JPS63191506A - 工作機械の刃物ホルダ− - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、切削加工を行なう工作機械において、刃物を
工作機械本体に取り付ける刃物ホルダーに関するもので
ある。

「従来の技術」 工作機械においては、刃物と被加工物とに相対運動を与
えることにより被加工物が機械加工されるが、高硬度材
等による小径被加工物の内径加工をす８４合には、刃物
にびびりが発生し、刃物寿命低下および加工精度低下を
もたらす。

従来、刃物のびびりを防止するための一般的方法として
、刃物の剛性を上げるという方法があるが、刃物の剛性
は、刃物ホルダーからの刃物の突出し量、刃物の直径、
および刃物の材質による縦弾性係数の大小などで決定さ
れ、このうち、刃物の突出し量、および刃物の直径は被
加工物の形状によって制約を受け、縦弾性係数の大きい
材料、例えば超硬合金を使用しても、小径被加工物の内
径加工においては刃物の剛性向上には限界があり、効果
的な改善は図れない。

従って、切削速度、送り速度および取代などをそれぞれ
小さくし、非常に低能率で内径加工をせざるを得なかっ
た。

「発明が解決しようとする問題点」 本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので
あり、小径被加工物の内径加工のように、刃物の剛性向
上が困難な場合において、減衰性を向上させ、刃物の振
動特性を改善しびびりを抑制することにより、被加工物
を高能率に加工でき、かつ刃物寿命を向上し得る刃物ホ
ルダーを提供することを目的とする。

ｒ問題点を解決するための手段」 しかして、本発明によれば、刃物を保持する刃物保持部
と、刃物ホルダーを工作機械本体に取り付けるベース部
とを鋼製部材、鋳物部材等の金属性部材で形成し、航記
刃物保持部とベース部を相互に結合する刃物ホルダー本
体をコンクリートにより形成するとともに、前記刃物保
持部のうち刃物ホルダー本体に当接する板状刃物保持部
材の厚さを、刃物の曲がりと略同程度の曲がりを持つご
とく薄肉化したことを特徴とする工作機械の刃物ホルダ
ーが提供される。

「作用」 上記構成によれば、刃物ホルダーの刃物保持部とベース
部が鋼製部材、鋳物部材等の金属性部材により形成され
ているため、刃物の保持および工作機械本体への取付け
に必要な強度が確保され、かつ、刃物ホルダー本体が振
動減衰性の高いコンクリートで形成されているため、刃
物のびびり振動が工作機械本体に伝わらないとともに、
さらに刃物に力が加わった時、コンクリートのヤング率
が低いために、板状刃物保持部材と刃物とが片持ちの二
枚板のごとくたわみを生じ、板状刃物保持部材と刃物と
の間に滑り摩擦が生ずることにより、接合面減衰が大き
くなる。

「実施例」 次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。なお
、第１図は本発明の実施例である刃物ホルダーの正面図
である。また第２図は上面図、第３図は第１図の半断面
図である３ これらの図において、刃物ホルダーのベース部１は鋼製
部材であり、スライド体２に適数本のボルト３で固定す
るための貫通穴４が明けられている。スライド体２は、
工作機械本体２０に滑動可能に設けられている。２個の
刃物保持部５ａ、　５ｂは鋼製部材または鋳物部材であ
り、板状刃物保持部材５１ａ、５１ｂと押板部材５２ｍ
、５２ｂとが一体に結合されてコア形に形成されており
、押板部材５２ａ、５２ｂには刃？５６を適数本のボル
ト７で固定するための螺子穴８が１＠設されている０本
実施例は、ベース部１と刃物保持部５ｍ、５ｂの間をコ
ンクリートで形成した刃物ホルダー本体９で結合した構
造になっている。ベース部１と刃物ホルダー本体９との
Ｉ’ｍ５および刃物保持部５ａ。

５ｂと刃物ホルダー本体９との間には、固定強度を保つ
ために、それぞれ適数本のアンカーボルト１０ａ、１０
ｂ、１０ｃを設けている。板状刃物保持部材５１ｍ、５
１ｂの厚さｔは薄肉に形成してあり、刃物保持部５ａ、
５ｂにボルト７で刃物６を固定すると、刃物６に力が加
わった時、コンクリートによる刃物ホルダー本体９のヤ
ング率が低いために、板状刃物保持部材５１ａ、５１ｂ
と刃物６は、片持ちの二枚板のごとくたわみを生じ、刃
物６と板状刃物保持部材５１ａ、５１ｂとの間の接触部
１１に滑り摩擦を生じるようにしである。

「作動」 上記構成において、第５図（ｂ）に示すごとく、刃物６
と被加工物３０との相対運動によって機械加工が開始さ
れると、びびりによって刃物６に発生した振動エネルギ
ーは、刃物６と板状刃物保持部材５１ａとの接触部１１
、および刃物６とボルト７との接触部１２において接合
面減衰により吸収される。この場合、減衰とは振動エネ
ルギーを＊ｍ仕事によって他のエネルギーに置換するこ
とである。つまり、接触面の間に生じる滑りによる摩擦
エネルギー損失を大きくすれば減衰効果が大きくなるの
であり、次の（１）式が成立する。

減衰に摩擦エネルギー損失父滑り量・・　（１）滑り量
を大きくする方法として、第４図に示すごとく一端固定
他端自由の二枚の合せ板構造の片持ち梁を考えると、滑
り及ΔＵは、ヤング率をＥ、梁の厚さの１／２をり、梁
の幅をｂ、荷重をＷとすると次の（２）式によって求め
られる。

ΔＵ＝ΔＵ１＋ΔＵ。

（２）式によれば、梁の肉厚を薄くすれば、滑り量が大
きくなることが解る。

従って、第５図（ａ）、　（ｂ）のように、板状刃物保
持部材５１ａと刃物６を二枚合せの片持ち梁と考えると
、板状刃物保持部材５１ａの肉厚もを刃物６と略同程度
の曲がりを持つごとく薄肉化すると、接触部１１におい
て滑り量が多°くなる０本発明者の実験によれば、第６
図に示すごとく、板状刃物保持部材５１＆の肉厚を薄肉
化したところ、肉厚２０輪齢に対し肉厚２１では減衰効
果が約２倍になることが確認された。

また、本実施例では、刃物ホルダー本体９をコンクリー
トにより形成しているために、コンクリートの内部摩擦
による材料減衰効果も得られる。

これらの減衰効果により刃物６のびびりは抑制されるた
め、高能率切削が可能となる。さらに、刃物６のびびり
が解消、されるため、加工精度を向上することができ、
刃物６の折損が抑制され、寿命を向上することができる
などの利点がある。

「他の実施例」 第二の実施例を第７図に示す、第二の実施例は、第一の
実施例の板状刃物保持部材５１ｍの代わりに鋼板による
板状刃物保持部材１３とし、独立した押え板１４で刃物
６を挟み、ボルト１５で押え板１４と板状刃物保持部材
１３を締め付けたものである。この場合も前述と同様に
刃物６と板状刃物保持部材１３の間で滑りを生じるため
、接合面減衰効果がある。

なお、第一の実施例においては、刃物ホルダー本体９に
刃物保持部を二つ取り付けているが、一つでも良く、ま
た刃物保持部およびベース部と刃物ホルダー本体との接
合は接着剤による固定にすることも可能である。

「効果」 以上述べたごとく、本発明の刃物ホルダーは上記の構成
を有するものであり、刃物ホルダー本体をコンクリート
で形成し、かつ板状刃物保持部材を薄肉化したものであ
るから、刃物の振動特性を改善しびびりを抑制すること
により、被加工物を高能率で加工でき、かつ刃物の折損
が抑制されて刃物寿命を向上することができるなどの優
れた効果がある。

４、図面のｆ！！１ｔＳＬな説明 第１図は本発明の実施例である刃物ホルダーの正面図、
第２図は−Ｅ面図、第３図は第１図の半断面図、第４図
は等価構成を示す断面図、第５図（ａ）、　（ｂ）は第
１図の部分正面図および側面図、第６［！ｌは実験結果
を示す特性図であり、第７ｒＭ（ａ）。

（ｂ）は第二の実施例を示す部分正面図および側面図で
ある。

１１０．ベース部、　５ａ、　５ｂ　、、、刃物保持部
、６１１．刃物、　９１１．刃物ホルダー本体、　１３
゜５１ａ、　５　ｌｂ　、−−板状刃物保持部材、　２
０．、。

工作機械本体、　３０　、、、被加工物。

第２図 第３図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 刃物と被加工物とに相対運動を与えて被加工物を機械加
   工する工作機械の刃物ホルダーであって、前記刃物を保
   持する刃物保持部と、刃物ホルダーを工作機械本体に取
   り付けるベース部とを鋼製部材、鋳物部材等の金属性部
   材で形成し、前記刃物保持部とベース部を相互に結合す
   る刃物ホルダー本体をコンクリートにより形成するとと
   もに、前記刃物保持部のうち刃物ホルダー本体に当接す
   る板状刃物保持部材の厚さを、刃物の曲がりと略同程度
   の曲がりを持つごとく薄肉化したことを特徴とする工作
   機械の刃物ホルダー。