JPS63133Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、アームレストをフツトレストに兼
用したフツトレスト兼用アームレスト付椅子に関
する。

従来よりリクライニング椅子や安楽椅子などに
おいて、シートクツシヨン部の前方部にフツトレ
ストを設け、該フツトレストに脚部を乗せて快適
な休息を得ることができるようにしたフツトレス
ト付椅子が開発されている。この種のものに、シ
ートクツシヨンの下部にリンク機構を設け、この
リンク機構にフツトレストを取り付けて、通常は
シートクツシヨンの下部に収納しておき、フツト
レストを使用する場合に該リンク機構を伸ばして
フツトレスト部をシートクツシヨンの前方に引き
出すようにしたリンク式のものがある。しかしな
がらこのリンク機構によるものは、該リンク機構
が複雑でコスト的にも高くなるばかりかリンク機
構に脂を挾んだり、被服の一部を引掛けたりする
等安全性の面からも好ましいものではなかつた。
又、シートクツシヨンの先端部に連結具を介して
折りたたみ自在にフツトレストを取り付け、使用
時のみフツトレストを起こすようにしたものがあ
るが、このものは構成が簡単で安価にできる利点
がある反面、フツトレストをシートクツシヨンの
下部に折りたたむようにした為椅子の脚部の高さ
によつて該フツトレストの長さ（大きさ）が規制
されたり、折りたたんだフツトレストに踵が当た
り邪魔になる等の欠点があつた。

この考案は、上記事情に鑑みてなされたもので
あつてその目的とするところは、アームレストを
フツトレストに兼用することにより、別途フツト
レストを設ける必要がなく、しかも極めて簡単な
構成でフツトレストとすることのできるフツトレ
スト兼用アームレスト付椅子を提供することにあ
る。

すなわち、この考案は、シートクツシヨンと該
シートクツシヨンの後部に設けられたシートバツ
クと該シートクツシヨンとシートバツクとに互つ
て側面に設けられたアームレスト及びシートクツ
シヨン下部に設けられた脚とから構成される椅子
において、アームレストの先端下部をシートクツ
シヨン先端側方部で連結部材を介して垂直方向に
旋回可能とすると共に内側に傾倒可能に取り付
け、かつシートクツシヨン先端他側方下部に引き
出し可能なアームレスト支持部材を設けたことを
特徴とするフツトレスト兼用アームレスト付椅子
である。

以下、この考案を図に示す一実施例に基づいて
説明すると、第１図において１はウレタンフオー
ム等の緩衝材を塩ビレザー等の表皮材で被覆した
シートクツシヨンで、その後部に同質材で形成し
たシートバツク２が設けられている。このシート
バツク２は必要に応じてリクライニング機構を介
在させて設けたものでもよい。そしてさらにシー
トクツシヨン１の先端側方下部にアームレスト支
持部材３が引き出し可能に設けられている。この
アームレスト支持部材３は金属パイプ等を折り曲
げて適当な長さの足部（第３図イ，ロ）を有する
コ字形のものに形成しこの足部を摺動自在に保持
するようにしたものである。もちろんこの支持部
材３は上記材質及び形状のものに限定されるもの
ではなく、要は後述のアームレストを側方に傾倒
させてフツトレストとした場合にシートクツシヨ
ン１と略水平に該アームレスト４を支持するもの
であれば良い。４はシートクツシヨンと同様同材
質にて形成されたフツトレスト兼用アームレスト
で先端下部をシートクツシヨン先端側方部で連結
部材５を介して垂直方向に旋回可能にかつ側方
（シートクツシヨン側）に傾倒可能に取り付けら
れている。すなわち第２図に示す如く、連結部材
５は、２部材からなる棒状部材６，７を連結ピン
８で連結し、垂直方向（矢印ａ）に90゜の角度で
折り曲がるようにしてシートクツシヨン側に取り
付け、一方アームレスト側に棒状部材の一方６に
嵌合して矢印ｂ方向に回動するようにしたパイプ
９を取り付けて組み合わせたもので、第１図矢印
Ａ方向（垂直方向）に連結ピン８を支点としてア
ームレスト４を旋回させ、次に矢印Ｂ方向（内
側）に傾倒させて、第３図に示す如くアームレス
ト４をフツトレストとして使用可能にしたもので
ある。

なお上記連結部材の一方の棒状部材６には突起
１０が形成され、パイプ９には円周の1/4の切欠
きが形成されてこの両者によつてアームレストが
必要以上に傾倒しないようになつている。又この
連結部材５は必ずしも上述のような棒状部材とパ
イプとを組み合わせたものに限定されるものでは
なく例えばボールジヨイントの様な連結部材を用
いても良い。但しアームレストとした場合、該ア
ームレストが外側に開かないように設けなければ
ならない。図中１２はシートクツシヨン下部に設
けられた椅子の脚である。

以上のような構成よりなるこの考案は、アーム
レストをフツトレストに兼用できるようにしたの
で、別途フツトレストを設ける必要がなく、コス
ト的に非常に安価に製造することができ、しかも
椅子からはみ出る部分がないので被服を引掛けた
り、踵の邪魔になる等の欠点を解消することがで
きる。又構成が極めて簡単で、フツトレストとし
て使用する場合には、子供でも容易にセツトでき
る等数多くの利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は、いずれもこの考案の一実施例を示すも
ので、第１図は通常の椅子とした場合の斜視図、
第２図は連結部材の説明図、第３図はフツトレス
トにセツトした場合の斜視図である。 １……シートクツシヨン、２……シートバツ
ク、３……アームレスト支持部材、４……アーム
レスト、５……連結部材、６，７……棒状部材、
８……連結ピン、９……パイプ、１０……突起、
１１……切欠き、１２……脚。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートクツシヨンと該シートクツシヨンの後部
   に設けられたシートバツクと該シートクツシヨン
   とシートバツクとに互つて側面に設けられたアー
   ムレスト及びシートクツシヨン下部に設けられた
   脚とから構成される椅子において、アームレスト
   の先端下部をシートクツシヨン先端側方部で連結
   部材を介して垂直方向に旋回可能とすると共に内
   側に傾倒可能に取り付け、かつシートクツシヨン
   先端他側方下部に引き出し可能なアームレスト支
   持部材を設けたことを特徴とするフツトレスト兼
   用アームレスト付椅子。