JPS63145221A

JPS63145221A - 浴剤

Info

Publication number: JPS63145221A
Application number: JP29219686A
Authority: JP
Inventors: Toshio Kurobe; 俊夫黒部; Takehiro Nakamura; 中村　雄啓; Shigemitsu Osawa; 大沢　重光
Original assignee: Eisai Co Ltd
Current assignee: Eisai Co Ltd
Priority date: 1986-12-08
Filing date: 1986-12-08
Publication date: 1988-06-17
Anticipated expiration: 2011-08-21
Also published as: JP2527429B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は浴剤に関し、詳しくは卵白分解物を含む浴剤に
関するものである。

〔従来の技術及び問題点〕

正常な皮膚の角質層には、通常１０〜３０％の水分が含
まれており、弾力性と柔軟性とが維持されている。この
角質層には表１に示すような自然保湿因子（Ｎ、、　Ｍ
、　Ｆ、）と呼ばれる水溶性成分が含まれ、保湿機構、
ｐＨ保持機構を維持している（化粧品科学研究会績、最
新化粧品科学、薬事日報社（昭和５５年）参照）。

表　　Ｉ　　　Ｎ、　Ｍ、　Ｆ、の組成上記のような自
然保湿因子が、加令や気候（温度、湿度、風など）の環
境条件の変化等の影響をうけると、バランスが（ずれ、
健康な皮膚の保持が難しくなる場合がある。

このような皮膚には、水分の補給あるいはｐｌ＋機能を
維持させることが必要とされる。

入浴は、皮膚への水分補給、車行の促進には有用な方法
であるが、現在市販されている浴剤に於いては、これら
の効果の持続化は不充分である。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意研究の結
果、本発明を完成するに至った。

即ち、本発明は卵白分解物を含有することを特徴とする
浴剤を提供するものである。

本発明の卵白分解物を含有する浴剤の利用により、肌に
なめらかさおよびしっとり感を付与し、化粧料学的効果
を発現すると共に、皮膚の保湿性を改善し、ｐＨ機能を
正常に維持し、血行を促進し、新陳代謝を活発にして、
冷え症や疲労回復などに対しても効果を期待することが
できる。

本発明に用いられる卵白分解物とは、卵白に蛋白分解酵
素である酸性プロテアーゼ又は塩酸を作用させて得られ
た加水分解物であり、卵白としては、生卵白、乾燥卵白
、濃縮卵白、凍結卵白または塩化リゾチームなどの生理
活性物質を除いた卵白が用いられる。

乾燥物換算で全窒素を１１％以上含有する卵白酵素分解
物又は同じく５％以上含有する卵白塩酸分解物が広く市
販されており、本発明の卵白分解物として使用すること
ができる。

本発明の卵白分解物は白〜淡黄色の粉末で、わずかに特
異臭があり、水およびアルコール水溶液（３０Ｗ／Ｗχ
）に熔けやすい。又、光、熱にも安定である。

本発明の浴剤は、卵白分解物以外に医薬品製造指針の医
薬部外品の浴用剤の成分範囲に示されている成分を適当
に組み合わせて用いることができる。例えば炭酸ナトリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、塩化ナトリウム、ホウ砂、
硫酸ナトリウムなどと卵白分解物を組み合わせて用いる
ことができ、更に必要に応じ、香料、色素、デキストリ
ン等の造粒用賦形剤、カルボキシメチルセルロースナト
リウム等の造粒用結合剤、グリセリンネ飽和脂肪酸エス
テル等を用いることもできる。

卵白分解物は、浴剤の１回量に対して１重量％以上の添
加が好ましい。例えば、パウダータイプを約１８０Ｉ！
の浴槽に１２ｇ使用した場合、卵白分解物は、その１重
量％以上即ち１２ｍｇ以上を配合する。

本発明の浴剤は剤型的には、パウダータイプ、顆粒タイ
プ、錠剤タイプ、軟カプセルタイプなど、いかなる剤型
でもよい。

〔発明の効果〕

本発明の浴剤は卵白分解物の添加により入浴後の皮膚の
保湿およびｐＨを正常な状態に維持し、艷のあるしっと
りした皮膚を与えると共に、血行を良好にし、入浴後の
湯ざめのないような効果を期待できる。

本発明に係わる卵白分解物の効果は、次のような方法で
確認した。

〔１〕官能的効果く測定法〉試験者：５名（男２名、女３名）試験法：１８βの浴場（４０℃）に卵白酵素分解物Ｏ（
さら湯）、　６ｍｇ、　１２＋＋＋ｇ、　６０ｍｇ。

１２０ｍｇを各々添加し、各試験液とした。

各試験者の手を、各試験液に３分間浸漬し、水を清掃後、皮膚の感触（すべり感、しっとり惑）をさら湯と各卵白酵素分解物含有試験液と比較した。

〈評価結果〉以下に示す基準により評価した。結果を表２に示す。

ｌ：さら湯と同じ２：試験液の方がわずかに良い３：試験液の方が良い表　　　　２〔２〕皮膚保湿性の効果〈測定法〉試験者＝３名（男１名、女２名）試験法：１８１の浴場（４０°Ｃ）に卵白酵素分解物Ｏ
（さら湯）、　６ｍｇ、　１２ｍｇ、　６０ｍｇ。

１２０＋ｎｇを各々添加し、各試験液とした。

各試験者の左手腕内側をアセトン約５ｇをしみこませた脱脂綿（８ｃｍＸ８ｃｍＸ１ｃｍ、
重量約１ｇ）で、３回清賦後、ボールペンで３ｃｍＸ４
ｃｍの直方形を描く。各試験液中に、３分間浸漬後、タ
オルで通常の入浴後と同程度にふきとる。直方形枠内についてＩＢＳ社製キャパシタンス・コンダクタンス・メーター（Ｃａｐａｃｉｔａｎｃｅ　Ｃｏｎｄｕｃｔａｎ
ｃｅ　Ｍｅｔｅｒ）モデルＩＱ−３５５を用いて経時的
にふきとり後１０分、２０分、３０分、６０分、９０分
。

１２０分で伝導度（μＶ）を測定した。

〈測定結果〉３名の試験者の測定値の平均値を第１図に示した。

第１図から明らかなようにさら湯にくらべ卵白酵素分解物の添加による保湿効果を認めた。

〔３〕皮ｆｆｐＨへの効果〈測定法〉試験者：１名（女）試験法：試験者の左手腕内側を市販の化粧石鹸で洗浄し
、入浴時に湯ですすぐ程度に４０℃の湯で２回すすいだ後、上記〔２〕で示し
た各試験液に３分間浸漬後、そのままｐａ＋を経時的に測定した。

ｐＨメーターはコーニング（Ｃｏｒｎｉｎｇ）社ｐＨメ
ーター１２５型電極隘２１６　ＭＧ電極を用いた。

く測定結果〉測定結果を第２図に示した。

第２図から明らかなように、卵白酵素分解物のｐＨ回復能を認めた。

〔４〕血流量への効果〈測定法〉試験者二１名（女）試験法：試験者の左手を上記〔２〕で示した各試験液に
３分間浸？！ｉ後、タオルでふきとり、経時的に中指先
端部の血流量を、プレライムド（Ｐｒｅｒ　ｉｍｅｄ）社（スウ
ェーデン）製のペリ・フラックス、レーザー・ドツプラー・フロー・メーター（Ｐｅｒｉ　Ｆｌｕｘ、　Ｌａ５ｅｒ　Ｄｏｐ
ｐｌｅｒＦｌｏｗ　Ｍｅｔｅｒ）　Ｐ５２で測定した。

〈測定結果〉測定結果を第３図に示した。

第３図から明らかなように、卵白酵素分解物の添加で血流量の増加を認めた。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

尚、例中の部は重量基準である。

実施例１　（パウダータイプ）卵白酵素分解物（全窒素１３．３％、アミノ態窒素２．
４５％）１部、硫酸ナトリウム（無水）４４部、炭酸水
素ナトリウム５３部、ホウ砂２部、香料適量および色素
黄色２０２号適量を粉末混合機（例えばＶ型混合機）に
入れて充分混和してパウダータイプの浴剤を製造した。

この浴剤約３０ｇを１８０〜２００１の浴場に溶かして
使用する。

実施例２　（顆粒タイプ）卵白酵素分解物（全窒素１２．２％、アミノ態窒素２．
５６％）５部、塩化ナトリウム５部、硫酸ナトリウム４
０部、炭酸水素ナトリウム３６部、デキストリン（造粒
用賦形薬）１０部、香！４および黄色２０５号２部を粉
末混合機で混和し、カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム（ＣＭＣ−Ｎａ、造粒用結合薬）２部の水溶液を加
えて充分に混和した。適切な造粒機（例えば円筒造粒機
）で造粒し、顆粒タイプの浴剤を得た。

この浴剤約２０ｇを１８０〜２００１の浴場に溶かして
使用する。

実施例３　（錠剤タイプ）卵白酵素分解物（全窒素１２．２％、アミノ態窒素２．
５０％）２部、硫酸ナトリウム（無水）５０部、無水炭
酸ナトリウム１３部、炭酸水素ナトリウム２５部、デキ
ストリン１０部、香料および黄色色素２０２号の適Ｎ（
約２部）を混和し、錠剤機（例えば単式打錠機またはロ
ータリー弐打錠機）で打錠して錠剤タイプの浴剤を得た
。

この浴剤（５０ｇ）を１８０〜２００１の浴場に溶解し
て使用する。

実施例４（軟カプセルタイプ）卵白酵素分解物（全窒素１３．１％、アミノ態窒素２．
４％）５部、硫酸ナトリウム（無水）２５部、炭酸水素
ナトリウム４０部、ホウ砂２部、香料および黄色２０２
号２部を液状のグリセリンネ飽和脂肪酸エステル（例え
ばニフコール（Ｎｉｋｋｏｌ）ＭＧＯなど）２７部と播
潰機（例えば石川式ロークリ一式措潰機）を用いて良く
混和し、平板法またはロータリー法により軟カプセルに
充填して軟カプセルタイプ浴剤を得た。

この軟カプセルタイプ浴剤の１球（約２０ｇ）を１８０
〜２００１の浴場に溶解して使用する。

実施例５　（錠剤タイプ）卵白塩酸分解物（全窒素６％、アミノ態窒素１％）３部
、硫酸ナトリウム（無水）５０部、無水炭酸ナトリウム
１２部、炭酸水素ナトリウム２５部、乳糖１０部、ポリ
ビニルピロリドン２部、香料および黄色色素２０２号の
適量を用い、実施例３と同様に錠剤タイプの浴剤を得た
。

この浴剤約５０ｇを２００〜２５０１の浴場に溶解して
使用する。

【図面の簡単な説明】

第１図は卵白酵素分解物が皮層水分に及ぼす効果を示す
グラフ、第２図は卵白酵素分解物が皮膚のｐＨに及ぼす
効果を示すグラフ、第３図は卵白酵素分解物が血流量に
及ぼす効果を示すグラフである。

Claims

【特許請求の範囲】１、卵白分解物を含有することを特徴とする浴剤。２、卵白分解物が卵白酵素分解物である特許請求の範囲
第１項記載の浴剤。３、卵白酵素分解物が乾燥物換算で全窒素を１１％以上
含有するものである特許請求の範囲第２項記載の浴剤。