JPS63194686A - 回転玩具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、回転源として形状記憶合金を使用し、イン
テリアとしても好適に使用される回転玩具に関するもの
である。

従来技術 最近の新たな機能性素材として、形状記憶合金が知られ
ている。この形状記憶合金は、例えばニッケルとチタン
との合金からなり、該合金からなる板材や線材に所要の
形状を付与した後に、オーステナイト変態終了温度（Ａ
ｆ湿温度以上に加熱する形状記憶処理を施すことにより
、その熱処理前に与えられた形状を金属組織的に記憶す
る特異な性質を有している。このため該合金に外的応力
が加えられて大きく変形しても、その変形時の温度より
僅かに高い温度に加熱するだけで、元の形状に瞬時に回
復する。

この形状記憶合金の特異な性質に鑑み、これを産業上の
各分野に応用する試みがなされている。

例えば前記の形状記憶合金を材質として、室温でパイプ
径より僅かに小さい継手を製作し、この継手の直径を零
度以下で拡開した後、結合すべきパイプに嵌挿し、次い
で室温に放置して元の形状の記憶を回復させることによ
り、極めて緊密なパイプ接続がなされる。また温度変化
に応答して形状を変化させ得ることから、クーラーの冷
気吹出し口におけるダンパの開閉駆動源として使用する
等の応用例もある。しかし形状記憶合金の応用は、主と
して産業上の分野その他医療分野に限られていて、他の
各種分野での有効な利用は比較的遅れているのが現状で
ある。

発明の目的 本発明は、このように主として産業・医療分野での応用
に限られている形状記憶合金を、前述した特異な性質に
着目して、玩具に応用することを企図したものであって
、形状記憶合金を材質とするアクチューエータにより回
転駆動される興趣に富む玩具を提供することを目的とす
る。

実施例 次に本発明に係る回転玩具につき、好適な実施例を挙げ
て、添付図面を参照しながら以下説明する。第１図は、
本発明を所謂キャンドルツリーに応用した好適な一実施
例を示し、基台１０の略中央に支持軸１２が垂直に突設
され、この支持軸１２の自由端に小径の円盤１４が回転
自在に枢支されている。また基台１０には、前記円盤１
４の上方に水平に張出す張出し部１６ａを有する支持部
材１６が配設され、この張出し部１６ａに軸１８を回転
自在に枢支している。この軸１８は、第１図および第３
図に明確に示す如く、前記支持軸１２の中心線から偏倚
した位置に配設されるものであって、その意味で「偏心
軸」と以下称する。

前記偏心軸１８の小径円盤１４を指向する側の下端部に
は、該円盤と対向的に大径の円盤２０が配設固定されて
いる。すなわち基台ｌｏ上において、小径円盤１４と大
径円盤２０とは、水平かつ平行な関係をもって対向的に
配設されると共に、軸間距離αだけ偏倚した夫々別の軸
１２，１８に配設されているものである。

なお偏心軸１８の上端部（大径円盤２ｏが枢支される側
とは反対の端部）には、例えばクリスマスツリー等の装
飾具２２が立設固定され、後述する機構により回転され
る偏心軸１８と共に該クリスマスツリー２２も回転する
よう構成しである。また大径円盤２０と支持部材１６と
の間隔を充分に離間させて配置し、この円盤２０上に、
例えば動物その他の人形からなる装飾具を配置するよう
にしてもよく、このときはより興趣に富む外観が得られ
る。

前記大径円盤２０の外縁と小径円盤１４の外縁との間に
は、第１図および第３図に示すように、前述した形状記
憶合金を材質とする複数のアクチュエータ２４（本実施
例では６本）が所定間隔で設けられ、各アクチュエータ
はその両端部において溶接等の手段により接合されてい
る。アクチュエータ２４は、前記形状記憶合金を材質と
する線材を円筒コイル状に巻回形成し、該コイル部２４
ａを軸方向に圧縮した状態での形状記憶処理が施されて
いる。すなわち前述の如く、オーステナイト変態終了温
度（Ａｆ湿温度以上に加熱する形状記憶処理を施してお
くと、室温では剛性を失なって柔軟な状態となっている
が、その変態温度よりも高い温度に達すると、既に記憶
していた圧縮形状を回復して剛性も取戻すようになって
いる。

前記基台１０上の適宜の位置に、加熱手段２６として、
例えばローソクが配置され、このローソク２６でアクチ
ュエータ２４を所要温度に加熱することにより、前記周
円盤１４．２０を回転駆動することができる。すなわち
前述した如く、支持軸１２と偏心軸１８とは互に偏心す
る位置に配設されている。このため、第３図から判明す
るように。

支持軸１２と偏心軸１８および任意のアクユエータ２４
と大径円盤２０との連結点Ｐとにより、仮想三角形が形
成される。そこでアクチュエータ２４をローソク２６で
加熱し、既に記憶していた圧縮状態の形状を回復させる
と、該アクチュエータ２４は軸方向に縮んで大径円盤２
０を小径円盤１４（支持軸１２方向）に引張る力が発生
する。このため偏心軸１８を中心として大径円盤２０を
回転駆動する力（モーメント）が働いて該円盤２０は回
転する。このとき大径円盤２０と／Ｊ％径円盤１４とは
、複数のアクチュエータ２４により連結されているので
、大径円盤２０の回転に伴なって小径円盤１４と偏心軸
１８も回転する。

このようにアクチュエータ２４は、大径円盤２０を小径
円盤１４に引張るように構成されているので、第３図に
おいて、支持軸１２の軸心と偏心軸１８の軸心とを結ぶ
線Ａを挟んで上方位置でアクチュエータ２４を加熱して
作動させると、大径円盤２ｏは反時計方向に回転駆動さ
れ、また下方位置で加熱作動させると、大径円盤２ｏは
時計方向に回転駆動される。なお前記線Ａ上でアクチュ
エータ２４を加熱した場合は、アクチュエータ２４に働
く力の方向が線Ａと平行であるので、大径円盤２０は回
転駆動されない。

第４図は、先に説明した実施例の別の変形例を示すもの
であって、小径円盤１４を配設した支持軸１２と大径円
盤２ｏを配設した偏心軸１４とが、基台１０に対して水
平になるよう配設され、この基台１０に設けた水槽２８
中に、両日盤１４．２０を連結する複数のアクチュエー
タ２４の内の一部が臨んでいる。この水槽２８には、前
記アクチュエータ２４を冷却する水が貯留され、加熱に
より原形状に復帰したアクチュエータ２４を柔軟な弛緩
状態に迅速に移行させる。この実施例では、加熱手段２
６としてドライヤーを使用し、このドライヤー２６の熱
風を、水に浸漬されていない上方側のアクチュエータ２
４に吹付けるようにしである。また大径円盤２０には、
装飾具２２として図示形状の水受器を配設し、円盤２ｏ
の回転に伴なって水受器２２で水槽２８に貯留されてい
る水を掬い取り得るようにしである。

次に以上のように構成した回転玩具の動作につき説明す
る。室内に配設された回転睨具のアクチュエータ２４は
、周囲温度が変態温度に達していないために、剛性を喪
失し柔軟な状態を維持して静止している。

しかるにローソク２６に火を付けると、その真上に位置
するアクチュエータ２４は炎により加熱されて、該アク
チュエータに固有の動作変態温度に達し、弛緩していた
アクチュエータ２４はそのコイル部２４ａにおいて既に
記憶していた圧縮状態の形状を一挙に回復し、軸方向に
縮んで前記大径円盤２０を小径円盤１４に向けて引張る
。前述したように、支持軸１２と偏心軸１８との軸心は
偏倚している結果として、大径円盤２０の接線方向に力
が働き、これにより大径円盤２ｏは回転される。大径円
盤２ｏの回転に伴なってアクチュエータ２４により連結
される小径円盤１４および偏心軸１８も回転し、今まで
加熱されていたアクチュエータ２４はローソク２６の真
上から離間すると共に、隣接するアクチュエータ２４が
ローソク２６の真上に到来して加熱される。そして前回
と同様に加熱されたアクチュエータ２４が原形状に回復
して大径円盤２ｏを回転駆動することを繰り返す。

前記ローソク２６の真上から離間したアクチュエータ２
４は１周囲空気に晒されてその温度を低下させ、剛性を
伴った圧縮状態から柔軟な弛緩状態に移行する。このた
めローソク２６の真上から離間したアクチュエータ２４
は、大径円盤２０を引張る力を失なう、すなわち一度加
熱されたアクチュエータ２４が、大径円盤２０の回転に
伴なって再びローソク２６の真上に到来した時には、既
に柔軟な弛緩状態になっているので、圧縮状態の形状を
一挙に回復して大径円盤２０を回転駆動する。従ってロ
ーソク２６による加熱を続けている限り、大径円盤２０
を回転させて、前記偏心軸１８に配設したクリスマスツ
リー２２を回転させることができる。

第４図に示す別実施例では、水に浸漬されていないアク
チュエータ２４をドライヤー２６で加熱し、該アクチュ
エータ２４を作動させて大径円盤２０を回転駆動する１
円盤２０の回転に伴なってアクチュエータ２４は水槽２
８に貯留した水に浸漬され、圧縮状態から柔軟な弛緩状
態に迅速に移行する。このように強制的にアクチュエー
タ２４を冷却することにより、剛性を伴った圧縮状態か
ら柔軟な弛緩状態に移行することを早めて、大径円盤２
０を回転させ得る。

発明の効果 このように本発明に係る回転玩具は、形状記憶合金を材
質とするアクチュエータを加熱することによって、該ア
クチュエータが原形状に直ちに復帰する力を駆動源とし
て回転するものであって１、科学的な興味をそそると共
に興趣に富み、更にはインテリアとしても好適に使用し
得る。また装飾具として、各種の商標やシンボルマーク
等を配設すれば、宣伝効果のあるデスプレイとしても好
適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る回転玩具の好適な実施例を示す概
略斜視図、第２図は第１図に示す回転玩具の側面図、第
３図は第２図のｍ−ｍ線断面図、第４図は本発明に係る
回転玩具の別の実施例を示す概略斜視図、第５図は第４
図を矢印Ｂ方向から観察した断面図である。 １０・・・基台　　　　　　１２・・・支持軸１４・・
・小径円盤　　　　１８・・・偏心軸２０・・・大径円
盤　　　　２２・・・装飾具２４・・・アクチュエータ
　２６・・・加熱手段特許出願人　　大同特殊鋼株式会
社 ＦＩ０．２ ＦＩＧ、１

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 基台（１０）に配設した支持軸（１２）の一端に小径円
   盤（１４）を回転自在に枢支し、 前記支持軸（１２）に対向し、かつその中心線に対して
   偏倚する位置に偏心軸（１８）を回転自在に配設すると
   共に、この偏心軸（１８）に大径円盤（２０）を配設し
   、 前記大径円盤（２０）の外縁と小径円盤（１４）の外縁
   とを、形状記憶合金を材質とする複数のアクチュエータ
   （２４）により所定間隔で放射状に連結し、前記複数の
   アクチュエータ（２４）の内の任意のアクチュエータ（
   ２４）を加熱手段（２６）で加熱することにより、該ア
   クチュエータ（２４）を作動させて前記大径円盤（２０
   ）と小径円盤（１４）とを所要方向に回転駆動させる よう構成したことを特徴とする回転玩具。