JPS63149317A - 熱間連続圧延及びその直後の温度制御による棒鋼及び線材の製造方法 - Google Patents

熱間連続圧延及びその直後の温度制御による棒鋼及び線材の製造方法

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JPS63149317A
JPS63149317A JP29431086A JP29431086A JPS63149317A JP S63149317 A JPS63149317 A JP S63149317A JP 29431086 A JP29431086 A JP 29431086A JP 29431086 A JP29431086 A JP 29431086A JP S63149317 A JPS63149317 A JP S63149317A
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rolled material
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cooling
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JP29431086A
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Koro Takatsuka
公郎 高塚
Mitsuru Moritaka
森高 満
Motoo Sato
始夫 佐藤
Yoichi Akutagawa
芥川 洋一
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Kobe Steel Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は棒鋼及び線材の熱間連続圧延による製造に係り
、より詳細には、熱間連続圧延及びその直後の温度制御
により、以後の球状化焼なまし処理を省略して直接球状
化組織を得ることが可能な方法に関する。
(従来の技術及び解決しようとする問題点)冷間鍛造用
鋼や軸受鋼、工具鋼などの高炭素鋼では、冷間での加工
に先立ち、延性を付与したり、硬さを減じてその加工性
を改善することを目的として、一般に球状化焼なまし処
理が行われることが多い。この球状化焼なましの方法と
しては、従来から、■A1点直下の温度に適当時間加熱
保持した後、冷却する長時間加熱法、■A1とA3点と
の間の二相域に加熱後、徐冷して変態を終了させる徐冷
法、■A8点をはさんでその直上と直下の温度に繰り返
し加熱冷却する繰り返し法1等々の方法がある。
このような球状化焼なまし処理は、熱間圧延によって棒
鋼、線材などに成形した後、別ラインの熱処理炉で所定
の温度まで再加熱して実施されるのが通常であるが、こ
れには一般に10〜15時間程度の極めて長い処理時間
を要するため、生産性が低く、熱処理コストが高くなり
、またエネルギー節減等の観点からも、上記熱処理方法
は好ましいとは云えない。
そこで、そのための改善策としては、球状化を容易にす
る方法として前組織を調整する方法、或いは、更には、
熱間圧延後に実施する球状化焼なまし処理そのものを省
略する方法が試みられている。
前者の方法は1例えば、熱間圧延後の急冷によってマル
テンサイトのような焼入組織或いは中間組織とする方法
であるが、この方法により熱間圧延後の急冷で圧延材全
断面積にわたって上記焼入組織或いは中間組織とするに
は、多量の冷却水の使用及び/又は多くの冷却時間を費
しても容易ではなく、圧延材中心部に層状パーライトが
生成するのが通例である。したがって、所望の前組織の
調整が可能なのは上記焼入組織或いは中間組織が比較的
容易に得られる圧延材表面部に限られるという問題があ
る。
また、後者の球状化焼なまし処理自体を省略できる方法
、すなわち、熱間圧延時及び圧延後の温度コントロール
等によって球状化組織を直接得る方法としては1例えば
特開昭59−136421号、同59−13024号な
どに示されている方法がある。しかし、いずれの方法も
熱間圧延中にこれらの温度コントロールを圧延材中心部
に至る全断面にねたつ−て実現するのは不可能であり、
熱間圧延仕上りで圧延材全断面にわたる球状化組織は得
られないという問題がある。
本発明は、直接球状化組織を得る上記従来技術の問題点
を解決するためになされたものであって、熱間連続圧延
により以後の球状化のための処理で圧延材全断面にわた
って球状化組織を得やすい前組織を実現し、更に圧延直
後の温度制御により圧延材全断面にわたって直接球状化
組織を得る方法を提供することを目的とするものである
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明者は、まず熱間連続圧
延の圧延仕上りで、以後の球状化のための処理により圧
延材中心部まで全断面内にねたって球状化組織の形成が
容易となるような球状化の前組織を得る圧延方法を見い
出すべく実験研究を重ねた。その結果、仕上圧延後の圧
延材には一般にオーステナイト状態からの変態によって
以後の熱処理工程で球状化しにくい層状パーライト組織
がその中心部或いは断面内の他の領域にも存在するので
、熱間連続圧延の圧延仕上りで所望の前組織を実現する
ためにはこの層状パーライト組織の板状或いは棒状の炭
化物を熱間連続圧延工程中での圧下によって分断乃至分
断促進させておく必要があるが、そのためには通常仕上
圧延後に生じるオーステナイト組織からのパーライト変
態を熱間連続圧延工程中、特に仕上圧延前に終了させて
おけばよいことを着目し、そのための具体的方策につい
て更に研究を重ねたところ、圧延工程中で強冷と強冷後
の復熱時間の調節により圧延材断面内の未変態組織であ
るオーステナイト組織の変態を完了させると、少なくと
も仕上圧延での加工により板状或いは棒状の炭化物が分
断乃至分断促進され、仕上り時には以後の球状化のため
の処理で球状化組織の形成が容易となる前組織が得られ
ることを見い出したものである。
更に本発明者の研究によれば、この仕上り材は、勿論以
後の球状化焼なまし処理で容易に且つ短時間で球状化組
織となるが、上記前組織を有するため、このような旧来
のオフラインによる球状化処理によらず、圧延直後に適
切な恒温保持による温度制御を行うならば、圧延過程で
調整された粒状炭化物組織等の前組織中の炭化物が凝集
、成長することにより直接球状化組織が得られることを
見い出したものである。
すなわち、本発明は、0.03〜1.5%Cを含む炭素
鋼又は合金鋼の棒鋼又は線材の熱間連続圧延工程の途中
で、少なくとも中心部の温度がAr□点以上にある圧延
材の表層部をMs点以下に強冷し、該圧延材が次圧延機
に到達するまでの間の強冷後の復熱時間を調節すること
により、復熱過程において圧延材中心部をAr1点以下
温度に降下させてパーライト変態させ、次いで仕上圧延
直後にAcm点以下600℃までの温度域で0.5〜5
時間の恒温保持を行うことを特徴とする熱間連続圧延及
びその直後の温度制御によるnn4及び線材の製造方法
を要旨とするものである。
以下に本発明を実施例に基づいて詳細に説明す机 第1図は球状化組織の形成が容易となるような前組織を
圧延仕上りで実現し且つ仕上圧延直後の温度制御で直接
球状化組織を得るための熱間連続圧延ラインの一例を示
したもので1図中、20はビレット等を加熱するための
加熱炉で、この後段にはNG l〜NQ 8の圧延機か
らなる粗圧延機列21と、Na9〜N1112の圧延機
からなる中間圧延機列22と、Nα13〜Nα16の圧
延機からなる仕上圧延機列23が直列状に配置されてい
る。24は中間圧延機列22と仕上圧延機列23との間
に設けられた中間冷却帯であり、この冷却帯24で圧延
材に供給する冷却水流量はプロセスコンピュータを含む
制御装置29により制御されるようになっている。30
.31.32は圧延材の表面温度を回定する温度計であ
り、25は仕上圧延機列23と冷却床26との間に設け
られた後段冷却帯である。また、冷却床26の後段に、
仕上圧延機列23を通過した圧延材を恒温保持するため
の熱処理炉27が設置されている。
上記圧延ラインにおいて、加熱炉20から抽出されたビ
レット等は粗圧延機列21及び中間圧延機列22で順次
圧延され、この圧延材(但し、少なくとも中心部はAr
1点以上の温度である)を中間冷却帯24で強冷により
表層部をMs点以下としてマルテンサイト等の焼入れ組
織とし、次いで中間冷却帯24と仕上圧延機列23との
間での表層部の復熱過程において復熱時間を調節するこ
とにより中心部の温度をAr1点以下としてパーライト
変態を生じさせ、仕上圧延前に圧延材断面内の未変態組
織(オーステナイト組織)の変態を完了させる。これに
より、仕上圧延機列23での圧延開始前の組織としては
、第2図に圧延材表層部及び中心部の温度パターンを模
型化したCCT曲線に示すように、圧延材表層部はマル
テンサイト等の焼入組織で、同中心部はフェライト・パ
ーライト組織となり、その他の断面領域では中間Mlを
含むこれらの混合ML織が得られる。勿論、中間冷却!
24を粗圧延機21と中間圧延機列22との間に設けて
も同様の結果が得られる。
このような熱間連続圧延工程中、特に仕上圧延前に上記
組織に調整しておく理由は、これらの組織の中で最も球
状化しにくい層状パーライト組織は次の仕上圧延機列2
3での圧延加工によってその板状或いは棒状の炭化物が
分断乃至分断促進されて球状化組織の形成が容易な前組
織となると共に、圧延材表層部の焼入組織等は圧延加工
による歪エネルギーの増加などによって、より球状化組
織の形成が容易な前組織となるためである。
そのため、具体的には、まず棒鋼又は線材の素材となる
0、03〜1゜5wt%のCを含む炭素鋼又は合金鋼の
ビレット等を加熱後、粗圧延又は粗圧延と中間圧延を実
施し、中間冷却帯で水等の冷却剤を用いて強制冷却する
が、強制冷却開始前の圧延材断面的組織としては、変態
後の組織の均一性の点でオーステナイト状態であること
が望ましいが、断面内に一部フエライト等の組織が存在
していても、上記効果を何ら損うものではない。
上記効果を得るために必要な冷却水fit量及び復熱時
間を決定するに当たっては、中間冷却帯の使用長さは必
要冷却水量に応じて変化するものであること、圧延材中
心部の温度をAr、意思下とするに必要な復熱時間は主
に中間冷却帯での温度降下量、圧延材の直径や断面円温
度分布等の物理的要因によって支配されるものであるこ
とを考慮する必要がある。勿論、中間冷却帯の長さ及び
その後の復熱域(中間冷却イjFと次スタンド間の距謡
)の長さが余りに大きすぎると、圧延機列間或いは圧延
機間の距離が長くなってレイアウト上、操業上好ましく
なく、また余りに短がすぎると、必要な温度降下量及び
復熱時間が得られなくなり、また中間冷却帯と次スタン
ド間に通常配置されるルーパ等の設置が困難になる等の
設備上の支障が生ずるので、中間冷却帯の長さ及び中間
冷却帯と次スタンド間の距離(復熱域)は、通常、各々
10〜15m程度に設定しておくのが適当である。
このような設備を使用する場合、圧延材表層部の温度を
Ms点以下とし、その後の復熱過程において中心部をA
r1点以下温度にしてパーライト変態を生じさせるため
に必要な冷却水流量は、圧延材直径に対して第3図に示
すような流量になる。
但し、同図は実機において詳細に把握した冷却帯冷却能
の実験式を用いた温度解析により求めた結果であり、A
r□点は厳密には鋼種、冷却速度等によって異なるが、
ここではAr□点〜550℃とみなした。またこの冷却
水流量は、中間冷却帯及び復熱域の長さが各々15mで
、抽出温度をオーステナイト化に必要な最小限の温度(
〜800℃)、圧延速度を操業可能な程度に最も遅くし
た場合(粗圧延機列のNα1スタンドで0.1m/5e
e)の値であり1本発明を実施するための必要最小流量
である。
この冷却水流量を圧延材直径に対して表示すれば、次式
(1)のようになる。
ここで、W:冷却水流量(rn’/hr)D=圧延材直
径(am) なお、中間冷却帯での冷却水流量としては、多いほど冷
却帯での温度降下量を大きくとることができ、強冷後の
復熱過程において中心部の温度をAr1点以下してパー
ライト変態を生じさせるのに必要な復熱時間が短かくで
きるので操業上有利であるが、余りに多すぎると冷却設
備や所要動力が大規模となり、実用上好ましいものでは
ない。
中間冷却帯での実用上の最大流量は冷却域1m当たり1
00 m’ /、hr径程度あるので、ここでは上述の
中間冷却帯の長さを考慮して必要最大流量を1500r
n’/hrとした。
次に、必要な最小復熱時間について説明する。
前述のように、圧延速度を遅くして冷却時間を長くし、
冷却水流量を多くすれば、温度降下量を大きくとること
ができるため、強冷後の復熱過程において圧延材中心部
の温度をA11点以下としてパーライト変態させるため
の復熱時間は短かくなる。したがって、圧延速度を操業
可能な程度に最も遅くすることによって冷却時間を最も
長くし、中間冷却帯での最大流量を用いて冷却した後の
復熱過程において圧延材中心部がAr1点以下となるよ
うな時間が必要最小復熱時間となる。
この必要最小復熱時間は圧延材直径に対して第4図に示
すようになり、次式(2)のように表わすことができる
Trmin=0.00015D2−0.002D+0.
60  −(2)ここで、TrIIin:必要最小復熱
時間(sec)D :圧延材直径(mm) なお、この値は、前述の中間冷却帯長さの場合において
、圧延速度を操業可能な程度に最も遅くしく粗圧延機列
のNα1スタンドで0 、1 m /5ee)、実用上
の最大流量(冷却帯1m当たり100 m’/hr)を
使用したときに強制後の復熱過程において圧延材中心部
の温度がAr1点以下なるような復熱時間を上述のよう
な実機で詳細に把握した冷却帯冷却能の実験式を用いた
温度解析によって算出した値である。
一方、復熱時間の上限値は、設備長さく中間冷却帯及び
復熱域の各長さ)及び圧延速度の最下限値から定まるも
のであり、前述の設備長さく中間冷却帯及び復熱域の各
長さ15m)で圧延速度を操業可能な程度に最も遅くし
た場合(粗圧延機列のHa 1スタンドで0 、1 r
a/ 5ee)、圧延材直径に対して第5図に示すよう
になり、次式(3)のように表わすことができる。但し
、使用冷却帯長さは冷却水流量によって調整するため、
復熱域の最大長さを25mとした。
Trmax= 0 、015 D”      −(3
)ここで、Trmax:復熱時間の上限値(sec)D
 :圧延材直径(mm) なお、上記例では、圧延材表層部の温度をMs点以下と
し、その後の復熱過程において中心部をAr1点以下の
温度としてパーライト変態を生じさせるための強冷を中
間圧延機列22と仕上圧延機列23との間に設けた中間
冷却帯によって実施する例を示したが、圧延パススケジ
ュール等の操業上の必要性に応じて、粗圧延機列21と
中間圧延機列22との間、或いは各圧延機間に冷却設備
を配置することにより実施してもよいことは云うまでも
ない。
以上の態様により、仕上圧延開始られる圧延材は全断面
内に球状化の容易な粒状炭化物組織等の前組織が形成さ
れる。このような前組織を有する圧延材に対して1本発
明では、更に、仕上圧延直後に適切な温度制御を行って
圧延材全断面にわたって直接球状化組織を得るものであ
る。すなわち、該圧延材を仕上圧延直後に熱処理炉27
にてAcm点以下600℃までの温度範囲に0.5〜5
時間恒温保持して炭化物を凝集、成長させることによっ
て直接球状化組織を得る。
なお、600℃未満の温度範囲での恒温保持では、炭化
物の凝集が遅滞するため、これらを成長させて球状化組
織とするのに要する処理時間が極めて長くなり、実用的
でなくなる。また、 Ac1を超えると炭化物がオース
テナイト中へ固溶し始め、冷却過程において層状パーラ
イトが生成して良好な球状化組織が得られなくなる。
上記温度範囲で恒温保持する時間は、0.5〜5時間と
し、0.5時間未満では炭化物の凝集、成長が不充分と
なり、5時間を超える長時間保持しても球状化効果の向
上にさほど影響を及ぼさず、却ってオンライン処理で大
規模な熱処理が必要となって生産性が低下し、実用的で
なくなる。因みに、以下の実験結果からも適切な保持時
間とすべきことがわかる。
第6図は、1550ビレツトがらの3oφ捧鋼(S 4
5 C)への圧延過程における中間冷却帯24での強制
水冷及び水冷後、仕上圧延機列23に到達するまでの復
熱過程で圧延材全所面内組織のマルテンサイト、パーラ
イト等への変態を終了させた後、仕上圧延を実施し、そ
の直後に熱処理炉27において700℃(Acm−20
℃)で恒温保持した場合の保持時間と得られた硬さの関
係を示したものである。
同図かられかるように、保持時間が0.5時間以上にな
ると硬さが顕著に低下している。すなわち、これらの範
囲内の保持時間であれば、恒温保持過程で炭化物が凝集
して成長し1球状化組織が得られるために硬さが低下す
る。一方、保持時間が0.5時間未満では、炭化物の凝
集及び成長が充分行われないため1球状化組織にまでは
至らず、粒状化組織ととどまっているので、硬さが比較
的高いレベルとなっている。
なお、第6図は、圧延材中心部の仕上圧延前の組織がフ
ェライト+パーライトの場合について示したものである
が、圧延材表層部の焼入れ組織の場合についても同様に
上記の保持時間の範囲内(0,5hr以上)で恒温保持
過程中に炭化物の凝集及び成長が充分行われ、球状化組
織が得られる。
このように、別ラインで球状化焼なまし処理をしなくと
も、仕上圧延後に適切な恒温保持による温度制御を行え
ば、圧延過程で調整された粒状炭化物組織等の前組織か
ら直接、圧延材全断面にわたって良好な球状化組織を短
時間内に得ることが可能となる。
なお、恒温保持終了後の冷却では、徐冷するなどの格別
の調整は必要とせず、常温まで空冷する等の冷却でよい
(実施例) 次に本発明の実施例を示す。
大庭叢工 第1図に示す熱間連続圧延ラインにおいて、第1表に示
す化学成分の鋼種545C(Ac1(720℃)の15
50ビレツトを900℃に加熱した後、熱間連続圧延し
、仕上圧延機列前の中間冷却帯にて圧延材(直径45φ
)の表層部温度をMs点(約350℃)以下とするため
に280rn’/hrの冷却水流量で5秒間強制水冷し
た。このときの最表面部の冷却速度は約500 ’C/
seeである。強制水冷後、仕上圧延機列のNa 13
圧延機に到達するまでの約12秒の圧延材表層部の復熱
過程においては、圧延材中心部の温度はAr1点以下(
約550’C)となってパーライト変態し、仕上圧延開
始までに圧延材中心部で代表される断面内の未変態組織
(オーステナイト)の変態が終了し、またこのときの圧
延材最表面温度は約4.50 ’Cまで復熱した。引き
続いて仕上圧延を実施して30φのS鋼に仕上げた。こ
の場合、圧延材中心部で代表される最も球状化しにくい
層状パーライト組織の板状或いは棒状の炭化物は仕上圧
延によって分断されて粒状組織を呈しており、また圧延
材表層部の焼入れ組織は仕上圧延加工による歪エネルギ
ーの増加等により、各々球状化組織の形成が容易な組織
となっていた。
仕上圧延直後に圧延材(30φ捧鋼)を熱処理炉27で
Acm点以下の720℃で1時間保持した後、常温まで
空冷した。得られた組織としては、表層部では第7図に
示す如く球状化組織Nα2程度であり、中心部でも第8
図に示す如く球状化組織Nu 3程度の球状化組織であ
った。このように熱間連続圧延後の適切な恒温保持によ
る温度制御により、圧延材全断面内にわたって球状化組
1i1 Nci 3以上の直接球状化組織が得られ、ま
た硬さも全断面内でHv180以下となり、従来のオフ
ラインでの球状化焼なまし材と同レベルの値がオンライ
ン処理で得られた。
叉五災又 実施例1の場合と同様、第1表に示す化学成分の鋼種S
 Cr420 (Ac1点〜725℃)の1550ビレ
ツトを930℃に加熱した後、熱間連続圧延し、仕上圧
延機列前の中間冷却帯にて圧延材(直径45φ)の表層
部温度をMs点(約380’C)以下とするために24
0rn’/hrの冷却水流量で6秒間強制水冷した。強
制水冷後、仕上圧延機列のNα13圧延機に到達するま
での約10秒の圧延材表層部の復熱過程においては、圧
延材中心部の温度はAr1点以下(約570℃)となっ
てパーライト変態し、仕上圧延開始までに圧延材中心部
で代表される断面内の未変態組織(オーステナイト)の
変態が終了し、またこのときの圧延材最表面温度は約4
40℃まで復熱した。引き続いて仕上圧延を実施して3
0φ捧鋼に仕上げた。この場合も、圧延材中心部で代表
される最も球状化しにくい層状パーライト組織の板状或
いは棒状の炭化物は仕上圧延によって分断されて粒状組
織を呈しており、また圧延材表層部の焼入れ組織は仕上
圧延加工による歪エネルギーの増加等により、各々球状
化の容易な組織となっていた。
仕上圧延直後に圧延材(30φ捧鋼)を熱処理炉27で
Ac0点以下の710℃で1時間恒温保持した後、常温
まで空冷した。得られた組織としては第9図(圧延材表
層部)及び第10−図(圧延材中心部)に示すように、
低合金鋼においても熱間連続圧延後の適切な恒温保持に
よる温度制御により、圧延材全断面ではゾ球状化組織N
α2程度の直接球状化組織が得られ、硬さも全断面内で
Hv140程度以下となり、従来のオフラインでの球状
化焼なまし材と同レベルの値がオンライン処理で得られ
た。
炊ぷNj↓ 実施例1の場合と同じ鋼種545Cにつき、同様に15
50ビレツトの30φ捧鋼への熱間連続圧延工程を経て
、仕上圧延直後に700°Cに15分恒温保持し、常温
まで空冷したところ、得られた組織は粒状組織にとどま
っており、球状化組織は得られなかった。
ル較■主 実施例2の場合と同じ鋼種S Cr420につき、同様
に1550ビレツトの30φ捧鋼への熱間連続圧延工程
を経て、仕上圧延直後に710’Cに15分恒温保持し
、常温まで空冷したところ、得られた組織は、比較例1
の場合と同様、粒状組織にとどまっており、球状化組織
は得られなかった。
なお、以上の各実施例では棒鋼の場合について示したが
1本発明は仕上圧延後にコイル状に巻き取られる線材に
対しても全く同様に実施でき、同様の効果が得られる。
また、第1表に示した鋼種に限らず、0.03〜1.5
%Cを含む他の炭素鋼及び合金鋼に対しても同様に適用
することができる。
(発明の効果) 以上詳述したとうり、本発明によれば、棒鋼及び線材の
熱間連続圧延による製造に際し、以後の熱処理工程で球
状化組織の形成が容易な前組織を圧延仕上りで、しかも
圧延材全断面内にわたって実現することができ、しかも
、仕上圧延直後に適切な恒温保持による温度制御によっ
て直接球状化組織を得ることができるので、従来オフラ
インで長時間を要していた球状化焼きなまし処理工程自
体を省略することが可能となり、熱処理生産性の向上及
びエネルギー節減等に極めて大きな効果をもたらすもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施に用いる熱間連続圧延ラインの一
例を示す図、 第2図は圧延材表層部及び中心部の温度パターンと模型
化したCCT曲線を示す図。 第3図は強冷時の最小冷却水流量と圧延材直径の関係を
示す図、 第4図は最小復熱時間と圧延材直径の関係を示す図。 第5図は最大復熱時間と圧延材直径の関係を示す図。 第6図は熱間連続圧延後の恒温保持による温度制御にお
ける保持時間と得られる圧延材の硬さの関係を示す図、 第7図及び第8図は本発明の実施例1における圧延材の
金属組織を示す顕微鏡写真であって、第7図は圧延仕上
材中心部の球状化組織(x400)を示し、第8図は圧
延材表層部の球状化組織(X400)を示し、 第9図及び第10図は本発明の実施例2におけ圧延材の
金属組織を示す顕微鏡写真であって、第9図は圧延材表
層部の球状化組織(X 400)を示し、第10図は圧
延材中心部の球状化組織(X400)を示している。 1〜16・・・圧延機、20・・・加熱炉、21・・・
粗圧延機列、22・・・中間圧延機列、23・・・仕上
圧延機列、24・・・中間冷却帯、25・・・後段冷却
帯、26・・・冷却床、27・・・熱処理炉、29・・
・制御装置、30〜33・・・温度計。 最大徨熱時間(sec) 蓄 (n 因 長小佳全ε吟間(sec) 第7図    第8図 第9図     第10図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 0.03〜1.5%Cを含む炭素鋼又は合金鋼の棒鋼又
    は線材の熱間連続圧延工程の途中で、少なくとも中心部
    の温度がAr_1点以上にある圧延材の表層部をMs点
    以下に強冷し、該圧延材が次圧延機に到達するまでの間
    の強冷後の復熱時間を調節することにより、復熱過程に
    おいて圧延材中心部をAr_1点以下の温度に降下させ
    てパーライト変態させ、次いで仕上圧延直後にAc_1
    点以下600℃までの温度域で0.5〜5時間の恒温保
    持を行うことを特徴とする熱間連続圧延及びその直後の
    温度制御による棒鋼及び線材の製造方法。
JP29431086A 1986-12-10 1986-12-10 熱間連続圧延及びその直後の温度制御による棒鋼及び線材の製造方法 Pending JPS63149317A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113739769A (zh) * 2021-08-16 2021-12-03 衢州元立金属制品有限公司 一种棒线材轧钢生产线的布置方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113739769A (zh) * 2021-08-16 2021-12-03 衢州元立金属制品有限公司 一种棒线材轧钢生产线的布置方法
CN113739769B (zh) * 2021-08-16 2023-07-21 衢州元立金属制品有限公司 一种棒线材轧钢生产线的布置方法

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