JPS6314995Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈技術分野〉 本考案は、工作機械の主軸頭の下部に装着した
アタツチメントの工具を自動的に着脱するために
アタツチメントの工具着脱用軸を押込むための自
動工具着脱装置に関するものである。

〈従来技術〉 従来は、第１図の如く、アタツチメントの工具
着脱用軸を押込むための押込用シリンダ９はクロ
スレールＡに固定された取付台１に標準長さのア
タツチメントに合わせて上下方向には一定位置に
固定的に取付けられていたため、アタツチメント
の長さが異なる場合、そのままでは工具の自動離
脱はできず、主軸頭を上下動させ調整する補助手
段を必要とし、その調整量も限定され、またプロ
グラムを複雑化し実用上不都合であつた。

〈目的〉 そこで、本考案は、多種の長さのアタツチメン
トに対し、一台の工具着脱装置で対応可能なもの
を提供を目的としている。

〈実施例〉 以下、本考案を図面の実施例について説明する
と、本考案に係るアタツチメントの自動工具着脱
装置は、第３，５図の如く、軸方向を縦方向とす
る主軸を回転自在に支持しクロスレールに沿つて
左右方向へ移動自在に取付けられ主軸頭Ｃと、該
主軸頭Ｃの下部に装着されたアタツチメントＢ
と、前記主軸頭Ｃの主軸からの回転力が伝達され
軸方向を横方向とするアタツチメントＢの工具ａ
と、該工具ａをその軸方向で着脱するためのアタ
ツチメントＢの工具着脱用軸１３とを具えた工作
機械において利用されるものである。

すなわち、第２，３，４，５図において、クロ
スレールＡの下面で工具交換原点位置近傍に取付
台１を垂設されている。該取付台１には二本のス
ライドレール３が平行で垂直方向に固設され、該
スライドレール３上にはスライド軸受４を介して
昇降台２が昇降可能に装架されている。該昇降台
２の前面部のブラケツト６に軸８が挿通され、該
軸８をガイドとして前後移動可能にされた押込用
シリンダ９が装架され、該押込用シリンダ９はス
プリング７によつて前記ブラケツト６に常時押圧
されている。押込用シリンダ９は前後方向に出入
するピストン１０ａとそのロツド１０を有し、さ
らに前面にはアタツチメントＢと係合する係合具
１１を備えている。また昇降台２の後部位置にス
ライドレール３と平行して下向きに第二昇降シリ
ンダＥ２が配設されている。該第二昇降シリンダ
Ｅ２の下部に連結ブラケツト１２が設置され、さ
らに連結ブラケツト１２の下面の上下部にスライ
ド軸受５が固設され連結ブラケツト１２とともに
第二昇降シリンダＥ２は昇降可能とされている。
第二昇降シリンダＥ２には下向きに出入する第二
ピストンロツドＦ２を有し、その先端は前記昇降
台２の下部の突起部２ａに連結されている。さら
に第二昇降シリンダＥ２の後部位置にこれと並行
に第一昇降シリンダＥ１が取付台１に固設されて
おり、第一昇降シリンダＥ１の第一ピストンロツ
ドＦ１の先端は連結ブラケツト１２と連結されて
いる。そしてこれら第一昇降シリンダＥ１、第二
昇降シリンダＥ２により押込用シリンダ９を昇降
するための昇降装置Ｅが構成される。なお本実施
例では第二昇降シリンダＥ２のストロークは第一
昇降シリンダＥ１の約1/2とされている。

すなわち、本考案は、工作機械の主軸頭Ｃの下
部に装着したアタツチメントＢの工具ａを自動的
に着脱するためにアタツチメントＢの工具着脱用
軸１３を押込むための自動工具着脱装置におい
て、クロスレールＡに固設された取付台１に、ア
タツチメントＢの係合部１４と係合する係合具１
１を有する押込用シリンダ９と、該押込用シリン
ダ９を昇降するための昇降装置Ｅとが設けられ、
アタツチメントＢの長さに応じて、押込用シリン
ダ９を昇降させ多種の長さのアタツチメントＢの
工具ａの自動着脱を行なうよう構成されている。

上記の構成において、NC装置よりアタツチメ
ントＢの工具ａの交換指令が発せられると、あら
かじめ入力されているアタツチメント長さに応じ
て、第一昇降シリンダＥ１、第二昇降シリンダＥ
２が駆動され、第２図にＺ１〜Ｚ４で示す如く、
アタツチメント長さに応じた位置に押込用シリン
ダ９を移動させる。次に第４図の如くアタツチメ
ントＢを保持している主軸頭ＣをクロスレールＡ
の工具交換原点位置に移動させると、自動的にア
タツチメントＢに固定され工具着脱用軸１３と摺
動可能に固設された係合部１４が押込用シリンダ
９の係合具１１と係合し、押込用シリンダ９を駆
動するとピストン１０によつてアタツチメントＢ
内の工具着脱用軸１３が押込まれ、工具ａが着脱
可能となり、図外の工具交換装置によつて工具が
交換される。この場合、取工具着脱用軸１３の押
込反力は押込用シリンダ９の後退によつて吸収さ
れアタツチメントＢの横方向の変位は生じないよ
うにされている。

なお、本実施例では第一昇降シリンダＥ１、第
二昇降シリンダＥ２の如く二本の長短シリンダを
使用し、四種の長さのアタツチメントＢの工具交
換が可能にしている。即ち、 (イ) 第一ピストンロツドＦ１、第二ピストンロツ
ドＦ２が最入時の押込用シリンダ９の位置Ｚ
１、 (ロ) 第一ピストンロツドＦ１が最入で、第二ピス
トンロツドＦ２が最出の押込用シリンダ９の位
置Ｚ２、 (ハ) 第一ピストンロツドＦ１が最出で第二ピスト
ンロツドＦ２が最入の押込用シリンダ９の位置
Ｚ３、 (ニ) 第一ピストンロツドＦ１、第二ピストンロツ
ドＦ２とも最出時の押込用シリンダ９の位置Ｚ
４ の四種類である。また二本のシリンダの作動によ
る昇降台２間に配設するよう構成すると、さらに
多種類の長短アタツチメントに対応することが可
能である。アタツチメントが長短二種類の場合は
昇降シリンダは一本となり極めて簡素な構造とな
る。

〈効果〉 以上の説明から明らかな通り、本考案において
は、クロスレールに取付台が固設され、該取付台
に、アタツチメントの係合部と係合する係合具を
有し着脱用軸をその軸方向へ押込み移動させて前
記工具を着脱させるための押込用シリンダと、該
押込用シリンダを昇降させるための昇降装置とが
設けられ、アタツチメントの長さに応じて、押込
用シリンダを昇降させ多種の長さのアタツチメン
トの工具の自動着脱を行なうよう構成されている
から、特に昇降装置によつて短いアタツチメント
から長いアタツチメントまでの広範囲に対応可能
となり、最近利用の増大したアタツチメント自動
交換と自動工具交換を併用する門型の多面加工工
作機械の生産性向上に大きな効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の略式正面図、第２図は本考
案実施例の略式正面図、第３図は本考案装置を具
えた工作機械の正面図、第４図は同要部の拡大正
面図、第５図は同拡大側面図である。 Ａ：クロスレール、Ｂ：アタツチメント、Ｃ：
主軸頭、Ｅ：昇降装置、ａ：工具、１：取付台、
９：押込用シリンダ、１１：係合具、１３：工具
着脱用軸、１４：係合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸方向を縦方向とする主軸を回転自在に支持し
   クロスレールに沿つて左右方向へ移動自在に取付
   けられた主軸頭Ｃと、該主軸頭Ｃの下部に装着さ
   れたアタツチメントＢと、前記主軸頭Ｃの主軸か
   らの回転力が伝達され軸方向を横方向とするアタ
   ツチメントＢの工具ａと、該工具ａをその軸方向
   で着脱するためのアタツチメントＢの工具着脱用
   軸１３とを具えた工作機械において、クロスレー
   ルＡに取付台１が固設され、該取付台１に、アタ
   ツチメントＢの係合部１４と係合する係合具１１
   を有し前記着脱用軸１３をその軸方向へ押込み移
   動させて前記工具ａを着脱させるための押込用シ
   リンダ９と、該押込用シリンダ９を昇降させるた
   めの昇降装置Ｅとが設けられ、アタツチメントＢ
   の長さに応じて、押込用シリンダ９を昇降させ多
   種の長さのアタツチメントＢの工具ａの自動着脱
   を行なうよう構成されたことを特徴とするアタツ
   チメントの自動工具着脱装置。