JPS63153232A - 金属繊維強化金属複合材料及びその製造方法 - Google Patents
金属繊維強化金属複合材料及びその製造方法Info
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- JPS63153232A JPS63153232A JP29961886A JP29961886A JPS63153232A JP S63153232 A JPS63153232 A JP S63153232A JP 29961886 A JP29961886 A JP 29961886A JP 29961886 A JP29961886 A JP 29961886A JP S63153232 A JPS63153232 A JP S63153232A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、複合材料に係り、更に詳細には金属繊維強化
金属複合材料及びその製造方法に係る。
金属複合材料及びその製造方法に係る。
従来の技術
例えば特開昭58−93837号、同58−93841
号、同59−70736号公報に記載されている如く、
アルミニウム合金やマグネシウム合金の如き金属の耐摩
耗性、強度等を向上させる目的で、これらの金属をセラ
ミック繊維や金属繊維にて複合強化することが従来より
試みられている。
号、同59−70736号公報に記載されている如く、
アルミニウム合金やマグネシウム合金の如き金属の耐摩
耗性、強度等を向上させる目的で、これらの金属をセラ
ミック繊維や金属繊維にて複合強化することが従来より
試みられている。
発明が解決しようとする問題点
しかしセラミック繊維は硬度や耐熱性に優れてはいるが
、■殆ど延性を有していないため、セラミック繊維を強
化繊維とする複合材料は脆性的になり易く、■セラミッ
ク繊維は熱伝導性が悪いため、複合材料の熱伝導率も低
下し、■セラミックは繊維化が困難な材料であるため、
セラミック繊維の種類や形状が限定され、従って複合材
料に要求される特性に必ずしも適合することができず、
■セラミック繊維はマトリックス金属の溶湯との濡れ性
が悪いため、セラミック繊維とマトリックスとの密着性
に優れた複合材料を製造することが困難であるという問
題がある。
、■殆ど延性を有していないため、セラミック繊維を強
化繊維とする複合材料は脆性的になり易く、■セラミッ
ク繊維は熱伝導性が悪いため、複合材料の熱伝導率も低
下し、■セラミックは繊維化が困難な材料であるため、
セラミック繊維の種類や形状が限定され、従って複合材
料に要求される特性に必ずしも適合することができず、
■セラミック繊維はマトリックス金属の溶湯との濡れ性
が悪いため、セラミック繊維とマトリックスとの密着性
に優れた複合材料を製造することが困難であるという問
題がある。
また金属繊維は延性及び熱伝導性に優れてはいるが、セ
ラミック繊維に比して硬度が低いため、セラミック繊維
を強化繊維とする場合に比して複合材料の耐摩耗性を良
好に向上させることが困難である。
ラミック繊維に比して硬度が低いため、セラミック繊維
を強化繊維とする場合に比して複合材料の耐摩耗性を良
好に向上させることが困難である。
本発明は、セラミック繊維や金属繊維を強化繊維とする
従来の繊維強化金属複合材料に於ける上述の如き問題に
鑑み、耐摩耗性に優れ、十分な靭性及び熱伝導性を有し
、金属繊維とマトリックスとの密着性に優れた金属繊維
強化金属複合材料、及びかかる複合材料を能率よく且低
廉に製造することのできる方法を提供することを目的と
している。
従来の繊維強化金属複合材料に於ける上述の如き問題に
鑑み、耐摩耗性に優れ、十分な靭性及び熱伝導性を有し
、金属繊維とマトリックスとの密着性に優れた金属繊維
強化金属複合材料、及びかかる複合材料を能率よく且低
廉に製造することのできる方法を提供することを目的と
している。
問題点を解決するための手段
上述の如き目的は、本発明によれば、浸炭により表面層
のみが硬化された金属繊維を強化繊維とする金属繊維強
化金属複合材料、及び金属繊維の表面層のみを浸炭し、
浸炭により加熱された状態の前記金属繊維にてマトリッ
クス金属を複合化することを含む金属繊維強化金属複合
材料の製造方法によって達成される。
のみが硬化された金属繊維を強化繊維とする金属繊維強
化金属複合材料、及び金属繊維の表面層のみを浸炭し、
浸炭により加熱された状態の前記金属繊維にてマトリッ
クス金属を複合化することを含む金属繊維強化金属複合
材料の製造方法によって達成される。
発明の作用及び効果
本発明の複合材料によれば、強化繊維は浸炭により表面
層のみが硬化された金属繊維、即ち表面層はセラミック
繊維と同等の硬度を有し且セラミック繊維よりもマトリ
ックス金属の溶湯との濡れ性に優れた固溶体よりなり、
中心部はセラミック繊維よりも延性及び熱伝導性に優れ
た金属よりなっているので、耐摩耗性に優れ、十分な靭
性及び熱伝導性を有し、金属繊維とマトリックスとの密
着性にも優れた金属繊維強化金属腹合材料を得ることが
できる。
層のみが硬化された金属繊維、即ち表面層はセラミック
繊維と同等の硬度を有し且セラミック繊維よりもマトリ
ックス金属の溶湯との濡れ性に優れた固溶体よりなり、
中心部はセラミック繊維よりも延性及び熱伝導性に優れ
た金属よりなっているので、耐摩耗性に優れ、十分な靭
性及び熱伝導性を有し、金属繊維とマトリックスとの密
着性にも優れた金属繊維強化金属腹合材料を得ることが
できる。
また本発明の製造方法によれば、金属繊維の表面層のみ
を浸炭することにより表面層が硬化され、その浸炭によ
り加熱された状態の金属繊維にてマトリックス金属を複
合化することが行われるので、複合化が加圧浸透法によ
り行われる場合には、本願出願人と同一の出願人の出願
にかかる特開昭57−31467号公報に開示されてい
る如く、マトリックス金属の溶湯に対する金属繊維の濡
れ性を向上させ、個々の金属繊維の間に良好に溶湯を侵
入させる目的で、複合化に先立って金属繊維を別途予熱
する工程を省略することができ、また複合化がホットプ
レス等により行われる場合には、金属繊維及びマトリッ
クス金属を加熱する際の入熱量を低減することができ、
これにより上述の如く優れた性質を有する金属繊維強化
金属複合材料を能率よく且低廉に製造することができる
。
を浸炭することにより表面層が硬化され、その浸炭によ
り加熱された状態の金属繊維にてマトリックス金属を複
合化することが行われるので、複合化が加圧浸透法によ
り行われる場合には、本願出願人と同一の出願人の出願
にかかる特開昭57−31467号公報に開示されてい
る如く、マトリックス金属の溶湯に対する金属繊維の濡
れ性を向上させ、個々の金属繊維の間に良好に溶湯を侵
入させる目的で、複合化に先立って金属繊維を別途予熱
する工程を省略することができ、また複合化がホットプ
レス等により行われる場合には、金属繊維及びマトリッ
クス金属を加熱する際の入熱量を低減することができ、
これにより上述の如く優れた性質を有する金属繊維強化
金属複合材料を能率よく且低廉に製造することができる
。
尚本発明の腹合材料及びその製造方法に於ける金属繊維
を構成する金属は、浸炭によりその硬度が増大する任意
の金属であってよく、例えばチタニウム、ジルコニウム
、バナジウム、モリブデンの如き高融点金属及びその合
金や、鉄、コバルト、ニッケルをベースとする耐熱合金
であってよい。
を構成する金属は、浸炭によりその硬度が増大する任意
の金属であってよく、例えばチタニウム、ジルコニウム
、バナジウム、モリブデンの如き高融点金属及びその合
金や、鉄、コバルト、ニッケルをベースとする耐熱合金
であってよい。
また金属繊維の表面層を浸炭するための浸炭法は、ガス
浸炭、液体浸炭、固体浸炭の何れであってもよい。更に
本・発明の複合材料は、本発明の製造方法を利用しなく
ても製造され得るものであり、例えば表面層のみが浸炭
された金属繊維を用意し、その金属繊維を予熱し又は予
熱せずに例えば加圧浸透法やホットプレス法によってマ
トリックス金属と複合化することにより製造されてもよ
いものである。
浸炭、液体浸炭、固体浸炭の何れであってもよい。更に
本・発明の複合材料は、本発明の製造方法を利用しなく
ても製造され得るものであり、例えば表面層のみが浸炭
された金属繊維を用意し、その金属繊維を予熱し又は予
熱せずに例えば加圧浸透法やホットプレス法によってマ
トリックス金属と複合化することにより製造されてもよ
いものである。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施例について
詳細に説明する。
詳細に説明する。
実施例1
まず平均繊維径60μ、平均繊維長2−の鋼(JIS規
格SCM22)繊維の集合体に対し圧縮成形を行うこと
により、第1図に示されている如く、50X50X10
■−の寸法を有し、個々の鋼繊維2が50X50amの
平面に平行な実質的に二次元ランダムにて配向された繊
維体積率的10%の繊維成形体1を形成した。次゛いて
図には示されていないが、繊維成形体1をプロパンと空
気とが1ニアの体積比にて混合されたガス流中にて90
0℃に20分間加熱することにより、個々の鋼繊維の表
面層を浸炭し、繊維成形体を油中に浸漬して焼入れした
後、160℃に20分間加熱する焼戻しを行った。この
場合浸炭層の深さは繊維の表面より約20μであり、浸
炭層の硬さはブリネル硬さで約320であった。
格SCM22)繊維の集合体に対し圧縮成形を行うこと
により、第1図に示されている如く、50X50X10
■−の寸法を有し、個々の鋼繊維2が50X50amの
平面に平行な実質的に二次元ランダムにて配向された繊
維体積率的10%の繊維成形体1を形成した。次゛いて
図には示されていないが、繊維成形体1をプロパンと空
気とが1ニアの体積比にて混合されたガス流中にて90
0℃に20分間加熱することにより、個々の鋼繊維の表
面層を浸炭し、繊維成形体を油中に浸漬して焼入れした
後、160℃に20分間加熱する焼戻しを行った。この
場合浸炭層の深さは繊維の表面より約20μであり、浸
炭層の硬さはブリネル硬さで約320であった。
次いで第2図に示されている如く、浸炭処理された繊維
成形体1をその温度が実質的に低下しないうちに鋳型3
のモールドキャビティ4内に配置し、該モールドキャビ
ティ内に約730’Cのアルミニラム合金(JIS規格
A C8A)の溶湯5を注湯し、該溶湯を鋳型3に嵌合
するプランジャ6により約1000kg/c−の圧力に
加圧し、その加圧状態を溶湯が完全に凝固するまで保持
した。かくして第3図に示されている如く円柱状の凝固
体7を鋳造し、更に該凝固体に対し熱処理T6を施し、
該凝固体より繊維体積率約6%の複合材料1′を切出し
た。次いでその複合材料(A)より大きさが16X6X
10−履であり、16×6■1の面を試験面とするブロ
ック試験片Aを鋼繊維の二次元ランダム平面が16X1
0amの平面に平行になるよう切出した。
成形体1をその温度が実質的に低下しないうちに鋳型3
のモールドキャビティ4内に配置し、該モールドキャビ
ティ内に約730’Cのアルミニラム合金(JIS規格
A C8A)の溶湯5を注湯し、該溶湯を鋳型3に嵌合
するプランジャ6により約1000kg/c−の圧力に
加圧し、その加圧状態を溶湯が完全に凝固するまで保持
した。かくして第3図に示されている如く円柱状の凝固
体7を鋳造し、更に該凝固体に対し熱処理T6を施し、
該凝固体より繊維体積率約6%の複合材料1′を切出し
た。次いでその複合材料(A)より大きさが16X6X
10−履であり、16×6■1の面を試験面とするブロ
ック試験片Aを鋼繊維の二次元ランダム平面が16X1
0amの平面に平行になるよう切出した。
また比較の目的で、平均繊維径3μ、平均繊維長21麿
のアルミナ−シリカ繊維(50%Al2O3,50%5
io2)が使用された点を除き、上述のブロック試験片
Aと同一の要領にて体積率的10%のアルミナ−シリカ
繊維を強化繊維とする複合材料Bよりなるブロック試験
片Bを形成し、浸炭処理されていない鋼繊維が使用され
た点を除き、上述のブロック試験片Aと同一の要領にて
体積率的10%の鋼繊維を強化繊維とする複合材料Cよ
りなるブロック試験片Cを形成し、更に熱処理T6が施
されたアルミニウム合金(JIS規格AC8A)のみよ
りなる同一寸法のブロック試験片りを形成した。
のアルミナ−シリカ繊維(50%Al2O3,50%5
io2)が使用された点を除き、上述のブロック試験片
Aと同一の要領にて体積率的10%のアルミナ−シリカ
繊維を強化繊維とする複合材料Bよりなるブロック試験
片Bを形成し、浸炭処理されていない鋼繊維が使用され
た点を除き、上述のブロック試験片Aと同一の要領にて
体積率的10%の鋼繊維を強化繊維とする複合材料Cよ
りなるブロック試験片Cを形成し、更に熱処理T6が施
されたアルミニウム合金(JIS規格AC8A)のみよ
りなる同一寸法のブロック試験片りを形成した。
次いでこれらのブロック試験片を順次摩擦摩耗試験機に
セットし、相手材である外径35m5、内径3〇−膳、
幅10飄Iの軸受鋼(J I Smt8SUJ2)製の
円筒試験片の外周面と接触させ、それらの試験片の接触
部に常温(20℃)の潤滑油(キャッスルモータオイル
5W−30)を供給しつつ、押圧荷重60 kg、回転
数160rp−の条件にて円筒試験片を1時間に亙り回
転させる摩耗試験を行った。この摩耗試験の結果を第4
図に示す。尚第4図に於て、上半分はブロック試験片の
摩耗量(摩耗痕深さμ)を表しており、下半分は相手材
である円筒試験片の摩耗量(摩耗減量mg)を表してい
る。
セットし、相手材である外径35m5、内径3〇−膳、
幅10飄Iの軸受鋼(J I Smt8SUJ2)製の
円筒試験片の外周面と接触させ、それらの試験片の接触
部に常温(20℃)の潤滑油(キャッスルモータオイル
5W−30)を供給しつつ、押圧荷重60 kg、回転
数160rp−の条件にて円筒試験片を1時間に亙り回
転させる摩耗試験を行った。この摩耗試験の結果を第4
図に示す。尚第4図に於て、上半分はブロック試験片の
摩耗量(摩耗痕深さμ)を表しており、下半分は相手材
である円筒試験片の摩耗量(摩耗減量mg)を表してい
る。
第4図より、繊維強化されたアルミニウム合金よりなる
ブロック試験片A−Cはアルミニウム合金のみよりなる
ブロック試験片りよりも遥かに摩耗量が少なく、特に表
面層が浸炭された鋼繊維にて複合強化されたアルミニウ
ム合金よりなるブロック試験片Aの摩耗量はブロック試
験片B及びCよりも少ないことが解る。また円筒試験片
の摩耗量もブロック試験片Aを相手材する場合に最も少
ないことが解る。この摩耗試験の結果より、表面層が浸
炭された鋼繊維にて複合強化されたアルミニウム合金よ
りなる複合材料はアルミナ−シリカ繊維又は浸炭されて
いない鋼繊維を強化繊維とする複合材料よりも耐摩耗性
に優れていることが解る。
ブロック試験片A−Cはアルミニウム合金のみよりなる
ブロック試験片りよりも遥かに摩耗量が少なく、特に表
面層が浸炭された鋼繊維にて複合強化されたアルミニウ
ム合金よりなるブロック試験片Aの摩耗量はブロック試
験片B及びCよりも少ないことが解る。また円筒試験片
の摩耗量もブロック試験片Aを相手材する場合に最も少
ないことが解る。この摩耗試験の結果より、表面層が浸
炭された鋼繊維にて複合強化されたアルミニウム合金よ
りなる複合材料はアルミナ−シリカ繊維又は浸炭されて
いない鋼繊維を強化繊維とする複合材料よりも耐摩耗性
に優れていることが解る。
実施例2
実施例1に於て使用された鋼繊維と同一の鋼繊維を実施
例1の場合と同一の浸炭法により1時間に亙り浸炭する
ことにより、鋼繊維の内部まで完全に浸炭させた。次い
でこの完全に浸炭された鋼繊維を用いて実施例1の複合
材料Aの場合と同一の条件及び要領にて複合材料Eを製
造した。次いで実施例1に於て製造された複合材料AS
B、及び上述の複合材料Eより長手方向が強化繊維の二
次元ランダム平面に平行な引張り試験片をA、B、Eを
形成した。またアルミニウム合金(JIS規格AC8A
)のみよりなり熱処理T6が施された引張り試験片りを
形成した。次いでこれらの引張り試験片について250
℃にて引張り試験を行った。
例1の場合と同一の浸炭法により1時間に亙り浸炭する
ことにより、鋼繊維の内部まで完全に浸炭させた。次い
でこの完全に浸炭された鋼繊維を用いて実施例1の複合
材料Aの場合と同一の条件及び要領にて複合材料Eを製
造した。次いで実施例1に於て製造された複合材料AS
B、及び上述の複合材料Eより長手方向が強化繊維の二
次元ランダム平面に平行な引張り試験片をA、B、Eを
形成した。またアルミニウム合金(JIS規格AC8A
)のみよりなり熱処理T6が施された引張り試験片りを
形成した。次いでこれらの引張り試験片について250
℃にて引張り試験を行った。
この試験の結果、引張り試験片A及びEの引張り強さは
15kg/@■2であり、引張り試験片B及びDの引張
り強さはそれぞれ14kg/ ss’ 、13kg/a
s2であり、各引張り試験片の間にそれほど大きい引張
り強さの差異は認めれなかったが、第5図に示されてい
る如く、引張り試験片Aの伸び(引張り試験片の破断時
の伸び)は引張り試験片B及びEよりも遥かに高く、従
って表面層のみが浸炭された鋼繊維を強化繊維とする複
合材料は強度及び靭性の両方に優れていることが解る。
15kg/@■2であり、引張り試験片B及びDの引張
り強さはそれぞれ14kg/ ss’ 、13kg/a
s2であり、各引張り試験片の間にそれほど大きい引張
り強さの差異は認めれなかったが、第5図に示されてい
る如く、引張り試験片Aの伸び(引張り試験片の破断時
の伸び)は引張り試験片B及びEよりも遥かに高く、従
って表面層のみが浸炭された鋼繊維を強化繊維とする複
合材料は強度及び靭性の両方に優れていることが解る。
実施例3
まず吸引成形により、平均繊維径30μ、平均繊維長2
■の#(JIS規格SNCM26)繊維よりなり、外径
95層11内径75mm、長さ711園の円筒状の繊維
成形体を形成した。尚この繊維成形体の繊維体積率は約
4.8%であり、個々の短繊維は円筒面に平行な実質的
に二次元ランダムにて配向されていた。次いでこの繊維
成形体に対し液体浸炭法(塩浴96%Na CN−2N
a Cl −2Na2CO3、温度790℃、時間15
分)により個々の鋼繊維の表面層のみを浸炭した。この
場合浸炭層の深さは繊維の表面より約8μであり、浸炭
層のブリネル硬さは400であった。
■の#(JIS規格SNCM26)繊維よりなり、外径
95層11内径75mm、長さ711園の円筒状の繊維
成形体を形成した。尚この繊維成形体の繊維体積率は約
4.8%であり、個々の短繊維は円筒面に平行な実質的
に二次元ランダムにて配向されていた。次いでこの繊維
成形体に対し液体浸炭法(塩浴96%Na CN−2N
a Cl −2Na2CO3、温度790℃、時間15
分)により個々の鋼繊維の表面層のみを浸炭した。この
場合浸炭層の深さは繊維の表面より約8μであり、浸炭
層のブリネル硬さは400であった。
次いで繊維成形体をピストン鋳造用の鋳型のトップリン
グ溝に対応する位置に配置して高圧鋳造を行うことによ
り、アルミニウム合金(JIS規格AC8A)よりなり
トップリング溝に対応する領域が表面層のみが浸炭され
た鋼繊維にて複合強化されたピストン粗材を形成した。
グ溝に対応する位置に配置して高圧鋳造を行うことによ
り、アルミニウム合金(JIS規格AC8A)よりなり
トップリング溝に対応する領域が表面層のみが浸炭され
た鋼繊維にて複合強化されたピストン粗材を形成した。
次いでピストン粗材に対し熱処理T6を施した後、機械
加工を行うことにより、外径911−1高さ95層層の
ディーゼルエンジン用のピストンを形成した。
加工を行うことにより、外径911−1高さ95層層の
ディーゼルエンジン用のピストンを形成した。
第6図はかくして形成されたピストンの要部を示す部分
縦断面図であり、第7図は第6図に示されたピストンの
トップリング溝部を拡大して示す拡大部分縦断面図であ
る。これらの図に於て、8はピストンを示しており、9
はトップリング溝を示しており、該トップリング溝は表
面層のみが浸炭された鋼繊維10にて複合強化されたア
ルミニウム合金よりなる腹合材料の部分11により郭定
されている。第7図に示されている如く、鋼繊維10は
浸炭された表面層12と浸炭されていない鋼のままの中
心部13とよりなっており、鋼繊維の一部はトップリン
グ溝の壁面14に露呈している。
縦断面図であり、第7図は第6図に示されたピストンの
トップリング溝部を拡大して示す拡大部分縦断面図であ
る。これらの図に於て、8はピストンを示しており、9
はトップリング溝を示しており、該トップリング溝は表
面層のみが浸炭された鋼繊維10にて複合強化されたア
ルミニウム合金よりなる腹合材料の部分11により郭定
されている。第7図に示されている如く、鋼繊維10は
浸炭された表面層12と浸炭されていない鋼のままの中
心部13とよりなっており、鋼繊維の一部はトップリン
グ溝の壁面14に露呈している。
上述の如く形成されたピストンを総排気量2200cc
、4気筒のディーゼルエンジンに組込み、エンジン回転
数5200rp■、全負荷にて300時間に亙る耐久試
験を行った。この結果トップリング溝の下面及びトップ
リングの下面の摩耗量はそれぞれ3.5μ、3μと小さ
い値であり、従って上述の如く形成されたピストンのト
ップリング溝の壁面は良好な耐摩耗性を有していること
が認められた。
、4気筒のディーゼルエンジンに組込み、エンジン回転
数5200rp■、全負荷にて300時間に亙る耐久試
験を行った。この結果トップリング溝の下面及びトップ
リングの下面の摩耗量はそれぞれ3.5μ、3μと小さ
い値であり、従って上述の如く形成されたピストンのト
ップリング溝の壁面は良好な耐摩耗性を有していること
が認められた。
以上に於ては本発明を幾つかの実施例について詳細に説
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能で
あることは当業者にとって明らかであろう。
明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能で
あることは当業者にとって明らかであろう。
第1図は鋼繊維よりなる繊維成形体を示す斜視図、第2
図は第1図に示された繊維成形体に対し浸炭処理を行い
その繊維成形体を用いて行われる高圧鋳造法による複合
材料の製造工程を示す解図第3図は第2図の高圧鋳造に
より形成された凝固体を示す斜視図、第4図は実施例1
に於て行われた摩耗試験の結果を示すグラフ、第5図は
実施例2に於て行われた引張り試験に於ける各引張り試
験片の伸びを示すグラフ、第6図は本発明に従って製造
されたディーゼルエンジン用ピストンの要部を示す部分
縦断面図、第7図は第6図に示された要部を示す拡大部
分縦断面図である。 1・・・繊維成形体、2・・・鋼繊維、3・・・鋳型、
4・・・モールドキャビティ、5・・・溶湯、6・・・
プランジャ。 7・・・凝固体、8・・・ピストン、9・・・トップリ
ング溝。 10・・・鋼繊維、11・・・腹合材料の部分、12・
・・表面層、13・・・中心部、14・・・壁面時 許
出 願 人 トヨタ自動車株式会社代 理
人 弁理士 明石 昌毅第1図 第3図 第2図 第5図 第 6 図
図は第1図に示された繊維成形体に対し浸炭処理を行い
その繊維成形体を用いて行われる高圧鋳造法による複合
材料の製造工程を示す解図第3図は第2図の高圧鋳造に
より形成された凝固体を示す斜視図、第4図は実施例1
に於て行われた摩耗試験の結果を示すグラフ、第5図は
実施例2に於て行われた引張り試験に於ける各引張り試
験片の伸びを示すグラフ、第6図は本発明に従って製造
されたディーゼルエンジン用ピストンの要部を示す部分
縦断面図、第7図は第6図に示された要部を示す拡大部
分縦断面図である。 1・・・繊維成形体、2・・・鋼繊維、3・・・鋳型、
4・・・モールドキャビティ、5・・・溶湯、6・・・
プランジャ。 7・・・凝固体、8・・・ピストン、9・・・トップリ
ング溝。 10・・・鋼繊維、11・・・腹合材料の部分、12・
・・表面層、13・・・中心部、14・・・壁面時 許
出 願 人 トヨタ自動車株式会社代 理
人 弁理士 明石 昌毅第1図 第3図 第2図 第5図 第 6 図
Claims (2)
- (1)浸炭により表面層のみが硬化された金属繊維を強
化繊維とする金属繊維強化金属複合材料。 - (2)金属繊維の表面層のみを浸炭し、浸炭により加熱
された状態の前記金属繊維にてマトリックス金属を複合
化することを含む金属繊維強化金属複合材料の製造方法
。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29961886A JPS63153232A (ja) | 1986-12-16 | 1986-12-16 | 金属繊維強化金属複合材料及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29961886A JPS63153232A (ja) | 1986-12-16 | 1986-12-16 | 金属繊維強化金属複合材料及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63153232A true JPS63153232A (ja) | 1988-06-25 |
Family
ID=17874943
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29961886A Pending JPS63153232A (ja) | 1986-12-16 | 1986-12-16 | 金属繊維強化金属複合材料及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS63153232A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001295023A (ja) * | 2000-04-06 | 2001-10-26 | Allied Material Corp | 表面硬化層を有する高融点金属材料およびその製造方法 |
-
1986
- 1986-12-16 JP JP29961886A patent/JPS63153232A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001295023A (ja) * | 2000-04-06 | 2001-10-26 | Allied Material Corp | 表面硬化層を有する高融点金属材料およびその製造方法 |
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