JPS6318672B2 - - Google Patents

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JPS6318672B2
JPS6318672B2 JP56128663A JP12866381A JPS6318672B2 JP S6318672 B2 JPS6318672 B2 JP S6318672B2 JP 56128663 A JP56128663 A JP 56128663A JP 12866381 A JP12866381 A JP 12866381A JP S6318672 B2 JPS6318672 B2 JP S6318672B2
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metal
platinum group
electrode
anode
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JP56128663A
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Berunarudo Beeru Henri
Maruseru Inden Jan
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ERUTETSUKU SHISUTEMUZU CORP
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ERUTETSUKU SHISUTEMUZU CORP
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Publication of JPS6318672B2 publication Critical patent/JPS6318672B2/ja
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    • C25CPROCESSES FOR THE ELECTROLYTIC PRODUCTION, RECOVERY OR REFINING OF METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25C7/00Constructional parts, or assemblies thereof, of cells; Servicing or operating of cells
    • C25C7/02Electrodes; Connections thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B11/00Electrodes; Manufacture thereof not otherwise provided for
    • C25B11/04Electrodes; Manufacture thereof not otherwise provided for characterised by the material
    • C25B11/051Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier
    • C25B11/073Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier characterised by the electrocatalyst material
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    • C25B11/093Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier characterised by the electrocatalyst material consisting of at least one catalytic element and at least one catalytic compound; consisting of two or more catalytic elements or catalytic compounds at least one noble metal or noble metal oxide and at least one non-noble metal oxide

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はチタン、ジルコニウム、タンタル、タ
ングステン、珪素、ニオビウム、のような造膜性
金属およびこれらの金属の一種又は二種以上を含
む合金の基材上に電解触媒表面を有する型式の電
解方法に使用される電極に関するものである。
“造膜性金属”とは被覆した陽極が主として作用
する電解質中の陽極として接続された時下層の金
属を電解の際の腐触から保護する不動態化酸化物
膜を急速に形成する性質を有する金属又は合金、
すなわち屡々“バルブメタル類”とも呼ばれる金
属および合金ならびに同じ条件において非不動態
の陽極酸化物膜を形成しないバルブメタル(例え
ばTi―Ni、Ti―Co、Ti―Fe、およびTi―Cu)
を含有する合金を意味する。 本発明は特に例えば硫酸塩を含有する電解質か
らの金属の電解採取の際に遭遇するような酸素を
発生する条件における陽極としての使用に適する
電極に関するものであるが他の場合には不可とい
うのではない。 白金族金属の酸化物より電解触媒的被覆材料を
造ること(米国特許第3711385号参照)および白
金族金属と造膜性金属の酸化物の共沈物の混晶又
は固溶体(米国特許第3632498号参照)から電解
触媒的被覆材料を形成することが提唱されて以
来、この型式の寸法安定性を有する電極は塩素―
アルカリ工業の革命的改善を行ない、他の用途面
においても広く使用されるに至つている。それに
もかかわらず、酸素を発生する条件下において工
業的に使用し得る寸法安定性を有する電極で、し
かも貴金属の使用量が少ないものの探索はなお続
けられている。 米国特許第3711385号によれば白金族金属酸化
物の電解触媒的被覆は全く薄く形成することが可
能であるが(該特許では最小0.054ミクロンの厚
さのものを請求している)、実際的には許容し得
る寿命を得るため、又は場合により十分の加工を
行なうためには、更にその厚みを若干大きくする
ことが必要であつた。そのため通常、適当な塗料
溶液の薄い被覆を10回ないし20回造膜性金属基材
に塗被し、各回毎に加熱して電極面積(射影した
(Projected)幾何学的面積)1m2当り金属として
約5ないし20gの白金族金属の酸化物を含有する
塗料の分解成分から電解触媒被覆を形成すること
が行なわれて来た。 これらの被膜中の貴金属含有量を節減するため
多くの試みが行なわれたが通常は二酸化スズ(米
国特許第3776834号参照)又はスズおよびアンチ
モンの酸化物(米国特許第3875043号参照)のよ
うに相溶性がある貴金属でない金属の酸化物で白
金族金属酸化物を部分的に置きかえる方法が試み
られた。 現在酸素発生用の最良の電極は多分英国特許明
細書第1399576号に記載されている酸化タンタル
と酸化イリジウムの混晶を含む被膜を有する電極
であろう。然し此の型の既知の電極は過電圧およ
び寿命の点ですぐれた性能を持つてはいるが、イ
リジウムの価格が高いため魅力が乏しく、これら
の電極が廉価な陽極と対抗するためには比較的高
い陽極電流密度で操業せねばならず、そのために
は電解槽の設計に種々の方策を講ずることが必要
となる。従つて現在なお多くの電解採取プラント
において固体給、鉛合金、コバルト―珪素合金等
で造つた陽極が、これらの材料には公知の欠点が
あるにかかわらず使用されている。 英国特許明細書第1463553号に提案されている
他の型式の電極は基材の全体又は表面が造膜性金
属と例えば白金族金属との合金より成り、その表
面が使用中に酸化されるか酸化処理によつて予め
活性化されて合金の外部に深さ1ないし30ミクロ
ンまで表面酸化層を形成する。このような合金は
電解採取用に有望ではあるが、焼結又はその他の
方法で製造することが極めて困難であり、合金中
の白金族金属の量の点から極めて高価である。ま
た予め活性化する方法も電極性能を改善するよう
に調節することが困難である。 酸素を発生する陽極を二酸化マンガンのような
貴金属でない金属の酸化物を通常大量に使用して
被覆すること、出来れば若干の添加物と共に使用
することも示唆されている。例えば米国特許第
4072586参照。MnO2被膜はある場合には例えば
スズおよびアンチモン酸化物の中間的導電層上に
析出せられる(米国特許第4028215号)が、ある
いは少量のRuOxで予備処理を行なつたチタン表
面に析出される(日本特許公開公報第11753/80、
特許出願第156740/76およびElectrochimica
Acta、1978、Vol、23、第331―335ページ参照)。
これらのMnO2被覆電極のあるものは同様に電解
採取に使用し得るが、工業的に成功したというこ
とは聞いていない。 科学的文献には清浄にしたチタン基材上に金属
白金を陰極で析出させ次にこれを陽極酸化するこ
とによつて造膜性金属上に形成した不動態化表面
膜、および少量の白金族金属又はその酸化物でド
ーピングした膜に関する記載がある。(報告U.
Stimmung and J.W.Schultze“Electronic
properties of doped passive layers on
titanium electrodes”およびD.Hofman and U.
Stimmung、ISEブダベスト会議、8月28〜9月
2日、1978に提出)。然しその結果はこのような
PtO2をドーピングした膜は殆ど絶縁性であつて、
このようにして得られた二酸化白金―ドーピング
膜は過剰の白金が存在する場合にのみ金属白金に
近い電導度を示すということを示している。 ドイツ特許公報2652152にはまた白金粒子を二
酸化チタン膜中に包蔵するように白金金属の溶液
を含有する電解質中でチタン片上に二酸化チタン
の膜を陽極的に成長させることによつて電極を形
成することを示唆している。然し此の方法は役に
立つ電極の製造を行なうに至つていない。 既知の電極が特に失敗又は劣悪な性能である一
つの場合は陽極上のマンガン又は二酸化マンガン
の析出のために電解触媒が被毒し槽電圧が上昇す
る、マンガン不純物を有する電解質の電解の場合
である。その他の重大な事情は電解槽を運転停止
せねばならぬ場合又は他の点では極めて順調に働
いていた被膜が電流の反転のために一挙に破壊し
た場合である。 以上のごとく本発明の目的は廉価な方法で表面
を電解触媒的にした、酸素過電圧の低い、電解槽
の運転停止や電流の反転にも耐え、マンガン/二
酸化マンガンの析出の影響にもすぐれた抵抗性を
示すような造膜性金属電極を提供することであ
る。 本発明は特許請求の範囲に記載したように白金
族金属又はその化合物を電解触媒として含有する
造膜性金属基材の酸化物又はその他の化合物の一
体構成の表面膜として形成される作用性のある電
解触媒外表面を有する造膜性金属基材より成る電
解工法に使用される新規電極に関するものであ
る。 本発明によればこのような電極の製造は造膜性
金属基材の表面に白金族金属の熱分解し得る化合
物の少なくとも一種の溶液の少なくとも一層を塗
布し各塗布層を白金族金属および白金族金属の酸
化物の形成方法としてそれ自身公知の方法に類似
の方法によつて該化合物(複数)を分解するよう
に乾燥、加熱することによつて、該電解触媒的外
表面を形成することによつて簡単化されかつその
性能を高めることが出来る。ここに該溶液は造膜
性金属に反応し基材からの金属を加熱工程の間に
造膜性金属の化合物になるようなイオンに変換す
る薬剤を含有し、該薬剤および白金族金属の化合
物(類)の溶液中における濃度および塗布層の数
は最終層を含む各層の加熱中は、分解した化合物
から形成される電解触媒が、基材から形成される
造膜性金属化合物の表面膜中に完全に包蔵される
ような値である。 適当な塗料の逐次的に塗布される層の熱分解に
よつて生成する既知の電極被膜とは異り、白金族
金属の電解触媒は基材の表面膜中に全面的に包蔵
されるが、これに反して既知の電極の場合には電
解触媒物質の別々の数層より成る被膜が極めて薄
い一体構成の表面酸化物膜を有する造膜性金属基
材の全面にかつ造膜性金属基材の上に構成され
る。 一体構成の表面膜の造膜性金属化合物の性質
は、当然加熱段階において使用した雰囲気によつ
て異るであろう。加熱は通常空気中で行なわれ、
この場合には膜は白金族金属および/又はその酸
化物を恐らくは混合酸化物の形で包蔵する造膜性
金属酸化物より成る。同様に加熱が水素中で約
250℃ないし約500℃、代表的には約400℃におい
て行なわれる場合には基材を水素脆化することな
く造膜性金属水素化物を生成する。造膜性金属硼
化物、窒化物、および炭化物は夫々、硼素、窒
素、炭素を含有する雰囲気中で加熱するとによつ
て生成することが出来る。例えば、窒化物は乾燥
塩化アンモニウム雰囲気中で約350ないし450℃
に、又は乾燥アンモニア中で約400ないし900℃に
加熱することによつて生成することが出来る。ア
ンモニア中では約0.5%のモリブデン又は約6%
のクロム又はバナジウムを含有するチタンのよう
な合金基材を使用すると窒化物を約400ないし600
℃の低い温度範囲で生成することが特に有利に行
なわれるようになる。炭化物はある種の有機物雰
囲気又は一酸化炭素中で約700ないし1000℃に加
熱するか、又は極めて微細な粉末石炭を含有する
雰囲気中で加熱することによつて生成することが
出来る。例えば酸塩化チタンのような造膜性金属
を有する混合又は複合化合物の生成もまた可能で
ある。非酸化性雰囲気を使用すると白金族金属化
合物は一般に金属に変化し、造膜性金属化合物中
に恐らくは白金族金属と造膜性金属との間の金属
間化合物の一体構成を形成する。 本発明の電極においては、造膜性金属基材から
生成される表面膜は1種又は2種以上の白金族金
属の電解触媒、好ましくはイリジウム、ロジウ
ム、パラジウムおよび/又はルテニウムを金属又
は化合物として(通常酸化物又は部分的に酸化さ
れた化合物であつて、加熱を空気中又は酸化性雰
囲気中で行なう場合には造膜性金属と白金族金属
の酸化物の混合した表面膜中に包蔵されるであろ
う)、恐らく電極基材の投影表面積当り金属とし
て約0.5g/m2以内の量に過ぎぬ量で包蔵される。
勿論包蔵される量は更に増加することが出来る。 製造方法中には極めて稀薄な酸性の塗料が含ま
れる。すなわちこの塗料は少量の熱分解性白金族
金属化合物を含有し、これは分解および造膜性金
属化合物の表面膜を同時に形成する間にこの表面
膜によつて完全に吸収される。この稀薄塗料は一
般に約1ないし15g/(金族として)のイリジ
ウム、ロジウム、パラジウムおよび/又はルテニ
ウムを含有している。 使用される塗料の代表的なものはイソプロピル
アルコールのような溶剤又は水性溶剤、酸(特に
HCl、HBr、HI又はHF)又は造膜性金属に反応
して基材からの金属を後続の熱処理の期間中に造
膜性金属に変換するようなイオンに変換する他の
一つの薬剤(例えばNaF)、および一種又は一種
以上のイリジウム、ロジウム、パラジウム、およ
び/又はルテニウムの熱分解し得る塩を包含す
る。通常この溶液は“伝統的”な電解触媒となる
酸化物被覆の製造に従来から使用せられている対
応する塗料よりも少なくとも5倍以上、好ましく
は10倍又はそれ以上(その貴金属含有量で表わし
て)稀薄である。此のことはロジウムおよび/又
はルテニウムのような白金族金属の量がほぼ同量
の溶剤および酸の1/5ないし1/10又は1/100にまで
も減少されることを意味する。 造膜性金属に反応し後続の熱処理期間中の表面
膜の形成を促進する酸又は他の薬剤の作用は極め
て重要である;この作用を起す適当な薬品の量が
十分でない場合には造膜性金属の表面の酸化物の
膜の形成は著しく阻害されるか又は抑制されるで
あろう。 予め通常の清浄化処理およびエツチング処理を
行なつた造膜性金属基材に与えられた溶剤/酸混
合物の1回の塗布を行ない、次に乾燥後に空気中
で加熱して溶剤を追い出すことによつて造膜性金
属の酸化物の所定量が生成するであろう。後続の
熱処理期間中の造膜性金属酸化物の成長が抑制さ
れるに至るまでには、此の手順は数回反復される
(チタン基材にイソプロピルアルコール60mlの
HClを含有するものを塗布し、次に空気中で10分
間500℃まで加熱する場合には通常4ないし10回
反復される)。形成された積層表面酸化物の膜の
第一層は比較的多孔性である。そのためその後に
塗布された酸性塗料の被膜は加熱期間中にこの多
孔性の第一層を貫通し、酸が下層の造膜性金属に
反応する。このようにして後続の加熱期間中に酸
化物に変換する造膜性金属のイオンが基材から提
供される。此の酸化物はその一部分が第一層の細
孔内に形成されるものである。これによつて生成
する酸化物膜の多孔度は各回の塗被工程実施後に
減少し、ついに基材からの造膜性金属は酸化物に
変換されぬようになる。このように酸性の塗料を
有限回数だけ塗布した後乾燥および加熱を行なう
ことによつて、極めて安定で比較的緻密な造膜性
金属酸化物の不透過性の膜を形成することが出来
る。同様の考察は適当な雰囲気を使用して炭化
物、窒化物、硼化物および水素化物の形成を行な
う場合にも適用される。 本発明に依つて電極を製造する場合には、毎回
塗布される塗料の被膜中にはごく少量の白金族金
属化合物が含まれているので熱分解によつて形成
される電解触媒は各回に形成される積層表面膜中
に完全に包蔵される。各回毎に塗布される塗料の
被膜は基体の突出表面積当り最大約0.2g/m2のイ
リジウム、ロジウム、パラジウム、および/又は
ルテニウムを含有しているのが普通であり、通常
はもつと少ない。更に稀薄塗料の層を更に塗布す
ることは造膜性金属上の表面膜の成長が停止する
か又は禁止されるまでに塗布回数が達した後は停
止される。代表的な場合について記載すると、造
膜性金属基材に反応する薬剤は塩酸であり、該薬
剤と塗料溶液中のイリジウム、ロジウム、パラジ
ウム、および/又はルテニウム化合物に対するモ
ル比は1:1ないし100:1、好ましくは3:1
ないし30:1である。多くの例において、極めて
稀薄な塗料の2ないし10層が塗布せられ、次に各
層を乾燥して、約5ないし15分間約400ないし600
℃に加熱するが、第一層のみは例外として更に長
時間、多分数時間又は数日450ないし600℃で空気
中又は還元性雰囲気中(例えばアンモニア/水
素)で加熱する。 此のようにして空気中で加熱したエツチングし
た又はエツチングしないチタン基材上に製造した
電極を肉眼又は顕微鏡で見ると同様の方法で製造
した酸化チタン膜と同じ範囲の顕著な外観を有す
るのが通常的である。すなわちこれらは白金族金
属電解触媒を含有せず、代表的には輝青色、黄色
および/又は紫色の干渉膜色を有する。すなわち
本発明によると、通常の白金族金属酸化物被膜又
は基材およびその表面上の極めて薄い酸化物膜上
に共沈した混晶を塗布して顕著な“泥状割れ目”
のある外観を有する被膜を形成することなく、電
解触媒物質が基材上に形成されている一体構成の
酸化物膜中に包蔵されそのような外観を与えない
ため、造膜性金属基材の表面処理とでも言うべき
結果を得ることが出来る。チタン基材を空気中で
加熱する場合には、表面酸化物膜は大部分がルチ
ル型二酸化チタンであることが見出されている。
これは恐らくルチルの形成が稀薄塗料中の白金族
金属によつて例えば約400ないし500℃において接
触的に促進されるからであろう。 英国特許明細書第1463553号の前記合金電極と
比較すると、本発明の電極は処理された表面が対
応する予め活性化された表面被膜の数分の一程度
の白金族金属(例えばイリジウム、ロジウム、パ
ラジウム、および/又はルテニウム)を含有する
に過ぎないばかりでなく貴金属電解触媒が造膜性
金属上に形成された表面膜中にだけ包蔵されると
いう点で異つている。従つて本発明の電極は英国
特許の方法によるもの程高価でなく、その製造方
法は更に簡単で再現性が大きい。然し此の英国特
許明細書によつて開示されているTi―Ni、Ti―
Co、Ti―CuおよびTi―Fe等の合金電極が本発明
に従つて表面を活性化した時非常に有利な結果を
生ずることは評価すべきである。 従来公知の被覆の場合には造膜性金属の酸化物
と、適当な熱分解性成分を含有する塗料溶液から
の造膜性金属酸化物とを共沈させることが有利で
あることが見出されているが、本発明による電極
の製造に使用される稀薄塗料溶液は、加熱を空気
中で行なう場合には基材から成長した表面膜によ
つてその造膜性金属酸化物成分が供給されるので
あるから熱分解性白金族金属(すなわち、イリジ
ウム、ロジウム、ルテニウム、白金、パラジウム
および/又はオスミウム)の化合物のみを含むこ
とが好ましい。屡々ルテニウム、白金、パラジウ
ムおよびオスミウムの化合物はイリジウムおよ
び/又はロジウムの化合物と併用してのみ使用さ
れるが、これらは単独でも使用することが出来
る。然し稀薄な塗料は金、銀、スズ、クロム、コ
バルト、アンチモン、モリブデン、鉄、ニツケ
ル、マンガン、タングステン、バナジウム、チタ
ン、タンタル、ジルコニウム、ニオビウム、蒼
鉛、ランタン、テルル、燐、硼素、ベリリウム、
ナトリウム、リチウム、カルシウム、ストロンチ
ウム、鉛および銅のような他の成分の化合物およ
びそれらの混合物を少量含有していても良い。何
らかの少量の造膜性金属化合物を使用する場合に
は、それは表面膜のドーピングに寄与するように
造膜性金属基材とは別の金属であることが好まし
い。このような添加物が稀薄塗料組成物中に含ま
れている場合には、主電解触媒および添加物が全
部造膜性金属化合物の表面膜中に包蔵されるよう
に、これらの添加物の量は少量の主電解触媒と相
溶し得る量でなければならぬことは言うまでもな
い。いずれにせよ、イリジウム、ロジウム、パラ
ジウム、および/又はルテニウムならびにその他
の金属の総量は通常2g/m2以下(基材がシート
状又は類似の形のものである場合には電極基材の
投影表面の面積当りに換算して)であり、1g/
m2よりかなり小さい方が有利であり、0.5g/m2
下でされもあり得る。これらの白金族金属化合物
およびその他の金属化合物は熱分解することが出
来、金属又は酸化物を形成するが、いずれの場合
にも分解を完全に進めることは必要ではない。例
えば約5重量%以内の当初の塩化物を含有する部
分的に分解した塩化イリジウムから製造した被膜
は若干のすぐれた性質を持つている。 電極基材は造膜性金属のどれで構成されていて
も良いが、価格の点からチタンが好ましい。造膜
性の金属線および螺旋体状に巻いたもの又は編ん
だものと同様にチタン又はその他の造膜性金属の
棒、管および膨脹した網も本発明の方法によつて
表面を処理することが出来る。電導性の芯に被覆
したチタン又はその他の造膜性金属を使用するこ
とも出来る。同様の方法で多孔性の焼結チタンを
稀薄塗料溶液で表面処理を行なうことも可能であ
る。また後記のように、電極基材は粉体状にした
ものであつても良い、すなわち、例えば任意の所
望の形の粉末、粒体、錠維状および薄片状ならび
にチタンスポンジの形のものの断片状の固体であ
つても良い。 多くの用途に対しては基材はこれを表面処理す
るに先立つてエツチングされるがある場合には基
材を単に清浄するだけで極めて平滑な電極表面を
得ることが出来る。 イリジウム、パラジウムおよび/又はロジウム
を主体とする電解触媒を含む本発明による電極は
低い酸素発生電圧を有し、また例えばマンガンを
含有する電解質中でのコバルト等の重金属の電解
採取において、酸素発生陽極として極めてすぐれ
た作用を発揮する。これらは二酸化マンガンの電
解的製造用陽極としても良好な性能を発揮する。
当初において輝青色を呈している若干の電極は1/
2時間陰極的分極を行なつた後は灰色の外観に変
化したが、陰極としてもまた陽極としても良好な
作用を持続した。此の色の変化は貴金属の還元、
又は表面膜の組成物の結晶構造の変化に基因する
ものであろう。 表面膜中のイリジウムおよび/又はロジウム酸
化物/塩化物を(金属として)0.05ないし0.3g/
m2しか含有しない試験に用いられたシート型電極
は数ヶ月間に亘る試験運転において酸素発生寿命
の低下の兆候を示さなかつた。その貴金属含有量
が極めて小さいことを考えると此の性能は全く注
目すべきものである。(a)イリジウムおよび/又は
ロジウムの化合物および(b)ルテニウムの化合物を
(a):(b)の金属としての重量比4:1ないし1:
4、好ましくは約2:1で含有する化合物によつ
ても極めて良好な結果が得られている。 一般的に言うと、本発明の電極は、少なくとも
一つの電極の表面上に析出するか析出する傾向が
あり、該表面上から除かれるか又はその表面上に
析出しないように保持される物質を含有する電解
質の電解に有用である。此の方法は陽極的/陰極
的に析出される金属が有用な生成物として除去さ
れる方法;析出物が方法の効率を低下させる傾向
を示すために除去されるか析出することを防止さ
れている不純物を有する電解質中での電解方法;
および浸漬したチタンおよび類似の金属構造を有
するものの上に析出する好ましくない有機物およ
びその他の物質が該構造体から電解的に除かれる
か又は該構造体を電極として接続し電流を連続的
又は間歇的に通すことによつて析出しないように
する方法を包含している。 このように本発明の電極はマンガンの析出物が
生成し表面膜によつて形成される陽極表面から除
かれるようなマンガンを含む電解質の電解に特に
有利である。本方法の具体例は電解的二酸化マン
ガン(EMD)の付着層が陽極表面膜上に構成せ
られ、その後の処理のために表面膜から除去され
る電解的二酸化マンガンの製造法である。好都合
なことに米国特許第4170527号の開示するところ
に依ればEMDの析出物は陰極的分極によつて、
多分衝撃又は振動の助けに依つて表面膜から除去
される。一組の陽極と陰極を使用して、陽極面お
よび陰極面を形成する表面を形成しEMD析出物
を除去するために電流を周期的に反転させ、これ
により各表面膜を交互に陽極および陰極として作
用するようにすることが好ましい。またはEMD
析出物を例えば衝撃を与えるという更に通常的な
技術によつて機械的に除去することも出来る。極
めて平滑な活性化された陽極膜を使用するとこの
方法は更に一層容易に行なうことが出来るであろ
うと考えられている。好都合なことにEMD析出
物は薄い可撓性のシート例えば本発明によつて表
面処理されたチタン上にも析出することが出来、
この析出物はシートを屈曲することによつて除去
される。 電極の他の一つの使用例は電解質が不純物とし
て痕跡量のマンガンを含有し、マンガン析出物が
陽極表面膜から周期的に除かれる場合である。例
えばマンガンを不純物として含有する鹹水の電解
による次亜塩素酸塩の製造においては、マンガン
の析出物は電流を反転することによつて活性化し
た表面膜から周期的に除去される。米国特許第
4087337号に開示されているような“厚い”塗被
電解触媒被膜の代りに活性化した表面膜を使用す
ることの利点は電流の反転を比較的高い、例えば
500A/m2のような電流密度で活性化した表面膜を
破壊することなく行なうことが出来、平滑な活性
表面膜が従来公知の“厚い”多孔性被膜よりも析
出物の根張りが少ないという点にある。そのため
析出物の除去は容易となり、膜は析出物の皮殻形
成によつて被毒する傾向がない。 更に他の一つの電極の使用例は例えばコバルト
およびマンガン等を含有している電解質からのコ
バルト等の金属の電解採取であつて、此の場合コ
バルト(又は亜鉛、銅、および鉛のような他の金
属)は陰極上に析出し、二酸化マンガンは活性化
した陽極表面膜上に析出しこれから除かれる。陽
極電流密度が増大すると共にMnO2の析出の誘導
電流効率は低下し、析出物の密着性が低下するこ
とが認められている。そのため、二酸化マンガン
析出物の大部分が陽極表面膜に付着しないよう
に、此の方法において陽極電流密度500ないし
1000A/dm2で運転することが好ましい。触媒付着
量が極めて小さい活性化した表面膜は極めて大き
い電流密度例えば2000A/m2又はそれ以上では長
時間は活性を保たないので陽極電流密度を1000
A/m2より余り大きくしない方が良い。此の方法
においてはマンガン析出物の大部分が陽極表面膜
に付着せずに脱落し、また付着した二酸化マンガ
ン析出物は電流の反転又は電解質内から陽極を取
り出し、これを乾かしてからブラツシングする等
の機械的方法によつて時々除去される。 本発明による電極の他の一つの応用において
は、電解質は該表面膜により形成される陰極表面
に析出し、これから除去される硬水化性不純物を
含有している。種々の電解質において見出される
硬水化性不純物の代表的なものはカルシウムおよ
びマグネシウムである。このような陰極析出物は
多分陽極と陰極の間の電流の反転による陽極にお
ける分極によつて除かれるであろう。特に陽極が
陽極を電流の反転に耐えるようにする本発明に基
づく活性表面膜を有する場合には好適である。然
しながら薄い不動態酸化物膜を持つチタン基材の
全面に亘りその上面に従来公知の方法で塗布され
る標準的な“厚い”被膜を有するチタン陽極に対
しては、米国特許第4088550号に開示しているよ
うに数個の陰極が陽極に対向するように配置せら
れ、析出物の除去のために逐次かつ選択的に陽極
として使用し、一方他の陰極および主陽極を正常
の運転状態とするような方法を使用することが出
来る。該方法において本発明による電極を陰極と
して使用することの有利な点は不動態化した被膜
を生成したり電極を溶解する惧れなしに、析出物
の除去の期間中、著しく大きい陽極電流密度をこ
れに与えることが出来ることである。此の応用の
代表的な例は水泳プールの塩素化器、現場で使用
する次亜塩素酸発生器、不水処理装置、電気的浮
遊選鉱法、電気透析および電気凝集法である。 本発明による電極はまた二酸化マンガン以外の
陽極的に析出した金属酸化物の回収、たとえば海
水のように痕跡量のウラニウムを含有する稀薄電
解質からの二酸化ウラニウム(UO2)の回収等で
ある。海水がマンガンをも含有している場合には
UO2とMnO2は共沈し一緒に回収されるであろ
う。UO2の析出は塩素によるUO2の溶解を避ける
ために酸素を発生する条件で行なわれる方が有利
である。また小量のロジウムおよび/又はイリジ
ウムおよび時によつてはルテニウム又は白金の金
属又は化合物の形のもので活性化した陽極表面膜
は此の目的に対してすぐれた結果を示す。 本発明の電極の他の一つの応用は造膜性金属の
浸漬された構造体に電導性で電解触媒表面膜を有
する構造を与え、構造体を電極として接続して連
続的又は間歇的に電流を通すことによつて好まし
くない有機物および他の物質が表面に析出しない
ようにすることである。此の構造体の例は生物的
汚染が主たる問題である塩水中に浸漬したチタン
熱交換器又は硬水物質の析出物が問題を起す塩水
又は非塩水中に浸漬されているチタン蒸発器であ
る。此の構造体は先づ稀薄塗料を塗布し前記のよ
うに空気中で加熱した活性化表面膜を造り次に陽
極として接続し電流を通して表面膜上に塩素およ
び/又は酸素を発生させる。代表的な例では10
A/m2のオーダーの極めて小さい電流密度で適当
な保護効果を得ることが見出されている。此の電
流は連続的に供給しても良いしまた間歇的でも良
い。使用される陰極表面上にスケールが構成され
ることを避けるために構造体およびその表面膜の
極性を時々反転する。ある種の構造体例えば共軸
的なチタニウム管の場合には活性化された表面膜
を有する構造体の異る部分を夫々陽極および陰極
として使用し、電流を周期的に反転することが有
利である。他の例では補助的陰極を使用しこれら
は活性化された表面膜を有する造膜性金属基材を
有する。 本発明の電極の更に他の一つの応用は船体や
橋、海中油田鑿井用プラツトフオーム、突提等の
保護構造物を、活性化した表面膜をその陽極表面
として有する造膜性金属基材を有する陽極を使用
して、電流を通ずることに依る、腐触を防止する
送電陰極保護方法である。此の目的に対して従来
使用されていた白金で被覆したチタニウム陽極よ
りも有利な点は極めて安いコストで活性化表面膜
を大きい陽極表面に設けることが出来ることで、
これによつて複雑な形の大きい構造物を有効に保
護することが出来る。更に活性化した表面膜は非
常に大きい摩耗力や引裂力に対しても白金被膜の
ように切断したり、剥離したりすることがないか
ら機械的破壊に対して抵抗力が極めて大きい。更
にまた、チタンは周知のごとくすべての陰極保護
を行なう環境に不適当であつて時としてはより一
層高価なタンタルがその代りに使われるが、タン
タルの破壊電圧は更に大きく、大きいチタン表面
上に活性化された表面膜を使用することは破壊電
圧により到達することを防止する有効な方法であ
つてそのため従来不安全と考えられていた環境で
の陰極的保護陽極としてチタンを使用することが
可能になつたのである。 前記の種々の応用の外に、記載した電極はその
価格が安いことが魅力的である処の、特に約1K
A/m2以下の低電流密度で行なわれる種々の方法
の場合および平滑な又はエツチングした膜の特別
の性質が有利性をもたらす場合に有用である(貴
金属を数グラム(金属として)/m2の値で含有す
る従来の被覆電極と比較して)。例えば此の電極
は交流で運転する場合、例えば鑿井におけるエマ
ルジヨンの破壊を行なう場合に極めて好適であ
る。これらは油水分離等電気的浮遊選鉱法、にお
ける可逆電極、としても使用することが出来る。
ある場合には活性化表面膜が造膜性金属基材を水
素による脆化から護ることが出来るのでこの電極
は陰極としても競争力を持つており双極電極とし
ても使用することが出来る。最後にこの電極は表
面膜を損傷することなく反復折り曲げることが出
来る。これに対して別の外部被覆を有する公知の
電極では被覆と基材との界面に歪が発生して電極
を折り曲げた時被覆を破損する。従つてこの電極
は電極を折り曲げて付着した表面析出物の除去を
行なう方法の場合に有用である。 本発明の他の特長は夫々白金族金属電解触媒を
含んでいる造膜性金属の化合物、通常は酸化物の
積層した電気触媒的かつ導電性の表面膜を有する
造膜性金属の粒子より成る電解法用の電極に関す
るものである。このような積層膜は造膜性金属粒
子に白金族金属の熱分解性化合物の少なくとも一
つの溶液の少なくとも一層を造膜性金属粒子に塗
布し、各塗被層を乾燥加熱して化合物(複数)を
分解する。此の場合塗布される溶液は造膜性金属
表面に反応する薬品を含有し、該表面からの金属
をイオンに変換する。此のイオンは加熱期間中に
造膜性金属の酸化物(又は他の化合物)に変化せ
られる。溶液中の該薬品および白金族金属の化合
物(複数)の濃度および塗布層の数は最終層を含
む各層の加熱期間中分解した電解触媒を粒子上に
形成される表面膜中に完全に包蔵する値である。
換言すれば、造膜性金属粒子はシート状又はその
他の断片的でない形を有する電極に関して前記し
たように表面が活性化されている。溶液を塗装す
る代りに粒子を溶液に浸漬することによつて便利
に実施することも出来る。溶液の組成物および加
熱条件はシート状の基材を有する電極に関して前
記したところと同様である。然し乾燥工程に関し
ては、溶媒の全部を完全に駆逐するように、二段
乾燥法例えば50〜70℃、140℃および180℃で15分
間乾燥する方が良い。大量の粒子を処理する場合
には通常乾燥期間を延長する。 塗料溶液だけを単に塗布するだけでも粒状化し
た造膜性金属に関して良好な結果を得ることが知
られており、層の逐次的塗布による膜の構築は推
挙されない。 表面を活性化した造膜性金属粒子は流動粒子床
式電極、スラリー循環式電極、および表面活性化
した粒子を固定するシート、管、棒又は網のよう
な導電性支持体より成る電極のような電流供給器
と粒子とが関連している電極を含む種々の型式の
電極中に保持されている。表面活性化された粉末
はハンマーで打撃すること、加圧ロールを用いて
圧力を加えること(支持体の材料の如何により熱
を加えて行なうこともある)等の機械的手段、プ
ラズマ溶射又はポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)又は二酸化チタンのようなバインダー
を使用することによつて電導性支持体に塗布され
る。活性化した粒子は金属又は金属酸化物層中に
含有させた形で電導性支持体上に共沈させること
も出来る。例えば西独特許公報2652152中に記載
されているように無電解めつき又は電解めつき法
を用いてこれを行なう。 表面を活性化した粒子は例えば鉛又はPb―
Ag、Pb―Ca又はPb―Sbのような鉛合金体の表
面中にハンマーによる打撃、高温又は常温圧縮、
又はプラズマ溶射によつて埋めこんで酸性溶液か
らの金属の電解採取用に適する陽極を形成するこ
とが出来、この陽極は金属の電解採取の従来公知
の鉛又は鉛合金を有利に置きかえるであろう。活
性化された粒子が陽極の酸素過電圧を、下層の鉛
又は鉛合金基板が減少した陽極電位において電気
化学的に不活性である導電性支持体として作用す
る程度まで減少することが見出されている。この
ように鉛又は鉛合金基材は活性化粒子で効果的に
保護されているから電解質の汚染および陰極の析
出物は著しく減少する。また、陰極上の樹枝状結
晶の形成によつて陽極と短絡が起りその際陽極基
材物質中の活性化した粉末および焦げ孔の面積が
減少しても、陽極の損傷されていない被覆物の部
分は減少した半電池電位で運転を継続し基材の損
傷されない非被覆部分は電解質中に電流の送入を
行なわずそのため著しい腐蝕を受けないから、重
大な結果を起すことはない。 粒子形の、好ましくは20ないし200メツシユ
ASTMに相当する粒径の粒子の種々の造膜性金
属はこれを電極中に含有させるために前記のよう
に表面活性化することができる。粉末にした造膜
性金属、特にチタンスポンジの粉末およびジルコ
ニウム粉末は塊状の金属よりも著しく廉価であつ
てそのため生成した電極は、極めて少量の白金族
金属の電解触媒で特殊の表面活性化操作を行なう
ことが出来るから比較的廉価である。 本発明については後記の実施例中に更に詳細を
記載する。 実施例 1 コンテイメツト“Contimet30”(商品名)とい
う名前で入手しうるチタニウムの7.5×2cmの試
験片を脱脂し、10%蓚酸水溶液中で85ないし95℃
で1/2hrエツチングを行なつた(下記第1表、前
処理法中のエツチングに該当)。n―プロパノー
ル6mg、HCl(32重量%)0.4ml、およびイリジウ
ムおよび/又は塩化ロジウム0.1gより成る溶液
を、薄い被膜状に有する試験片の両面にブラツシ
で塗布、乾燥し、これを3回繰返した。試験片は
次に、これらの三層の塗被膜の各々を生成してか
ら約10分間は空気中で500℃以下に乾燥加熱し、
また最終の第4回目被膜を生成してから30分間乾
燥加熱を行なつた。 更に他の若干の試験片は、エツチング前処理の
代りに水ガラスと10%Na2Co3の溶液で通常の電
気化学的脱脂工程により脱脂し、次にアセトンと
CCl4の1:1重量比の混合物中で超音波清浄を
行なつた以外は同一の手順で表面処理を行なつた
(下記第1表、前処理法中の清浄に該当)。これら
の清浄にしかつエツチングした試験片の数対を室
温で5%硫酸中で電極としての試験を行なつた。
電流は500A/m2で供給し電極の極性は1/2hr毎に
反転させた。当初の槽電圧を測定し、槽電圧が
3Vに達するまでに要した時間を寿命として第1
表に示した。
【表】 IrCl3を含有する塗料で処理した一つのエツチ
ングした試料の表面は2ケ月後もなお電流の反転
を行なう運転を継続した。電流の反転を行わない
場合には陽極は明瞭な劣化を示すことなく数ケ月
間運転を行なつた。この電流反転試験の間最初輝
青色を呈していた電極として1/2hr接続すると光
沢のない金属的な灰色となつた。この電極は強力
な熱処理後においてもなおこの灰色の外観を保持
した。 実施例 実施例において使用した“清浄”にした電極
を1/4Mの硫酸を含有する2M硫酸第一マンガン溶
液中で90ないし95℃において、250A/m2の電流密
度でMnO2製造試験に供した。電極は極めて平滑
な処理表面を有しこの表面上にMnO2は、電極を
陽極として接続した時に析出した。然しMnO2
30分又は1hr後に極性を反転することに依つて容
易に除くことが出来た。MnO2製造の最良の結果
は0.05gのIrCl3・H2Oと0.05gのRuCl3・H2Oを
含む実施例の塗料溶液で処理した“清浄”にし
た電極を使用し実施例のように加熱したが還元
性雰囲気(NH3/プロパン混合物)中で行ない
最終的熱処理を空気中で500℃において72hr行な
うことによつて得られた。塗料中に0.1gのパラ
ジウム、ロジウム、イリジウム、又は塩化ルテニ
ウムを単独で含有する場合、又は種々の混合物と
して含有する場合にも、すぐれた結果が得られ
た。 実施例 チタン試験片を(a)脱脂し、水洗して乾燥し、(b)
エツチングした後、(イ)0.1gの塩化ロジウムまた
は(ロ)0.1gの塩化イリジウムを含有する各塗料溶
液で実施例のように表面処理を行なつた。各試
験片に塗布した塗料の量は秤量して測定し、4回
の塗布を行なつた後の表面処理した電極中の触媒
の量は(イ)金属としてのロジウム0.2g/m2、および
(ロ)金属としてのイリジウム0.33g/m2、として計
算された。これらの電極をステンレス鋼陰極を用
いて、31.2g/lのCo.および1.2g/lのMnを含む電
解質の60℃におけるコバルトの電解採取用陽極と
して試験した。 陽極(a)に対しては200A/m2における当初の槽電
圧は2.5Vでこれに対して同一条件下での標準
“ルイル”〔Luilu〕陽極の当初槽電圧は5.4Vであ
つた。PHを1.5以上に保つた時、陰極におけるコ
バルトの収率はほとんど100%であつた。陽極に
析出したMnO2の収率は陽極電流密度により異
り、電流密度が300A/m2以下のとき最高であつ
た。MnO2析出物はゆるく付着し極性を反転する
か、又は陽極を取り出して乾燥してから掻き取る
ことによつて容易に除去することが出来た。 陽極(b)の場合には、当初の槽電圧は300A/m2
時3V以下であつた(エツチングしない試験片を
清浄にしたものに塗布した対応的な被膜の場合に
は当初槽電圧は50mVだけ高かつた)。電解を8hr
継続し次に陽極を取り出し室温で空気中で乾燥
し、析出したMnO2を刷毛で除去し最終的な痕跡
量は10%の熱硫酸/蓚酸中で除去した。電解の手
順を10回反復したが、酸素過電圧には何の変化も
なかつた。陰極効率はPHを炭酸ソーダの添加によ
つて1.5以上の値に保つた場合100%Coに近い値で
あつた。 清浄にしたエツチングしない試験片を使用する
と、処理表面は極めて滑らかであつてMnO2析出
物の付着は極めて少なく、付着したものも電解中
に部分的に剥脱した。比較的高い電流密度では
(例えば約100A/m2)、MnO2の析出は一層少な
く、これらの析出物は実際上自動的にほとんど全
部脱落し陽極の取出しおよび析出物の除去を行な
う必要がないので、事実上連続的な運転を行なう
ことが出来た。陽極上のMn析出物の誘導電流効
率は実際、電流密度を300A/m2から600A/m2およ
び1000A/m2に減少した時10%から5%まで減少
し次に2ないし3%に増加した。 実施例 IrCl3またはRhCl3を含有する塗料を用いて実施
例の方法を反復した。但し加熱温度は400℃か
ら600℃まで変えた。電極は次に実施例のよう
に電流反転法における寿命試験に付した。IrCl3
で処理した電極表面の電流反転条件下での最適寿
命(1ケ月)は、500℃に加熱して得られた。
RhCl3で処理したものについては、最適寿命(10
日)は550℃において加熱して得られた。この寿
命は最終処理後に加熱時間を増加することに依り
増加した。もちろん、電流の反転を行なわないで
電極を陽極としてのみ、又は陰極としてのみ使用
した場合には遥かに長い値となる。Irおよび/又
はRhを0.3g/m2(金属として)含有する電極は
150g/lの硫酸中で劣化することなく11ケ月間陽
極として作用した。 実施例 IrCl3を含有する塗料を使用して実施例の通
りに実施したが、塗布した被膜の数を1ないし8
に変化させた。各回の塗布後の加熱は第1回の塗
布後の加熱と同様500℃で10分間であつた。次に
電極を実施例と同様に電流反転法での寿命試験
に付し、4回塗布した電極の場合に1ケ月の寿命
が得られた。この場合もまたこの寿命を最終加熱
温度を高くすることにより更に延長することが出
来る。 実施例 チタニウム試験片を脱脂し、水で濯ぎ、乾燥
し、エツチングを行ない、表面を実施例のよう
にイリジウムと塩化ルテニウムを2:1(金属と
して)の重量比で含有する塗料溶液中で処理し
た。処理は生成した二酸化チタン膜が計算量で
Ir0.2g/m2およびRu0.1g/m2(金属として)を含
有するに至るまで4回反復して行なつた。熱処理
は各回の塗布10分後および最終塗布の72hr後400
℃で行なつた。 電極は1.5Mの硫酸中で酸素発生電極として試
験した。酸素発生半電池電位は500A/m2の電流密
度の時1.6V、2KA/m2の時1.8Vであり、これに
対してチタン上に二酸化鉛の被膜を有する標準的
な市販電極では2.15Vないし2.35Vであつた。 実施例 実施例と同様にして製造し、但し塩化イリジ
ウム塗料で480℃において処理してイリジウム0.3
g/m2(金属として)を与える電極を硫酸150g/
l、CuSO4・5H2O200g/lより成る電解質の銅の
電解採取用酸素発生用陽極として35℃において試
験した。銅陰極を使用した。陽極および陰極は各
20cm2の表面積を持ち、3cmだけ離して位置させ
た。槽電圧は電流密度100A/m2における1.5Vから
1000A/m2における2.15Vまで変化させた。純粋
な陰極銅析出物が得られた。この期間中陰極から
銅析出物を周期的に剥脱除去した、一方陽極は電
解質中に残置した。このような電流の周期的中断
による陽極に対する悪影響はないことが認められ
た。 実施例 実施例と同様にして電極を製造したが、使用
した塗料は前記のようにパラヂウム、白金、ルテ
ニウムならびにロジウムおよびイリジウムを包含
する種々の白金族金属の塩化物を含有する稀薄塗
料であつた。ロジウムおよび/又はイリジウムを
含有する電極は、これを酸素発生用陽極として寿
命比較試験を行なつた結果すぐれた結果を示し
た。その他の電極も他の用途面に対して有望性を
示し、特にルテニウムを含有する電極は酸素を発
生しない条件下での塩化物の電解用電極として注
目すべきものであつた。 実施例 約175×50×0.5mmの寸法の一連のチタン電極を
脱脂し、水で濯ぎ、乾燥しエツチングを行ない、
次に実施例の方法を用いて両面を表面処理して
Ru約0.2g/m2、Ir約0.1g/m2を含有する表面酸化
物膜を得た。これらの電極を長方形の管状電解槽
筐中で2mmの間隔で平行に配置し末端電極を接続
して双極電解槽を形成した。此の電解槽はカルシ
ウム/マグネシウム硬度物質および時としては数
ppmのマンガンを含有する稀薄NaCl鹹水(1g/
l)を使用して試験した。好ましからぬ陽極/陰
極析出物の電極表面膜への付着は弱く、短時間の
反転電流を適当間隔に通すことにより容易に除去
することが出来た。此の電解槽は代表的に500A/
cm2の電流密度で運転して次亜塩素酸塩を生成し、
また200A/m2では析出物の除去を行なうことが出
来た。この電解槽はまた電極に亜影響をおよぼす
ことなく間歇的運転の試験を行なつた。 実施例 実施例の電極を海水生物を含有している汚染
した海水中に浸漬し10A/m2の電流密度において
毎日数時間陽極として使用した。この操作により
その表面を汚染しないように保つことが出来た。
これに対して分極していないチタンは同じ環境中
で表面に成長したもので完全に蔽われその熱交換
表面としての効率が低下した。 実施例 XI 直径2.5mmの脱脂した清浄にした針金をn―プ
ロパノール10ml、(濃)塩酸0.5ml、および白金お
よび塩化イリジウムの混合物0.1gより造つた溶
液に浸したロール中を通し、50ないし70℃で次に
120℃で乾燥した後炉内に送入し空気中で500℃で
10分間放置した。この手順を更に3回反復して白
金およびイリジウム約0.2g/m2を含有する表面酸
化物膜を与えた。これは前記針金の1mにつき貴
金属の2mgより少ない量に相当する。次に直径約
5mmの不活性プラスチツク材料の孔をあけた屈撓
性の管中にゆるく収容した。この被覆した針金を
保護するべき金属構造物の周囲に取りつけ、この
構造物を例えば数ppbのマンガンで汚染されてい
る海水中に浸漬した。次に針金を陽極とし、構造
物を陰極として接続した。この方法で極めて大き
い複雑な形の構造物を腐蝕から有効に防禦するこ
とが出来る。針金の表面上の第一マンガン析出物
はごく短い時間例えば毎週数分間の電流の反転で
針金の表面から除くことが出来る。もし必要なら
ば安全対策として表面処理した針金の各部を規則
的な間隔で(例えば1mにつき1cm)又は選ばれ
た重要点を金属白金で被覆しても良い。 実施例 XII チタン粉末(大きさ50〜100メツシユASTM)
を1:1のアセトン/CCl4混合物中で30分間脱
脂し、乾燥後エタノール6ml、塩酸(濃塩酸、
12N)0.4ml、IrCl30.2gおよびRuCl30.1gの溶液
でしめらせ、脱脂した粉末5gを前記溶液5mlと
混合した。過剰の溶液は抜き取つて、しめつた粉
末を二段乾燥すなわち最初は50ないし70℃で15分
間次に120℃において30分間空気中で徐々に乾燥
した。次に乾燥した粉末を密閉した炉中で30分間
500℃に加熱してイリジウム/ルテニウム電気触
媒を含有する二酸化チタンの活性化した表面膜を
製造した。 次に活性化したチタン粉末を予め1:1のアセ
トン/CCl4中で脱脂し稀硝酸中でエツチングし
た鉛シート(20×15×1.5mm)の表面にハンマー
で圧入した。ハンマーでの圧入は約350Kg/cm2と推
定される圧力で行ない、活性化したチタン粉末を
鉛の表面中に一部分を埋めこみ、しつかりと根を
張るようにした。鉛シートのほとんど全表面がこ
のようにして活性化した粉末で蔽われ、表面上に
被覆した量は表面1m2当り粉末約120gであつて
これは1m2当り1.7gのイリジウムと0.75gのル
テニウムによる貴金属被覆に相当するものであつ
た。一般的に言つて、活性化した粉末の被覆量は
シートの表面1m2当り30ないし200gである。 出来上つた被覆した電極およびこれに相当する
被覆していない鉛シートを電解槽中で鉛陰極を用
いて5%硫酸電解質を20ないし25℃で電解する陽
極として試験した。本発明の被覆した陽極の酸素
過電圧の測定値は、被覆しない鉛陽極のそれより
著しく低く、500A/m2の電流密度の場合には被覆
しない陽極の1680mVに対して1480mV(標準水素
電極NHEに対して)、1000A/m2の場合には被覆
しない陽極の1830mVに対して1510mVであつた。
更に被覆した電極は2500A/m2で1ケ月運転した
後1000A/m2で1ケ月運転しても酸素過電圧の著
しい増加を示さなかつたが、被覆しない鉛陽極は
2500A/m2で僅かに4日で故障した(破砕した)。 比較例 A チタン試験片を脱脂し水ですすぎ、乾燥して、
蓚酸の10%水溶液中で1/2hrエツチングした。
IrCl3・H2O 0.5g、イソプロピルアルコール
(IPA)3ml、および塩酸(濃)0.2mlより成る塗
料溶液を試験片の両面に刷毛で塗布した。次に試
験片を乾燥し空気中で480℃において10分間加熱
した。被覆の操作を2回反復し、生成した被膜は
イリジウム約2.1g/m2の塗被量であつた。使用し
た被覆溶液および塗被方法は従来から公知と考え
られる。生成した電極は150g/lの硫酸中で4.5K
A/m2の電流密度で促進寿命試験を行なつた。そ
の寿命は100hrであつた。 比較例 B 比較例Aの手順を、IrCl3・H2O 0.5g、
IPA3ml、(濃)塩酸1mlより成る塗料溶液を使用
して反復した。すなわち前記と同じ溶液であるが
塩酸の量は5倍であつた。生成した電極のイリジ
ウム塗被量は同様に2.1g/m2であつた。この電極
を同様の促進寿命試験に付した結果、その寿命は
75hrであつた。 比較例 C IrCl3・H2O 0.5g、IPA30ml、(濃)塩酸0.2ml
より成る塗料溶液を用いて比較例Aの手順を
反復した。すなわちAと同じ溶液であるが溶
剤量が10倍のものであつた。480℃に7分間加熱
して12層の塗布を行なつた。生成した電極のイリ
ジウム塗被量は2.4g/m2であつた。同様の促進寿
命試験の結果、その寿命は71hrであつた。 実施例 IrCl3・H2O 0.5g、IPA30ml、塩酸2mlより成
る本発明による稀薄塗料溶液を使用して比較例
Aの手順を反復した。すなわち同じ量の貴金属
塗被量に対して溶剤量は10倍、酸の量も10倍であ
つた。480℃で7分間加熱して16層の塗布を行な
いイリジウム塗被量2.0g/m2の触媒を得た。この
電極の同一条件下での寿命は185hrであつた。こ
の著しく増加した寿命は別々に酸の稀釈(比較例
Bのように)および溶剤の稀釈(比較例
Cのように)を行なうと寿命が短くなることを考
えると特に驚くべきものである。 このように寿命が驚異的に増加していることは
分離した被覆層が形成されていないという事実に
よつて説明することが出来る。それどころか表面
の分析の結果表面が試験片から成長した二酸化チ
タンより成り少量の割合の金属イリジウムが存在
すると共に、酸化イリジウムが混合酸化チタン―
イリジウムとして包含されていることを示した。
すなわち触媒はすべて表面酸化物として別の被膜
を形成しないで表面酸化物膜中に完全に包蔵され
ているのであつた。 比較例については分析の結果、予想通り酸化イ
リジウムが別の外部被膜として表面に存在してい
た。然し試験の結果、この別の外部被膜はこれに
相当する量の表面酸化物膜中に完全に包蔵されて
いる触媒よりも著しく不安定であることが分つ
た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 造膜性金属からなる基材の表面に、少なくと
    も一種の白金族金属の熱分解性化合物と酸性薬剤
    とを含有する溶液の少なくとも一層を塗布し、各
    塗布層を乾燥し、加熱して、電解触媒としての白
    金族金属又はその酸化物と造膜性金属基材の金属
    成分との混合された一体構成の表面膜を形成し、
    前記の酸性薬剤はHCl、HBr、HI、HFから成る
    群から選ばれ、前記の酸性薬剤および白金族金属
    化合物の溶液中における濃度および塗布層の数
    は、最終層を含む各層の加熱の期間中、該熱分解
    化合物から形成される電解触媒と該造膜性金属基
    材からの金属成分との混合物からなる作用性電解
    触媒表面膜が形成されるように選ばれる、電解用
    電極の製造方法。 2 該電極基材がシート状であり、少なくとも一
    種の白金族金属の熱分解性化合物の溶液の各塗布
    層が電極基材の投影表面積当たり金属として0.2
    g/m2以下のイリジウム、ロジウムおよび/また
    はルテニウムの化合物を含有することにより成る
    前記特許請求の範囲第1項に記載する方法。 3 少なくとも一種の白金族金属の熱分解性化合
    物の溶液が(a)イリジウムおよび/またはロジウム
    および(b)ルテニウムの化合物を、(a):(b)が4:1
    ないし1:4の金属重量比で含有する前記特許請
    求の範囲第1項または第2項に記載する方法。 4 少なくとも一種の白金族金属の熱分解性化合
    物の溶液の2ないし5層を塗布し、各層を次に
    400℃ないし600℃において5ないし15分間加熱
    し、最終層は出来得れば更に長時間加熱すること
    より成る前記特許請求の範囲第2項に記載する方
    法。 5 該最終表面膜が電極基材の投影表面積当たり
    電解触媒を金属として0.5g/m2以下含有する前記
    特許請求の範囲第4項に記載する方法。 6 少なくとも一種の白金族金属の熱分解性化合
    物の溶液が、該酸性薬剤と該白金族金属化合物と
    を1:1ないし100:1のモル比で含有する前記
    特許請求の範囲第1項に記載する方法。 7 該モル比が3:1ないし30:1の間に選ばれ
    る前記特許請求の範囲第6項に記載する方法。 8 該電極基材が粒状化物よりなる前記特許請求
    の範囲第1、3、6又は7項のいずれかに記載す
    る方法。 9 該乾燥工程が全溶媒を粒状化した造膜性金属
    から追い出すために少なくとも二段の別工程で行
    なわれる前記特許請求の範囲第8項に記載する方
    法。 10 該表面の活性化した、粒状化した造膜性金
    属を導電性支持体に塗布する工程を更に有する前
    記特許請求の範囲第8項又は第9項に記載する方
    法。 11 造膜性金属酸化物の表面膜を形成するため
    に加熱を空気中で行なう前記特許請求の範囲第1
    項ないし第10項のいずれかに記載する方法。 12 造膜性金属の炭化物、窒化物、水素化物ま
    たは硼化物の表面膜を形成するために、加熱を炭
    素、窒素、水素又は硼素を含有する非酸化性雰囲
    気中で行なう前記特許請求の範囲第1項ないし第
    10項のいずれかに記載する方法。
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