JPS6313547Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はプツシユプルケーブルを用いたリモー
トコントロール形式のトランスミツシヨン機構で
ニユートラル位置に復元するためのシフトレバー
のセレクトリターン機構に関する。

第１図，第２図は従来のセレクトリターン構造
の一例で第１図は平面図、第２図は第１図の−
断面図でこの方法ではシフトレバーのセレクト
操作時のニユートラルへの復元力は左右両方向と
も等しい大きさで、セレクトコイルばね２３の強
さのみによつて決定され自由度が少ない欠点があ
つた。なお２１はセレクトベルクランク、２２は
ストツパ、２３はコイルばね、２４はボルト、２
５は本体である。

本考案の目的は、前記従来装置の欠点を解消
し、シフトレバーのノブ先端でのセレクト方向の
操作力を矢印Ａと矢印A′方向で別々に設定でき、
しかも一つのばねによる一方向のみの動きで行う
ことができるシフトレバーのセレクトリターン機
構を提供するにある。

以下第３図乃至第６図を参照して、本考案によ
るシフトレバーのセレクトリターン機構の一実施
例について説明する。

第３図はリモートコントロール形式の変速操作
機構の概略を表わした斜視図、第４図はセレクト
ベルクランクがニユートラルに保持されている状
態の平面図、第５図はセレクトベルクランクが
C′方向に、第６図はＣ方向に作動した状態の平面
図である。

第３図によつて本変速機操作機構を説明する
と、シフト方向の操作は、サポートレバー４に溶
接されたピン１３に対して揺動自在に取り付けら
れたレバー３と一体のシフトレバー２をＢ−
B′方向に動かすことによつて、その変位をレバ
ー３の先端に設けられたピン３ａを介してプツシ
ユプルケーブル１１の変位に置き換えて達成され
る。

セレクト方向の操作は、シフトレバー２をＡ−
A′方向に動かすことにより本体１のブラケツト
１ａに固着されたボルト１５のまわりにサポート
レバー４を揺動させ、その運動を本体１に溶接さ
れたピン１ｃのまわりに回転可能なセレクトベル
クランク７の揺動運動におきかえることにより、
セレクトベルクランク７と一体成形されたピン７
ａを介してプツシユプルケーブル１２の変位に置
き換えて達成される。なお１ａは本体１に溶接固
着されたブラケツトである。

通常シフトレバー２をＡ−A′方向即ちセレク
ト方向に動かせば、必ずニユートラル位置に復
元して作動される。本考案はそのためのセレクト
リターンばね１０に関するもので以下このシフト
レバーのセレクトリターン機構について説明す
る。

第４図はニユートラル位置にセツトされたセ
レクトベルクランク７廻りを表わす平面図であ
る。セレクトリターンばね１０はセレクトベルク
ランク７のボス部外周に取り付けられておりこの
ばね１０の腕の一端１０ａは本体１の切欠部１ｅ
に固定され、さらにばね１０の他端１０ｂは本体
１に溶接されたピン１ｄのまわりに回転可能に取
り付けられ中間部で支持されたリンク８の一端に
予荷重を与えて係止されている。リンク８はセレ
クトリターンばね１０により与えられる荷重を衝
撃緩和部材としての機能もかねる第１ストツパ９
を介して本体１から一体成形された第２ストツパ
１ｂで受ける。その結果セレクトリターンばね１
０及びリンク８は第４図のようにセツトされる。
つぎにセレクトベルクランク７はリンク８の位置
がきまれば、リンク８に固定された第１ストツパ
９に接触しているセレクトベルクランク７に一体
成形されたピン７ｂの位置が決定され、後はセレ
クトベルクランク７の側面７ｃがセレクトリター
ンばね１０の腕１０ｂに接するように決定すれ
ば、セレクトベルクランク７のニユートラル位置
は図のようにセツトされる。

第５図はセレクトベルクランク７をC′方向に動
かした時の平面図である。セレクトベルクランク
７はセレクトリターンばね１０から直接にばね力
を受けニユートラル位置に戻そうとする。

第６図はセレクトベルクランク７をＣ方向に動
かした時の平面図である。セレクトリターンばね
１０からのばね力をリンク８、第１ストツパ９、
ピン７ｂの順に伝えてセレクトベルクランク７を
ニユートラル位置に戻そうとする。

従つてセレクトベルクランク７のニユートラル
位置への第５図での復元力はセレクトリターン
ばね１０の強さで決定される。又第６図のセレク
トベルクランク７のニユートラルへの復元力はコ
イルばね１０の強さとリンク８のリンク比D₁／
Ｄによつて自由自在に設定することができる。つ
まりノブ１７先端でのセレクト方向の操作力をＡ
方向とA′方向で別々に設定でき、しかもそれを
一つのばねの一方向のみの動きで行うことができ
る。

なおこのセレクトリターン機構は、セレクトベ
ルクランク７の入力アーム側に設けることも可能
である。

前述のとおり、本考案のシフトレバーのセレク
トリターン機構は、シフトレバーの左右セレクト
操作がサポートレバーを介してセレクトベルクラ
ンクの揺動運動となるものにおいて、該ベルクラ
ンクのボス部外周に取り付けられたコイルばねに
よつてセレクト時該ベルクランクの側面を押圧し
て直接中立方向に押圧したり中間部を回転自在に
支持されたリンクを介して該ベルクランクを間接
的に中立方向に押圧するように構成したので、シ
フトレバーのセレクト操作力を左右方向で別々に
設定できるとともに一個のコイルばねの一方向の
動きのみで行うことができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のセレクトリターン機構の平面
図、第２図は第１図の−断面図、第３図は本
考案による実施例の斜視図、第４図はセレクトリ
ターン機構が中立に保持されている状態の平面
図、第５図はセレクトベルクランクがC′方向、第
６図はセレクトベルクランクがＣ方向に作動した
状態の平面図である。 １ｃ，１ｄ……ピン、１ｅ……本体切欠部、２
……シフトレバー、４……サポートレバー、７…
…セレクトベルクランク、７ａ，７ｂ……ピン、
７ｃ……セレクトベルクランクの側面、８……リ
ンク、１０……（セレクトリターン）コイルば
ね、１２……ケーブル、Ａ−A′……セレクト、
Ｎ……中立点。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シフトレバー２のセレクト操作を本体１に固着
   されたピン１ｃのまわりに回転可能に支持された
   セレクトベルクランク７の揺動運動にかえさらに
   このセレクトベルクランクの他端に連結されたケ
   ーブル１２の変位に置きかえる機構のものにおい
   て、本体１に固定されたピン１ｄのまわりに回転
   可能に中間部で支持され一端はセレクトベルクラ
   ンク７の出力側アーム先端部と当接可能なリンク
   ８と、腕の一端１０ａは本体の切欠部１ｅに固定
   され腕の他端１０ｂはリンク８の他端およびセレ
   クトベルクランク７の側面７ｃと当接可能なコイ
   ルばね１０とよりなり、シフトレバー２を一方向
   にセレクト操作時にはコイルばね１０によつてセ
   レクトベルクランク７の側面７ｃを直接中立Ｎ方
   向に押圧し、シフトレバ２を他方向にセレクト操
   作時にはコイルばね１０によりリンク８を介して
   間接的にセレクトベルクランク７を中立Ｎ方向に
   押圧するよう構成されたシフトレバーのセレクト
   リターン機構。