツトの癌組織に対していずれもヘマ
トポルフイリンの45倍以上の集積性があることが
見出された。この知見をもとに本発明者らは、
TPP(COOH)4及びそのアルカリ金属塩〔TPP
(COOM)4と略記する。ここにMはアルカリ金属
を示す〕の持つ高い癌組織への集積性を利用し
て、既知の抗癌性物質をこれに結合させ、その抗
癌性物質を癌組織に局在させ、従来より効率の良
い抗癌剤を製すべく研究をおこなつた。 しかしながら、TPP(COOH)4と抗癌性物質を
結合させるに際しTPP(COOH)4は化学反応性に
乏しく、そのままでは抗癌性物質と結合させるこ
とが不可能な物質である。そこでTPP(COOH)4
を抗癌性物質と反応させ、その特性を利用するた
めにはTPP(COOH)4を化学反応性に富む物質に
変換する必要がある。本発明者らはTPP
(COOH)4を活性化すべく検討をおこなつたとこ
ろTPP(COOH)4のカルボキシ基をハロゲン化す
ることによつて目的を達した。 即ち、一般式() 〔式中、Rはハロゲン原子を示す〕にて表わされ
るメゾ−テトラ(p−カルボキシフエニール)ポ
ルフイン誘導体は分子中にイミノ基、アミノ基ま
たは水酸基を有する抗癌性化合物とよく反応す
る。かくして本発明により、 一般式、 (式中Rはハロゲン原子を示す)にて表わされる
メゾーテトラ(p−カルボキシフエニール)ポル
フイン誘導体と、アミノ基、イミノ基または水酸
基を有する抗癌性物質とを、脱ハロゲン化水素酸
の条件下で反応させることを特徴とする、 一般式、 〔式中R1、R2、R3およびR4は水酸基または抗癌
性物質の残基を示し、R1、R2、R3およびR4の少
なくとも1つが抗癌性物質の残基であるものとす
る〕にて表わされる抗癌性化合物及びそのアルカ
リ金属塩の製造法並びにそれら生成化合物が提供
される。 本発明で一般式()の化合物はTPP
(COOH)4を無水の条件下でハロゲン化剤、例え
ば塩化チオニルまたは臭化チオニルのようなハロ
ゲン化チオニルに懸濁させ、80〜100℃で5〜10
時間撹拌しながら加熱し、ついで減圧下で過剰の
ハロゲン化チオニルを留去し、残査に無水アセト
ンを加えて十分に洗滌後、乾燥することにより製
造できる。 式()の化合物と結合できる抗癌性物質は、
分子中に少なくとも1つのアミノ基、イミノ基ま
たは水酸基を有する抗癌性物質であり、たとえば
アントラマイシン、マイトマイシンC、8−アザ
グアニン等である。 本発明の新規な抗癌性ポルフイン誘導体の製造
をアントラマイシンとの結合を例にとり説明する
と、上記の製造法により得た式()の化合物
〔以下TTP(COR)4と略記する。ここにRはハロ
ゲン原子を示す〕1ミリモルを無水のトリエチル
アミンおよびピリジンなどの第三級アミンのよう
な脱ハロゲン化水素酸剤に懸濁し、0〜5℃で撹
拌しながらアントラマイシン1〜5ミリモルを加
え、10〜50℃で2時間反応させ、ついで反応液に
充分量の水を加えて希釈し、析出する沈殿物を集
めエタノールで洗滌後乾燥することにより得るこ
とができる。この場合の主結合体はTTP
(COOH)41モルに対し、アントラマイシン2モル
の結合体であるが、その他に1:1、1:3及び
1:4の結合比のものが含まれる。主結合体のみ
を取り出す必要があれば、得られた排出物をNN
−ジメチルホルムアミドに溶解し、ゲル過カラ
ムクロマトグラフイ(例えばSephadex LH20を
用いる。)を行うことにより容易に分取すること
ができる。かくして得られる式()の抗癌性ポ
ルフイン誘導体のアルカリ金属塩は、このものを
メチルアルコールおよびエチルアルコール等のア
ルコール溶媒中に懸濁させ0〜5℃で計算量のや
や過剰の水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等
のアルカリ水溶液を滴下し0.5〜3.0時間反応させ
ることにより製造することができる。かくして、
本発明物質のメゾテトラ(p−カルボキシフエニ
ール)ポルフインと抗癌剤の結合体は水溶化さ
れ、より広い医薬品の用途が期待される。 その他の抗癌剤マイトマイシンC及び8−アザ
グアニンについても、それらのもつイミノ基及び
アミノ基にもとずく活性水素原子と本発明による
中間体TPP(COR)4とを反応させることにより
TPP(COO)4−マイトマイシンC結合体及びTPP
(COOH)4−8−アザグアニン結合体を同時に得
ることができる。 かくして得られる新規な抗癌剤の1例として、
TPP(COOH)4−アントラマイシン結合物につき
マウスのサルコーマP−388腹水型に対する抗腫
瘍活性を測定した。結果は、表1に示す。比較の
ため実施したアントラマイシン単独の半量以下
(アントラマイシン含量に対して)で同等の効果
を示しTPP(COOH)4と抗癌性物質の結合体が予
期した効果を示すことが裏づけられ、この新期な
抗癌剤は医薬品として有用である。
【表】 次に本目的物質及びその製造中間体を得る方法
につきそれぞれ実施例及び参考例を示す。 参考例 1 TPP(COOH)41.0gを無水の条件下で、塩化チ
オニル10mlに懸濁させ、浴温80〜90℃で7時間加
熱撹拌させた(反応液は、暗緑青色の溶液となつ
た)。反応液中の過剰の塩化チオニルを減圧下で
除去し、残査はすばやく無水アセトンに懸濁させ
取すると目的物〔TPP(COCl)4〕約1.0gを得
た。 可視部吸収スペクトル:423(Sore´t帯)、515、
550、590、645nm。 参考例 2 TPP(COOH)41.0gを臭化チオニル10mlに懸濁
させ浴温90〜100℃で7時間加熱撹拌する。つい
で反応液を減圧下で50〜60℃に加熱し過剰の臭化
チオニルを留去する。残査をクロロホルムで洗滌
し、減圧下で乾燥し目的物質〔TPP(COBr)4
を約0.9gを得た。 可視部吸収スペクトル:423(Sore´t帯)、515、
550、590、645nm。 実施例 1 参考例1で得たTPP(COCl)4173mgを無水N,
N′−ジメチルホルムアミド2mlに懸濁させた0
〜5℃で撹拌しながらアントラマイシン132mg
(2倍モル量)の無水N,N′−ジメチルホルムア
ミド1mlの溶液を加え、さらにトリエチルアミン
1mlを加え0〜5℃で15分間撹拌し、さらに室温
で6時間撹拌した。反応後、反応液を水20mlで希
釈し、析出する沈殿物をエチルアルコールで十分
に洗滌後乾燥すると、TPP(COOH)4−アントラ
マイシン結合物272mgを得た。この物質140mgを
N,N−ジメチルホルムアミド5mlにとかし、あ
らかじめジメチルホルムアミドで平衝化したセフ
アデツクス(Sephadex)LH20 100mlを充填し
たクロマトカラム(3×30cm)に負荷する。N,
N−ジメチルホルムアミドを用いて溶出させ、第
3の溶出帯を分取し、水50mlを加えて希釈し、析
出する沈殿物をエチルアルコールで十分に洗滌し
乾燥すると精製TPP(COOH)4−アントラマイシ
ン(1:2結合体)74mgを得た。 赤外線スペクトル(KBr錠):1740、1700、1610
cm-1. 可視部吸収スペクトル:422(Sore´t帯)、515、
550、290、645nm。 実施例 2 実施例2で得たTPP C4−アントラマイシン結
合物100mgを細かく粉砕し、エチルアルコール10
mlに懸濁させ、0〜5℃で撹拌しながら1N水酸
化ナトリウム水溶液0.2mlを加え、0〜5℃で2
時間撹拌した。反応後、沈殿物は、遠心分離によ
り集め、沈殿物はエチルアルコールで十分に洗滌
後、乾燥するとTPP(COOH)4−アントラマイシ
ン結合物のNa塩95mgを得た。 実施例 3 参考例2で得たTPP(COBr)4104mg(0.1ミリモ
ル)に無水N,N′−ジメチルホルムアミド5ml
及びトリエチルアミン1mlを加え、0〜5℃で15
分撹拌する。。ついでマイトマイシンC67ft(0.2
ミリモル)を加え、0〜5℃で8時間撹拌した。 反応液を氷水20ml中に投入し、析出する沈殿を
取し、ベンゼン5mlで2回洗滌したのち、乾燥
してTPP(COOH)4−マイトマイシンC結合物
146mgを得た。 可視部吸収スペクトル:216、360nm、422(Sorei
帯)、515、555、590、645nm。 実施例 4 実施例3で得たTPP(COOH)4−マイトマイシ
ンC結合物100ftをエチルアルコール10mlに懸濁
させ、0〜5℃で撹拌しながら1N水酸化ナトリ
ウム水溶液0.2mlを加え、氷冷下で2時間撹拌し
た。生じた沈殿を遠心分離し、エチルアルコール
で洗滌後乾燥し、TPP(COOH)4−マイトマイシ
ンC結合物のナトリウム塩85ftを得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1、R2、R3及びR4は水酸基または抗癌
    性物質の残基を示し、R1、R2、R3及びR4の少な
    くとも1つが抗癌性物質の残基であるものとす
    る)にて表わされるメゾ−テトラ(p−カルボキ
    シフエニール)ポルフイン誘導体及びそのアルカ
    リ金属塩抗癌剤。 2 抗癌性物質が、アントラマイシン、マイトマ
    イシンC又は8−アザグアニンである特許請求の
    範囲第1項記載の抗癌剤。 3 一般式 〔式中Rはハロゲン原子を示す〕にて表わされる
    メゾ−テトラ(p−カルボキシフエニール)ポル
    フイン誘導体と、アミノ基、イミノ基又は水酸基
    を有する抗癌性物質とを脱ハロゲン化水素の条件
    下で反させることを特徴とする 一般式 〔式中R1、R2、R3及びR4は水酸基または抗癌性
    物質の残基を示し、R1、R2、R3及びR4の少なく
    も1つが抗癌性物質の残基であるものとする〕に
    て表わされるメゾ−テトラ(p−カルボキシフエ
    ニール)ポルフイン誘導体及びそのアルカリ金属
    塩抗癌剤の製造方法。 4 抗癌性物質が、アントラマイシン、マイトマ
    イシンC又は8−アザグアニンである特許請求の
    範囲第3項による方法。 5 脱ハロゲン化水素の条件が、第三級アミンを
    反応系に存在させることにより達成される特許請
    求の範囲第3または第4項による方法。
JP16256578A 1978-12-27 1978-12-27 Carcinostatic meso-tetra(p-carboxyphenyl)porphine derivative Granted JPS5587793A (en)

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JPS5587793A JPS5587793A (en) 1980-07-02
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GB8429845D0 (en) * 1984-11-26 1985-01-03 Efamol Ltd Porphyrins & cancer treatment

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